新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

デュエル・マスターズ!! 第45話「永久(とわ)に群ジョーなれ!さらばブラザー!」感想

お前に教えられたもの

マザーブレインが厄介な親ってレベルじゃねーぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • ぎこちない関係

 ここ最近番組の冒頭はキラの死亡シーンばかり流されてましたが、彼が復活したので今度はゼーロの死亡シーンが流されるという事態に。(ナレーションが「ジョーがゼーロに命の尊さを思い出させる」と説明していましたが、そうだったっけ?とちょっと首をかしげてしまいました)

 それはさておき、前回ジョーの記憶以外は思い出せたキラが今回ジョーのことを「ジョーくん」と呼び、敬語で話していたことにショックを受けました。そのうえボルツやダチッコ、果てはチュチュリスまで覚えているという事実からジョーが度々複雑そうな顔をする様子は見ていられませんでした。(でもその度にフォローを入れるボルツに癒されました。マジでBADだぜ)本当に大切な記憶ゆえに簡単には思い出せなくなっているのでしょうが、かつての大親友がこういったぎこちない関係になってしまっているのは見ている側としては中々辛いので、早い段階でキラにはジョーの記憶を思い出してほしいところです。

 

 

  • 水文明の過去、兄弟の現在

 ジョーたちが火文明でエンジョイしている一方、キャップは兄ギャップと水文明で対峙していました。ここで驚いたのがかつて水文明には人間が存在していたということ。クリーチャーワールドに人間がいたことだけでもショッキングなのですが、人間たちに作りだされたマザーブレインが繁栄と引き換えに文明を汚し続ける人間を排除し、キャップとギャップを作り出して彼らに水文明の未来を託す選択をしたという中々に衝撃的な事実が次々と明かされ正直混乱しまくりでした。というか水文明崩壊の原因が人間による自然破壊という真実には何とも言えない風刺めいたものを感じます。

 そんなマザーが水文明の命運を懸けて始めさせた兄弟のデュエマですが、このシーンでは兄弟の考え方の違いが面白かったですね。以前はゼーロに対して様付けして自分のドラゴンすら捧げるほどに忠実だったのに、彼がいなくなった後にゼーロと呼び捨てにしたのは意外でした。後のマザーへの妄信的な発言からして、彼にとってマザーの考えを遵守することこそが絶対で、ゼーロへ取り入ったのもそのための手段に過ぎなかったということでしょうか。

 一方でキャップがそんな兄とマザーの考えをはっきりと否定して立ち向かうのは中々良かったです。かつては兄の行動に何も言わず逃げ出すしかなかった彼が兄と向き合い、自分の意見を貫くようになれたのはジョーに影響されたおかげという点も、マザーのために他者を利用してばかりだったギャップとジョーと共に過ごす中で「力を合わせる」ことを学んだキャップという対比になっていて非常に興味深かったですね。

 

 

  • 大いなる巨大頭脳

マザーブレイン 水文明 (8)
クリーチャー:(種族なし)
パワー11000
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカ
▪️自分のターンのはじめに、水の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
▪️自分のターンの終わりに、GR召喚する。その後、バトルゾーンにある自分のオーラを好きな枚数選び、このクリーチャーに付けてもよい。
▪️相手が呪文の効果でクリーチャーを選ぶとき、このクリーチャーは選べない。

 今回のデュエマでギャップが繰り出してきた、マザーブレイン自身がカードになった存在。過去に登場した禁断関係と≪ジョリー・ザ・ジョニー Joe≫と同じ、種族を持たないクリーチャーという珍しいカードです。

 ブロッカーとW・ブレイカー、さらに呪文限定のアンタッチャブルといった能力を除けば特徴的な能力は2つ。まずターンの始めに呪文をタダで唱えられる踏み倒し能力が目に留まります。唱えられる呪文は水限定ではあるものの、コストが指定されていないのは評価点。英知と追撃の宝剣≫や≪テック団の波壊Go!≫などで手堅く攻めるのも良し、≪月下卍壊 ガリュミーズ 卍≫でド派手に追加ターンを得ても良しと幅広く使うことが出来ます。

