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デュエル・マスターズ キング 第19話「真のトーナメント決定戦!スマイル王子vs黒きデュエリストぉ!」感想

お前を黒に沈めてやる・・・・・・

アニメキャラがガチデッキ使っているだけでドキドキしちゃう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 笑顔の伝道師VS笑わない童子

 前回エキシビションのトーナメントで見事優勝したスマイル王子と突如現れたゼーロJr.によるデュエマがついに勃発。まずはじめに目に飛び込んだのが王子のデッキが【赤白GR】だったことですね。現実のデュエマにおいて今もなお猛威を振るう強力なデッキでアニメのキャラがこんなガチデッキを握っていることに衝撃を受けました。(そりゃ優勝するわな)涼しげな顔をして容赦のない、スマイル王子の恐ろしさを味わった気分です。(余談ですが王子がGR(ガチャレンジ)を持っていることに関して当初疑問を抱きましたが、そこにツッコむとアニメの世界で一般流通しているアウトレイジに関しても触れなければいけなくなるので一旦スルーします)

 対するゼーロJr.はそんなデッキを前にして切り札の≪∞龍 ゲンムエンペラー≫によって王子のデッキのカードを全て無力化し*1、一切苦戦することなく勝利。その他を寄せ付けない圧倒的な強さは父親を彷彿とさせます。しかしそれ以上に気になったのが彼のデュエマをしている時の態度。登場したときには既に眉間にしわを寄せているような顔をしており、王子のスマイルに対してつられることなく最後までその険しい表情を崩すことはありませんでした。ジョーも「デュエマは楽しいものだ」と彼に訴えかけますが全く聞き入れることはありません。

 ここまで来るとJr.にとってデュエマとは何か?彼は何のためにデュエマをしているのか?といった疑問が湧いてきます。父親の件から考えるに父を倒した相手を探しているようにも見えますが、その真意は未だ計り知れません。というかジョーはJr.の格好からしてゼーロの関係者と何故気づかないのか・・・・・・アバクや大長老など、敵側のキャラですらデュエマを思う存分楽しんでいる中、明らかに楽しそうにデュエマをしていないゼーロJr.は本作においてかなり異質なキャラクターと言えます。そんなJr.に対してジョーが「デュエマの楽しいものだ」と教えていく展開になるであろうことが今後予想されますが、スマイル王子でも笑顔にさせられなかった相手にジョーがどのようにして楽しさを教えていくのか、これから先の彼らの動向に興味が尽きません。

 

 

  • 零より生まれし力、無限罪を背負いし黒龍

∞龍(むげんりゅう) ゲンムエンペラー 水/闇文明 (∞)
クリーチャー:∞マスター・ドラゴン/チーム零
パワー∞
▪️<ムゲンクライム>4(自分のクリーチャーを4体タップして、[水/闇(4)]支払って、このクリーチャーを自分の手札または墓地から召喚してもよい)
▪️∞ ブレイカー(「∞ブレイカー」を持つクリーチャーは、相手のシールドを好きな数ブレイクできる)
▪️ブロッカー
▪️コスト5以下のクリーチャーの能力とコスト5以下の呪文の効果を無視する。

 ゼーロJr.が使うキングマスターカード。「チーム零(ぜろ)」と「マスタードラゴン」というこれまでになかった2つの特殊種族を持っているクリーチャーで、水棲生物のような体躯に人間のような口とどこか不気味さを感じさせるデザインが特徴的です。しかしそれ以上に目を引くのがコスト・パワー共に”∞(無限大)”という規格外のサイズ。コストが∞だったり攻撃時にパワーが∞になるクリーチャーは過去にいくらかいましたが、その両方を恒常的に併せ持ったクリーチャーは恐らくこのカードが初でしょう。コストが∞必要のため普通に召喚するのはまず不可能ですが、そこは下記の能力を駆使することになります。

