新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2024年春アニメ簡易感想 その38

 

 

 

www.youtube.com

 

劇場版

『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』

11月期間限定上映決定!!

 

 そんなわけで『仮面ライダーW』の漫画作品である『風都探偵』のアニメ映画化が決定しました。一昨年のアニメ終了から2期を心待ちにしていた中、まさかの劇場版には驚きましたね。しかも“おやっさん”こと鳴海荘吉/仮面ライダースカルを主役とした「ビギンズナイト」のアニメ化というのですから本当にびっくりしました。(原作漫画の方でもビギンズナイトの詳細が描かれているとのことですし、本作はそのエピソードのアニメ化なのでしょう)しかしおやっさんが初登場したのが冬映画のビギンズナイトであることを考慮するならば、彼の初アニメ化も映画でやるのはある意味で納得出来ます。それ故こうした形で作品へのリスペクトを忘れない製作スタッフの心意気が見えてきた次第です。

 

 

 さらにアニメでおやっさんの声を担当するのが津田健次郎さんだと発表されたのも衝撃的。あの圧倒的に強そうな渋い声はなるほどおやっさんにぴったりと言えるでしょう。上の動画で聞ける、ツダケンボイスの「さぁ、お前の罪を……数えろ」には既に惚れてしまいましたねハイ。(ちなみに『ガンバライド』などでスカルの声を当てた神奈延年さんの演技も好きです)他にもアニメ初登場となる園崎家の面々の声優も気になりますし、ダブルのファンとしては是非映画館で観に行きたいところです。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター テラスタルデビュー

第56話「リコVSチリ!バトルの先に」

 ロイたちに続いてリコがバトルする番が回ってきた今回は、彼女がバトルの面白さや奥深さにハマっていく過程が大きな見どころとなっていました。これまで身を護るためや仲間のためにバトルをしてきたリコの、初めて自分とニャローテのための「楽しむバトル」に傾倒していく様子が何とも微笑ましかったです。負けて悔し涙を流す姿も印象的で、彼女がポケモンバトルに真剣になったことが伝わってきます。今までが今までだった分、気兼ねなくバトルに夢中になれて良かった!とつくづく思います。

 そんなリコにバトルの楽しさを伝えてくれたチリさんとカエデさんの存在も物語を盛り上げてくれていましたね。前者はバトル前にリコをリラックスさせつつ、いざ開始したら大きな壁として立ち塞がってくれたのが好印象。後者は自分自身も楽しみつつ、リコへのフォローとサポートを欠かさない気配りの良さに惚れ惚れさせられます。チリさんのドオーの手強さはもちろんのこと、カエデさんのエクスレッグの頼もしさも目に焼き付きました。あとエクスレッグのとびかかるがどう見てもライダーキックだった件

 他にはドットが「ボタン」と出会うパートも見逃せません。無口な者同士でどこか通じ合う可愛らしい一面を見せつつ、アゲパンことアゲートの暗躍に不信感を抱く重要な役割を果たしてくれてテンションが上がりました。加えてドットが見つけた「スカーレットブック」など、テラパゴスの謎に迫る要素も出てきてワクワクが止まりません。(古代のウルガモス(チヲハウハネ?)の話といい、本作の世界はスカーレットベースのようですね

 

 

WIND BREAKER(ウィンド ブレイカー)

第13話(最終話)「友のために」

 風鈴高校四天王含む3年たちも交えた顔合わせを終え、無事に級長になった桜たち。そのまま平和な日々が過ごせるかと思いきや、「キール」なる胡散臭いチームの登場で一気に雲行きが怪しくなってきました。クラスメイト「杏西雅紀(あんざい・まさき)」の友人の問題も明かされ、割と洒落にならない事態になっていることがある程度読み取れます。そのうえ自分たちの問題だからと、ボウフウリンのみんなに相談せずにいた杏西の姿に胸が痛みましたね。彼のいじらしさがかえって悲痛に見える仕上がりになっていたように感じました。

 その分、杏西に構わず手を差し伸べる桜と仲間たちには素直に感動させられました。街を守るのも仲間の友達を守るのも一緒!というスタンスが最高に心地よいです。何より桜が積極的に杏西の問題に関わって、彼の苦しみを理解しようとしていたのが素敵なポイント。級長としての為すべきことをしっかり理解し、行動してみせた瞬間だったので親戚の成長を見届けた気分になりますね。重苦しい敵との戦いを、小難しく考えずみんなで立ち向かう姿勢で吹っ飛ばす爽快感は見事なものだったと思います。ここから2期で無事杏西の友人を助け出せるのか非常に気になるところです。

(一方でキールのところに殴り込みに行くぞ!のところで最終回を迎えたことには消化不良の印象を覚えました。原作通りの流れを忠実に描いた結果なのでしょうが、どうせアニメにするのならば1期の範囲内で盛り上げつつしっかり区切ってほしかったと思わずにはいられません)

 

総評

 奇抜な設定でしっかりとケンカ・青春要素を抑えている印象だったヤンキー漫画のアニメ化。「街を守る不良チーム」という一見成立しえないような絵面を描くことで、本作の登場人物がどんなキャラクターたちなのかを序盤の内から捉えることが出来ました。人々のためにケンカをする要素で、不良ながらに戦う理由がハッキリしており取っつきやすさが生まれていたと思います。それらの大義名分から彼らの信念や誇りに繋がっており、戦闘時の熱さが生まれていたのもお見事でした。

 また本作の醍醐味として主人公の桜の周辺の描写が最も印象に残りました。他人に拒絶され続けて孤独に歪んだ少年が、他人の暖かさに触れていく過程は見ていて非常にほっこりさせられます。自分本位だったケンカが他人を知るための手段に変わり、誰かのために戦えるようになるといった成長パートも興味深かったです。そういった意味で本作は桜が報われていくまでをにこやかに見守る側面があったと言えますね。

 そして戦闘シーンは作画クオリティの高さもあって迫力満点の一言。兎耳山のような個性の強いキャラの戦闘スタイルもしっかり描かれており見応え抜群でした。それらのおかげで、この手のケンカ作品にありがちな「みんな戦い方が似たり寄ったりでマンネリ化していく」問題を上手く回避していたと考えます。来年放送される2期でもこうした戦闘スタイルの違いをハッキリ魅せていってほしいところです。

 

 

 風都探偵についてもう1つ嬉しいニュースが。2022年に放送されたテレビシリーズが、何とAmazon Prime VideoやNetflixで配信されることが決定しました。

 

 

 本作は元々U-NEXT独占配信だったので放送当時はそこまで話題にはならなかっただけに、本日からアマプラやネトフリでも見れるようになったのは非常に喜ばしい情報です。他のサブスクで気軽に見れるというのは大切なことですし、僕自身これで普通に見返せるようになったのでありがたいかぎり。この調子で普段仮面ライダーを見ない人たちにも、風都探偵を楽しんでほしいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。