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デュエル・マスターズ WIN 第15話「激突!ウィンvsカイザ!」感想

怒りよりも笑顔を見せて

パパリンが良きお父さんすぎて泣ける……

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  • 息子の思い出、父が望む笑顔

 今回のデュエマWINは前回の続き、ウィンとカイザのデュエマからスタート。まず怒りに燃えるウィンの猛攻が目に焼き付きました。初っ端からアビスラッシュを連発して攻め立ててくる様子は結構見応えがありましたね。それに対してS・トリガー&G・ストライクをシールド5枚中4枚も引き当てて防ぎきるカイザの豪運にも驚かされます。

 それはともかく今回は何故ウィンがここまで憤るのか、その理由の一端が明かされたのが印象的。かつて何かしらの理由で塞ぎ込んでいた自分を励ましてくれた父、そんな父と誕生日に作ったのがあの時カイザに燃やされたデッキであることが語られた時はハッとなりました。ウィンが何よりも許せないのは「思い出」を踏みにじられたことなのだとわかり、一気にそのいじらしさに胸打たれましたね。(一方でその想いを「くだらない」と一蹴するカイザも印象に残りました。カイザにとってデュエマの全力勝負こそ至上であり、家族のことなどは全て雑念に過ぎないのかもしれません

 そんなウィンもカイザの反撃の前になす術もなく敗北、失意のまま帰宅していましたが、パパリンの明るさに触れて元に戻っていくのでホッとしました。何よりウィンが笑ってくれることを望むパパリンにウルっとさせられます。自分の敵討ちや過去の思い出よりも、息子の今の笑顔の方を迷わず選ぶ辺り本当にいいお父さんです。仕事に関してもしばらくはフリーランスでやっていくそうで、パパリンの問題は一段落ついたと思ってもいいかもしれませんね。前々回から心をかき乱しっぱなしだった展開も、何とか落ち着いて何よりです。

 

 

  • 憤怒に燃える炎が怨敵の力を奪う

深淵(しんえん)の壊炉(かいろ) マーダン=ロウ 闇文明 (4)
クリーチャー:アビスロイヤル
パワー4000
▪️スレイヤー
▪️このクリーチャーが出た時、相手の手札を見てクリーチャーを1体選び、捨てさせる。
▪️シビルカウント3:このクリーチャーが攻撃する時、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計3つ以上あれば、相手の墓地にあるカードを1枚選んでもよい。そのカードの、出た時にトリガーする能力を、自分が1つ使ってもよい。その後、相手はそのカードを山札の下に置く。

 ウィンが使用した新たなアビスロイヤル。前回の通り彼の怒りを利用した邪神くんが解放したアビスであり、その経緯から他の眷属の中でもかなりの力を持った存在であることが伺えます。主に対してタメ口なうえ舌打ちするなどの不遜な態度を取ってもお咎めなしな辺り、それが許されるだけの実力者なのかもしれません。暖炉をモチーフとした筋骨隆々な見た目も実に強そうです。

 コスト4のパワー4000と基礎スペックはそこそこ。まず目を引くのはcipで発動するピーピングハンデスですね。《解体人形ジェニー》をはじめとした相手の手札を見るハンデスがどれだけ強いは言わずもがな。相手が最も捨てられたくない手札を狙い撃ち出来るほか、現在の手札情報を知ってから行動が取れるなど得られるアドバンテージは計り知れません。クリーチャーではないカードを捨てさせられない点はマイナスですが、その分バニラ並みのパワーとスレイヤーでcip使用後も活躍させられるでしょう。

 この時点でかなりの有用カードですが、それ以上に強力なのがシビルカウント3のアタックトリガー。何と相手の墓地のカードのcipを使用するという効果コピーです。《The邪悪 寄成ギョウ》を思わせる凶悪な能力で、上のハンデスで落としたカードをそのまま利用することが可能です。加えて選んだカードをデッキボトムに送るため、相手の墓地利用を妨害することも出来る小回りの良さを誇ります。(効果コピーを使用せず、相手のカードをボトムに送るのみと選択することも可能)

 さらに驚くべきことに、このカードがコピー出来るカードのタイプに制限が課されていません。そのためcipさえ持っていればクリーチャーはもちろんのこと、タマシードも使える可能性を秘めています。タマシードには《ヴィオラの黒影》などシンプルに強力な効果を持ったものが多いので、場合によってはクリーチャーよりも優先的にコピーすべきかもしれません。

 そしてアビスということで、《アビスベル=ジャシン帝》との相性は言うまでもなく抜群。墓地にあれば2コストハンデスとして使用出来るほか、アビスラッシュで即座にアタックトリガーを使えるなど、このカードのポテンシャルを最大限発揮させられます。劇中で邪神くんが信頼を寄せるのも納得の強さなので、アビスロイヤルの新たな戦力として是非使ってみたいですね。

 

 

  • 残る謎と燻ぶる闇

 上述の通りパパリンの件は一旦終わりましたが、不穏な懸念点を残す結果となったのもまた事実。カイザには敗北したままですし、彼との因縁はこれからも続いていくでしょう。そしてカイザが口にしたデュエル・マスターについてウィンが興味を持ち始めたのもポイントで、今後そのデュエル・マスターが何なのかを探っていく展開になることが予想されますね。

 他にもデュエマ中にカイザが新しいアビスを知っているかのような口ぶりを見せていたシーンも気になりました。劇中でみんなが話していたようにウィンがマーダン=ロウを手にした様子を目撃したのはボウイたちのみ、カイザがどうやってそれを知りえたのかは不明なままです。順当に考えると、あの場にいたウィンの仲間たちの中にカイザの内通者がいる可能性が高いです。彼らの中に裏切り者がいるとはあまり考えたくないものですが、注意した方が良さそうな気はします。(個人的に内通者だったら1番ショックを受けそうなのがカレン、逆に1番面白そうなのがいいやんですね)

 そして邪神くんがウィンの闇について顔をしかめているシーンが特に不穏でしたね。そもそもウィンが何故アビスを解放させられる闇を秘めているのか、それに関しても不明なままで終わった点も気がかりです。上述の過去回想で幼いウィンが沈んでいた理由も明かされていませんし(母親の話が出てこない辺りもしや……)、彼にはまだ何か秘密がありそうです。邪神くんもその闇を利用せんとしている点も含め、この主人公コンビの今後にまだまだハラハラさせられそうですね。

 

 

 さて次回はデュエル・マスターのことを知るため、ウィンが情報収集に向かう展開に。その結果「地下裏デュエマ」なる会場に辿り着いて謎のモヒカンヒャッハーどもとデュエマをするようですが、シラハマにこんな治安の悪そうな場所が存在することにちょっと慄いてしまいますね。普通の一般人と物騒な連中が混在している辺り、この街はだいぶカオスなのかもしれません。

 また会場で開催される裏デュエマが「殿堂ゼロデュエル」かもしれないことにも驚きました。《ヘブンズ・フォース》で出たっぽい《正義の煌き オーリリア》や2体並ぶ《“轟轟轟”ブランド》と、今の環境ではまず出来ない光景が予告映像の時点でわんさか確認出来ます。極め付けにあの伝説の無双竜騎までもが……!?殿堂入りやプレミアム殿堂などの制約が存在しない恐ろしいレギュレーションを前に、ウィンはどこまで戦い抜けるのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。