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機動戦士ガンダム 水星の魔女 第12話「逃げ出すよりも進むことを」 感想

「進めば2つ」と声にして

祝福という名の呪いを受け、血塗られた魔女が誕生する

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  • 魔女が生まれた日

 ここは地獄か……!?となった水星の魔女12話。前回のラストでスレッタとミオリネが離れ離れになってしまう最悪の展開を予想していた中、予想外の形で最悪の展開を見せてきたことに唖然とさせられました。様々な思惑と戦いが交錯する中、2人が再会できたと思ったらスレッタが容赦なく敵を潰すなんて……こんなことになるとは普通に想わなかったですはい。

 何といってもスレッタが母の言葉で完全に吹っ切れてしまったのが怖かったです。終盤までは殺人に対する忌避感を持っていたのに、プロスペラの説得によってそれも無くなってしまった様子には恐怖しか感じません。「進めば2つ」という言葉を得たことで、スレッタは「進んで2つ得るためなら他者を消すことも躊躇わない」精神で他に大事なモノを失ってしまった状態になったことが読み取れますね。

 ミオリネを助けるためにはああするのが正解だったとも取れますが、それにしたって殺してからのあの笑顔は異常です。人殺しに対する葛藤などが一切感じられない、まさに“虫を潰しただけ”のような感覚にミオリネが引いたのも納得と言えます。(スレッタにとって叩いて殺すシーンが、1話のグエルのお尻を引っ叩く様子とあまり変わらないノリだった点も恐怖を加速させます)「こうするしかなかった」とスレッタが狼狽えていればまた違ったかもしれない……と考えても後の祭りですね。

 とにかく母の「逃げれば1つ、進めば2つ」を受け、人の心を持たない魔女になってしまったスレッタにはビビってしまうばかり。前々から母への言葉を疑わないなど異常性が見られましたが、ミオリネたち大切なもののためにそれ以外を平然と犠牲に出来る精神性を得たことでそれが完成してしまったかのように思えます。それを自覚せず花嫁を怯えさせるスレッタと、花婿の恐ろしい本性を拒絶してしまったミオリネ。急転直下の結果で終わってしまった2人の関係は、これからどうなってしまうのでしょうか。

 

 

  • 少年が得たモノ、失ったモノ

 そんな「進めば2つ」理論に大きな影響を受けてしまったのはスレッタ以外にももう1人、前回から囚われの身にあったグエルにもまさかの悲劇が待っていました。父・ヴィムが「ディランザ・ソル」で出撃したのと同時に、「デスルター」を奪って宇宙に出た辺りで嫌な予感はしていましたが、図らずも父親殺しをしてしまったことには思わず内心叫んでしまいましたね。(この辺りは過去のガンダム作品を見ている人ほどまさかこの後……となったことでしょう)互いの正体を知らないままMSで戦いあい、殺してしまう展開はガンダムでは何度も見られているものの、やはり辛いものは辛いです。

 個人的にキツかったのがグエルの成長がこの悲劇を招いてしまった点ですね。ただ怯えているのではなく自ら動くことで状況を打開しようとした覚悟、「死にたくない」と叫び生き抜こうとする意志は賞賛に値するものの、その結果がこれだと思うと笑えません。彼もまた進めば2つを得ようとしたことで、大事なモノを失ってしまったということです。上述のスレッタの件といい、得たものは確かにあるもののそれ以上に失ってはならないものを奪うあの言葉は完全に呪いなんだよなぁ……と思ってしまいました。時には逃げたり動かないことも大切だよ君たち!!

 他にもヴィムがグエルにかけた言葉の、優しい声色にも胸が痛みました。今回の元凶であるうえ父親としても問題の多い人でしたが、息子への愛情は間違いなくあったのでしょうね。それがかえってグエルを余計に苦しめているかと思うと本当に悲しいです。1話からロクな目に遭っていないグエルがこの先精神崩壊してしまわないか、不安で仕方なくなる内容でした。

 

 

  • その身を武装に包んだ蒼き翼

 前回も少しだけその影を見せていたガンダムエアリアルの新たな姿。「ガンダムエアリアル(改修型)」と呼称されたこのMS(モビルスーツ)は、9話での決闘の末大幅に損傷したエアリアルをシン・セー開発公社が修繕・改修した機体とのことです。公式HPでは「外部装甲や装備類の刷新・追加」と説明されていますが、ほぼ別物に近い見た目となっているのが特徴的です。

 何といっても以前のエアリアルにあった丸いシルエットが全体的に角ばったものに変化しており、厚みのある装甲からはかつての面影がほとんど見られません。中でも背中に搭載された巨大なバーニアが目を引きますね。他にも頭部のブレードアンテナの増設やマスクのスリット部分の変更など、従来のガンダムらしい特徴が数多く見られるようになりました。(別作品のガンダムでシルエットが似ているのは「ガンダム試作1号機 フルバーニアン」あるいは「S(スペリオル)ガンダム」辺りでしょうか)

 重武装になってより頼もしく感じられる見た目になりましたが、その一方であのエアリアルがもう存在しないことに対するある種の寂しさを抱いてしまいます。他作品のガンダムとしては異質だったものの、あの人間の体型に近いシルエットは本作のガンダム本来の用途である「もう1つの人間の体」にそぐうデザインだったことを改めて確認した気分です。しかし改修型になってしまったことで、人間的だったエアリアルが完全な兵器にされてしまった感覚を覚えずにはいられませんでした。(青空のような明るく薄いブルー暗く濃いブルーに変更されてしまった点も悲しい……)

 戦闘に関しては背中のバーニアによって対空性能が大幅に上昇。6話では外付けのブースターが無ければ宇宙での高速移動もままならなかった改修前と比べて、滑らかな動きを駆使した宇宙で戦闘が可能になっています。ガンビットの動きもより洗練されており、ルブリス・ウル&ルブリス・ソーンら2体のガンダムを相手に終始圧倒していた光景には舌を巻くばかりです。

