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デュエル・マスターズ WIN 第18話「二人のD4」感想

ゴルファー歌人時々デュエマ

D4メンバーが揃いも揃って「おもしれーやつ」すぎる

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  •  ファルゴとイッサ、仲良くケンカしな

 新年最初のデュエマWINはカレンがマイハマに帰っていくシーンから始まりました。長いことずっと一緒にいたので忘れていましたが、そういえばカレンは大会のためにシラハマに訪れていたのですね。一旦お別れしてしまうのは寂しいですが、すぐに再登場してくれるでしょうしそこまで残念がることではないかもしれません。(実際次回予告で既に姿を見せていますし)

 それはともかく、今回はD4の残りのメンバーであるファルゴとイッサがメインとして描かれていました。どうやらカイザが探しているデュエル・マスターを同じく探しに来たようで、カイザとウィンがデュエマで戦った噂を聞きつけてシラハマに訪れたとのこと。ボウイ以外のD4はデュエル・マスターの存在について知っており、それぞれ探し求めているのがわかったのはちょっとした収穫です。

 そのデュエル・マスター探しの過程でファルゴとイッサのキャラクターについて掘り下げのが大きなポイント。ファルゴはどうやら目立つのが好きなようで、人助けしつつ名声を浴びることに快感を覚えているっぽい様子にちょっと引いてしまいました。全体的に派手派手にやるのが主義のようですが、イッサに対抗心を燃やして泳ぎ出した件も合わせて、いちいち行動がトンチキなのが面白いですね。

 対するイッサは五七五で話したりする愉快な面とは裏腹に、冷静なキャラが目立っていましたね。不愛想ながらウィンともフレンドリーになれるコミュ力の高さには目を見張るものがあります。(しかしランナーたちのデュエマを見て「デュエマレベルが低い町だ」と内心毒づく辺りは何とも……)派手好きなファルゴに対して、こちらは堅実に情報収集に勤しんでいる対比が興味深かったです。

 何よりこの2人のデュエマの腕、そしてその関係性の描写が最大の見どころでした。顔を合わせれば即座にいがみ合う一方で、お互いの実力に関しては認めていることがわかる態度には思わずときめいてしまいましたね。ウィンとボウイとは別ベクトルで競い合っている、健全なライバルとも言える間柄は個人的にもかなり好みです。実際に劇中でも披露したクレバーなプレイングも合わせて、一気にこの2人が好きになれました。

 決着がつく前にカイザの呼び出しでデュエマは中断になってしまうのは残念でした(同格の2人の勝敗を早々に決めてしまうわけにはいかないので仕方がない展開でしたが)が、今後のファルゴとイッサの活躍に期待が持てる回だったと言えます。

 

 

  • 100回打たせる高難易度ステージ!動き出すは巨大孔球龍

十番龍(じゅうばんりゅう) オービーメイカー Par100(パーハンドレット) 自然文明 (10)
クリーチャー:ジャイアント・ドラゴン
パワー19000
▪️このターン出した自分の自然のクリーチャー1体または自然のタマシード1枚につき、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
▪️マッハファイター
▪️Q・ブレイカ
▪️シビルカウント5:自分の自然のクリーチャーまたは自然のタマシードが合計5つ以上あれば、相手のターン中、相手のクリーチャーまたはタマシードが出てその能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。(例えば、相手は「このクリーチャーが出た時」で始まる能力を使えない)

 ファルゴが切り札として繰り出した自然文明のクリーチャー。ジャイアントドラゴンを種族に持っていることからわかる通り超巨大なドラゴンで、背中に広大なゴルフ場が建設されているとんでもない見た目にまず驚かされます。カード名にある「オービー」や「Par」などもゴルフ用語*1であり、このドラゴンそのものが難易度の高いゴルフステージであることを意識させてきます。

 カードとしてはまずその見た目に違わないコスト10、パワー19000という巨大なサイズが特徴的。一見するとその大きさ故に出しにくそうに見えますが、そのターン出した自然のクリーチャーorタマシードの数だけコストが下がる軽減能力を自前で持っているので見た目以上に早く出すことが可能です。1回の軽減も3コストと多く、事前に3体出せれば1マナ支払うだけで出すことが出来ます。出してしまえばこのサイズとマッハファイターを活かしてガンガン攻めていけるのが何とも驚異的です。

