新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

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2023年冬アニメ簡易感想 その24

 

 

 

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 2013年放送の『ガンダムビルドファイターズ』から始まった「ガンダムビルドシリーズ」。『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』の流れを汲みガンダムのプラモデル、ガンプラを題材にしたホビーアニメとして展開されてきたシリーズですが、様々な作品を輩出してきてついに10周年を迎えることになりました。どの作品もお気に入りになっている身としては、それほどまでに作品の歴史が積み上がってきたのか、と色々と感慨深いものを感じます。(というか初代ビルドファイターズが放送されてからもう10年、という事実にギョッとしてしまいましたね

 さらに、そんなビルドシリーズ10周年を記念した作品ガンダムビルドメタバースのタイトルが先日発表されたことにも衝撃を受けました。実写作品のガンダムビルドリアル』以来2年ぶりとなるシリーズ新作なので、情報を聞いた直後はまたガンプラバトルが見られるのか!という興奮に包まれましたね。10周年記念映像として全3話という短さなのは寂しいですが、それでも新作を見せてくれるというだけで十分ありがたいというものです。

 そんな本作はタイトルからもわかる通り最近流行りの仮想空間「メタバース」を取り入れるようですが、ガンダムビルドダイバーズ』で既に似たようなことをやっている中、如何にして差別化を図るのかが気になるところ。(後述のガンプラコロニーとリンクする可能性が囁かれていますが果たして)また上の動画で確認出来るガンダムタイプらしき機体にも目が留まりますね。これが主役機である可能性は高いですが、果たしてどのガンプラの改造機なのでしょうか。今後の続報、そして10月からの配信が楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※『あやかしトライアングル』は7月まで延期になったため感想はありません。

 

 

 

 

 

 

シュガーアップル・フェアリーテイル

第12話「離したくなかった」

 まさかまさかの衝撃的なラストとなった1クール目最終回。前回の直接的な排除に続くラドクリフ派の妨害を跳ね除け、品評会でようやく正当に評価されたアンですが、その代償としてシャルを失ってしまうという仕打ちには思わず唖然となりました。シャルのアンを助けたい想いを利用して彼を手に入れたブリジットに憤りを覚える一方、王家勲章を手にしたアンを見届けてから去るシャルに悲哀を感じずにはいられません。

 ただ今回の別離はアンがシャルのことを見ていなかったのも原因の1つかもしれません。職人としての矜持や母親との約束をしっかり果たせていたのはいいものの、シャルがここまでしてくれることを理解してなかったのはアン自身の問題のように感じました。(品評会に出席していたからとはいえ、裏でキースやキャットたちが潔白の証拠を探してくれていたことを知らなかったせいで余計にそう思えてきます)砂糖菓子職人の夢を達成した今、アンは1人の少女として彼の好意に応える時が来たのかもしれませんね。

 というわけで物語は7月からの2クール目に続くことに。分割2クールだったのは驚きですが、このラストで終わっていたらかなり悶々とする羽目になっていたと思うので続きがあるのは純粋に嬉しいです。第2クールの告知動画*1を見る限りアンはシャルを連れ戻す気満々なようですし、3か月後の彼女の反撃に期待しておくとします。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ2

第12話「続・常世の町は氷笑卿とワルツを踊る」「新横浜の楽しいバカ野郎たち スペシャルver.」「新春コタツ十二問答」

 ノースディンによるシンヨコの女性掌握に立ち向かうことになった最終回。野球拳大好きをはじめとした吸血鬼連中の力を借りるのは予想していましたが、思っていた以上にひどい絵面が展開されていて吹き出してしまいました。ビキニを下にしての女装&ゼンラでチン!といったネタの連続には大笑いしっぱなしでしたね。(しかし例によってあまり下品に感じないのが興味深い)また弟子に友人が出来たからなのか、去り際に嬉しそうな表情を見せるノースディンも印象に残りました。

 その後はいつも通りの慌ただしい日常パートが戻ってきたということで、中盤の温泉旅館で全員集合!するエピソードには懐かしさを覚えました。メインキャラがほぼそろった状態で全員がワチャワチャしているだけでほっこりさせられます。敵の吸血鬼「温泉の人」も若干気の毒になるほど振り回されていており、努力の方向性のズレっぷりも相まって早速愛着が湧いてきてしまいましたね。

 そしてラストはロナルドとドラルク(とジョン)がコタツを囲んで駄弁るだけ、という短編を連続して流すという変則的なものに。しょーもない話題が連続して続くので最初は困惑しましたが、こういった何でもない日常もどこかクスっとくる点が本作の魅力であることを再認識出来ました。1期のOPで踊り出す!?と期待させてからの何もないオチにも見事に嵌められましたね。

 

総評

 以前から待っていた吸血鬼コメディの2期。ハイテンションな内容は1期の頃と全く変わっておらず、おかげで安心して見ることが出来ました。絶妙なバランスで繰り出されるギャグやマニアックでも下品になりすぎない要素なども健在で、相変わらずストレスフリーで楽しめましたね。ミカヅキくんをはじめとした新キャラがいずれも濃い面子が揃っている他、野球拳大好きといった既存キャラの掘り下げをしっかりやっていたのも印象的です。