 極めつけは新たに装備された大型ビームライフル。この状態でも十分に高い威力を誇っているようですが、ガンビットと合体することで超高出力のビームライフルを発射することが可能。その威力たるや、少しかすっただけでウルの脚部を溶解させるというとんでもないものに仕上がっています。この時点でかなり強力なのですが、恐ろしいのはこれでも決闘用に威力を抑えている可能性があること。ライフルだけでなく他の性能に関しても実戦形式にはチューンナップされていないようですし、それが本当なら上記の性能に上が存在するということになります。あまりの強さに驚愕すると同時に、本作におけるガンダムが恐れられているのも納得のもの(上のスレッタのくだりも含めて)を見せられた気がしましたね。

 

 

 今回は他にもニカがフォルドの夜明けの仲間であることがマルタンにバレるわ、ソフィが終始狂気的なキャラで大暴れするわとどこを見ても地獄のような展開ばかりでした。マルタンは次回には消されていそうで怖いな……

 中でも特にヤバいと思ったのはやはりプロスペラ。娘を完全に支配して戦闘マシーンに仕立て上げてしまった彼女には戦慄するほかありません。この母の目的がどこにあるのかもまだはっきりしていない中、その内に秘めた狂気だけは視聴者の中で積み上がっていくような感覚に震えてしまいます。(OP「祝福」をBGMにしていたせいで一見何か良いことを言っている風な感じだったのがかえってタチが悪いです)主人公に洗脳紛いのことをして戦闘マシーンに変えてしまうガンダムキャラは過去に何人かいたものの、プロスペラはその中でもぶっちぎりに恐ろしいと思ってしまいましたね。

サーシェス「おいおいマジかよヤベェなあの女!」

窮奇「主人公の親がすることじゃないよねぇ!」

フリット「…………」

 

 一方でミオリネとデリング関連は数少ない癒しの要素となっていました。デリングの突き放したような態度は相変わらずだったものの、娘を庇って死にかけるシーンには思わず感動してしまいましたね。口下手だったものの、彼もまた子を想う親だったことがわかりました。妻と約束していたことからも、ミオリネを守るために一生懸命だったことが伝わってきます。

 ミオリネがそんな父の不器用な愛を知れたのは喜ばしいことだった反面(「病院のベッドで一晩中罵倒してやるんだから」いいよね……)、上述のスレッタのこともあって今度は父に依存してしまうのではないか?という不安も湧き上がってきました。良くも悪くも他人に縋りがちなところがある子なので、スレッタから離れてデリングの元についてしまう可能性もありそうな予感がしてきますね。こういうこともあって素直に嬉しいと思えない辺り、徹底して地獄のような様相を見せつけてくる回だったなぁ……と思ってしまいます。

 

 

 というわけで水星の魔女12話の感想でした。いやぁ1クール目の最終回にまさかここまでの展開を持って来るとは思ってはいませんでしたね。この意表を突く内容はずっと考えうる限りの最悪に備えていた中、公式に予想外の方向から殴られたかのような感覚を覚えます。とんでも曇らせ展開が常のガンダムシリーズでも、ここまでの地獄はそうそうありません。他のガンダムを見てきた人ほど、このラストに絶句したのではないでしょうか。これで4月まで待て!というのも中々に酷ですね。

 それはともかく様々なことがあった『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クールでしたが、何だかんだで楽しかったです。女の子を主人公に据えた学園モノと見せかけたいつものガンダム、といった感じの内容をやりつつ、スレッタとミオリネを中心としたドラマを展開した本作は毎回息もつかせぬ展開の連続で見応え抜群でした。1話1話の話の密度といい展開の速さといい、娯楽の消費が激しい現代に合わせたガンダム作品という印象を受けましたね。(グエルなどサブキャラも魅力的で、どのキャラにも愛着が湧いてきたのも嬉しいポイントです)まさかのラストで終わってしまった1クール目に対し、3か月後の2クール目ではどのような展開が待っているのか待ちきれない、それくらいには好きな作品だと感じています。

 

 そして来週から日5枠では過去制作されたガンダム作品を連続放送。『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を皮切りに、『機動戦士ガンダムサンダーボルト』『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』を分割して見せてくれるようです。ただどの作品も本作に負けず劣らず地獄なのが何とも……(希望を残して終わるNTをラストに持ってくる点はまだ良心的かもしれませんが)とはいえこれらの作品も好きなので、続けて見ていき4月に備えていきたいと思っています。水星の魔女の感想はひとまずお休みになりますが、第2クールが始まってから再開する予定なので、その時は皆様よろしくお願いします。

 

 

 ではまた、次の機会に。

仮面ライダーギーツ 第17話「乖離Ⅰ:ようこそ!新シーズンへ!」感想

苛烈と疑惑に満ちた変貌

面白いゲームになったかも……でも前のデザグラが恋しい気持ちもある……心がふたつある~

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  • 斬新?悪趣味?新デザグラスタート!

 告発によるギロリの退場、そしてデザイアグランプリがリアリティーライダーショーであることが判明するなど波乱の中で終わった前回のギーツ。そして今回からは「乖離」シリーズがスタートし、同時にデザイアグランプリも新シーズンに突入することになりました。何と言っても冒頭のナレーションで「デザイアグランプリは新たなシリーズとして生まれ変わる!」とあったように、以前とはまるで異なるゲームに変貌を遂げていたのが衝撃的でした。主な変更点を箇条書きにすると……

 

  • 参加者はこれまでゲームの合間に元の生活に戻っていたが、今回からはサロンで共同生活を送ることになる。(私物の持ち込みや家族への連絡は許されている模様)
  • 各ゲーム終了ごとにオーディエンスによる投票が行われ、支持率が発表される。最終ゲームのクリア時点で最も支持率の高い参加者がデザ神になる。
  • 参加者の中に他参加者の妨害を任務とするスパイ「デザスター」が存在する。そしてデザスターは最終ゲームまでバレずに生存すればデザ神の座を横取り出来る。

 