 チーム零の固有能力「ムゲンクライム」は指定された数のクリーチャーとマナをタップすることでそのクリーチャーを手札か墓地から召喚する能力。テキストに「支払って」とあるように代替コストを使った召喚なので、キリフダッシュやフシギバースと同じように多くの踏み倒しメタをすり抜けることが可能です。しかもそちらの2つ能力に対しこちらは手札からでも墓地からでも出すことが出来るため単純なコスパは上、と言えます。指定されたコストと同じ数のクリーチャーを場に揃える必要がありますがコストの小さいウィニーを多く並べるデッキならばそれほど難しくはないでしょう。むしろ攻撃せずにタップする点を活かして光臨やサイレントスキルのようなタップすることで効力を発揮する能力を持ったクリーチャーと組み合わせてみるのも面白そうです。

 さて次はゲンムエンペラー固有の能力のついて。ブロッカーに加えてシールドを好きな数選んで破壊出来る「∞(インフィニティ)・ブレイカ」まで持っており、∞のパワーと合わせる*2ことで攻撃と防御共に強力な力を発揮してくれます。パワーやコストを参照する除去を全く受け付けない点も素晴らしいですが、逆にそれらを参照しない除去は普通に受けるので注意が必要です。(特にブロッカーを指定した除去に弱いです)

 そして注目すべきは最後に書かれているコスト5以下のクリーチャーと呪文の能力と効果を無視する能力。このカードが存在する限り適用され続ける永続的な無効化能力であり、コスト5以下のカードをバニラに変えそれらが入っているデッキに多大な影響を与えます。低コストのカードばかりで構築されたデッキなどに至ってはその機能を完全に停止させることが出来、特に≪The ジョギラゴン・アバレガン≫以外全てコスト5以下しかいないGRクリーチャーを相手にした場合はほぼ完封することも出来るでしょう。ブロッカーすら無効化してしまうので実質「コスト5以下のクリーチャーにはブロックされない」能力を持っており、上記の∞・ブレイカーと合わせれば一気にゲームエンドまで持っていけます。(余談ですが【魔導具】や【零龍】といった父親・ゼーロのデッキを悉く封じることが出来る点が面白いですね。*3

 問題はこの無効化能力の範囲が自分のクリーチャーにも及ぶ点。コストの低いカード全てをバニラにしてしまうためなるべくコストの高いカードでデッキを固めたいところですが、ゲンムエンペラーは早い段階で場に出そうと考えるとどうしても低コストカードも必要になるというジレンマを抱えています。構築の段階で大きな影響を与えてきますが、いっそのことバニラ扱いになることを覚悟したうえでウィニーを並べ、ゲンムエンペラーを出したところで一斉攻撃するような内容にするのもいいでしょう。

 また他にもクリーチャーの能力を無効化するだけで存在そのものを消すわけでないので、横に並べるデッキを相手にした場合数に押し切られて負ける可能性も十分に考えられます。能力を無効化出来るとはいえ過信は禁物です。

 非常に癖の強く使いこなすのは難しいかと思われますが、いったん場に出れば相手を確実に妨害出来る圧倒的な能力が魅力的なロマンカードとも言えます。専用の構築にすることで早期に出すことを目指したいですね。

 

 

 さて次回からキング・オブ・デュエマッチもついに2次予選に突入!早速ボルツのデュマが描かれるようですが次回登ジョーする新キャラ「チョウキ」を相手に苦戦する模様。予告の時点で”変な奴”だとわかるチョウキのキャラの濃さも気になりますが、それ以上にボルツが彼女のかませにならないか少し心配になってきました。ボルツ好きの1人として彼を応援したいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:【赤白GR】はその性質上、ほぼ全てのカードがコスト5以下で構成されているためゲンムエンペラーを出されるとデッキの機能が停止してしまいます。

*2:実質「バトルにほぼ必ず勝利する」能力を持っているのと同じと考えて下さい。

*3:零龍≫に至ってはゲンムエンペラーが場に出た瞬間即破壊されて敗北してしまいます。