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2024年春アニメ簡易感想 その12

 

 

 ご存じの通り今季は様々なアニメが放送されており、僕もその中からいくつかを視聴中。その視聴作品のほとんどが新作なのですが、中には再放送も混じっていることがあります。そうした再放送から個人的に気になっているのが、上にもあるロボットアニメ『鋼鉄神ジーグ』です。タイトルが気になってたまたま視聴したのですが、思いのほか見ていて気持ちの良い内容でハマってしまいましたね。説明は少ないものの感覚的に理解出来るストーリーと、中々に凝っている作画には1話の時点で魅了されました。(特に作画のちょうどよさに関してはここ最近見た作品の中でも特に見やすくて気に入っています

 調べたところ元は1975年に放送されたアニメ『鋼鉄ジーグ』の続編的作品(正確には地続きというわけではないようですが)で、本作自体も2007年に初めて放送された結構古い作品とのこと。鋼鉄ジーグのことをほとんど知らないまま見ていますが、劇中の最低限の説明だけである程度楽しめるくらいの塩梅になっているのが面白いですね。「ビルドベース」や「ビルドアップ」「邪魔大王国」に「ハニワ幻神」といったキャッチーな劇中用語も直感的に意味を理解出来るのが興味深いです。何より磁石の力でパーツを合体させるジーグの合体シークエンスには惚れ惚れするものがあります。難しく考えず肩の力を抜いて見れる、そんな鋼鉄神ジーグを最終話まで楽しみたいですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

夜のクラゲは泳げない

第4話「両A面」

 メインキャラも出揃ってJELEEもようやく本格始動!する前に、花音のちょっとした問題とその背景に触れることとなった今回。以前から断片的に確認出来た花音の性急な態度や身勝手さが、キウイの指摘によって露呈されていく様子は辛いながらも必要なものだと感じました。彼女の抱える問題に対し仲間たち全体でぶつかり合い確かめ合っていく……その結果大きく繋がっていくので最後には見ていてホッとさせられるものを感じます。中でもクラゲの食玩が花音をリーダーとして印象付けてくれた点と、お互いにトラウマ・黒歴史を暴露しまくっていく流れには大いに感動させられましたね。
 そうして雨降って地固まったJELEEとは対照的に、花音がかつて所属していた「サンフラワードールズ」の方はかなり不穏。表向きこそ立派に再始動しているように振る舞っていますが、終わったことになっている暴行事件を引きずっているのが丸わかりで何とも言えない圧迫感を覚えました。(特に現センターの「瀬藤メロ(せとう・メロ)」のゆるふわの裏に隠していそうなドス黒い本心に期待を寄せてしまいます)そんなサンドーをまとめる敏腕プロデューサー「早川雪音(はやかわ・ゆきね)」が花音の母親であることも判明し、このアイドルグループが闇の深いものだと察するのにそう時間はかからなかったです。いずれにせよとてつもなくドロドロな真相が待っていそうですね……

 

 

ささやくように恋を唄う

第3話「告白と、戸惑いと。」

 依先輩の告白をきっかけに、「好き」の在り方について思い悩むひまり。周囲の語る恋愛的な好きに対してまだまだ理解が及ばない、児童のような幼さは見ていてどうにも歯がゆくて可愛らしかったです悪い女だぜひまりちゃん……!そんな彼女の未発達な恋愛観を付き合う形で解決していく展開に、驚きと納得の両方を覚えました。両親の馴れ初めを聞いて付き合ってから好きを育てていく考え方に至る点も、わからないことだらけのひまりなりの答えだと思えば説得力がありますね。

 その提案に喜んで「さらに惚れさせるつもりだから」と言い放つ依先輩のウキウキっぷり、彼女を見て影を落とす亜季の曇り顔と周囲の少女たちがひまりを中心に振り回されていく構図がまたいじらしいです。漫画のコマを再現したような場面転換の演出も相まって、ひまりがまだ理解出来ていない好きへのもどかしさや切なさが徐々に膨れ上がっていくイメージを抱きました。というかみんなモヤモヤを抱えてばかりなので、ここまでくると物語開始時点でラブラブ円満なひまりのママとパパが最も安心して見れるのではないか?などと思ったり……

 

 