 といった感じ。これまでのデザグラが単純な生き残りゲームだとすると、今回からはアピール力が試されるゲームになったと言うべきでしょうか。ただ単に勝ち抜ければいいわけではなく、如何にオーディエンスの支持を得られるかが勝敗を分けるという点から難易度が上がったように見えます。(ようはフォロワー数やチャンネル登録者数で競い合う感じですね)参加者よりも画面の向こうの視聴する側を重視している辺りは、SNSや動画投稿などが発達してきた現代だからこそですね。

 またデザスターの存在がかなり異質。運営側の回し者といえばかつてウィンがいましたが、彼とは異なりゲームを盛り上げるためのトリックスターとして、敢えて事前に告知しているのが興味深いところです。そのためゲームをしつつ誰がデザスターなのか腹の探り合いをする「人狼ゲーム」的テイストが見られました。視聴者視点だと新メンバーにまず疑いがいきますが、そもそもこのデザスターは選ばれた本人に知らされているのかも不明。なので案外英寿たちの誰かが知らず知らずのうちにデザスターにされている可能性もありそうです。

 

 そんなわけで色々なルール変更があった新デザグラですが、個人的には以前と比べて何だか「悪趣味」になったな……といった印象を受けました。かつてのデザグラが参加者同士が生き残りをかけて戦っていたのに対し、オーディエンスやデザスターのことも気にしなければならない要素は少々邪魔に思えてなりません。他にもゲームの内容によっては協力し合うことが求められるのに、デザスターのせいで常に相手を疑っていなければならない点もどこか余計に思えてしまいます。純粋な競い合いに様々な不純物が入ってしまったことで、参加者たちの心をかき乱しそれを眺めて楽しむ悪趣味さが全面に出てしまったように感じる新シーズンでした。(とはいえ面白そうな要素が増えたのも事実。なので色々と複雑な気持ちにさせられますね……

 この変化は新たなゲームマスターの「チラミ」によるものなのか、はたまたそれより上の存在の判断なのか……まだ明らかになってはいませんが、参加者たちがよりゲームの駒として扱われているような感じが気に入らないですね。とはいえ今後別のルールでまた印象が変わるかもしれないので新たなデザグラでも不信感を募らせつつ、動向を見守っていこうと思います。

 

 

  • 強敵との実力問題

 参加者と言えば今回のデザイアグランプリの参加メンバーもこれまでとは大きく異なっていたのが特徴的でした。以前は大量の初心者が選ばれ序盤で一気にふるいにかけられていましたが、今回からは参加人数は5人と最初から少なめだったことにまず驚かされます。

 加えてその5人全員が「過去のデザグラ決勝戦まで生き残った経験がある実力者」ばかりで構成されている点も面白いです。今回初登場した「五十鈴大智(いすず・だいち)/仮面ライダーナッジスパロウ」と「那覇冴(がなは・さえ)/仮面ライダーロポ」も決勝戦まで生き残った実力者で、英寿とも当然面識がある描写にもどこかワクワクさせられます。(彼らが本編中のデザグラで選ばれなかった理由も気になるところ)加えて1回戦「学園ゲーム」では最初から全員に大型バックルが配布されるなど、デザグラそのもののゲームパワーのインフレを感じさせる始まりとなりました。

 何といっても今回は大智と冴の活躍が目に焼き付きましたね。序盤からジャマト相手に真っ向から立ち向かい苦戦もなく進んでいく様子から、彼らが嘘偽りなく強いことが伝わってきました。特に大智はシークレットミッションの存在などにいち早く気付くなど、知能指数ナンバーワン」の称号に相応しい頭のキレ具合を見せていたのが素晴らしかったです。これまでは英寿が他のみんなを引っ張って美味しいところをかっさらっていくイメージがありましたが、彼に引けを取らないライバルたちの登場によって生き残りゲームとしてより苛烈になりつつあるように思えました。一方で小型バックルの活躍や、如何にも初心者な参加者たちの奮闘が見られなくなったのはちょっと寂しいですね……

 

 そんな新メンバーの実力に惚れ惚れしていた中、対する景和の扱いには少々不安を覚えました。序盤のハブられといい良いとこなしだったゲームといい、完全にいじられキャラとして描かれていた彼には同情を寄せてしまいます。(あのサロンで居住スペース奪われたのはマジで可哀想……)

 さらに強力なライバルが増えたことで、景和の活躍の場が奪われてしまったのも大きなポイント。過去の経験から決して弱くはないほどに成長したものの、英寿らトップ層には及ばないレベルの実力しかないことが露呈してしまったように感じます。今回は通して情けない面が多かったので、支持率1%という低さにも何だか納得してしまいましたね。でもその1%はタイクーンの良さを知っているのは自分だけだろうなぁ」という強火ファンで構成されていそう。良くも悪くも生存率の高さと幸運で戦ってきた景和がこの逆境をどう乗り越えるか、ここが彼の正念場なのかもしれませんね。

 

 

  • 壁を創り敵を壊す建撃の力

 

REVOLVE ON!

 

SET CREATION.

 

DEPLOYED POWERED SYSTEM!

GIGANT BLASTER!!

 

READY FIGHT!!

 

 シークレットミッション達成で手に入った「パワードビルダー」レイズバックルとブーストバックルを組み合わせてデュアルオン(リボルブオン)した形態「パワードビルダーブーストフォーム」。現在公開中の冬映画『MOVIEバトルロワイヤル』で「仮面ライダーシーカー」が使用していたものと同じバックルが早くも本編で登場しました。映画初出のアイテムらしく他の大型バックルとは異なり、内部の拡張スロットに専用の小型バックルを装填することで変身する特殊な機構が見られるバックルとなっています。

 今回ギーツが変身したそれはぱっと見シーカーが変身していたものと同じ。しかしよく見ると顎部分や右肩の形状など、細部で違いが見られます。これはシーカーが同時に使用していた「ギガントコンテナ」バックルが使われていないからなのか、それともギーツが変身したからこの形態なのか、色々と考察が捗るところですね。

 さて能力に関しては「ビルダー」の名前の通り、何かを作る能力に特化している模様。今回最初に装備した「ギガントブラスター」を使ってセメントらしきものを噴出し、壁を作り出す驚きの技を披露していました。戦闘には直接関係ないものの、今回のゲームクリアには打ってつけのバックルだったことがわかります。

