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2024年春アニメ&特撮簡易感想 その13

 

 

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 1993年から30年以上、途切れることなく放送され続けているアニメ『忍たま乱太郎』の映画の情報が先日公開されました。劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師と銘打たれた今回の映画は、かつてないほどのシリアスを感じさせるものに仕上がっている模様。上の特報映像の時点で土井先生のピンチを予感させてくる緊迫感溢れる内容なのが伝わってきます。

 忍たま乱太郎は僕も幼少期よく見ていましたが、どちらかというとほのぼのコメディとしての印象が強かったので今回の映画には大いに驚かされました。しかし原作である『落第忍者乱太郎』然り、割と真面目なストーリーも多いという話を聞いて納得。元の小説の話も相まって、あの世界における忍者や忍術学園の過酷さを描かれるのでしょう。この映画では土井先生のカッコいい一面やきり丸との関係の掘り下げも見られそうですし、ちょっと観てみたくなりましたね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ブルーアーカイブ The Animation

第4話「覆面水着団☆」

 悪徳闇銀行の不正を暴くため、やろうぜ銀行強盗!前回のシロコの提案が実行されるまさかの展開に目が点になってしまいましたよえぇ。しかもアビドス生徒みんな、いざ実行し出したら割とノリノリで強盗を演じるので笑うしかありません。ブラックマーケットやカイザーローンと闇銀行の繋がりなど、キヴォトスの闇の部分を描いたおかげで多少乱暴な方法で証拠を手に入れようとする彼女らに違和感が無くなっていたのもシュールさに拍車をかけていましたね。そんなシロコたちの正体を自力で知ることなく憧れるポンコツアル社長はさぁ……

 それでいてお金の方には手を出さない「小鳥遊ホシノ(たかなし・ホシノ)」の姿勢には好感が持てました。悪党が稼いだ金だからって使うことを正当化しない……地味ながら大切な一線だけは踏み越えないよう後輩たちを諭す様子に惚れ惚れさせられます。でも先輩前回バスジャック提案してましたよね?それとなく生徒たちに聞き出す先生のスタンスもちょうど良かったですし、勢いだけで終わらせない内容に良い後味を覚える回でもありました。

 あとは今回登場した「阿慈谷ヒフミ(あじたに・ヒフミ)」も印象に残りましたね。身代金目的で襲われるだけでも可哀想だったのに、シロコたちに助けられたことで強盗の片棒を担がされた時は見ていて愕然としました。勝手にリーダー扱いされているのも不憫でしたし、早くも彼女に対して「可哀想可愛い」のイメージを抱きつつあります

 

 

終末トレインどこへいく?

第5話「骨にされてしまいます」

 『ガリバー旅行記』になるかと思ったら『キングコング』が始まった……ちょうど『ゴジラ×コング』が公開されているしタイムリーなネタですね。稲荷山公園駅周辺を支配するボスに立ち向かう展開はオーソドックスだったものの、ブチギレた玲実が全てをぶっ壊しかけるシーンでそれらの印象が吹っ飛んでしまいました。その後も晶に澁澤龍彦の本を食わせるなど行動がいちいちぶっ飛んでいるものの、そのどれもが晶に対する友情の深さを感じさせてくれるのでドン引きレベルまでにはいかなかったです。むしろ幼児退行していた晶然り、いがみ合っているようで互いに相手のことを大切に想っていることが伺える描写にほっこりさせられます。

 ぶっ飛ばされたボスはかなりはた迷惑な男だったものの、「基地が好き」といった理由を持っていたりと子どもっぽい一面が微妙に憎めなかったです。(ちょくちょく玲実たちにやられるので溜飲も下がりましたね)また静留が彼との会話で葉香のことを思い出していたのが目に留まりました。友人に話した夢を笑われたボスの話からして、静留と葉香の仲違いの原因も彼女らの「夢」が関わっているのでしょうか。

 他にも善次郎の知り合いである「マコト」ドクターから7Gに関する情報が語られたのは大きな収穫です。「7Gウェーブブレイン現象」と名付けられた変化の詳細として「意識のありようで人体が変化する」ことが判明し、これらの異変の根本に人の意識・心が関わっているのは興味深いところ。つまりそれぞれその人たちが「こうなりたい」と思った結果この状況が作り出されているのか……?という考えも浮かんできますが、真相や如何に。

 

 

