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デュエル・マスターズ キング 第43話「ウォーキングゴリラ!霊長類最強をデュエマで倒せぇ!」感想

求めるは力!そしてパワー!

ゴリラにイエティに恐竜とか、アバクは珍獣ランドでも作る気か・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 勘違いジョーとクールなジュニア

 先週に引き続きボルツを探すジョー。しかし城の中にいるモブを片っ端から倒していくコミカルな光景の中で、遭遇した謎のゴリラをボルツと勘違いする展開になったので笑ってしまいました。戦いを挑んでくるゴリラの言葉をボルツの激励と思いこみ突っ走るジョーにはクスッときます。(ゴリラのセリフが字幕付きで翻訳されていて視聴者には何を言ってるのかわかるので余計シュールです)仲間のことを想って前向きになっているのはいいのですが、それが明後日の方向に向かっているので妙に面白かったですね。というかイエティとか恐竜とかも出てきて城がワクワク珍獣ランドと化しているのに誰もそれをツッコまないのはどういうことだ・・・・・・!?

 

 そんなギャグ全開の前半でしたが、後半からはジョーを助けたゼーロJr.のクールさが前々回に続きまたもや光りました。ゴリラから正体を現したサイキに挑もうとしていたジョーの前に現れ、彼の疲労を見抜いて代わりに戦ってくれる姿にはシビれました。ライバルキャラが「お前を倒すのはこの俺だ!他の奴に負けるなど許さない!」とツンデレを発揮して助けてくれるシチュエーションが大好物な身としては、お手本のようなライバルムーブを見せてくれたジュニアに対して感無量と言う他ありません。

 そうして始まったサイキとのデュエマにおいてもジュニアのクールさが発揮されていたのも素晴らしかったです。ジョーに勝つために力を求め、アバクから鬼の力を受け取ったサイキを“そんなこと知ったことか”とばかりに粉砕するジュニアには惚れ惚れしました。ジョーやその仲間たち以外には関心を持っていなさそうな態度が実にカッコいいです。前々回と同じく、ゼーロJr.のクールな魅力が引き出された回でしたね。

 

 

  • 全てを破壊する獣の龍王

世界獣龍(せかいじゅうりゅう) テライグニス・アクアエル 光/自然文明 (7)
クリーチャー:ビーストフォーク・ドラゴン/暴拳王
パワー7000
▪️マッハファイター(このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体選び、それ以外のクリーチャーをすべてタップしてもよい。
▪️<アバレチェーン>自分のクリーチャーが攻撃する時、それがこのターン最初の攻撃なら、それ以外の自分のクリーチャーを1体選ぶ。その選んだクリーチャーをアンタップし、このターン、そのパワーを+7000し、「パワード・ブレイカー」を与える。

 サイキがアバクから受け取った新たな切り札。ビーストフォークがドラゴンと化した新種族「ビーストフォーク・ドラゴン」を引っ提げてきた暴拳王国の新クリーチャーです。背景ストーリーによると強大な力を持つが故に≪鬼ヶ覇王 ジャオウガ≫によって≪地封龍 ギャイア≫の中に封じられていた*1とのことですが、外と中で種族やパワー、見た目も全く異なるクリーチャーになっているのは少々興味深いところです。

 コスト7のパワー7000、W・ブレイカーとそこそこのサイズのクリーチャーですが能力が特徴的。まず登場時に自分のクリーチャー1体を除いたクリーチャーを全タップするcipを持っており、そのままタップした相手クリーチャーを攻撃することを可能にします。マッハファイターを持っているのでこのクリーチャー自身で攻撃することも出来ます。もちろん相手ターンに出せば攻撃を止める防御札としても使用出来る(≪ドラゴンズ・サイン≫と≪イメンズ・サイン≫といった2枚の踏み倒し呪文に対応しているのが嬉しいポイントですね)ので思いのほか使い勝手が良さそうです。

 さらにアバレチェーンで攻撃中以外のクリーチャーをアンタップ出来るのでcipでタップしてしまった味方クリーチャーをアンタップさせてさらなる追撃が望めます。さらにアンタップしたクリーチャーはパワーが+7000されパワード・ブレイカーも付与されるおまけ付きなので上手くいけば相手の大型クリーチャーを破壊したり、シールドを一気に割ることも出来るでしょう。劇中でサイキが使用した≪剛力羅王 ゴリオ・ゴブリ≫との組み合わせや、テライグニスをもう1体並べておけば3回以上の攻撃も夢ではありません。

 問題はやはり自分のクリーチャーもタップしてしまう点ですね。前述のアバレチェーンがあるのである程度のリカバリーはききますが、味方を複数体並べていればいるほどこちらの被害も大きくなるのは考えものです。出すクリーチャーの数を控えめにしておくか、いっそのことタップされても問題ないようアバレチェーンでサポートしてやるなどの工夫が必要になってくるでしょう。強力なカードであることは違いないので使いこなしてみたいものです。

