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デュエル・マスターズ キング 第17話「夏の終わりのダメキング!魂ポイントをかき集めろぉ!」感想

その力に相応しい者として

ひとの カードを とったら どろぼう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 魂ポイントのご利用は計画的に

 今回のデュエマキングは序盤、いつの間にか夏休みが終了していることに地味に衝撃を受けました。夏休み回がほとんどないまま終わってしまったことに現代の世知辛さを痛感します。*1

 そんな中我らがジョーは何と夏休みの宿題を自力で終わらせる成長を見せつけますが、一方でキング・オブ・デュエマッチの一次予選終了の日に魂ポイントがなんとたった「2」しか残っていなかったというヘッポコぶりで見ているこちらを安心させてくれます。学業が本分である学生としては正しい姿なのですが、カードゲームのアニメの主人公としてはかなり危ないです。

 しかも魂ポイントがそこまで減っていた理由が魂ポイントを通貨代わりに利用出来るお店で無駄遣いしまくっていたという何とも言えないものでつい脱力してしまいます。何故デュエマの大会に使うポイントが普通のポイントカード感覚で使用出来るのかという疑問が湧きますが、夏休みのような長期休暇の時期は浮かれてつい財布のひもが緩んでしまう心理を巧みに利用している巧妙な作戦のようにも思えますね。というかそういった自堕落な参加者を振るい落とすためのアバクの罠だったりとかしませんかね?

 

 とまぁそんな感じで1人予選脱落の危機を迎えたジョーは仲間とともにあの手この手でポイントを稼ごうとしますが(「主人公だけ予選敗退」なんて展開は『Duel Masters Rev.(デュエル・マスターズ レボリューション)』だけで十分です)、中でも脳裏に焼き付いたのがまたもや登場した小林エマとのシーンですね。ジョーを「ダーリン」呼びして彼に魂ポイントを渡してくれるシーンは全てに渡って意味不明でした。ジョーに思わせぶりな素振りを見せるのはともかく、結婚資金として魂ポイントを貯めていたという発言には首を傾げずにはいられませんでした。というか1人だけ明らかに画風が異なっているしマジで何なのこの子・・・・・・?

 

 

  •  カードに選ばれた者たち

 そんなわけで後半はアバクからの信頼を勝ち取ろうと躍起になっているメガネを相手にジョーの予選突破を賭けたデュエマが勃発。何気に1話以来となる対戦カードであるのが少し面白いです。(奇しくも1話の時と同じように≪発明オジソン≫がジョーの逆転のトリガーになったのも良いですね)

 印象的だったのがメガネがアバクからこっそり借りてきた≪鬼ヶ覇王 ジャオウガ≫を使ってきたことに対するジョーたちの言葉ですね。「クリーチャーには意思がある」というセリフは現実だと笑われるかもしれませんがアニメ作品である本作、特に意思のあるジョーカーズを生み出し心を通わせてきたジョーだからこそ言えるものだと思います。(他にもキラやキャップのようにキングマスターに与えられた試練を乗り越え、認められたことで彼らを手に入れたキャラもいるので”クリーチャーたちの意思”に関して説得力が出ていますね)またそれを自信満々に言える辺りにジョーの成長を感じ取れますし、他人のカードを使ったメガネが無残に敗北するのも「カードを盗んだ卑怯な相手の末路」としてよく出来ていると思います。今回は個人的に「カードを大事にしないヤツに、強いヤツはいない*2という初代主人公の言葉を思い起こしてくれる回でしたね。

 

 

  • 悪鬼を呼び寄せる幽世(かくりよ)の門

百鬼(ひゃっき)の邪王門(じゃおうもん) 闇/火文明 (6)
呪文:鬼札王国
▪️<鬼エンド>クリーチャーが攻撃する時、シールドが1つもないプレイヤーがいて、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あれば、この呪文を自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
▪️自分の山札の上から4枚を墓地に置く。その中から、闇または火のコスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。その後、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その2体をバトルさせる。

 メガネがジョーからのダイレクトアタックを阻止するために使用した呪文。

 まず語るべきはこの呪文が持つ固有能力「エンド」について。鬼札王国にとって2つ目となる固有能力ですが、これは”シールドが0枚のプレイヤー”と”指定された枚数と色のマナ”が揃っている場合に限りクリーチャーの攻撃時にタダで唱えられる一風変わった条件で使えます。要するに「革命0トリガー」と同じ感覚で使える防御札となり得るのですが、あちらとは相手のシールドが0枚の場合でも発動出来る点と自分のクリーチャーの攻撃時にも使える点で異なります。

 前者はその条件の緩さが魅力的で、あえて自分のシールドを削らなくても相手のシールドをゼロにしてやればいいので使える場面が非常に広いです。マナの条件もありますが、それを差し引いても十分に有用です。そして後者についても強力で単なる防御札に留まらない使用法が可能になります。自分のシールドが無くなってからの逆転の一手として使っても良し、相手のシールドを削りきってからの詰めの一手として使っても良しと様々な局面で役立ちます。これらの点からビートダウンを主軸としたデッキとは抜群の相性を誇るため、今後のそれらのデッキの防御札兼攻撃札として活躍することでしょう。

 そしてもう1つ、このカード固有の効果として山札を4枚送ってからのコスト6以下の闇または火のクリーチャーのリアニメイト、そしてそのクリーチャーと相手のクリーチャー1体を指定して行う効果バトルがあります。コストに反してかなりのアドバンテージが稼げるので手打ちでも十分強いですが、どうせなら上記の鬼エンドと組み合わせたいところです。相手クリーチャーの攻撃時に効果バトルで除去したり、自分の攻撃時にスピードアタッカー持ちを出して打点を増やしたりと幅広い活用法が期待出来ます。

 出せるクリーチャーも闇と火のコスト6以下と中々に広い範囲なため様々な組み合わせが考えられます。劇中でメガネが使用した≪「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明≫以外にも一例としては防御時には展開出来るスレイヤーとして≪Mの悪魔龍 リンネビーナス≫にバトル勝利時にマナと墓地を入れ替える≪マテン龍樹≫、攻撃時にはドラグハートを引っ張り出せる≪龍覇 グレンモルト≫に革命0で相手の場とシールドを破壊する≪バサ≫などがあります。他にも組み合わせられるカードが多く存在しているので、色々と試してみていきたいところです。

 

 

 というわけでメガネを撃破して無事にキング・オブ・デュエマッチの予選を突破したジョー。世界中のイロモノ予選通過者も出てきた中、アバクも謎の3人組の投入を画策するなど新展開を予感させる内容にワクワクします。しかしメガネの方は完全に見限られたようで今後の出番が絶望的になったのが残念ですね。今回主のカードを借りパクしたのは許されないことですが、それはそれとしてその特徴的なキャラクターが結構気に入っていたのでこの先どうにかして再登場してほしいところです。

 さて次回は予選通過者を集めたパーティーエキシビションマッチが開催される模様。今回のラストに紹介された数々のデュエリストたちも気になりますが、それ以上に予告映像の最後にチラッと見えた謎の人物に関心が向きます。尖った耳のような頭部に広がったローブなどどこかで見たようなシルエットからしてもしや・・・・・・・・・・・・!?とにかく次回は見逃せないことになりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:新型コロナウイルスの感染拡大による放送休止もあったので、本来放送する予定だった内容が短縮されている可能性があります。

*2:デュエル・マスターズSX(スタークロス)』第1巻参照