 さらにシビルカウント5を満たせば相手のクリーチャーとタマシードのcipを封じられるロック能力が発動します。《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》などの大型自然ドラゴンと酷似した能力ですが、相手のターン限定なこと、タマシードも封じられることなど相違点はいくつかあります。あちらとは違い自分が攻めている際のトリガー封じなどは出来ないので、早期に出して相手が返しに攻めにくい盤面を作るのが基本用途になるでしょう。シビルカウント5という重い条件も、上の軽減と組み合わせればおのずと達成出来ます。

 ただ問題はシビルカウントを崩された際にロック能力を消失してしまう点ですね。このカード自体は除去されにくいものの、並べておいたクリーチャーが小型ばかりだと簡単に覆されてしまうなど、能力の維持がかなり難しいです。逆に大型クリーチャーばかり並べても今度は達成の難易度が上がるなどのジレンマも抱えています。如何にシビルカウントを維持出来るか、それがこのカードの強さに繋がると言えます。

 とはいえ相手に除去手段などが無ければ一気に優勢に持っていける強さは魅力的です。横に並べるのに長けているスノーフェアリーや、《とこしえの超人》に《ベイB セガーレ》といったメタクリーチャーとの相性も悪くありません。現環境でも成績を残していることから、かなりのポテンシャルを秘めたカードとしてこれからも活躍していくことでしょう。

 

 

  • オオダカの わたせる橋に おく音の 青きを見れば 場もふけにける

Law儿(ローニン)-怪Hawk(カイホーク) 水文明 (3)
タマシード/クリーチャー:マジック・コマンド/ACE
パワー8000
▪️W・ブレイカ
▪️タマシードが攻撃する時、そのタマシードが持つ「このタマシードが出た時」で始まる能力を使ってもよい。
▪️自分の水のクリーチャーまたは水のタマシードが合計4つ以上なければ、バトルゾーンにあるこのタマシードはクリーチャーとして扱わない。
▪️このクリーチャーが攻撃する時、このターン、自分の、クリーチャーではないタマシードはすべて、カードタイプに「クリーチャー」を追加し、「W・ブレイカー」を得、パワーが8000になる。

 イッサが使用した水のカード。マジックコマンドを擁するタマシードクリーチャーです。唐傘と脇差、三味線(ギター?)を身に纏った見た目は、様々な時代における「浪人」のイメージを統合させたように思えます。そんな和風テイストに溢れていると同時に、水文明らしい近未来的な要素もチラホラ見られるのが面白いところ。

 タマシードとしてのcipは持っておらず、水のクリーチャーorタマシード4つでパワー8000のW・ブレイカーになるなど、基礎スペックは上々。しかし他の能力がいずれもユニークで、他のカードには出来ない動きを見せてくるのが最大の特徴と言えます。

 まず挙げられるのがタマシードの攻撃時にそのタマシードのcipを使うという特殊な能力。こちらはこのカードがタマシード状態のままでも発動出来、味方のタマシードクリーチャーのcipを何度も使いまわせる点でかなり優秀と言えます。(上の通りこのカードはcipを持っていないので、単体では活かせない点には注意)またこの能力は面白いことに、相手のタマシードが攻撃した際にもそのカードのcipを使うことが可能。相手が《ドラン・ゴルギーニ》などを使っている場合、攻撃を躊躇わせる心理戦を仕掛けていくのも手かもしれません。

 そして特筆すべきがこのクリーチャーの攻撃時、他の非クリーチャーのタマシードをクリーチャー化するというアタックトリガー。このクリーチャーと同じパワー8000のW・ブレイカーを持ったタマシードクリーチャーにすることで、一斉に攻撃する戦法が取れます。上のcipを使う能力も組み合わせれば、とんでもない攻勢を仕掛けられるでしょう。攻撃時に相手をマナに送る《バイナラドアの心絵》に破壊と蘇生を行う《ヴィオラの黒像》など、強力なcipを持ったタマシードと合わせていきたいですね。ターンが終わればタマシードに戻るので殴り返しを受けないのも魅力的)