 もちろん戦闘に関しても強力で、サブアームを展開して手数を増やしたりしていました。他にもバックルの入れ替えで「ギガントハンマー」「ギガントソード」といった武装に切り替えるなど攻撃手段に関してはかなり多彩。加えてブーストによる出力増強も合わさっていたので鬼のような威力を発揮していたのも印象的です。巨大化したソードを倒すように相手を切り伏せる技には思わずテンションが上がってしまいました。映画の大ボスが使っただけあって、かなり強いバックルでしたね。

 

 

  • ジャマーガーデンの恐ろしき秘密

 そして今回忘れてはならないのが道長パート。前回のラストでアルキメデルが運営しているジャマトの植物園(今更ですがこの植物園が「ジャマーガーデン」という名前であることを知りました)に生きた状態で飛ばされたことが判明しましたが、彼が目覚めた後アルキメデルが何かと色々教えてくれたことに驚きましたね。てっきり道長を問答無用で何かの実験体にするのかと思っていたので、縛り上げもせずに質問に答えてあげる親切ぶりに妙な感覚を覚えました。あるいは後から色々弄り回す予定だから何を教えても不都合にはならないとか……アルキメデルが道長をどうしようとしているのか、かえって不安に感じてなりません。

 そしてアルキメデルが育てていたルークジャマトが、1話で退場した豪徳寺の姿になったラストに衝撃を受けました。以前も豪徳寺のセリフを喋っていたことは知っていたものの、彼の姿そのものに変化するのはさすがに予想外です。人間の言葉を流暢に話せるようになったもののこれは豪徳寺本人の人格が残っているのか、それともジャマトが自分の元になった豪徳寺の模倣をしているだけなのかについても考えてしまいます。(まぁ間違いなく後者でしょうが)脱落者を肥料にして育てているであろうジャマトの、とんでもない現状を知ってしまったことには道長と同じく絶句するばかりです。

 まぁそんなこんなで色々とを収穫の多いパートでしたが、道長本人がこれからどうするのかが気になるところ。彼ならジャマトの秘密を知った今このガーデンを破壊しそうにも思えますが、もしくはアルキメデルに協力するのでしょうか。「全てのライダーをぶっ潰す」という目的を持っているものの、その動機の元である親友も肥料にしていそうな相手に道長が素直に従うとはあまり思えません。しかし今回からの主題歌映像の変化からして、道長がジャマト側につくのはほぼ確定っぽいのが何とも……段々と不穏になってきた道長の動向は、これからどうなってしまうのでしょうか。

 

 

 さて次回は2回戦「ジャマーボール」が開始。参加者全員でチームを組んで、ジャマトチームとボールと得点を奪い合う球技が行われるようです。サッカーなのかバスケなのかはたまたラグビーなのか予告の映像からはよく読み取れませんが、少なくともチームワークがカギを握るゲームになりそうですね。

 しかしそこでもデザスター要素による疑心暗鬼が道を阻む模様。どうやら景和がデザスターなのではないか?という疑いが向けられるようで、ただでさえピンチの景和がさらに追い詰められてしまうことに……他参加者と協力出来る善良さが景和の強みでもあったのに、この展開はかなり辛いですね。景和は如何にしてピンチを脱するのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。

2023年冬アニメ&特撮簡易感想 その1

 

 

 2023年の冬アニメも大分出揃ってきましたが、皆様はお好みのアニメを見つけられたでしょうか。僕は始まったアニメを片っ端から視聴し、その中からどれを見続けるかを考えている真っ最中です。今季もアニメの数が非常に多いので、その中からどれを見続け、どれの感想を書くかが悩みどころですね。
 というわけで今回から2023年冬アニメ感想も本格的にスタート。例によって週2回に分けて投稿する予定なのでよろしくお願いいたします。

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

スパイ教室

第1話「MISSION《花園》I」

 架空の国々を舞台に活躍するスパイをメインに据えた本作。「最強のスパイ」の異名を持つ男と、彼によって集められたスパイ候補生の少女たちのシュールな関係にまずクスっとさせられました。チーム「」を結成した最強スパイ「クラウス」はかなりの凄腕ですが、人に教える技術は壊滅的というギャップが何とも衝撃的でしたね。少女たちがそれぞれ落ちこぼれの烙印を押されているのもあって、笑いつつもこのチームは大丈夫なのか……という心配が早くも浮かんできました。

 しかし後半に入ってからは先立ってクラウスを倒そうとした「リリィ」の罠など、意表を突く展開が目白押しでした。リリィは当初こそお気楽な雰囲気の少女でしたが、特異体質持ちと毒のスペシャリストとしての一面を見せてからは凛々しくなるギャップが何とも魅力的です。(この時点で他の子たちもそれぞれ特別な技術・才能を持っていることを予感させてくれます)そんな彼女の罠も容易く凌駕するクラウスの実力も圧倒的で、この辺りの騙し合いには見入られるパワーが結構ありました。コードネームと合わせた「咲き狂う時間です」という口上も、ラノベ原作らしいケレン味に溢れていて一気に惹かれましたね。

 

 

お兄ちゃんはおしまい!

第1話 「まひろとイケないカラダ」 

 なんか、ヤベーアニメが始まったな……といった第一印象を抱いた第1話。近年数も増えてきたTS(トランスセクシャル)モノですが、初っ端から主人公の「緒山まひろ(おやま・まひろ)」がロリロリな女の子になっているシーンに驚愕しました。TS前の男の姿を映さないまま既に変化していたという展開には少々ギョッとさせられます。加えて妹の「緒山みはり(おやま・みはり)」が性転換の薬を作れるくらいの才能を持っているなど、事前の説明が一切ない状態で話が進むせいか序盤の置いてけぼり感が凄まじかったです。

 しかしその後は女の子の体に四苦八苦するまひろの様子に目を奪われることに。BL沼にハマりだしたくだりは笑えましたが、下着の問題などが出てくる辺りには何とも言えない気恥ずかしさを見ている側としても感じられました。何より無駄に美麗な作画と動き、そして艶めかしい女体表現もあって色々とヤバい感覚を覚えてしまった気がします。まひろが妹にコンプレックスを抱いている点に胸を締め付けられつつ、彼(彼女?)のギリギリな描写に悶えることになりそうです。