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

第5話「狼の化身と従順な子羊」

 今回は捕まったホロへの危機感が募る中、彼女を救おうとするロレンスの奮闘が印象に残りました。教会との軋轢を恐れるマールハイトらミローネ商会に対し、こちらから告発するといった策を提案しつつ協力に持ち込む必死な説得には舌を巻きましたね。それでいて交渉の場が出来上がるまでホロと一緒に逃げ回るという、到底無茶な手段を考える辺りから、冷静さとやけっぱちの両方が今のロレンスには内在しているように感じられました。少々強引すぎるような気もしますが、それほどまでに彼がホロのことを想っていると思うとグッとくるものがあります。

 そうして決行された救出作戦自体は滞りなく成功しましたが、拗ねたり落ち込んだりするホロの態度が何とも不穏。ロレンスに助けてもらえなかったことに起こり出す姿は可愛らしかった一方、1話で出てきた「ヤレイ」が関わっていた展開で一気に彼女の抱える悲しみが感じ取れました。(やはり旧アニメでクロエの役割だった部分は彼が担当することになりましたか)新しい時代を生きようとするヤレイに「古き神は必要ない」と言い放たれた際のホロの心情は察するに余りあります。守ってきた村人に仇で返される神とその神の気まぐれに縛られた村人の憤り、双方の考えることがわかるだけにより複雑な気持ちになってしまう問題がのしかかってきたと言えるでしょう。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第18話「ちびギドラは仲が悪い」

 ちびギドラの3つの首という特徴が久しぶりに触れられた今回。ケンカを繰り広げるそれぞれの首が互いを攻撃して、結局自爆する流れに懐かしさからくる笑いが湧き上がってきました。優男風で性格の悪い右の頭の言動など、首によって異なる性格も久々に触れられてニヤリときましたね。中でも一見粗暴そうな右の首が、ホラー映画が苦手だったりと実は繊細であることが判明したのが面白かったです。

 同時に判明したちびギドラの体のメカニズムもこれまた愉快。全員が等しく同じダメージを受けるだけでなく、睡眠時間まで共有している話は結構興味深かったです。首1つが徹夜しているだけで他の首たちの体調も影響を受けるのは中々に不便ですね。「9時間寝ても6時間分しか回復しないんだぞ!」という微妙にややこしい言い分などには特にクスっとさせられます。

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第14話「それぞれの道 僕が僕であること」

 今回は『ジード』序盤の名エピソードである「僕が僕であること」の再放送。周囲からの批判やゼロへの羨望から拗ねるリクと、ゼロに変身出来るようになって調子に乗るレイトさんが互いの立場を交換する珍妙さが何とも面白かったです。サラリーマンの苦労を知っていくリクの姿は、いつ見ても妙な親近感と納得を覚えますね。劇中で出てくる「体力の限界は来てもカラータイマーはならない」という洒落たモノローグも本作の文学的なエッセンスが感じられて素晴らしかったです。

 そのうえでレイトさんとお互いの問題を見つめ直し、自分のアイデンティティを再定義していく流れにスッキリさせられます。家族との生活を守るために日々働くお父さんもまたヒーロー、各々の立場を学び自分がウルトラマンであることに自信を付けていくリクには勇気づけられるものがありました。序盤は苦戦していたサンダーキラーも、再戦時に手にしたジードクローで撃破するので爽快感も抜群です。

 何よりエディオムがこのエピソードを、上司への愚痴に走るユカに見せるのが素敵なポイント。上には上の苦労と奮闘があることを感じ取らせたうえで「邪推や憶測は、得てして根拠のない決めつけとなってしまう」「同じ推測なら、良き方向に想いを巡らせた方がお互いにとってプラスになる」といった教訓で締めたことには大いに感心させられます。人間を知ろうとするAIのポジティブな解釈が何とも気持ちの良い回でしたね。

 

 

 そういえば今回の忍たま映画の情報解禁に合わせ、ネット上に存在する多くのファンの声が聞けたのがちょっと興味深かったですね。忍たまを好きな人がこれだけいるという事実に驚かされつつ、愛されている証拠からシリーズが支持されていることに納得を覚えます。

 その中でも今回の映画の主役であろう土井先生のファンが多かったのが印象に残りました。どうやら初恋が土井先生という女性ファンは非常に多いらしく、検索エンジンなどで土井先生と入力すると「土井先生 初恋」と出るほど。幼い頃では知りえなかった話に、どこかほっこりさせられる今日この頃でした。

 

 

 ではまた、次の機会に。