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2024年春アニメ簡易感想 その3

 

 

 

 2014年にアニメ化された『怪盗ジョーカー』が、今年アニメ放送10周年を迎えることが先日告知されました。それを記念した新ビジュアルとロゴが掲載されるなど、ファンにとっては非常に嬉しい発表で僕自身大いに興奮させられます。上のジョーカーとハチの新規アニメビジュアルを見ると、当時のジョーカーのアニメに毎週魅せられていた記憶が思い起こされますね。

 

 

 さらに原作漫画が復活するという特大の情報まで発表。『怪盗ジョーカーEncore(アンコール)』と冠したタイトルで週刊コロコロにて連載されるのはあまりにも予想外かつ、歓喜に打ち震える者でした。ただこの場合『怪盗少年ジョーカーズ』の扱いはどうなってしまうのだろうか……まさに当時、コロコロでジョーカーを読んでいた世代は特にたまらないであろうプッシュの数々と言えるでしょう。個人的にも新作漫画は気になるので是非チェックしたいところです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

夜のクラゲは泳げない

第1話「夜のクラゲ」

今季のオリジナルアニメの1作。夜の渋谷を闊歩する少女たちの儚げな雰囲気と、イマドキの若者のようなやり取りがまず印象に残りました。「バズる」「バイトテロ」「特定厨」といったネットのワードが飛び交う辺りが何とも令和の空気を感じたり感じなかったりしますね。(ハロウィンに渋谷で大騒ぎする流れも実に今の時代らしい……)

 そんな世の中で何者にもなれない少女「光月まひる(こうづき・まひる)」のナイーブなキャラクターが、大きく弾ける瞬間も目に留まります。幼い頃の思い出から絵を描けなくなった彼女が、炎上した元アイドル「山ノ内花音(やまのうち・かの)」との出会いを経て変わり始める1話にはまず惹かれました。周りを押しのけてでも自分の歌を主張する花音のロックな行動も相まって、まひるがかつて描いたクラゲの壁画を誇示するまでになる展開が何ともスカッとさせられます。花音の歌とまひるの絵の融合を配信しているかのようなカメラワークで表現する演出も素敵ですね。

 また個人的に注目したいのがまひるが「海月ヨル」というイラストレーターとしての名前を持っている点。壁画に魅せられた花音にとっては推しのヨルの名前で呼ばれる様子は、現代におけるクリエイター同士のリスペクト関係のようなものが感じられて非常に興味深いと思いました。周りの光を浴びて輝くクラゲの如く、これからそれぞれの生み出すもので互いを触発し合うことになるであろうことが想像出来ました。

 

 

夜桜さんちの大作戦

第1話「桜の指輪」

 主人公のショッキングな過去に息が詰まる中、幼馴染の家が代々スパイというぶっ飛んだ設定とのギャップに面食らった本作。その後も明らかにスパイの範疇では収まらないレベルのバトルに発展するなど、実にジャンプ作品らしいパワーに溢れた作品だと感じました。(「見ての通り私んちスパイなの」発言には何が見ての通りなのか小一時間問い詰めたくなりましたね)とりあえず夜桜家の濃い面々の中でも、長男の「夜桜凶一郎(よざくら・きょういちろう)」の狂気的なシスコンぶりにドン引きせずにはいられません。というかこんなヤバい奴が味方側なの……?マジで……!?

 それはそれとして、主人公の「朝野太陽(あさの・たいよう)」とヒロインの「夜桜六美(よざくら・むつみ)」の関係が印象深かったです。事故で家族をいっぺんに失った太陽の痛々しさが映る中で、彼にとって六美が如何に大切な存在かが1話の中に詰め込まれていました。問題解決のためには2人が結婚するしかない突飛な状況下に置かれても、血を流しながら指輪交換を果たす太陽の勇ましさには思わず見惚れてしまいます。冒頭の他人と関わることに臆病だった少年が、大切な人のために立ち上がるシチュエーションはベタながら燃えるものがありますね。この時点で主人公とヒロインの夫婦関係を大いに応援したくなりました。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第103話「華麗なる旅立ち」

 バリベルギャーとカレーパンとフェイザーの反物が融合☆合体した結果、自意識を持った人工知能が出来上がったぜ!!←まるで意味がわからんぞ!!?

 遊飛捜索とベルギャー人復活のカギを探すため宇宙に出たのは良いものの、初っ端からカレーパン地獄に悩まされるユウディアスたちの暴走と、その結果生まれた「バリベルギャーCPT」とのデュエルが炸裂して思わず頭を抱えてしまいました。CPTが絶妙に不気味なデザインをしているうえ、自分ごとユウディアスたちを爆発させる殺意の高さには変な笑いが出てきます。前回までのシリアスから本来のノリに戻ってきた感じはしますが、新章突入して1発目がこれは流石にインパクトが強すぎる気がしますね。

 一方でユウディアスとCPTのラッシュデュエルは例によって面白かったです。相手のデッキトップを確認させるカードを多用することで、実質的にあちらの手札をピーピングして対策するCPTの戦術には舌を巻きました。またそれを受け止めたうえでトランザム・パワーライナックをフュージョンして勝利するユウディアスはカッコよかったものの、CPTをあくまでカレーパン扱いするところに狂気を感じたりしなかったり……わかりあえているようであえていない、奇妙な状況でCPTがレギュラーになりそうです。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第27話「かっとびーバンブルビー!」

 バンブルビーがかつての友人「ブレークダウン」の捜索と説得が描かれた今回。レースにこっそり出場したりタイムを競ったりとビーらしくない迂闊さでしたが、全ては上述のためと知り大いに納得しました。ディセプティコンのスタンティコン部隊であるブレークダウン、彼と気兼ねの無いやり取りから2人の所属を超えた友情が読み取れます。またビーがブレークダウンのことだけでなく、自分の行動でマルト家のことを危険に晒してしまった件を反省する辺りも人間味があって好みです。(反省した後は「今は大事な家族がいるんだ!」と言えるようになったのもここすきポイント)

 そして“らしくない”と言えば、遊びに夢中な家族の中でツウィッチがやけにイライラしていたのも印象的。訓練にこだわるあまりスラッシュと衝突していく過程にはハラハラさせられましたが、その根底に「家族を守りたい」という強い想いがあることを知って感動しました。その気持ちを知ったうえで頼ることを提案するスラッシュ含め、初期テラン2人の使命感や恐れといった情緒の成長が感じられます。ビーといいツウィッチといい“らしくない”様子が目立つ中で、そうなった理由をハッキリと描いてくれるのは見ている側としても中々に満足させられます。

 

 

 上述でも触れた怪盗ジョーカーのアニメ10周年。この話題で真っ先に期待してしまうのはやはりアニメの続きなのですが、まぁ難しいだろうこともわかります。最初のアニメの時点で相当な準備を要していた話が有名ですし、アニメ化はそう簡単な話ではないということでしょう。とはいえやっぱり新作アニメを見てみたいとは思うので、あまり高望みしない程度でちょっと待ってみたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。