 

 

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

第25話「自由人の狂騒曲(ボヘミアン・ラブソディー) その1」

 グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所を脱獄し、今回から新シリーズがスタート!新OPもどこか壮大かつ悲壮感が溢れるものになり、クライマックスが近づいていることを意識させてきますね。対する本編の始まりは刑務所を「酷い場所だった」と笑いあう徐倫エルメェス、そして外の世界にウキウキしているエンポリオたちの様子が何とも微笑ましいです。

 一方今回の大筋であるウェザー&アナスイの男子ペアは、敵のスタンド「ボヘミアン・ラプソディー」に翻弄されることに。空想の世界のキャラクターを実体化させるというのは魅力的な能力に見えますが、それにより肉体と精神が分離したり物語のキャラクターにされるなど都合のいいことばかりではないのがジョジョらしいです。また突然行動的になったウェザーについても気になるところ。星のアザが浮かんでいるなど、記憶を失った彼のルーツの片鱗が少しずつ姿を見せていく過程にワクワクさせられました。

 そしてボヘミアン・ラプソディーによって実体化したキャラクターも注目ポイントジョジョのテイストで描かれたピノキオや小人たちはともかく、鉄腕アトムマジンガーZ鉄人28号が出てきた時は思わず吹き出してしまいました。他にも名前だけながら登場したターミネーターバットマンなど、アニメ化する際の懸念点を見事クリアしたことに感動させれれる回でもありましたね。(ミッキーだけは名前が出てきませんでしたがまぁ仕方ないですね)

 

 

ブルーロック

第13話「TOP3」

 2クール目に突入して最初のエピソードでは、先に勝ち上がってきた3人の実力に潔たちが圧倒される展開にいきなり衝撃を受けました。驚異的なジャンプ力と手足のリーチを誇るナルシスト「蟻生十兵衛(ありゅう・じゅうべえ)」と、ネガティブながら恐るべきフィジカルとスタミナを魅せてくる「時光青志(ときみつ・あおし)」など、なるほどここまで勝ち上がってきたことも納得と言える実力者ばかりで何度も驚かされましたね。

 それ以上に潔を完全に翻弄した凛の実力には唖然となるばかり。ただでさえ技術力を持っているうえに、潔と同じ空間認識能力まで備えているらしい描写に開いた口が塞がらなかったです。主人公の上位互換とも言える最強のプレイヤー出現に、かつてないほどの危機感と高揚感を同時に覚えました。
 そんな個性の塊とも言える奴らの個人プレーに対し、潔たちのチームは絶妙なチームプレーを見せていたのが印象的でしたね。今回は通じなかったとはいえ、一次セレクションで覇を競い合った関係だからこそのコンビネーションには惚れ惚れするところがあります。しかしそのチームワークの中核となる蜂楽を奪われた今、潔と凪がどのようにして新しい武器を手にするのかにも注目したいです。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第40話「口上向上道場」

 ザ☆ルーグの一件を終えたことで今回はいつもの日常に戻ることになりましたが、遊飛が自分を鍛えようとする展開に早くも胸打たれました。自分の実力不足を恥じ、少しでも強くなろうと努力する姿勢には好感が持てます。

 しかしそうして始まった召喚口上の特訓のトンチキさに唖然となりました。手にしたモンスターに扮する辺りコスプレ大会なのでは?とか何で修行なのに優勝を競ったりしてるの?など内心ツッコミが止まらなかったです。(チュパ太郎なんかはメェ~グちゃんコスのユウディアスにときめいちゃってるし……)ただ元々の召喚口上をそれぞれのテイストに合わせてアレンジする様子は、和気あいあいしているのもあって見ていて楽しかったですね。

 何よりその過程でマナブとニャンデスターの2人の物語が収束していくのが見事でした。真実を隠してきたことへの負い目を覚えているニャンデスターにマナブが寄り添い、2人が本当の意味でバディになる瞬間が口上という名のレター(手紙)で結実する流れには不覚にもウルっときてしまいます。気がかりだった彼らの関係が無事修復されて本当に良かったです。それにしてもニャンデスターのカードは誰が作ったのだろうか……?

 

 

ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突

Episode7

 惑星バベルからの帰還後、ついに光の国がユリアン王女救出に乗り出した今回。誰が活躍するのかと期待していたところ、アストラが自身の能力で道を切り開く展開にまず興奮させられました。ゼロとの手合わせでコスモ幻獣拳を披露し、それを見せてくれた友の話をするなど、単なる“レオの弟”では留まらないキャラクターとして描かれていたのが嬉しかったですね。(そんなアストラとゼロの様子を「おぉーすげー!」といった感じに眺めるゼットやタイガ、グリージョたちのシーンもここすきポイント

 レスキュー隊のメンバーに関してもアンドロメロスゼノンセブン21ジャスティといったマイナーな面々が揃っていたのも魅力的。何よりマックスギャラクシーをようやく使ってみせたゼノンなど、それぞれに見せ場が用意されていたのが素晴らしかったです。中でも個人的なイチオシキャラがヒカリで、ハンターナイトツルギとなってアーリートレギアと戦うシチュエーションにテンションが上がりました。復讐に囚われトレギア闇堕ちの原因の一端を担ってしまったことに責任を感じ、かつての部下を救おうとするヒカリの覚悟に心奪われましたね。

 

 

ウルトラマンデッカー

特別総集編③「立ち上がれデッカー」

 今回の総集編はスフィアの大攻勢によって地球がかつてないほどピンチに陥っている中、TPU技術部特務3課の面々が見せた反応の違いが見られました。慌て喚くホッタさんとは違い落ち着いているマルゥルに驚かされますが、10年前の激闘を乗り越えたことを考えれば納得の対応とも言えます。それどころかカナタたちを信頼して待つ様子には貫禄すら感じられますね。

