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2024年春アニメ&特撮簡易感想 その31

 

 

 

 今年の秋に公開予定のデュエマLOSTことアニメ『Duel Masters LOST 〜追憶の水晶〜』の主題歌情報が先日発表。以前公開されたSpecial Movie「導火」に続いて月詠みのユリイ・カノン氏が手掛けてくれること、主題歌のタイトルは「ナラティブ」であることが判明しました。アニメーション制作も同じJ.C.STAFFですし、恐らくデュエマLOSTのアニメは導火の延長線上として展開していくのでしょう。

 

metared19.hatenablog.com

↑導火の感想については上の記事を参照。

 

 導火に関してテンションを爆上げしながら視聴していたので、新作でも同じように作品を盛り上げてくれることが期待したいところ。“ナラティブ(物語)”というネーミングからどのような物語を歌で紡いでくれるのか、と早くもワクワクさせられますね。秋からのデュエマアニメ新作が待ちきれません。(下に続く

 

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ブルーアーカイブ The Animation

第10話「唯一意味のある場所」

 長いこと仄めかされてきたホシノの退学がついにきてしまった今回。カイザーコーポレーションにスカウトされていた事実も判明し、文字通り身を売ってアビドスと後輩たちを守った先輩の選択に泣けてきます。と、ここまでは予想通りでしたが、カイザーの背後にいる謎の男の目的がホシノそのものだったのは意外でしたね。「キヴォトス最高の神秘」と呼ばれている、ホシノの秘密とは何か非常に気になってきます。しかしそれ以上に大人に騙され、結果後輩たちを危険に晒してしまったホシノの後悔する姿に胸が痛むばかりです。

 そしてカイザーが攻めてくるわ若干諦めムードになるわと不安が湧き上がってきましたが、アル社長たち便利屋68が駆けつけてきてからは一気に興奮に包まれました。シロコたちを叱咤激励するアルがカッコよすぎて最初別人かな?とか思ったり、ここまでの鬱屈した気分が見事に吹き飛びましたね。その後のカイザーロボとの戦闘でもまたもや共闘と、細かいことはいいんだよ!とばかりにテンションが上がってきます。さらにはシロコと先生がホシノが残した盾で決着を付けるシーンも見逃せません。どうしようもなさそうな問題もまだまだ残っていますが、今の彼女たちならそれらもきっと乗り越えられるだろうという希望が持てる爽快感抜群のバトルでした。

 

 

終末トレインどこへいく?

第11話「もう無理かな……」

 ついに池袋に到着し、思った以上に早く葉香と再会を果たした静留たち。しかし記憶を失っている葉香と絶妙にすれ違う過程がちょっとだけ辛かったです。この辺りは静留も葉香に会いたい一心でここまでやってきたので、いざ会った時のことをあまり考えていない行き当たりばったりっぷりも問題だったと感じましたね。そのうえポンタローの無責任な部分が全て自分に突き刺さる皮肉な展開もあって少々苦笑いが出てきます。その分へこたれる静留をなでこちゃんたちが引っ張っていくパートに癒されるものもありました。静留は“人の振り見て我が振り直せ”とばかりに葉香との仲直りを果たせるのでしょうか……

 また黒木とゾンビ軍団が再登場するなど、物語が大詰めに差し掛かっていることが伝わってきました。7Gのボタンを押すことで世界を元に戻す目的も手に入れ順調な一方、敵の「ポチ」さんに追い詰められるといったピンチも多くてハラハラさせられます。(余談ですが静留&玲実&なでこVSポチの戦闘シーンは地味に気合が入っていて見応えがありましたね)しかもポンタロー側の謎の電車も突然発進するなど、ラスト数分は驚きの展開のオンパレードでした。中でも葉香自身が7Gのボタンを押さないと元には戻らないのかもしれない状況で、ポンタローは葉香を連れてどこに行くのか気になりばかりです。

 

 

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

第11話「狼の森と凍てつく雨」

 バレたらただでは済まない金の密輸を成功させるために進む道筋。用心棒として雇ったノーラの頼もしさなども描かれる中、ロレンスたちが彼女とのさらなる交流を交わしていく過程が目に付きました。何と言ってもノーラを心配しているロレンスが、意外としっかりしている彼女にハッとさせられるくだりが面白いですね。失敗した時のリスクまで考慮し先を見据えるノーラのしたたかさには大いに感心させられます。いつの間にかホロとも打ち解けていますし(ホロの下世話なネタが何とも……)、ロレンスの不安は大きなお世話といったところでしょう。

