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デュエル・マスターズ!! 第34話「ラルクメシア覚醒!キラの決意と光の軍団」感想

正義と友情の光、潰える時

いっぱいの宝石みたいな大切な思い出は、だれにも消せない・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

 ついにジョー編でメインキャラクターから本格的な死者が出てきた今回のデュエマ。前回の時点で大方予想は出来ましたし、先に漫画の方で予習していたとはいえ、やはり辛いものは本当に辛いもので、キラが消滅する展開を見てからこれを書いている今現在、衝撃と深い悲しみに包まれています。

 思えばキラという少年はどこまでもまっすぐで母の教えや自分の信じる「正義」というものに誠実な姿勢を見せて来ましたが、同時に正義を行うことの難しさとジョーとの友情に揺れ動く”普通の男の子”でした。ジョーの助けもあり「仲間」というものに巡り合えたものの、その仲間を守るために自分を追い詰めてしまう悪癖もあり、最後までそれは直りませんでした。しかし彼の行動には一貫して「ジョーを守りたい」という理由が内包されており、今回のゼーロとの真のデュエルもジョーを戦いに巻き込ませたくない一心で取った行動でもあります。今回の終盤、ゼーロによって消滅する間際までジョーにひどいことを言ってしまったこと悔み、そのことについてジョーに謝ろうとする場面からもわかる通り、彼にとってジョーは自分の全てを投げ出してでも守りたい本当に大切な友達だったのです。またジョーがキラの言葉が本心ではないと見抜いて気にしていないことからも、両者の友情の深さが窺い知れます。

 それゆえに今回の展開は本当に「エグい」です。父とゼーロの過去を知り必ず勝つことを決意したキラに対して降りかかったのは、誕生した零龍の圧倒的な巨体と自分の盤面が一気に蹂躙されていく絶望感によって彩られた敗北。最後の最後までジョーを気遣い、笑顔で砂になって崩れていくキラの姿(個人的にダイレクトアタックされる瞬間スカーフを握る場面が好きです)に、それを目の当たりにして泣き叫ぶジョーとその光景を嘲笑うゼーロの姿。これら全てが合わさったことで、キラの消滅というエピソードにこれまでにない衝撃と悲しみを巻き起こしました。幼少の頃のジョーとキラが互いのスカーフを交換した回想シーンまで添えており、『VSRF』から3年間、2人の友情を見てきた人に深刻なダメージを与えてきています。演出もすごいのですがまたそれ以上にジョーを演じる小林由美子さんの迫真の泣き叫ぶ演技は本当に素晴らしいもので、見ているこちらまで涙が止まりませんでした。ジョー編は以前から平和なギャグエピソードの途中にガメッシュ爺さんの死などのショッキングな内容も盛り込んでおり、緩急が激しかったのですが、今回はまさにそのショッキングな地獄エピソードの総決算と言っても過言ではないかと思います。とりあえずこの展開を考えたであろう松本しげのぶ大先生テメェよくもキラを殺しやがったなコノヤロウに拍手を送りたいです。

 

 

  • 煌めく正義、最後の輝き 

煌銀河最終形態(ギラクシーファイナルモード) ギラングレイル 光文明 (12)
呪文
▪シンパシー:クリーチャー(この呪文を唱える時支払うコストは、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただしコストは0以下にならない)
▪GR召喚を12回する。

 今回キラが突如として使用した呪文。本当は今回このスペースに≪煌銀河の弓 ラルクメシア≫について書く予定だったのですが、このカードの衝撃的な効果からこちらの方を選んでしまいました。(ラルクメシアについて気になっていた人はごめんなさい)

 コスト12という光文明では珍しい超高コスト呪文ですが、今年度のメタリカのカードによく見られる緩いシンパシーを持っています。クリーチャーの制限はなく並べれば並べるほどコストが下がるので唱えること自体はそれほど難しくないでしょう。そして肝心の効果はなんとGR召喚を12回するというもの。12枚あるGRカードをこれ1枚で全て出せるという、TCGの有名な法則として知られる「テキストが短いカードほど強い」を見事に体現したカードといえます。GR召喚の基本コストはコスト1(と言われている)なので、コスト12で12体召喚というのはコスト論的にそれほど間違っていないように感じますが、それを差し引いても明らかに強力です。

 相性がいいカードとしてまず思い浮かぶのが≪白皇世の意志 御嶺≫です。この呪文を唱えることで超GRゾーンにカードがなくなるので、このカードの攻撃できないデメリットも解除され、パワー25000のワールド・ブレイカーをいきなり出す事が出来ます。他にも≪煌銀河 サヴァクティス≫を始めとした主役GRクリーチャーたちの超天フィーバーを一気に発動させることも可能で、むしろ相性が悪いGRクリーチャーを探す方が難しそうです。

 しかしGR召喚を入れたデッキ全てにこのカードが入るかと言われるとそれはないかと思います。というのもこの呪文をシンパシーで軽減して唱える場合、その時点でクリーチャーが十分に並んでいることが想定されます。そんな中でさらに12体ものGRクリーチャーを出すのは明らかにオーバーキルであり、唱えられる頃にはバトルゾーンのクリーチャーだけで勝負を決められる状況になっているでしょう。またGR召喚を頻繁に使うデッキに入れる場合、シンパシーの元となるクリーチャーの何割かをGRクリーチャーで賄うことになり、12回分の召喚の何回かが無駄になってしまうので無理にこのカードを使うよりも他の方法でGR召喚する方がお得、という結論になってしまうかもしれません。このカードの効果を最大限発揮する場合バトルゾーンに自分のクリーチャーがほとんどいない状況で唱えるのが理想的ですが、となると呪文のコストを踏み倒すカードと組み合わせるのが良さそうです。呪文の踏み倒しカードは有名な≪不夜城艦 クランヴィア≫はもちろん、様々なものが存在するので色々試してみるのがいいでしょう。

 

 

 キラの儚い最期ばかりを話題に上げましたが、今回はゼーロの急激な変化もまた見どころの1つです。零龍が誕生した瞬間かつての幼さが消え失せて尊大かつ威圧感の増した口調に変わり、まさに「闇王」の二つ名に相応しい成長を遂げた姿には目を見張りました。突如として表れた不気味な闇のデュエルマスターも、ついにここまで来たかと思うとちょっと感慨深いです。今年度のラスボスとして十分なまでの存在感を発揮してきたゼーロに対し、友の死を前に完全に心が折れた(?)ジョーがどう立ち向かっていくのでしょうか。ジョー編もいよいよ佳境ということでますます視聴に身が入ってきますね。

 そして次回はそんなジョーたちは別にボルツにスポットが当たる模様。(流石にここまで追いつめられたジョーにギャグさせるほどスタッフも鬼ではなかったか・・・・・・)零龍の影響でゾンビが発生した火文明を救うことになるようですが、予告映像に革命編に出てきた不死クリーチャーがチラッと映ったので今年の夏に颯爽登場して環境を荒らしまわったあのS級侵略者が出てくるのではないか?と淡い期待を寄せてしまいます。次回はまさかの侵略VSミサイルか!?

 

 

 ではまた、次の機会に。