 それはともかく『トリガー』の終盤や『デッカー』の最近の出来事の他、『サーガ』にまで映像が飛んでウルトラマンの紹介パートにはびっくりしましたね。(ダイナ繋がりということでのチョイスなんでしょうが、正直見飽きているところがあります)また本編21話でのダイナ客演シーンでウルトラマンダイナ」の主題歌のアレンジ版が流れるなどニヤリとなる演出が見られたのは嬉しかったです。

 そんなデバン仕込みのウルトラマンの知識を披露するマルゥルによって、ホッタさんがどんどんウルトラマンマルチバース、光の国の事情について知っていく流れも面白かったポイント。「シズマ会長よりこの世界の真相について知ってるんじゃないか?」(マルゥル談)な自分が黒幕的な奴に消されるのでは……!?と怯えるホッタさんの面白おかしさのおかげで、本編のピリピリした空気が幾らか和らいだ気がしますね。

 

 

 上述の通り、新作のアニメが始まる度どれを見るのか悩んでしまうのが視聴者としては大変なところ。加えて当ブログで感想を書く作品はどれにするかなども考えなければならないので、毎回この時期は忙しい目に遭っている気がします。

 とはいえ「このアニメいいな」と直感で思ったものを見つけ、その作品の感想を書いた時の楽しさは何物にも代えがたいですね。何より先日書いた番外編のように後でまとめて感想を書く手段も覚えたので、これからは自分を追い詰め過ぎず少しだけ気楽にやっていきたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

デュエル・マスターズ WIN 第18話「二人のD4」感想

ゴルファー歌人時々デュエマ

D4メンバーが揃いも揃って「おもしれーやつ」すぎる

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  •  ファルゴとイッサ、仲良くケンカしな

 新年最初のデュエマWINはカレンがマイハマに帰っていくシーンから始まりました。長いことずっと一緒にいたので忘れていましたが、そういえばカレンは大会のためにシラハマに訪れていたのですね。一旦お別れしてしまうのは寂しいですが、すぐに再登場してくれるでしょうしそこまで残念がることではないかもしれません。(実際次回予告で既に姿を見せていますし)

 それはともかく、今回はD4の残りのメンバーであるファルゴとイッサがメインとして描かれていました。どうやらカイザが探しているデュエル・マスターを同じく探しに来たようで、カイザとウィンがデュエマで戦った噂を聞きつけてシラハマに訪れたとのこと。ボウイ以外のD4はデュエル・マスターの存在について知っており、それぞれ探し求めているのがわかったのはちょっとした収穫です。

 そのデュエル・マスター探しの過程でファルゴとイッサのキャラクターについて掘り下げのが大きなポイント。ファルゴはどうやら目立つのが好きなようで、人助けしつつ名声を浴びることに快感を覚えているっぽい様子にちょっと引いてしまいました。全体的に派手派手にやるのが主義のようですが、イッサに対抗心を燃やして泳ぎ出した件も合わせて、いちいち行動がトンチキなのが面白いですね。

 対するイッサは五七五で話したりする愉快な面とは裏腹に、冷静なキャラが目立っていましたね。不愛想ながらウィンともフレンドリーになれるコミュ力の高さには目を見張るものがあります。(しかしランナーたちのデュエマを見て「デュエマレベルが低い町だ」と内心毒づく辺りは何とも……)派手好きなファルゴに対して、こちらは堅実に情報収集に勤しんでいる対比が興味深かったです。

 何よりこの2人のデュエマの腕、そしてその関係性の描写が最大の見どころでした。顔を合わせれば即座にいがみ合う一方で、お互いの実力に関しては認めていることがわかる態度には思わずときめいてしまいましたね。ウィンとボウイとは別ベクトルで競い合っている、健全なライバルとも言える間柄は個人的にもかなり好みです。実際に劇中でも披露したクレバーなプレイングも合わせて、一気にこの2人が好きになれました。

 決着がつく前にカイザの呼び出しでデュエマは中断になってしまうのは残念でした(同格の2人の勝敗を早々に決めてしまうわけにはいかないので仕方がない展開でしたが)が、今後のファルゴとイッサの活躍に期待が持てる回だったと言えます。

 

 

  • 100回打たせる高難易度ステージ!動き出すは巨大孔球龍

十番龍(じゅうばんりゅう) オービーメイカー Par100(パーハンドレット) 自然文明 (10)
クリーチャー:ジャイアント・ドラゴン
パワー19000
▪️このターン出した自分の自然のクリーチャー1体または自然のタマシード1枚につき、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
▪️マッハファイター
▪️Q・ブレイカ
▪️シビルカウント5:自分の自然のクリーチャーまたは自然のタマシードが合計5つ以上あれば、相手のターン中、相手のクリーチャーまたはタマシードが出てその能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。(例えば、相手は「このクリーチャーが出た時」で始まる能力を使えない)

 ファルゴが切り札として繰り出した自然文明のクリーチャー。ジャイアントドラゴンを種族に持っていることからわかる通り超巨大なドラゴンで、背中に広大なゴルフ場が建設されているとんでもない見た目にまず驚かされます。カード名にある「オービー」や「Par」などもゴルフ用語*1であり、このドラゴンそのものが難易度の高いゴルフステージであることを意識させてきます。

 カードとしてはまずその見た目に違わないコスト10、パワー19000という巨大なサイズが特徴的。一見するとその大きさ故に出しにくそうに見えますが、そのターン出した自然のクリーチャーorタマシードの数だけコストが下がる軽減能力を自前で持っているので見た目以上に早く出すことが可能です。1回の軽減も3コストと多く、事前に3体出せれば1マナ支払うだけで出すことが出来ます。出してしまえばこのサイズとマッハファイターを活かしてガンガン攻めていけるのが何とも驚異的です。

 さらにシビルカウント5を満たせば相手のクリーチャーとタマシードのcipを封じられるロック能力が発動します。《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》などの大型自然ドラゴンと酷似した能力ですが、相手のターン限定なこと、タマシードも封じられることなど相違点はいくつかあります。あちらとは違い自分が攻めている際のトリガー封じなどは出来ないので、早期に出して相手が返しに攻めにくい盤面を作るのが基本用途になるでしょう。シビルカウント5という重い条件も、上の軽減と組み合わせればおのずと達成出来ます。

