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2023年冬アニメ簡易感想 その14

 

 

 

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『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 ~とべとべ手巻き寿司~』

8月4日公開!!

 

 というわけで春日部在住の国民的5歳児こと『クレヨンしんちゃん』の3DCGアニメ映画の情報が先日公開されました。CGになることは以前も告知されておりどうなるのかと期待半分不安半分でしたが、上の動画と見たことで不安がほぼ吹っ飛ばされましたね。アニメや漫画の質感をそのままに、動きの滑らかな3DCGに昇華していることには驚きと感動を覚えました。(どちらかといえば原作漫画寄りのデザインなのが素敵)何と7年にも及ぶ期間で制作されていたことも明かされ、テレビアニメや映画と並行してこれだけのものを作っていたという事実にも震えます。

 ストーリーに関しても「主人公のしんのすけが突然超能力を手に入れて世界を救うことになる」という至ってシンプルな内容らしいのがまた面白いですね。何てことの無い日常を過ごしているしんちゃんが突然とんでもない事件に巻き込まれていく……クレしん映画の不文律にもきちんと乗っ取ったものであるため実に見やすそうです。

 何より衝撃的だったのが動画のラストに映る「ケツだけ歩きをするカンタムロボ」の絵面!!わずか数秒ですがそのインパクトと躍動感には心躍りますね。正直これだけで観に行きたくなりましたよえぇ。毎年春に公開している普段のクレしん映画とは一味違う今回の映画が楽しみになってきました。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

シュガーアップル・フェアリーテイル

第7話「いつわりのさよなら」

 アンとシャルが一時別離するまさかの展開が待っていた今回。例によってジョナスのせいでシャルを引き離さなければならなくなったアンの姿には胸が締め付けられました。直前シャルからリズの話を聞いて知らず知らずの内に涙を流していたこともあり、シャル視点だとアンの嫉妬から解雇されたと解釈されそうなのがまた辛いですね。(アンと別れてからのシャルが如何にも不機嫌だったのがちょっとおかしかったのですが)

 ただフィラックス公が絡む本筋はそれ以上に複雑。ただただ「違う」と抽象的なことしか言わないうえ、帰ろうとするジョナスに暴力を振るうフィラックス公にはビビりました。王への忠誠も滞ったせいで討伐されるかもしれないという状況の中、職人を閉じ込めてまで絵の妖精の砂糖菓子を造らせようとする彼の狂気にはどんな意味が込められているのでしょうか。(それはそれとして公の地雷を的確に踏み抜くヒューには吹いた)

 そんなフィラックス公の横暴やジョナスの乱心に翻弄されるアンは本当に気の毒でしたが、終盤から公の考えを必死に読み解こうとする彼女の強さが発揮されたのが良かったです。自分の保身でもジョナスのためでもなく、ただ依頼人の想いに応えようとする職人気質な面には惚れ惚れさせられます。絵の妖精が使役されたことがない事実を突き止め、いよいよ答えが見つかったかもしれないラストにはテンションがあがりましたね。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ2

第7話「Put a sock in it!!!」「ちんは国家なり」「ジョン 犬ったな」

 とうとう吸血鬼だけでなく人間のハンター側にも変態が出てきた件。吸血鬼を無差別にハントする危険人物と聞いてどんな変な奴が出てくるかと思っていたら、吸血鬼の靴下を盗む「人間・靴下コレクション」こと「タビコ」のインパクトに開いた口が塞がらなかったです。自分のやっていることがただの性癖だと開き直っているが故に、今までの吸血鬼よりもタチが悪くて恐ろしかったですね。(ただY談おじさんとかこれまで好き勝手してきた吸血鬼が一方的に蹂躙される絵面には爽快感を覚えてしまったり

 中盤はヒナイチの「ちん」発言をどうにか元に戻そうとする話でしたが、「ドラウス」父さんのメンタルの弱さに笑ってしまいましたね。Y談おじさんに対する対抗心から色々頑張っては失敗し落ち込むの天丼には何度もクスっとさせられます。最終的には地球上全ての発言に「ちん」を入れる暴挙にまで及ぶので唖然とさせられましたが、それでも不思議と下品な感じがしなかったのは何とも面白かったです。