夜桜さんちの大作戦

第4話「嫌五/辛三」

 太陽が夜桜家に馴染む中で、物語はどうやら一家の兄弟たちの掘り下げにシフトした模様。今回は変装の達人である三男「夜桜嫌五(よざくら・けんご)」と武器のスペシャリストの次男「夜桜辛三(よざくら・しんぞう)」にスポットが当たりましたが、それぞれのアクの強さにまず笑ってしまいました。片や面倒くさがり、片や武器が無いとヘタレという個性は何ともシュールで、特に六美たちとの鬼ごっこを繰り広げる嫌五には変装技術の無駄遣い、といった印象を受けてクスっときてしまいます。とはいえそれぞれ形は違えど妹や弟の前に立つ“良きお兄ちゃん”になろうとしているのが伝わってくるので、最後にはスッキリさせられましたね。一方で気持ち悪さがまだまだ上がりつつオチ要因になりつつある長男ェ……

 また今回は上述の通り強くなった太陽に加え、六美の意外な活躍が見られたのもちょっとした見どころですね。前者は人間を辞めていくスピードの速さに仰天し、それを受け入れつつあるメンタルの強さに慄きました。夜桜のノリには相変わらずツッコむことはあれど、太陽もあちら側になりつつあるのがわかります。対する後者は後者で、上述の兄たち相手に華麗に欺いたり宥めたりする姿に驚きを隠せません。特に太陽に化けた嫌五の正体を当てるくだりは膝を打ちました。六美は超人的な力こそないものの、家族をまとめ上げる点においては立派な夜桜の当主ということでしょう。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第106話「ママはニャンデスター」

 「負けるとママになっちゃうんだぞ!」がパワーワードすぎる。ダークマター帝国の次なる刺客「ブリュエア」が登場し、彼の「ママ」に対する変態っぷり鳥肌が立ってしまいました。ニャンデスターをママ認定し出してからの言動そのものも問題ですが、誰彼構わずママ呼ばわりして擦り寄ってくるのが最高に気持ち悪いです。デュエルの戦術も戦闘ダメージを相手に押し付けるユベル方式で、それを「ママを探して三百海里コンボ」何て名前を付ける辺りにサビュラスとはまた異なる変態性を感じてしまいます。
 そんなブリュエアに付きまとわれたニャンデスターの様子は、可哀想でしたが同時に何とも愉快でしたね。孤独を経験しているからこそ1人ぼっちだったと語る彼に同情しかけて、上の本性を知るや否や怒り狂うギャップに変な笑いが出てしまいました。それでいて戦闘ダメージを押し付けるモンスターを守備表示にして貫通効果で決着を付ける、とタクティクス自体は至って冷静だったのが面白さに拍車をかけていたと言えます。

 そして訪れたニャカヨシ星でズウィージョウの手がかりを探す中、キャプテンエポックの閃きが輝いていたのも今回の注目ポイント争いを知らない住人に何故「仲直り」の文化があるのか……?→この星では昔争いがあったのではないかと導き出す流れには素直に感心しました。ダンボールの枷を破ってから一気に頼もしくなってきたエポックにも期待が止まりません。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第30話「こまったくまさん」

 一見ほのぼのとしたサブタイに反してクマがヤバいことになっている件。子熊を助けようとする中で母熊が襲い掛かってきたのは想定内でしたが、変な触手が生えて暴走し出すのはあまりにも衝撃的でした。今にも川に落ちそうな子熊の救出と合わせて緊迫感が凄まじく、最初から最後までハラハラさせられっぱなしでしたね。何より前回描かれた「変えてはいけないものがある」という教訓に対し、帰られてしまったものの末路を目の当たりにした気分です。(それでいて謎の触手に冒された母熊が子熊のピンチを目の当たりにして一瞬だけ元に戻るのがここすきポイント)

 この状況にマルト家一丸で立ち向かったわけですが、前回同様ドット母さんの奮闘ぶりが印象に残りました。娘を庇ったりしてピンチに陥りながらも、迷惑を被った義足を使いこなして熊を撃退する流れはクールの一言。解決後にはナイトシェードをたしなめており、戦闘でも教育でも非常に頼もしいお母さんとして描かれていたと言えます。謎の寄生生物を放逐したゴーストに関しては不穏ですが(アレックスの謎ナレーションは前回を見ていない・覚えていない人への配慮でしょう)、全体を通してみれば家族の絆にほっこりさせられる回でしたね。

 

 

 余談ですが、ジーグの原作が『マジンガーZ』などで知られる永井豪氏と知った時はなるほどこれが永井豪イズムか……と感じましたね。マジンガー関連はほとんど知らない身ですが、おかげで他の作品も確認してみたくなってきました。ちょうど7月からの夏アニメには『UFOロボ グレンダイザー』のリメイクが放送されるようですし、そちらにもちょっとチェックしてみたいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。