 もう1つあげられるのはターンの終わりにGR召喚し、その後バトルゾーンにあるオーラを自身につけられる能力。非GRクリーチャーでありながらオーラを付けられるのはかなり特殊です。(GR召喚した後に発動する辺り、もしかしたら本来は”こ”のクリーチャーではなく、”そ”のクリーチャーというテキストになるはずだったのかもしれません)バトルゾーンに既に存在している自分のオーラしか付けられないものの、数や文明に縛りはないのでどんなオーラでも付けられます。場のオーラを付け替えられるということから、ここはやはりクリーチャーに付けた時に効果を発揮するオーラを使うのが良いでしょう。特に≪ア・ストラ・ゼーレ≫と組み合わせた場合、ターンの終わりに付けたと同時に相手クリーチャーをバウンスしつつ追加ターンを獲得出来るので非常に強力です。このカード自身のパワーが高いので、ア・ストラ・ゼーレ1枚を付けるだけでもかなりの範囲のクリーチャーを一掃出来ます。

 欠点はやはり8コストという重さ。水のクリーチャーとしてはかなりの重量級なので普通にコストを支払って出すのは難しいかもしれないので使うとしたら何かしらの踏み倒し手段が必要になるかもしれません。いずれにせよ、場にさえ出せれば面白い動きが可能なユニークなカードであると思います。

 余談ですが、名前に≪ブレイン≫が入っているのでブレインサポートが使えるのではないかと期待したのですが、現状それらのカテゴリは呪文のみを指定しているため組み合わせられなかったのがちょっと残念でした。

 

 

  • 最期に兄として・・・・・・

  ≪神々の逆流≫で互いのマナを全バウンスし、そこからG・ゼロで≪FZゲイザー feat.アアルカイト≫を唱え、さらにはマナがなくなったことでギャップのマナドライブを封じるという中々勉強になるプレイングを視聴者に見せて見事勝利して見せたキャップ。しかしマザーブレインがキャップが勝利することは完全に想定外として彼を攻撃してきた時には思わずツッコんでしまいました。兄弟に水文明の未来を託すと言いながら、結局は自分の考えこそが絶対で思い通りにならないものを排除しようとする様は子どものためと言いながら自身の思い通りに子を操ろうとする厄介な親、いわゆる「毒親」という言葉が連想させられます。一見完璧なようでいて実は誰よりも独善的かつ暴走気味なのはある意味この手の創作に出てくる機械らしいと言えますね。

 そんな中ギャップがキャップを逃がし、マザーと心中を図った一連のシーンには思わずホロリと来てしまいました。これまでマザーの意思を遂行するために思考停止していた彼が自分と違い、自ら考えて行動してきた弟を救ったのは、最後の最後に「キャップの兄」として、自分の意思で行動したものだと思います。「勝ったものの義務」と言って弟を激励し穏やかな表情でマザーを止めるギャップに見ていて切なくなりましたし、兄を失った後も前を向いて進むことを選び、ジョーたちの前ではいつも通りに振る舞うキャップの姿には胸が締め付けられる思いでした。何だかんだで僕はこの兄弟のことがこの1年足らずのうちに大好きになっていたんだな、と確認することが出来ましたね。

 

 

 さて次回はなんとジョラゴンとぴょんこ姫の熱愛が発覚!というワードに思わず放心してしまいました。「ぴょんこ姫お前ジョニーへの愛はどうしたんだよ!?」と言いたくなりますが、案外この手の展開は片方の一方的な愛というオチがあったりするので今回もそういうことなのだろうなと考えることにしました。どちらにせよあのジョラゴンがぴょんこ姫に惚れているということにかなりびっくりしてしまうのですが。

 

 

 ではまた、次の機会に。