 しかしこのパワー付与がパワーを8000に固定するという点には注意が必要。パワー低下を受けない利点がある一方で、味方のパンプアップを行えないので高パワーのブロッカーに太刀打ち出来ないなど一長一短です。他にも他文明のタマシードクリーチャーがクリーチャー化していない状態でこのカードでクリーチャー化しても、「クリーチャーとして扱わない」のテキストでただのタマシードに戻るなどの問題も存在します。

 それ以外にもややこしい裁定や条件などを数多く内蔵しているこのカード、理解しつつ使いこなすのに苦労しそうですが、他にはない能力を持っているので是非使ってみたいところ。タマシード主体のデッキを構築するなど夢が広がるカードとして、今後のカードプールの増加と共にどう使われていていくのか実に楽しみです。

 

 

  • 諦めずに戦う心を讃えるOP&ED

 そして今回からOPとEDが一新された件も忘れてはいけません。OPはATEEZ(エイティーズ)さんの「Limitless」、EDはMONOLITH(モノリス)さんの「FLY AGAIN」。いずれも複数名によるボーイズユニットによる曲です。片や人気K-POPグループ、片や今回がデビューシングルとなる新進気鋭と、今回も個性豊かな面々が揃っていますね。
 まず曲そのものですが、どちらも「諦めずに前に進むこと」を応援してくれる前向きな点が魅力的。OPでは様々な逆境について触れながら、それに負けずに戦う強さを歌っていました。“Limitless(限界なんてない)”というタイトルからも、可能性を信じて突き進め!と励ましてくれているかのように感じますね。対するEDは何度でも挑戦する勇気を押し出しているのが素敵です。こちらは夢のためなら何回だって立ち上がれる!と鼓舞してくれているようで、より爽やかに受け止められました。

 そして映像に関しては色々とワクワクさせてくれる要素が満載といったところ。OPでは主要人物を描きつつ、互いを見据えて激戦を繰り広げるウィンとカイザの2人にスポットが当たっているのが特徴的でした。(あとボウイがヒロインすぎる件)未だ本編で姿を見せぬアビスの龍など、これからの展開を予感させる内容でしたね。

 またEDはデュエマアニメ恒例、クリーチャーたちのCGが堪能出来る仕様になっていました。今回は各クリーチャーが様々なスポーツに興じているようで、ドッジボールやレース、いつものプロレスといった競技で覇を競いあう様子にちょっとほっこりしました。(個人的には応援してくれているスノーフェアリーたちが好き)デュエマのCGのクオリティの高さを確認出来るEDとして、愉快で楽しい仕上がりだと言えます。個性的かつ見ていて楽しいOPとED、今回も発売したらすぐ購入しておきたいです。

 

 

 さて次回は邪神くんがウィンの心の闇を暴く作戦に出る模様。シリアスな要素に踏み込む展開に息を飲む一方、動機が「ウィンに主導権を握られたままなのが気に喰わないから」な辺りいつもの邪神くんらしい点にほっこりします。他にも部下のアビスたちがてんやわんやを繰り広げる様子も興味深いですね。(赤面しているトートロット可愛い)本作が始まったころから待っていたアビスたち主体の日常が見られそうでワクワクしてきました。

 他にも早速戻ってきたカレンとウィンのイチャイチャ風景や、そこにボウイとパパリンを加えたデュエマにも注目したいところ。予告で《魔の革命 デス・ザ・ロスト》らしきクリーチャーが見られましたが、ウィンが使うのでしょうか?果たして次回はどんなデュエマが行われるのか気になります。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:前者は「アウトオブバウンズ」の略(OB)で、「打てないようなコースの外までショットが飛んでしまい、ペナルティを受けたうえで再度打ち直すミス」を意味する。また後者は「ホールごとに設定されてるボールをカップインさせるまでの打数の基準」のことである。