 ただ問題はシビルカウントを崩された際にロック能力を消失してしまう点ですね。このカード自体は除去されにくいものの、並べておいたクリーチャーが小型ばかりだと簡単に覆されてしまうなど、能力の維持がかなり難しいです。逆に大型クリーチャーばかり並べても今度は達成の難易度が上がるなどのジレンマも抱えています。如何にシビルカウントを維持出来るか、それがこのカードの強さに繋がると言えます。

 とはいえ相手に除去手段などが無ければ一気に優勢に持っていける強さは魅力的です。横に並べるのに長けているスノーフェアリーや、《とこしえの超人》に《ベイB セガーレ》といったメタクリーチャーとの相性も悪くありません。現環境でも成績を残していることから、かなりのポテンシャルを秘めたカードとしてこれからも活躍していくことでしょう。

 

 

  • オオダカの わたせる橋に おく音の 青きを見れば 場もふけにける

Law儿(ローニン)-怪Hawk(カイホーク) 水文明 (3)
タマシード/クリーチャー:マジック・コマンド/ACE
パワー8000
▪️W・ブレイカ
▪️タマシードが攻撃する時、そのタマシードが持つ「このタマシードが出た時」で始まる能力を使ってもよい。
▪️自分の水のクリーチャーまたは水のタマシードが合計4つ以上なければ、バトルゾーンにあるこのタマシードはクリーチャーとして扱わない。
▪️このクリーチャーが攻撃する時、このターン、自分の、クリーチャーではないタマシードはすべて、カードタイプに「クリーチャー」を追加し、「W・ブレイカー」を得、パワーが8000になる。

 イッサが使用した水のカード。マジックコマンドを擁するタマシードクリーチャーです。唐傘と脇差、三味線(ギター?)を身に纏った見た目は、様々な時代における「浪人」のイメージを統合させたように思えます。そんな和風テイストに溢れていると同時に、水文明らしい近未来的な要素もチラホラ見られるのが面白いところ。

 タマシードとしてのcipは持っておらず、水のクリーチャーorタマシード4つでパワー8000のW・ブレイカーになるなど、基礎スペックは上々。しかし他の能力がいずれもユニークで、他のカードには出来ない動きを見せてくるのが最大の特徴と言えます。

 まず挙げられるのがタマシードの攻撃時にそのタマシードのcipを使うという特殊な能力。こちらはこのカードがタマシード状態のままでも発動出来、味方のタマシードクリーチャーのcipを何度も使いまわせる点でかなり優秀と言えます。(上の通りこのカードはcipを持っていないので、単体では活かせない点には注意)またこの能力は面白いことに、相手のタマシードが攻撃した際にもそのカードのcipを使うことが可能。相手が《ドラン・ゴルギーニ》などを使っている場合、攻撃を躊躇わせる心理戦を仕掛けていくのも手かもしれません。

 そして特筆すべきがこのクリーチャーの攻撃時、他の非クリーチャーのタマシードをクリーチャー化するというアタックトリガー。このクリーチャーと同じパワー8000のW・ブレイカーを持ったタマシードクリーチャーにすることで、一斉に攻撃する戦法が取れます。上のcipを使う能力も組み合わせれば、とんでもない攻勢を仕掛けられるでしょう。攻撃時に相手をマナに送る《バイナラドアの心絵》に破壊と蘇生を行う《ヴィオラの黒像》など、強力なcipを持ったタマシードと合わせていきたいですね。ターンが終わればタマシードに戻るので殴り返しを受けないのも魅力的)

 しかしこのパワー付与がパワーを8000に固定するという点には注意が必要。パワー低下を受けない利点がある一方で、味方のパンプアップを行えないので高パワーのブロッカーに太刀打ち出来ないなど一長一短です。他にも他文明のタマシードクリーチャーがクリーチャー化していない状態でこのカードでクリーチャー化しても、「クリーチャーとして扱わない」のテキストでただのタマシードに戻るなどの問題も存在します。

 それ以外にもややこしい裁定や条件などを数多く内蔵しているこのカード、理解しつつ使いこなすのに苦労しそうですが、他にはない能力を持っているので是非使ってみたいところ。タマシード主体のデッキを構築するなど夢が広がるカードとして、今後のカードプールの増加と共にどう使われていていくのか実に楽しみです。

 

 

  • 諦めずに戦う心を讃えるOP&ED

 そして今回からOPとEDが一新された件も忘れてはいけません。OPはATEEZ(エイティーズ)さんの「Limitless」、EDはMONOLITH(モノリス)さんの「FLY AGAIN」。いずれも複数名によるボーイズユニットによる曲です。片や人気K-POPグループ、片や今回がデビューシングルとなる新進気鋭と、今回も個性豊かな面々が揃っていますね。
 まず曲そのものですが、どちらも「諦めずに前に進むこと」を応援してくれる前向きな点が魅力的。OPでは様々な逆境について触れながら、それに負けずに戦う強さを歌っていました。“Limitless(限界なんてない)”というタイトルからも、可能性を信じて突き進め!と励ましてくれているかのように感じますね。対するEDは何度でも挑戦する勇気を押し出しているのが素敵です。こちらは夢のためなら何回だって立ち上がれる!と鼓舞してくれているようで、より爽やかに受け止められました。

 そして映像に関しては色々とワクワクさせてくれる要素が満載といったところ。OPでは主要人物を描きつつ、互いを見据えて激戦を繰り広げるウィンとカイザの2人にスポットが当たっているのが特徴的でした。(あとボウイがヒロインすぎる件)未だ本編で姿を見せぬアビスの龍など、これからの展開を予感させる内容でしたね。

 またEDはデュエマアニメ恒例、クリーチャーたちのCGが堪能出来る仕様になっていました。今回は各クリーチャーが様々なスポーツに興じているようで、ドッジボールやレース、いつものプロレスといった競技で覇を競いあう様子にちょっとほっこりしました。(個人的には応援してくれているスノーフェアリーたちが好き)デュエマのCGのクオリティの高さを確認出来るEDとして、愉快で楽しい仕上がりだと言えます。個性的かつ見ていて楽しいOPとED、今回も発売したらすぐ購入しておきたいです。