 そしてラストはジョン主役回!ということで癒し回になるだろうと思っていた中、VRCの「ヨモツザカ」にスポットが当たったのは予想外でした。これまで何度も変な実験でトラブルを起こすヤベー奴という認識だった彼が、犬になってしまったジョンへの親愛を覚えていく展開にも驚かされます。辻斬りナギリの件といい、ジョンはひねくれた相手すらも癒してくれるのが素敵ですね。

 

 

転生王女と天才令嬢の魔法革命

第8話「怪物と凡愚の魔法定義」

 お労しやアルくん……これまで何かしらの暗躍を続けていた弟のアルガルドですが、ついに本格的な行動に出てきた模様。しかしレイニの心臓を奪って怪物になろうとしたことには思わず目を剥きました。しかもその力で国を制圧するという予想以上にクレイジーな発想を話し始めたので目が点になってしまいます。魅了を使って自分に否定的な貴族たちを従わせるつもりなのかはまだわかりませんが、圧倒的な存在になろうとする狂気的な渇望には慄いてしまうばかりです。

 その一方で彼がこの国の歪みや皇太子としての責任感、そして姉に対する劣等感からこんな横暴に出てしまったことには悲しさを覚えました。魔法が全て故に格差が生まれてしまう現状を憂い変えようとするものの、凡人に過ぎない自分にはどうしようも出来ないと絶望しているのがやりきれないですね。善意を捨てきれず特別な才能がない以上、非情な暴君になろうとするどん詰まりな少年に憐れみを抱いてしまいます。中々にトレギアポイントが高いなこの子……同じ化け物の力を手にしたものの、魔法の可能性を信じているアニスとは決して相容れない道を辿ることを選んでしまったアルくんの今後や如何に。

 

 

にじよん あにめーしょん

第7話「ランジュとジョーカー」

 自信満々な嵐珠がみんなとババ抜きをすることになった今回。ワクワクしながら誘われるのを待っている嵐珠の姿に早くもほっこりさせられました。いざ始まったババ抜きでは表情でどのカードか読まれるというお決まりの流れを見せただけでなく、ジョーカー(ババ)を持って誇らしげな様子がまた可愛かったです。このどこかズレたところも嵐珠の魅力ですね。

 一方でソリティアといった1人遊びばかりに興じていた過去や、「特別なジョーカーはいつも1人ぼっち」といった描写に嵐珠の闇を感じたのも印象的。だからこそもう1枚のジョーカーを持ってきてあげる愛たちのファインプレーには感動しましたね。特別なままでも1人ではないことを知ることが出来た、そんな嵐珠の心温まるエピソードでした。

 

 

機動戦士ガンダム サンダーボルト

第2話「水」

 連邦とジオン、それぞれに属する者たちを狂わせていく「戦場の狂気」が描かれた今回。前回のイオとの決戦で今度は左腕を失ったダリルが、開発中の「サイコザク」に乗り込むために残った右腕も切り落とす展開には息を飲みました。誰も彼もが生き残りたい一心で居る中、その人身御供にされたダリルが本当に気の毒です。同僚たちと酒を交わす様子やサイコザクの性能を前に「俺の失った手足よりも自由だ!」と笑い泣きするシーンは、今の自分を必死に宥めているように見えて仕方なかったです。

 対するイオたちも悲劇的。援軍が全員幼い少年兵という事実だけでも目を覆いたくなるのに(一応子どもたちは志願兵らしいのですが)、司令官の「クローディア・ペール」がドラッグに手を出すシーンは本当にエゲつなかったです。彼らを死地に送らなければならない者の苦悩を語るクローディア、それを聞かされながらも消耗品として戦うしかないイオ、どちらも悲惨としか言いようがありません。
 そして今回の戦闘シーンではいつになく「戦場であっけなく死ぬ命」について描かれていましたね。出撃前に楽しそうな写真を撮っていた子どもたちも、婆ちゃんのリンゴタルトのことを思い出す兵士も等しく散っていく、命を奪う戦争がどれほどの地獄なのかを見せつけられた気分です。

 

 

 そういえば上の作品3DCGのしんちゃんがある故か、今年はいつものクレしん映画はないっぽいですね。毎年春ごろに公開される映画を観て泣いて笑うのが当たり前になってきたので少々寂しいですが、まぁ仕方ないとも思います。その分夏のCGしんちゃんに楽しませてもらうとしましょう。

 

 

 ではまた、次の機会に。