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2024年春アニメ&特撮簡易感想 その19

 

 

 

 アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』にて登場した白黒スパイダーマンことスパイダーマン・ノワール。(※上のポスト画像の右にいる人物)カラフルなスパイダーマンの中で唯一色がなく、室内なのにロングコートをたなびかせる初登場のインパクトは今でも印象に残っています。言語版の声をニコラス・ケイジさんが演じたことでも有名で、様々なスパイダーマンが集まる映画で負けない存在感を発揮していました。

 そんなハードボイルドがウリのノワールが主役の実写ドラマシリーズが制作されるとのこと。ストーリーに関してはヒーローを辞めた後の話らしいのですが、ノワールがスパイダーマンとして戦っていた過去を描きつつ今と過去を向き合っていくというのは中々に気になります。しかも主演は上述でも触れたニコラス・ケイジさんなので、スパイダーバースと同じ雰囲気のキャラクターを堪能出来そうな予感がします。(吹き替えの実写もアニメと同じく大塚明夫さんにやってほしいところ)実写作品として独自展開していく『ノワール』、実に楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ブルーアーカイブ The Animation

第6話「ゲヘナ風紀委員会」

 突如として襲撃してきたゲヘナ学園の風紀委員会との戦闘が勃発。風紀委員会側はあくまで便利屋たちの粛清が目的なものの、そのためにアビドスの領地を爆撃する辺りに彼女らから過激で容赦のないイメージを抱きます。と思いきやそもそもの狙いが先生だという情報も意外でしたね。ティーパーティーやエデン条約など何が何やらといった感じですが、少なくとも穏やかな話ではないことは伺えます。(それはそれとして風紀委員会の「火宮チナツ(ひのみや・チナツ)」が先生と面識あるらしいのが気になります)

 そんな状況をアビドス生徒と便利屋が力を合わせて打破する展開にはシンプルに興奮しました。何といってもアルが借りを作ったままでは終われないとばかりに協力する度胸を見せてくれたのが喜ばしいところです。前回の爆破に関して逃げるのではなく向き合う姿勢、そうしていがみ合っていた両者がコンビネーションを発揮するほどに活躍してくれてテンションが上がりましたね。お互いに名乗るシーンも合わせて、これまでのエピソードの中でも燃える内容になっていました。

 そして今回の戦闘を収めたホシノと、風紀委員長の「空崎ヒナ(そらさき・ヒナ)」のロリ体型同士のやり取りも印象的。威圧感を与えてくるヒナの言及をのらりくらりとかわすホシノの構図は、妙な緊張感が走っていました。ヒナが語っていた様々な発言もあって、ホシノの秘密への興味がますます大きくなっていった次第です。

 

 

 

終末トレインどこへいく?

第7話「笑うゾンビはゾンビじゃない」

 そんな……エッチなもので爆死するゾンビがいるなんて……黒木率いる不死身のゾンビ軍団との戦いをどう乗り越えるのかハラハラしていたのも束の間、エロスが弱点というとんでもない展開に目を丸くしてしまいました。黒木の回想でパンツを見るだけで爆散するシーンも衝撃的で(同監督の作品を知っているからこそ露骨なパンチラが意外に思う、というのもあります)、その後のエロい単語しりとりや善次郎直伝のまぐわいの歌まで見ていて笑いが止まらなかったです。全体を通して直接的なエロスはないものの、強力な癖を要所要所で感じさせてきます。

 そしてゾンビの女王を名乗る黒木は実は人間という正体も判明。これに関しては薄々気付かされるものがありましたが、ゾンビを見捨てられなくなった黒木の回想シーンでそれ以上にウルっとくるものを感じました。帰りたい家もなくなり天涯孤独の身となってしまった黒木にとって、言うことを聞いてくれるゾンビは寄り添い合える存在なのかもしれません。同時に今回の騒動を経てひとまずは仲良く収まった静留たちの関係も含め、嘘や隠し事を乗り越えて少しずつ歩み寄っていく関係性が濃密に描かれていたと思います。

(余談ですがなでこちゃんがここにきて「ゲームをやると乱暴な物言い」になるという強烈なキャラを見せてきたのにはびっくりしましたね。前回の静かなキレっぷりといい内心ではストレスが溜まりまくっているのかも……?