 

 

  • 巨大なる闇を抱きし零の龍

無量大龍(むりょうたいりゅう) グーゴルプレックス 水/闇文明 (12)
クリーチャー:ゼロ・ドラゴン/チーム零
パワー17000
▪️<ムゲンクライム>5(自分のクリーチャーを5体タップし、[水/闇(5)]支払って、このクリーチャーを自分の手札または墓地から召喚してもよい)
▪️T・ブレイカ
▪️このクリーチャーが召喚によってバトルゾーンに出た時、自分の他のクリーチャーを好きな数破壊する。このようにして破壊したクリーチャー1体につき、水または闇のコスト8以下のクリーチャーを1体、自分の手札または墓地からバトルゾーンに出してもよい。

 ゼーロJr.がサイキとのデュエマで使用した。胸部の巨大な目が特徴的なクリーチャー。種族「ゼロ・ドラゴン」という特殊なドラゴンであり、何気に史上初となるムゲンクライム5を持ったクリーチャーです。名前にある「グーゴルプレックス(googolplex)」とは“10の1グーゴル(10の100乗)乗”を意味する数の単位の言葉で、その数値は無量大数(10の68乗または10の88乗*2)をも凌駕する途方もない大きさとなっています。(さらにこれよりも大きい「巨大数」というものまで存在するとのことだから恐ろしい・・・・・・)

 コスト12、パワー17000という大型クリーチャーで普通に召喚するのは難しいですが、そこはチーム零のクリーチャー。ムゲンクライムを使えば簡単に踏み倒せるでしょう。さらに召喚によって場に出れば強力なcipを発動させられます。

 それこそ自分のクリーチャーを好きな数破壊し、その数だけ手札か墓地のクリーチャーを場に出すリアニメイト能力。ムゲンクライムでタップした味方をそのまま破壊して新たなムゲンクライム用のコストとなるクリーチャーを出し、さらなる展開を可能にしてくれます。pig持ちのクリーチャーを破壊したりcip持ちのクリーチャーをリアニメイトして堅実にアドバンテージを稼ぐことも出来ますし、リアニメイトの対象範囲も水か闇のコスト8以下と広いので大型のクリーチャーを並べて場を制圧することも可能とやれることの幅が広いのが魅力的ですね。劇中でジュニアが踏み倒した≪無量大龍 ドゥエ・ミリオーニ≫とは抜群の相性を誇っており、cipで相手の場のクリーチャーを一掃したり破壊してカードをドローするなど見事にこのカードと能力がかみ合っています。

 ただムゲンクライムの性質上なるべく早く出すためには低コストのクリーチャーをなるべく入れなければならない点が気になります。コスト8や7のクリーチャーを踏み倒したいばかりにそれらを多く投入してしまうとかえって出し辛くなるジレンマを抱えているのでデッキ構築にはかなり気を使うことになりそうです。無理して大型クリーチャーを踏み倒そうとせず、取り回しやすくて強い小型も使うよう心掛けるべきでしょう。前述の通り相性の良いカードは結構あるので、それらと上手く組み合わせていきたいです。

 

 

 というわけである意味でゼーロJr.の主役回でしたが、一方でサイキが実質的な退場を遂げる回でもありましたね。ゴリラから元の姿に戻れたのも束の間、ジュニアに敗れた後に鬼のツノ付きゴリラと化したシーンには驚きました。ゴリラにツノと虎柄パンツが付いているだけなので絵面自体はギャグですが、力を求めすぎた者が結果このような姿になり果てるという展開は中々にショッキングです。アバクも「鬼リミットが過ぎれば人に戻れなくなる」という発言にも少々ゾッとするものがあります。果たしてボルツは大丈夫なのか・・・・・・

 

 そして次回はついにボルツを助けることになりますが、鬼と化したボルツと何故かラーメン対決を繰り広げる模様。この展開には思わず何で!?と内心でツッコみたくなる一方、本作の初期に「ボルツがラーメン屋のオヤジの元に弟子入りした」ことを思い出しました。ようやくこの設定が回収されるのかと思うとワクワクします。久々にオヤジも登場するようなのでその辺りも楽しみですね。

 また次回ボルツがデュエマがどんなカードと使ってくるのかも気になるところ。ここまでキャップにキラと、鬼にされた仲間たちはガチカードを連発してきたのでボルツの場合はどんなガチカードが飛び出すのかとつい期待半分不安半分の気分になります。そう思いながら予告映像を見た際≪メガ・マナロック・ドラゴン≫らしきクリーチャーを見つけたのですが、まさかね・・・・・・・・・・・・

 

 

ではまた、次の機会に。

*1:暴発の土偶≫(DMEX14)のフレーバーテキスト参照。

*2:江戸時代の算術書『塵劫記(じんこうき)』によると寛永8年に出た版では後者の数字(10の88乗)が採用されていたが、寛永11年に出た版以降は前者(10の68乗)が一般的となっている。