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2024年春アニメ簡易感想 その18

 

「忍者戦隊カクレンジャー」ミュージックコレクション

「忍者戦隊カクレンジャー」ミュージックコレクション

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 つい最近30周年を迎えたということで、様々な企画が始動していた『忍者戦隊カクレンジャー』。先日行われたファンミーティングにてついに続編の情報が発表されました。タイトルは忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編。30周年企画が始まった時からくるだろうとは思っていましたが、いざ本当に発表されるとやはりびっくりしてしまいます。10年や20年経ってのVシネでの続編は最近の戦隊ではよくありますが、30年以上経過した戦隊で続編が作られるのは本作が初めてというのも地味に衝撃的です。

 それぞれいい年になったサスケたちが集結するというシチュエーション、何よりあの5人がまた揃ってニンジャ装束に着替えてみせた光景に思わず興奮させられます。監督も坂本浩一氏ということで、アクションの方はかなり期待出来ると見ていいでしょう。令和の時代に復活したカクレンジャーの根強い人気に、思わずニヤリときてしまう情報でした。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

夜のクラゲは泳げない

第6話「31(サーティワン)」

 第1話で登場した地下アイドル・みー子こと「馬場静江(ばば・しずえ)」がまさかの再登場。しかも31歳、バツイチで子持ちという衝撃的な身の上を引っ提げてきましたが、娘の「馬場亜璃恵瑠(ばば・アリエル)」への愛情の深さなどで一気に引き込まれました。SNSの使い方などには眉をひそめるものの、母親としては立派な姿には好感が持てましたね。そんな強烈なキャラ故1話でライブジャックされたことを盾に花音たちに依頼してきたしたたかさと、ラストにライブをジャックし返す豪胆さもかえって清々しさを覚えます。

 娘のアリエルちゃんのキャラクターと親子のやり取りも印象深いです。母の前向きさに勇気づけられたものの、そんな母が変だと言われることに落ち込むアリエルの心情は察するに余りあります。それを同じように推しに救われためいの激励を受けて、クラスメイトに言い返す強さを見せるシーンには感動させられましたね。(めいちゃんの「TO(トップオタ)」発言には吹き出してしまいましたが)静江がそんな娘の勇気に応えて、自分の素性を明かしたうえでアイドルを続ける最後も見事。母子揃って本気で好きなもの全てに打ち込める爽やかさを見せてくれてこちらもテンションが上がってしまいましたよえぇ。

 

 

ささやくように恋を唄う

第5話「帰り道、出会いと、約束。」

 亜季の言葉を受けて考え込んでしまうひまり。しかし百々花のおかげである程度心を落ち着かせられたようでホッとしました。ひまりも片思い故の辛さ、嫉妬の感情の片鱗を見せてきましたし、本人が自覚していないだけで十分に恋を知りつつあることを感じさせてくれます。そんなひまりの好転が喜ばしい一方、前回のことを謝罪した亜季の方には同情を覚えてしまいましたね。依への恋心を決してださず、むしろひまりとの関係を応援する側に回ってしまった彼女の負けヒロインっぷりに涙を禁じえません。

 そして肝心の依先輩は面倒くさい部分とカッコいい部分をそれぞれ発揮。百々花を前にした時の独占欲は相変わらずでしたが、ひまりに向かって「次の演奏で惚れさせてみせる」宣言を放ってみせたシーンには見てるこちらが惚れ惚れしてしまいました。前回まで苦戦していた恋の歌の作詞も上手くいくなど、好きな人への感情をさらけ出しているからこその成長が感じ取れます。まぁそれだけに亜季からの想いには全く気付かないのがもどかしいのですが……どうにかなりませんかね先輩?

