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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第8話「使命と幻影」感想

探し求めるものたち

コミュ障とコミュ障は惹かれあう・・・・・・のか?

HGUC 1/144 MSM-10 ゾック (機動戦士ガンダム)

HGUC 1/144 MSM-10 ゾック (機動戦士ガンダム)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • チームを知らない者、知っている者

 今回のRe:RISEは主人公チームの中でも特に謎の多いメイにスポットが当たりました。冒頭の会話からマギーさんから「あるガンプラを探す依頼を受けている」ことが判明し、それも前回圧倒的な強さを見せたゼルトザームと同じガンダムMk-Ⅲベースであることまで明かされたことから、彼女の依頼はこのストーリーミッションに深く関わっているかもしれないという可能性が読み取れます。

 また同時にメイ自身何かを探しているようで、さらにこれまでソロでプレイしていたためチームでの戦い方がわからなかったことが明らかになった時は少し腑に落ちました。過去の感想記事でヒロトやメイが仲間内にフォローしていなかったことについて言及していましたが、彼女の場合フォローしたくてもどうすればいいのかわからなかったからこそだということがわかりちょっと納得です。思い返せば前回のカザミへの言葉などは、彼女なりの気遣いだったのでしょう。

 一方メイの掘り下げに合わせてようやくヒロトの過去にも触れられましたが、こちらはかなり重いです。ヒナタや学校のクラスメイト、ガンダムベースの店長の口ぶりからかつては非常に明るい少年でクラスメイトとの仲もよく、GBNに夢中で取り組んでいたことが明かされましたが、ある日を境に今の暗い性格となった原因について知る人は誰もいません。回想にて描かれたイヴと楽しそうに街を散策するヒロトへぇ、デートかよ?の明るい様子からしてその問題にイヴが関わっていることは間違いないようです。

 そして今回のヒロトはいつにも増して勝手な行動が目立ちました。水中でのミッションに備えて他のフォースとの水中戦を行った時も、「誰か1人でもクリアできればいい」という勝利条件があったからとはいえ3対1という状況に置かれたメイを置き去りにして自分1人でクリアした時には何とも言えない気持ちにさせられました。自分1人で何とか出来るからチームワークも関係なく1人で何とかしてしまったのはチーム戦の場合非常にまずい行動です。仲間というものを知らないためチームワークがわからないメイに対して、ヒロトはイヴという仲間をかつて持っていながらチームワークが出来ていないのは結構問題かもしれません。

 

 

  • 紺碧の海兵

 水中戦ということで今回登場したのは「マーキュリーユニット」とコアガンダムがドッキングした「メルクワンガンダム」。本編後のコーナーでカザミが言っていたようにガンダムシリーズでは珍しい水中戦用のガンダムタイプで、シュノーケルのようなマスクに手足に装着されたヒレのようなブレード、細く曲がった脚部など、これまでの機体と比べてかなり独特なシルエットをしています。装備に関しても銛のような形状のパイルバンカーなどガンダムシリーズではあまり見ないタイプの武器が多いのが中々新鮮でした。特にバーニアを相手に取り付けて推進力で無理矢理水の底に沈める戦法には驚かされましたね。

 またビルドシリーズでは何気に初めて本格的に描写された「水中戦」ですが、合わせ目処理などをしっかりしておかないとガンプラが水圧に耐えきれないという、ユニークな設定を引っ提げてきたのは面白かったですね。アッガイが北米横断する漫画に出てきたような渦潮を使った技などを使ってくる相手のアッガイたちやゾックの戦闘も含めて中々楽しい水中戦でした。

 

 

 今回はヒロトとメイの交流をじっくり描き始めた内容でしたが、変わってしまったヒロトのことを語るヒナタもまた印象的でした。今のヒロトになってしまったことについて気になるものの聞けずにいる彼女のいじらしさは見ていて胸が締め付けられます。失ってしまったものを探し続けているヒロトの気持ちもわかるのですが、自分のことをこんなにも心配してくれる存在がすぐ近くにいることにも気づいてほしいですね。

 そして次回はメイ&ヒロト回後編。チームワークの問題を未だに解決できずにいるこの両者が無事にミッションをクリアできるか気になるところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。