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2024年夏アニメ簡易感想 その1

 

 

 7月に入り、猛暑が続く今日この頃。その熱さに負けず、アニメなどの作品を摂取して心の充足を得ている人も多いかと思われます。かくいう僕も今月からの夏アニメを見定めることに夢中になっている次第です。今季も本当に様々な作品があるので、各魅力を探りながら色々と迷ってしまいますね。

 そんな葛藤と面白さを抱えつつ、今回から2024年夏アニメの感想シリーズを開始します。といっても今回触れる新作は2作品だけで、残りは前クールからの続きなのでまだまだ序盤といったところ。次はどの作品を視聴しようかという楽しみに触れながら、感想の方にも力を入れていく所存です。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

第14話「新しい町と望郷の思い」

 2クール目に突入し、OPとEDも一新!あのシーンの映像か!?と仄めかしてくるOPにワクワクしつつ、ロレンスとホロの様子はいつも通り故の安心感がありました。序盤から小洒落たやり取りで空気の主導権を奪い合う2人にほっこりしつつ、他の登場人物たちも巻き込んだくだりもほのぼのしてて見やすかったです。特にホロが「フェルミ・アマーティ」少年を一目惚れさせておきながら、当人はお魚とお酒美味しー!→翌日二日酔いの流れで苦しんでいたのでわかっていても吹き出してしまいます。(二日酔い状態のホロの表情が絶妙すぎて腹筋に悪かったです)前々回までが緊迫していた分、こうした何気ない日常にホッとさせられますね。

 そしてロレンスの将来の想起に関わるエピソードもこの回の見逃せない要素。昔馴染みである「マルク・コール」が登場しましたが、そんな彼本人よりも店と所帯・弟子を持っている友人に向けたロレンスの態度が目に焼き付きました。商人にとっての腰を落ち着ける場所の存在、ロレンスがそれらに憧れる話は以前触れられていたので、ロレンスが自分の目指すべきものを再確認出来たとも取れますね。同時にホロとの寿命の違いも明かされ、2人が添い遂げられるのかという不安も生まれていたのが印象的です。ホロの諦めたような切ない表情も相まって、両者の夢の達成にはまだまだ課題が多いことを認識させられる回でもあったと感じます。

 

 

【推しの子】(2期)

第12話「東京ブレイド」

 待ちに待った推しの子の視聴を開始したら東京ブレイドが始まった。何を言ってるのかわからねーと思うが(ry

 といった感じに劇中劇『東京ブレイド』の2.5次元舞台の様子から始まった推しの子2期。最初は戸惑ったものの、観客席の視点から舞台劇の様子が流れる演出には没入感を覚えました。視点が固定されているのもあり、さながら実際の劇場にいるかのように感じさせてくるのが絶妙でしたね。そのためアクアたちが出演する作品への興味が惹かれる導線になっていたと思います。

 そんな舞台稽古のシーンから始まった本編では、あかねを中心とした演技の違いが大きな見どころとなっていました。周囲との演技に合わせて調子を上げていくかなと、演じる対象への思い入れと解釈違いでドツボに嵌るあかねの様子は見事なまでに対照的。かなに関しては「姫川大輝(ひめかわ・だいき)」をはじめとした演技派に囲まれて、自分の実力を遺憾なく発揮出来る場を獲得したからこそイキイキしているのが伝わってきます。(姫川&かなで互いの色を染め合う演技シーンは圧巻の一言)状況問わず求めるものを出せるかなが現在一歩リードしているというだけに、あかねの葛藤が見ものですね。

 他にも今日あまに続いて「原作改変」についてが描かれたのも注目ポイント。しかし今回の場合は“舞台と漫画の媒体の違い”からくるやむを得ないものとして語られていたのが面白いところですね。漫画の表現をそのまま持っていくのは不可能ですし、観客に見せるものの取捨選択をしっかりと精査した結果がプロとしての矜持を感じさせます。全て原作通りにするなら脚本家という職業は要らない」という言葉にも大いに頷かされますし、安易に原作第一にしない点に好感が持てました。

 

 

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

第1話「ロシア語でデレるアーリャさん」

 「ロシデレ」の略称で話題になっているライトノベル原作のアニメ化。タイトルの通りヒロインがロシア語で主人公にデレるというのは事前に理解していましたが、主人公がロシア語をわかっている設定にはビビりました。好意を隠しているつもりがバレバレなヒロインと、全力ですっとぼける主人公の関係が愉快すぎて冒頭から変な笑いが出てきましたよえぇ。

 ともかくアーリャこと「アリサ・ミハイロヴナ・九条(アリサ・ミハイロヴナ・くじょう)」が完璧美人のようでいて、表情豊かでどこか抜けているのが可愛らしかったですね。隣の席の「久世政近(くぜ・まさちか)」に対するツンケンな態度を維持しているようでいて、ロシア語を除いても露骨に意識しているのが丸わかりなのがちょっと滑稽。生足で挑発したと思ったら反撃されて焦りまくったりと、妙なところでポンコツな部分がアーリャの魅力なのかもと感じました。

 対する久世に関しては典型的なオタク学生では終わらず、意外とスペックが高いことが仄めかされていてびっくり。幼馴染の「周防有希(すおう・ゆき)」との過去もいきなり語られており、面倒くさがりのようでいて只者ではないことが伺えます。(個人的には日直の仕事を几帳面にこなす辺りに彼の本質を感じ取った次第です)幼い頃のアーリャらしき少女との記憶含め、この主人公の全貌が早くも気になってきました。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第27話「燃え上がれピーマン畑

 タイトルに一切の嘘偽りなくピーマン畑が燃やされる展開に草ァ!野菜を育てているという微笑ましい話から一転、何を育ててもピーマンが出来るちょいホラーな現象は例によってかなりシュールでした。しかもピーマンが苦手なちびゴジラがピーマンを見るたびに焼き尽くすシーンは、妙な勢いで天丼を繰り出すせいでとんでもない破壊力です。犯人がちびラドンというオチも序盤の発言から納得がいきましたし、普段のテンポの良さにわかりやすい起承転結が加わって見やすくなっていましたねでもちびゴジラは「畑に悪さする鳥を退治する罠」を作っていた辺り犯人に薄々気付いていただろ。

 あとはちび怪獣たちの苦手なモノのカミングアウトも面白かったです。上述でも触れた通りのピーマン嫌いはともかくとして、ちびモスラが虫が苦手という事実に思わず耳を疑ってしまいました。自身は蛾がモチーフなのに!?とちびメカゴジラと同じようなリアクションを取りつつ、有無を言わせぬちびモスラの圧にクスっとくる場面になっていたと言えます。(圧にすぐ屈するメゴやんの押しの弱さもここすきポイント)

 

 

 そういえば推しの子放送前に話題になった2期OPを歌うGEMN、その正体が明かされた情報もちょっとしたニュースになっていました。誰なのかと以前から気になっていたら、まさかの中島健人さんとキタニタツヤさんの組み合わせだったので度肝を抜かれましたね。しかも事前にこの2人であることを見抜いていた人も多かったのでさらに仰天してしまいます

 キタニさんは以前からアニメのタイアップ曲の豊富さが印象的でしたし、中島さんに関しても個人的に注目している人物。(『トランスフォーマー ビースト覚醒』のケンティーの吹き替えはイイぞ)引っ張っていただけあって面白い2人組だなぁと感心しつつ、公開されたOP曲「ファタール」の映像含めた全貌に舌を巻きました。今後さらに盛り上がるであろう推しの子に合わせて、それらをOPで彩ってくれるこの両者にも期待したいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。