 

 

夜桜さんちの大作戦

第6話「バグ」

 スパイ関係者には変態しかいないのか?となった件。何といっても前半に登場した「切崎殺香(きりさき・あやか)」が印象的で、太陽への異常な愛とそこからくる殺人衝動には軽く引いてしまいましたね。まぁこの時点ならよくある過激なヤンデレストーカーキャラというイメージでしたが、六美に助けられてからは彼女にも惚れる展開でさらに唖然となりました。愛しい太陽様を殺して愛しい六美様と2人で幸せに暮らし……」はもちろんのこと、言っている本人がその発言に疑問符を浮かべている構図には最早狂気しか感じなかったです。

 続けて次女「夜桜四怨(よざくら・しおん)」のゲームに付き合うエピソードでは、ゲームの状況が現実の依頼とリンクしている展開にこれまたびっくり。ただのゲーマーかと思いきや、こうしたハッキング技術で世界を守っているのは結構クールに感じますね。とはいえ可愛らしいアバターとゲーム画面に反して、敵キャラのデザインが全部凶一郎だったりとところどころシュールだったのが愉快なポイントでもありました。特に太陽のアバターが謎のバグ技でムキムキ八頭身になるシーンは意味不明すぎて何度見ても笑いが止まりません。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第108話「撤退領域」

 ダークマター帝国の大幹部「フカムラ」がバリベルギャーの中から唐突に登場。「社会的撤退者」というカッコよさげな二つ名を晒していましたが、要はただの引きこもりというオチに思わずズッコケてしまいました。言動もいちいち大仰な割には妙にみみっちいので、これまでのダークメンの中でもトップクラスの意味不明さを覚えてしまいます。それでいて「ダークマイスター」なる帝国のトップからデュエルディスクの回収任務を受けていたりと、意外なところで重要そうな描写を出してくるのですから油断なりません。(「ダークメンは全員お餅が好き」という秘密も後々重大な伏線になるのでしょうか)

 そんなフカムラと相対したのは肩書きに弱い副長・マナブとかつて引きこもりだったエポック。立場は違えど、どちらもフカムラに引きこもりの問題&社会の荒波に揉まれろと説教してくる構図に笑ってしまいます。この辺りは片や家の重さから逃げ出した者、片や自分の力を恐れて殻を纏っていた者という背景があるので説得力があったと思います。マナブが新たに出したエースのSPグラファガス・ヴェイパーランサーを駆使した、ラッシュデュエルでも引きこもるための布陣をまとめてバウンスする戦術も目に焼き付きました。カッコつけても引きこもりは外に出ろ!と言わんばかりの勢いにシュールな面白さを感じましたね。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第32話「みらいのきぼう」

 カプセルの中で眠らされていたショックウェーブが復活し、メガトロンに復讐しに来た今回。ドームバリアやまさかのイモビライザーなど、様々な兵器を駆使してメガトロンとテランたちを追い詰めていく難敵ぶりが印象的でした。しかしそれ以上にメガトロンの心を突き刺すような発言や、テランたちを見下した態度が目につきましたね。戦争を続けた結果このような過激な差別主義者に成り果ててしまった親友のことを想えばこそ、メガトロンの胸中を察して切なくなってきます。(ショックウェーブもメガトロンに裏切られたへの怒りを持っていそうですが……)

 それ故マルト兄妹にテランたちがこの状況を打開してくれたのが熱かったですね。メガトロンがショックウェーブと戦っている間、地下の爆発を止めるために奮闘する様子などは非常に頼もしく見えました。特に前回はおふざけのノリが抜けきれていなかったスラッシュが、メガトロンの話を聞いてから真面目に行動してくれたのが嬉しいポイント。かつて間違えてしまったメガトロンが同じ過ちを繰り返さないために伝えた言葉……「自分と違う考えの相手もいること」「そのうえで胸を張って生きる」ことをしっかりと受け取った、未来の希望が育っていることを大いに実感させられる回でした。

 

 

 さてカクレンジャーといえば前半に登場する講釈師の存在も個人的には欠かせません。故・三遊亭円丈氏の軽快かつ聞きやすい語りで物語に入り込む感覚は、他の戦隊には見られないカクレンジャーならではの特色と言えるでしょう。そして上の続編では人気講談師の神田伯山が講釈師を務めるとのこと。動画を見るだけでも聞き入ってしまう声に、少々感動してしまいましたね。

 

 

 ではまた、次の機会に。