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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第5話「危険!ファルゴの罠」感想

その居場所を守りたい!!

悪だくみ すぐにバレちゃう ダボゴルファー(イッサ並感)

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  • 憎み切れないダボゴルファー

 今回のデュエマWINは「ファー!!甘い甘い」のネットミームで有名になっているD4のファルゴによってウィンたちデュエマさいこークラブが追い詰められる展開が待っていました。冒頭こそウィンの思いついた青春の模様にほっこりしたものの、AI先生の盆栽(AIでありながら盆栽が趣味という高性能っぷりよ……)を割ってしまったファルゴに罪を着せられてしまうことに。一般生徒たちの口裏を合わせて証言を隠すやり方は、この手の学園モノの権力持ち悪役らしくてかえって清々しさを覚えますね。

 そこで奮い立ったケンドラとのデュエマでも大いに調子づいていたファルゴですが、デュエマパートでは威張っているだけあって実力は本物であることが伺えました。ジャイアントを駆使した連続召喚チェーンコンボで確実にケンドラを追い詰め、ほぼほぼ無傷で勝利する圧倒ぶりには思わず感嘆してしまいます。(切り札の《首領竜 ゴルファンタジスタ》の使い方も適切で参考になりました)前作のイッサのデュエマの時もそうだったように、カイザと同じD4所属であることに納得のいくデュエマの強さを見せつけてくれたと思います。

 一方で盆栽の事件はエリザ先生が調べた防犯カメラでバッチリと証拠を押さえられて退散することに。D4の持つ権力を誇示しながら追い詰められたらあっさり引く辺りの情けなさには結構スカッとしましたね。そしてこの時点で「デュエマの腕は確かなものの、それ以外の悪だくみなどではツメが甘い」というキャラクターが確立されたと言えます。それ以外にもゴルフの練習時のトンチキぶりやなかやまきんにくんのモノマネもあって、やり方は汚いもののそこまで不快感は覚えませんでした。彼とデュエマさいこークラブの因縁はまだ続きそうですが、ファルゴには今後も絶妙に憎めない敵キャラのポジションとして大暴れしてほしいですね。

 

 

  • 元・チンピラの奮起と想い

 そしてもう1人の見どころキャラ、というか今回の実質的な主役となっていたのがケンドラ。上述の通り卑劣なファルゴのやり方に憤り、彼にデュエマを挑む展開は予告で知っていながらも中々に衝撃的でした。というのもこれまでのケンドラは良くも悪くもマズキの腰ぎんちゃくのイメージが強かったので、マズキ兄貴を介さず自分から行動に移していく様子は意外に感じましたね。

 何よりケンドラがデュエマさいこークラブを大切に想っていることが明らかになるくだりが最も印象に残りました。前作でのイカサマ・窃盗三昧だった過去を恥じていること、そんな自分をクラブに誘ってくれたウィンへの感謝など、それらを語るシーンからは彼なりの想いのようなものがひしひしと伝わってきます。冒頭の不思議な特訓を積極的にしていたのもクラブ活動を楽しんでいたからとわかってちょっとウルっとさせられます。チンピラだった自分と決別して、今の自分と仲間の居場所のために戦えるケンドラには感動が止まりません。まぁウィンの「マズキたちのことを忘れていただけ」という発言で少し台無しになったけどな!

 デュエマパートではファルゴの実力の前に敗北を喫してしまいましたが、あきらめずに喰らいついていたのでこれまた好感が持てます。切り札である電磁魔天エスザナドゥ》で《ヘブンズ・ゲート》他の呪文を使いまわして抵抗し続けるムーブにも感心させられましたし、最後まで足掻き続けていたケンドラの健闘には胸打たれました。元・小悪党が改心して頑張る話は個人的にも大好物なので、この回でケンドラのことが一気に好きになれましたね。

 

 

  • 決めろ最高のアルバトロス!!全てを蹴散らす首領竜

首領竜(キャプテン) ゴルファンタジスタ 自然文明 (8)
クリーチャー:ジャイアント・ドラゴン
パワー25000
▪️ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする。)
▪️このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、自分はこのクリーチャーよりパワーが小さいクリーチャーに攻撃されない。
▪️このクリーチャーがブロックされた時、このクリーチャーは相手のシールドを3つブレイクする。
▪️このクリーチャーが離れる時、かわりにカードを4枚、自分のマナゾーンから墓地に置いてもよい。