 

 

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

第7話「神の天秤と草原の魔術師」

 前回の騒動の気まずさはどこへやら、リンゴをはじめとした食べ物を要求してくるホロの可愛さに今回も癒されました。食い気しかないと思われていることに不満を漏らしていましたが、果物の蜂蜜漬けの話でよだれを零す姿からして実際そうだろと言いたくなってしまいます。しかし純粋に美味しいものに目がないほか、毛並みを整える油を「買ってくりゃれ?」とおねだりしてくる様子を見ていると、いくらホロの計算高いあざとさでも応えてやりたくなりますね。(その一方で今回も取引相手に上手いことやってのけるギャップがまた素敵)

 また劇中で度々出てきた教会などの宗教関連のエピソードも今回の注目ポイント。狼を異教の神として非難する宗教家はある意味でらしいと言えますし、教会と一部の商人だけが私腹を肥やす裏の話もこれまた生々しかったです。この時点でロレンスたちが向かっているリュビンハイゲンへの印象はドンドン悪くなるばかりです。街の名前の元ネタである聖人はかつてホロに尻を噛みつかれた話がある点はコミカルでしたが、神の存在が重要視されている劇中でそれを利用し利益を独占する構図には辟易となってきます。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第20話「空のちび怪獣たち」

 文字通り感情の浮き沈みが激しいちびラドンに再びスポットが当たることに。自ら開催した「第1回飛行怪獣の会」にて飛べる怪獣としてマウントを取りまくるちびラドンから早くもウザさを味わい、ちびゴジラたちを見て落ちる流れはある意味でいつも通り。しかし今回は上空で会話していたのもあって、落下から地面にめり込むまでの時間が結構かかったことに笑ってしまいましたね。褒めればすぐに立ち直るチョロさもあって、ちびラドンのキャラクターを再び体感することが出来ました。

 またちびゴジラたちの飛行スタイルもちょっとした見どころ。ちびメカゴジラが『ゴジラ対メカゴジラ』の昭和メカゴジラの飛行形態になっていたのは序の口、『ゴジラ対ヘドラ』を元ネタにした熱線で空を飛ぶちびゴジラには度肝を抜かれました。有名な要素を拾ってくる点に、ゴジラファンとしてはニヤリとくるほかありません。あのネタをやっちゃうの!?という驚きと同時に、熱線中は上手く話せないなど納得のネタを披露してきたのも腹筋に悪かったです。

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第16話「ニセモノのオーケストラ」

 今回はシリーズ定番の紛らわしいヤツら、ウルトラマンの偽物たちがピックアップされました。ザラブ星人が化けたにせウルトラマンはもちろんのこと、ウルトラ兄弟のロボットやダークロプスゼロにまで触れる幅広さはちょっと意外でしたね。それでいて『オーブ』にてにせオーブに化けたババルウ星人ババリューのエピソードも扱い、「例え最初は偽物でも心意気さえ本物ならヒーローになれる」ことを示してくれたのも良かったです。一言に偽物と言っても実に様々な種類や結果が存在する現代ウルトラマンの面白さも再認識出来ました。

 その中でも特に鮮烈な印象を残していったのが愛染マコト社長が変身するウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツ。『R/B』前半をかき乱しまくった迷惑な奴であり、オーブの厄介ファンとしてのインパクトは今見てもかなりのモノです。湊兄弟もといウルトラマンロッソウルトラマンブル兄弟相手に「最近のウルトラマンは喋りすぎだ!」と文句を付ける光景もうっとおしく思えてなりません。力こそ本物でも自分が目立ちたい一心でヒーローを演じている限りただの偽物に過ぎない点は、上述のババリューとは対照的ですね。

 

 

 ノワールをはじめとして今も様々な展開が続いているスパイダーマン。映画の方はソニーが『シルク』などヴィランのユニバースを発表しており、まだまだ盛り上がっていきそうです。しかし個人的にはスパイダーバースの続編を早く見たいと思ってしまいます。制作側の問題などで無期限延期になっているのは仕方ないとは思うものの、ファンとしては『アクロス・ザ・スパイダーバース』のラストからどのような結末を迎えるのかを確認したくてたまりません。そのうち何かしらの吉報を聞きてみたいところですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。