今こそ始まりを知る時
見えるぞ……!ゲームのテラパゴスに「パゴゴ」と名付けるプレイヤーが増える未来が見える……!
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
- 憧れの祖母に挑む時
六英雄の一角・バサギリをゲットして絶好調のリコたちの前に、ダイアナお婆ちゃんが久しぶりにやってきた今回のアニポケ。個人で調べていた情報が明かされることを楽しみにしていた中、いきなりリコVSダイアナの家族対決が始まったことに少々ギョッとさせられました。とはいえダイアナのド直球な性格を見てきた分、この唐突さはまぁ当然いったところでしょう。それに本作では割と珍しい部類である、バトルで通じ合おうとする姿勢は何だかんだ見ていて気持ちが良いです。
そんなわけで33話以来となるダイアナのウインディとのバトルですが、リコとニャローテの工夫が強調されていたのが印象に残りました。タイプ相性も含め最悪の相手に対し、アクロバットによるヒット&アウェイ戦法&ふいうちによる襲撃で対抗する辺りは見事の一言。真っ向勝負では勝てずとも、あらゆる手段で意表を突くのは実にリコらしかったです。特にフレアドライブで向かってくるウインディの足元を狙い、体勢を崩す瞬間には膝を打ちましたね。この視野の広さと技を応用させる発想力は、これまでのリコのバトルでも発揮されていたので非常に納得のいくものとなっていました。
対するダイアナですが、リコと比べると大分力押しなイメージが付きましたね。フレアドライブ連発といった少し大雑把な戦法が目立ちましたが、それでも脅威になっていた点は流石といったところです。ただ成長していたリコ相手とはいえ、まだまだ手加減していたようにも見えました。やはり孫娘がどれだけ強くなったかを確かめたい、祖母としての好奇心から挑んだバトルだったのであろうことが伝わってきます。短いパートでしたが、孫とお婆ちゃんのコミュニケーションとしては上々といえるバトルでした。(あと余談ですが、ダイアナのウインディの特性が「せいぎのこころ」だったのは正直意外でしたね)
- エクスプローラーズの起源
お婆ちゃんとのバトルを終えて、ここからが本番。今回の見どころである新情報パートでは、ついにルシアスとエクスプローラーズの関係性が明らかになりました。何と言っても25話時点での「エクスプローラーズはルシアスの仲間」という情報に加えて「ルシアスがエクスプローラーズを結成した」事実は中々に驚きのものでした。そして当時のメンバーはルシアス、リスタル、ギベオンの3人だったのが興味深かったです。前者は前回名前が出ており、後者は現エクスプローラーズのボス……このわずかな情報だけで、エクスプローラーズの名前が引き継がれている理由が読み取れました。(これらの材料から推測するに、ギベオンが実質エクスプローラーズの名前を乗っ取ったと見るべきでしょう)
そして今のエクスプローラーズを率いるギベオンが、エクシード社の会長も務めているのがこれまた意外。予想していなかったところに敵組織の表の顔があったので、これには劇中のフリードのような反応になりましたね。*1一方で54話で見せたエクシード社の不穏な描写の数々が腑に落ちた次第です。さらにリコたちとの情報交換のおかげで、ギベオンの狙いがラクリウムにある可能性が出てきたのも見逃せません。あのラクリウムが眠っているとされるラクアがどのような場所なのか、俄然気になってきました。
総じてダイアナだけでなくリコやフリードも自分の持っている情報を教えて、よりスムーズに見られる情報交換となっていました。(フリードとリコの「言ってなかったっけ?」の天丼には吹き出しましたが)縦軸が一気に進み、思った以上に話が整理されたのでここまでの疑問が大分解消されスッキリしましたね。
- 時を越えた遭遇(であい)
新事実の連続で既にお腹いっぱいになってきたところで、再び訪れたてらす池で「リスタル」との邂逅を果たす瞬間でさらに仰天した終盤。この辺りに関してはやはりリスタルが時を越えて出現したのが衝撃的でした。てっきり「亡くなった人に会える」云々は幽霊として出てくるといったものを想像していたので、タイムスリップで過去の人物を連れてきたことに面食らわずにはいられなかったです。*2まぁセレビィといった時に関するポケモンは既にいるので、そこまで不思議でもないと言われればそうなのですが……
それはともかく、リスタルとのやり取りでリコたちが彼女とルシアスの子孫だと判明したのがまず1つ目の新事実。ルシアスが祖先であることが以前から予想していたのでそこまで驚かなかったものの、当のリコたちが困惑・驚愕しっぱなしだったのがおかしかったですね。リスタルに関しても最初こそ怪しんだものの、お婆ちゃん呼ばわりされて怒るシーンで一気に親近感を抱きました。怒るポイントが大分ズレてておもしれー人だ……何より自身の娘(ダイアナにとっては母)の「レイラ」を抱く姿から、彼女が優しい人物であることを感じ取れたのが大きかったです。
そんなリスタルがテラパゴスのパートナーだったのも面白い事実でした。既に6体のポケモンを持っているルシアスが7体目も連れていることに違和感を覚えていたので、そもそもテラパゴスが別の仲間の手持ちという形で説明付けたことに舌を巻くばかり。いきなりな話ながらリスタルのテラパゴスには「パゴゴ」というニックネームだった点から、この両者の関係の深さも伝わってきましたね。
以上、74話は新情報・新事実の洪水に呑まれかけた回となりました。ここまで焦らしてきた分一気に開放する!とばかりの情報量で、咀嚼するのが結構大変でしたね。同時に主人公周りの因果関係がハッキリしたことで、物語に大きな厚みが出てきたと感じています。リコがルシアス&リスタルの意志を継ぐ者として、ギベオンと対立する運命にあること……これらを知ることが出来て感無量です。
あとはリスタルがパゴゴや六英雄たちとの再会を果たしたシーンも印象的。それぞれに「元に戻れたのね」「みんな無事だったのね」と言葉をかけるシーンは微笑ましい反面、その言葉の意味について少々深読みしまいます。(ギベオンに裏切られたと同時に封印されたとか?)少なくともテラパゴスがペンダントに変化したことや、六英雄が散り散りになった理由をリスタルは知っていると見るべきでしょう。それらも詳しくは次回に持ち越し、かもしれませんね。
というわけで次回描かれるのはリスタルの口から語られる100年前の真実、ルシアスたちの冒険の物語。物語最大の謎である過去編突入に、思わずテンションを上げずにはいられません。(作画もかつてないほど気合いが入ったものになりそうなので期待大)果たしてルシアスはラクアにて何を見たのか?ギベオンと何があったのか?それらがいよいよ明かされるということで次回が待ちきれないです。
ではまた、次の機会に。