 D4の1人である霞ヶ関ファルゴの切り札。彼のデッキの象徴でもある自然文明のオーバーレアです。ジャイアント・ドラゴンを種族に持っており、巨人(ジャイアント)の名に恥じぬ筋骨隆々の巨体と華美な装飾が目を引きます。近年の自然文明のトレンドであるゴルフ要素もしっかり持っており、ゴルフクラブをマイクのように扱っている様子はこのクリーチャーの目立ちたがりなキャラクターが読み取れます。(またドラゴンというよりはワニのような爬虫類に見える顔つきが面白いところ)

 カードとしてまず注目するべきはその基礎スペック。コスト8でありながら25000のパワーを誇り、さらにはワールド・ブレイカーまで保有しています。単色の非進化でワールド・ブレイカーを持っているクリーチャーは限られており*1このコストで一切のデメリットを持たず全ブレイクが可能なのはこのカードくらいです。それが最高レアリティに据えられている辺り、近年のパワーインフレを感じずにはいられません。

 さらに登場時にこのクリーチャーのパワー以下の相手クリーチャーの、自分への攻撃を封じるcipも特徴的。これにより1ターンは確実に相手の攻撃を足止め出来るので、パワーの高さも相まって中々に強力です。ただ同系統の能力を持つ《大樹王 ギガンディダノス》と比べると限定的で、ギガンディダノスその他の超絶パワー相手には少々心許ないところではあるので過信は禁物。またこのクリーチャーが除去されたら攻撃制限は解除されてしまいますし*2、パワー低下で制限範囲が狭められて突破される危険性もあります。幸い離れる時にマナ4枚を墓地に置いて生き残る耐性を持っていますが、1回で一気に4マナ奪われるのは苦しいので多用は出来ません。

 さらに敵ブロッカーにブロックされた際、シールド3枚をブレイクするブロック貫通能力も持っています。これによりワールド・ブレイカーと合わせて、相手に「全ブレイクを通す」か「ブロックとシールド3枚を犠牲にするか」の2択を迫る心理戦が仕掛けられます。これは相手依存ではあるものの意外と有用と言えるでしょう。どちらかというとブロックをしなければならない状況に相手を追い込み、確実に打点を決めていく使い方になりそうです。

 総じてどこか物足りなさを感じますが、このカードの真骨頂は他カードとの組み合わせにあります。ジャイアント・メクレイドなどで早期に踏み倒し、相手の攻撃をシャットダウンしたうえで返しのターンで決めていく……そしてギガンディダノスのような永続的に封じるというよりも、カウンターで相手を止めるような用途で使っていくのがベストかもしれません。早期に出す手段として《チアスカーレット アカネ》や《輝跡!シャイニングロード・マンティス/輝跡の大地》といった踏み倒し手段が豊富ですし、《雲の超人》でマナを一気に貯めてから出す方法も考えられます。文字通り盤面をひっくり返しつつ相手を蹴散らすフィニッシャーとして魅力的な1枚であるので、構築をしっかりとしたうえで使いこなしてみたいですね。

 

 

 さて次回の話が気になるところですが、来週はどうやら特別編をお送りする模様。しかも予告を見る限りですと、1話の再放送になるようです。このタイミングで再び再放送というのはかなり残念ですが、作画などの問題もあって仕方ないことも理解出来ます。その分再放送が開けてからの次回以降に期待していきたいですね。(そして来週の感想はお休みになる可能性が高いですが、どうかご了承ください。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:界王類七動目 ジュランネル》などのワールド・ブレイカー持ちの低コストクリーチャーはいるにはいるが、大抵が攻撃に制限を持ったデメリットも保有している。

*2:一見するとゴルファンタジスタが離れても攻撃制限が残るようなテキストであるものの、参照するパワーがバトルゾーンに存在しなくなるので相手は攻撃が可能になる。