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2024年春アニメ簡易感想 その39

 

 

 

 バンダイが展開している玩具シリーズ「ユニトロボーン」の新作が先日発表。リンゴとロブスターが合体して人型ロボットに、ショベルカーと宝箱と犬が合体してドラゴン型ロボットになったり非常に奇抜な組み合わせとデザインで度々話題を呼んでいるシリーズですが、今回はいつもとは趣が異なる模様です。ティーレックス(ティラノサウルス)とヘラクレスオオカブトの合体でロボットになる新作には思わず二度見してしまいました。

 ユニトロボーン自体上述の意味不明な合体から二度見必至のシリーズなのですが、今回はいつもとは異なるまともさで驚きを隠せません。新作は合体前の組み合わせも合体後のビジュアルも真っ当にカッコよくて、本当にユニトロボーン?と一瞬疑ってしまいました。(レックスの頭部がロボットの胸部装甲になるデザインとか過去のロボットモノなどでよくありそうなデザインですし)カッコいいことは良いことなものの、これまでのぶっ飛んだ合体を見てきただけに物足りなくなっている自分がいます。

 

 どうしたユニトロボーン……?今さら普通にカッコいいロボット玩具になるなんてお前らしくもない。僕の知っているお前はここにラーメンやらゴミ収集車やらもぶち込んで悪魔合体させるような玩具だったろう?

 

 などと何面だよみたいなことを考えてしまったり。とんでもなくシュールですがその辺りに確かなセンスを感じていたこともあるので、カッコいいのも良いけど今後もぶっ飛んだユニトロボーンを見てみたいと思うばかりです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ささやくように恋を唄う

第10話「あの日の記憶、あの日の想い。」

 志帆たちローレライの結成理由がついに明かされましたが…………重い……。百々花たちが前々回志帆の過去話に出てきた天沢キョウの関係者であることは薄々読めていたものの、亡くなったキョウの生きた証を残す意味で結成された話に唖然となりました。しかも百々花がキョウの恋人だった事実も衝撃的で、好きな人が好きだった志帆の音楽への執着も感じさせてきます。メンバー全員がキョウへの想いを引きずっていることから、彼女の呪いに満ちたバンドであることが伺えて気分が暗くなってきますね。(バンド名に歌で破滅を導く“ローレライ”の名前を付けるのがまた重い重い)

 加えて後半でとうとう描かれた志帆の亜季への好意にも軽いため息が出てしまいました。ラブレターを渡しに行く途中で見た想い人が異なる人物を好きになっている瞬間……の絵面はあまりにも脳破壊度が高かったです。キョウといい亜季といい、取り巻く環境と人物に振り回された結果行き場のない憤りを振りまくことしか出来ない志帆の痛々しさがかつてないほど鮮烈に映ったと言えます。そしてこの事実を察してしまい、図らずも志帆の心の傷を抉ってしまったひまりにも同情を覚えますね。こんな切なさの連鎖の中で、果たして両バンドの対決は無事に行われるのでしょうか。こんなにも先が気になる状況で次回以降の放送未定とか生殺しすぎるだろ……!!

 

 

夜桜さんちの大作戦

第13話「タンポポ」

 太陽が家族の死の謎に迫る内容の連続に、かつてないほどのギャップを覚えました。音を出したら司書に殺される図書館やら、病院で老夫婦に変装・潜入するくだりやらはいつものノリ。(老人に変装してもラブラブな太陽と六美のイチャイチャっぷりがここすきポイント)しかし夜桜家と朝野家の関係など、不穏な要素が次から次へと出てくるので視聴中はドキドキしっぱなしでした。特に冒頭の太陽と家族の微笑ましいシーンのおかげで、この幸せな一家を奪った“敵”の恐ろしさに悪寒を覚えます。

 そして太陽の家族、そして夜桜家の母を殺した謎の組織「タンポポ」の存在がシリアスな空気を醸し出していました。その所属である医師「皮下真(かわした・まこと)」は最も印象的で、気さくな表の顔のまま容赦なく襲ってくる瞬間はかなり怖かったです。掴みどころのないキャラも相まって、皮下をはじめとしたタンポポに対する未知数の脅威を思い知らされた気分です。