 

 

 さて次回は邪神くんがウィンの心の闇を暴く作戦に出る模様。シリアスな要素に踏み込む展開に息を飲む一方、動機が「ウィンに主導権を握られたままなのが気に喰わないから」な辺りいつもの邪神くんらしい点にほっこりします。他にも部下のアビスたちがてんやわんやを繰り広げる様子も興味深いですね。(赤面しているトートロット可愛い)本作が始まったころから待っていたアビスたち主体の日常が見られそうでワクワクしてきました。

 他にも早速戻ってきたカレンとウィンのイチャイチャ風景や、そこにボウイとパパリンを加えたデュエマにも注目したいところ。予告で《魔の革命 デス・ザ・ロスト》らしきクリーチャーが見られましたが、ウィンが使うのでしょうか?果たして次回はどんなデュエマが行われるのか気になります。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:前者は「アウトオブバウンズ」の略(OB)で、「打てないようなコースの外までショットが飛んでしまい、ペナルティを受けたうえで再度打ち直すミス」を意味する。また後者は「ホールごとに設定されてるボールをカップインさせるまでの打数の基準」のことである。

水戸&大洗旅行の話(雑記 2023.1.7)

※今回はオタク的な内容はあまりありません。ご了承ください。

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 恒例となっている年末年始の旅行ですが、今回は水戸と大洗に行きました。

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正確には水戸のホテルに宿泊し、遊ぶ際は主に大洗に行くという形の旅行でした。この茨城県の水戸&大洗は家の都合で度々訪れることの多い地域で、今回はかなり久しぶりに足を踏み入れることになりました。幼い頃何度か訪れたこともあったので、久々といっても懐かしい空気に触れることが出来ましたね。

 

metared19.hatenablog.com

metared19.hatenablog.com

↑以前の旅行については上の記事を参照。

 

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 そんな旅行で主に楽しんだのは大洗にある「アクアワールド 茨城大洗水族館」。サメやマンボウなどで有名な水族館でもあります。こちらも幼い頃にかつて1度だけ訪れたことがある水族館で、これまた久々の来館となりました。

 ただあの時はそこそこの人がいたのに対して、今回は年末年始だからなのか凄まじい来場者が来ていたことに唖然。コロナ禍における密・感染の危険性を十分に留意しつつ、神妙な面持ちで中に入ることに……

 


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 とはいったものの、いざ入ってみてからは何だかんだで水族館鑑賞を満喫出来ましたね。売り文句にしているサメをはじめとして、様々な魚・水棲生物が入れられた巨大な水槽を眺めて美味しそうだなとか思って進んでいく過程は実に楽しかったです。大洗原産の生物から世界の有名な魚など、バリエーションも豊富で見ていて飽きなかったです。(中でもサメの卵やホーンシャークの赤ちゃんなどは初めて見たので思わず感嘆してしまいました

 また上で苦言を呈していた人の多さですが、周囲の驚きや喜びの声が聞こえるというのもあってそれほど悪いものではありませんでした。特に家族と共に楽しんでいる子どもたちの反応が新鮮で、見ているだけで癒されましたね。「ねぇこれシュモクザメだよ!別名はハンマーヘッドシャークって言って~~」と家族にサメの知識を披露する男の子には驚きつつもつい耳を傾けてしまいましたし、女の子がガラス越しにこちらを眺めてくるアザラシと見つめ合う光景にほっこりさせられました。こういった子どもたちの様子に毒気を抜かれるだけで、来て良かったとも思えます。

 

 

 さてそんな水族館の出来事でしたが、その他にも大洗としては忘れてはいけないポイントがあります。オタクとしては多くの人が思い浮かべるかもしれない“アレ”、そう…………

 

 

 

 

 

 

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 ガルパンですね。先日10周年を迎えた戦車×美少女のミリタリーアニメ『ガールズ&パンツァー』は大洗を舞台にしていることもあり、今もなお大洗の観光のシンボルとして紹介されています。

 


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 僕自身ガルパンの軽い1ファンということもあり、大洗のガルパン要素を今回も激写してきました。みほたち劇中のキャラがプリントされた列車はもちろんのこと、駅のボードなど現在でも様々なガルパンデザインがされていることに驚かされます。かつて大洗の観光事情を救ってくれたこともあり、その存在感は今も健在、といったところでしょうか。

 また同じように写真を撮りまくっていたり、ガルパングッズに身を固めている来場者がチラホラ見られたのも嬉しいところ。全盛期と比べると人気はいくらか落ちているものの、ガルパンが今もなお愛されていることを実感します。現在鋭意制作中という最終章も第4話がいよいよ今年公開されるとのことなので、公開した時には映画館に足を運んで久しぶりにガルパン熱を取り戻していく所存です。

 

 


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大洗駅売店で購入したガルパンのクリアファイル。裏面(画像右)の鉄道写真が特に良き……

 

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水戸駅の壁に貼り付けてあったポケモンのイラスト。何度見ても「電車に乗り遅れたことを不思議そうに眺めるコダックの図」に見えて仕方がない。

 

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 というわけで水戸と大洗での旅行の話でした。前述の通りほとんど大洗で楽しんでばかりで水戸についてはそれほど……といった感じになってしまいましたが、まぁ年末年始ということもありまぁそこはご愛敬。その分料理などで存分に満喫したつもりです。

 ともかく今回は総じてゆったりとした感覚で過ごせたのが良かったですね。水族館然りガルパン写真然り、アニメなどに触れずともこのような形で十分に楽しめるということがわかったのは大きな収穫です。上の写真にある大洗の海に近づき、ボーっと眺めるだけも非常に心地よい気分を味わえました。様々な作品に触れていくのもいいですが、たまにはこうした時間を作っていくのも有意義なことだと思います。次の年末年始もこのような旅行に行けるかは定かではありませんが、またこんな感じでゆっくりと羽を休めて新年を迎えていきたいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。