 また1期の頃にはあまり見られなかったシリアス要素が増えてきたのも大きな特徴。中でもドラルクの母親が出てくる前後編はドラルクとロナルドの友情が感じられる内容だったので少々驚いてしまいました。普段ハチャメチャなことをして喧嘩してばかりの2人ですが、その関係の間にも友情があるとわかったことにどこかウルっときてしまいますね。話の面白さはそのままに、キャラクターの解像度が上がっていくという点で見事な2期だったと思います。

 

 

にじよん あにめーしょん

第12話(最終話)「ピアノとスクールアイドル」

 前回は歩夢との朗らかな関係を魅せた侑ですが、最終回は全ての始まりであるせつ菜とのやり取りから始まりました。せつ菜の路上ライブを目撃したことが侑の夢のきっかけこともあり、今の夢を見つけたことに楽しさを見出す会話にはグッとくるものがありますね。侑も好きなモノを見つけられて本当に良かった!と言えるようになっている点も中々に感動的です。

 そして最後に同好会メンバー全員が集合しての大合唱するのがまた素敵。みんなちがってみんないい、誰もが大好きな本作を象徴するシーンになっていたと思います。(虹ヶ咲らしく外で虹がかかっているのがオシャレ)何よりピアノの演奏と共に歌う構図ということで、ラブライブ!』無印の初代ED「きっと青春が聞こえる」を彷彿とさせる点が個人的には嬉しかったですね。

 

総評

 『虹ヶ咲スクールアイドル同好会』の短編アニメーション作品として展開された本作ですが、予想以上にほっこりとした空間が形成されていましたね。ニジガクの優しい世界はそのままに日常にクローズアップしたようなエピソードが中心になっていて、見ているだけで心が暖かくなってきます。それでいて時には本編シリーズに取り扱われている「夢」について真面目に語るエピソードもあり、その点でも見応えがありました。

 メインキャラが13人もいたものの、ある程度は満遍なくスポットが当たった印象。中でも嵐珠と栞子、ミアの追加メンバー3人は特に目立っていたように感じます。これは2期からの登場で日常パートの描写が少なかった彼女らへの配慮も兼ねているのでしょうね。おかげで嵐珠の可愛らしいところなども思う存分堪能できました。

 

 

機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)

第4話「鳥になる」

 ゾルタンの凶行を止めるために始まった最終決戦。まず目に焼き付いたのがゾルタンの言葉で、人間の進化とニュータイプのしわ寄せを受けたものとしての叫びに胸を痛めずにはいられませんでした。「ニュータイプがどんな奇跡を起こしても大多数は現象しか見ない、その本質を理解しようとしない」といった旨の言葉がごもっともすぎて、どうしても彼に同情を寄せてしまいます。(しかし直後にアクシズショックを経験していたイアゴ隊長も参戦して、彼が「人の想いの力」の本質を理解しているとわかるのがここすきポイント。オールドタイプも捨てたもんじゃないよね……)

 そして物語はヨナはリタとミシェルの元に辿り着き、「鳥になる」という約束を果たすことで全てに決着をつけることに。彼が搭乗したことでフェネクスデストロイモードへと覚醒し、Ⅱネオジオングを瞬殺するシーンはいつ見てもカッコいいです。一方でナラティブガンダムは撃破数0のまま大破してしまいましたが、ヨナを幼馴染の元に送り届ける仕事を最大限果たしたのでそこまで不遇には感じませんでした。コアファイターの「パイロットの生存を確保する役割」がしっかりと機能していたのが良き)

 ただゾルタンを止めたもののヨナは幼馴染を2人とも失って絶望のどん底にいるのがまた辛いですね。しかしイアゴ隊長たちなど帰る場所を用意してくれる存在が残っているのも事実ですし、何より前作主人公として理想的なムーブをしたバナージの「それでもいつかは」でだいぶ救われたのではないかと思いたいです。ハサウェイやサンボツといった地獄の連続の最後に、希望を残してくれるかのようなラストで締められたおかげでこちらもいくらか救われた気分になりましたね。

(あと余談ですが、今回バナージが搭乗した「シルヴァ・バレト・サプレッサー」は個人的に好きな機体なんですよね。ユニコーンのビームマグナムを使うために予備の腕を用意しておく発想が面白すぎて気に入っています)

 

 

 アニメに限らず「ガンダムメタバースプロジェクト」と銘打ってメタバースとの融合を積極的に目指しているらしいガンダムコンテンツ。特にガンプラコロニー」なるメタバース空間がメインとして展開されていくようです。

 

 

 メタバースに関しては僕はほとんど知らないのでバーチャル空間を眺める程度しか認識していませんが、もし実現したらそれはそれで面白そうな予感はしますね。上のビルドメタバースとの関連性もありそうですし、どんなものが楽しめるのか詳細に期待する所存です。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:『シュガーアップル・フェアリーテイル』第2クール特報はこちらを参照。 https://www.youtube.com/watch?v=Z5Hh61Qvpzg