 またそんな皮下のデータの中に夜桜家の力の秘密が書かれていたのは興味深かったですね。「ソメイニン」なる物質が夜桜の超人要素を引き出しているのは面白い設定ですし、ソメイニンを手にするために六美を狙うという理由にも納得がいきます。総じてこれまでの突発的なギャグから、理屈が揃っている真面目な作風にシームレスでシフトしていく展開が何とも楽しかったです。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第115話「闇を歩く者」

 衝撃の正体判明に続いて、これまでの失踪期間何があったのかを話し始めた遊歩に呆然。彼女が遊我を救うためにオーティスになる目的を抱き続け、そのために暗躍し続けてきた事実はあまりにもショッキングでした。何より回想シーンでカレーパンとうどんばかりの生活に文句を言い放つ様子はまだいつもの遊歩らしかったのに、ダークメンたちを作り始めてから表情が少しずつ険しくなっていたことに動揺を覚えます。ベルギャー復活のメカニズムやダークマターの存在を知ったことで、完全に覚悟を決めてしまった姿が何とも切なかったです。

 そのうえ遊飛が遊歩側にくだるラストにも仰天しました。彼女の目的に賛同したのか陰で止めるつもりなのかは定かではないものの、彼も並々ならぬ覚悟を決めて乗り込んだことが考えられます。オーティスになるために死者蘇生(カレーパンに隠してあったのがよりにもよってソレかい!)を使って、過去の記憶と歴史の改変を目指す遊歩……そこに遊飛も加わって、ユウディアスが残されてしまう構図は1年目では考えられないレベルの衝撃展開だったと言えるでしょう。

 あとはやはりクァイドゥールの復活は予想外でしたね。動揺を隠せないユウディアスの体を一時的に乗っ取り、遊歩が出したダークマター・ギャラクシー・ドラゴンを撃破し勝利する展開には度肝を抜かれました。OPが流れる演出もありさながら主人公のような活躍でしたが、状況が状況なので盛り上がっていいのか微妙なところ。むしろ状況は何ら好転していないので、余計にショックを受けただけのように感じてしまいました。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第39話「つよいぞロビー!」

 長い潜伏期間の割にはあっさり倒されて捕まったスインドルェ……は置いておいて、今回はロビーが新たな力「サイバーシールド」を獲得する瞬間から始まりました。これまでのように見ているだけで終わらず、みんなを助けられると高揚するロビーの様子には子どもの微笑ましさと危うさの両方が内包されていると感じます。ロビーの心意気が伝わってくる反面、子どもたちを危険な目に遭わせたくないドットの気持ちもわかるので見ていて少々複雑な心境を抱きましたね。

 意外だったのがオプティマスが積極的にロビーの力の使い方レクチャーに参加したこと。かつて「オライオンパックス」だった頃、マトリクスとリーダーの座を託された経緯故に力を与えられた者の苦労が理解出来るのでしょう。その力をどう使うか?といった問いに答えるためにも、まず力そのものを把握させようとする姿勢は悪くないと思います。そういった意味ではオプティマスの先導者としての資質を感じ取った次第です。(余談ですがオライオンにマトリクスを託した人物がアルファトライオン(アルファートリン)に見えるのですが果たして……?)

 他にもサイバースリーブにエンバーストーンの力が宿っているなど様々な情報が判明した中、それらが全てマンドロイドに筒抜けだった展開に思わず笑ってしまいましたしょっちゅう壊されることで有名な万能コンピューター「テレトランワン」まで出てきてこのザルセキュリティという有様に、初代トランスフォーマーのギャグテイストを仄かに感じずにはいられなかったですよえぇ。

 

 

 上でも書きましたが、ユニトロボーンは合体と変形のアイディアが独特な玩具です。ホットドッグのウインナー部分が持ち上がってブラキオサウルスの首になったり、スパゲッティの中心部からライオンの顔が飛び出て周辺がそのままタテガミになったり……常人では思いつかないようなギミックの数々には毎度毎度驚かされています

 そのため商品情報を見ているだけでも結構楽しいんですよね。この新作を企画している開発部や、会議の席はとても愉快なんだろうなぁ、などと妄想しつつ、今後の心情品でどんなびっくりギミックを用意してくるかにワクワクせずにはいられません。

 

 

 ではまた、次の機会に。