 そんな非情になりきれないお人好しのロレンスが、レメリオ商会の「マーティン・リーベルト」に裏切られる後半も印象的です。ホロが謎の巨大狼の相手をしている中で、1人だけまんまと嵌められている様子はかなり痛々しく映りました。何も出来ずに涙を流す、無力感に打ちひしがれたロレンスの姿はもう見ていられなかったです。武具の件で騙され借金を作ってしまった時といい、彼は致命的なまでに人を疑うことが苦手なのがわかりますね。商人としてはその辺りが未熟なロレンスにとって、辛い失敗が続くことに改めて見入ってしまいます。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第24話「拝啓、お父さん

 もうすぐ父の日ということで、ちびゴジラがお父さんゴジラへの手紙を書くことに。憧れの父親に向けたメッセージではあるものの、書いた当人が当人なので例によってトンチキな文章ばっかりになっていました。父の呼び方で終わらせたり言葉が通じない鳴き声だけの話だったりと、ちびゴジラのフリーダムっぷりが遺憾なく発揮されていて笑うしかありません。それでいてちびモスラたちの涙腺を刺激してくるという……

 しかし父親への素直な感謝は普通にウルっときました。どんなに大きくて言葉が通じなくても、見るだけで元気付けられるお父さんが大好きな気持ちが彼の声からこれでもかと伝わってきます。特に「映画からでも」のくだりには、ゴジラファンとしては大きく頷かされますね。お父さんが魚(もしやマグロかな?)を持ってきてくれるシーンもちょっぴりほっこりしますし、笑いと感動の反復横跳びに情緒がおかしくなりそうです

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第20話「牙を剥く偽りの希望」

 前回に続き、エディオムによる強大な兵器の危険性を説くエピソード抜粋を見ることになったユカ。『デッカー』でアサガミ博士(アガムス)が生み出したテラフェイザーや『Z』で猛威を振るったD4レイ&ウルトロイドゼロなど、ここ数年でも多く見られた内容に打ちのめされる彼女の姿に見ているこちらの胸も痛みます。特にD4関連はユカ自身経験してきたことであり、デストルドスに繋がるトラウマまで掘り起こされるくだりからしてユカにとっても苦い思い出であることが読み取れました。

 そんな辛い話をしてまでエディオムが伝えたかったメッセージも理解出来ます。D4レイに関しては猛反対していた立場のユカでしたが、今の最強セブンガーに舞い上がる彼女の様子は自分が反対していた兵器を生み出す側そのもの。気付かないうちにセレブロが利用してきた愚かな存在になりかねなかったユカの目を覚まさせるためには、これくらいの荒療治も必要だったということなのでしょう。『ウルトラセブン』から始まった「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」に通じるものがある、力を求めることの大切さと恐ろしさに舌を巻くばかりです。

 

 

 ちなみにデュエマLOSTの主題歌発表とほぼ同日、担当するユリイ・カノン氏とデュエマ原作者の松本しげのぶ氏の対談インタビュー記事も同時に公開されました。両者の対面という珍しい構図、何より松本大先生こと松本氏がメディアに露出したことに驚きつつ記事を読むことになりました。

 

natalie.mu

 

 上のリンク先の記事をサラッと読んでみた感想ですが、両氏の作品へのイメージが互いに相手を刺激し合っているエピソードが面白いと思いましたね。デュエマLOSTの連載を始めたばかりで手探りな松本氏が、ナラティブから作品の輪郭を掴む話。ユリイ氏も制作の中でデュエマから得られたイメージを形にしていく話など、それぞれのクリエイトしたものがインスピレーションを与えてデュエマの世界を広げていく様子に胸躍らせずにはいられません。

 またデュエマLOSTを始めるにあたっての話もあって、松本氏が昔からやりたかったクリーチャーの凶暴性・恐ろしさをLOSTで存分に出せていることがわかったのも面白かったです。コロコロ本誌でやっている漫画の方でもその欲求は隠しきれていないんですけどねぇ……他にも氏が息子さんから「ほかの人に任せてもいいんじゃない」と言われたくだりにはちょっとクスっときたり、多忙な中でもデュエル・マスターズという作品を手掛けていることがわかったのは嬉しい限り。今後も松本大先生が生み出すデュエマの世界を楽しんでいく所存です。

 

 

 ではまた、次の機会に。