繋がるか?孤独な心
マッドサイエンティストたちが所業の最低値を更新し続けるとか最悪のレースゲームすぎるぞ!
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- 無残な真実と邪悪な起源
前回ラストでショウマが絆斗の母親に関する記憶を思い出しましたが…………重苦しい。決して楽観出来る話だとは思っていなかったものの、予想以上にエゲつない過去がお出しされたので正直面食らってしまいました。幼いショウマが迷子になった際に出会った絆斗の母「辛木田早恵(からきだ・さなえ)」が、自分が逃げるよりも子どものために動ける優しい人だったのは納得。それだけに、そんな優しい彼女がもう帰らぬ人になってしまった事実が重くのしかかってきます。
その記憶からヒトプレス技術が開発される前の闇菓子の制作風景も一端が明かされましたが、早苗さんが謎の水槽に落とされて溶かされる光景はあまりにもショックが大きかったです。絵面的にもヒトプレスが目にならないほどグロテスクで容赦がなかったですね。(ヒトプレスが表現としてどれだけマイルドだったのかを実感しました)そしてあまりにも恐ろしい過去だったからこそ、ショウマが今まで忘れていたことにも合点がいきました。逃げられるはずだったかもしれない人が、自分のせいで死んでしまったような記憶は本能で忘れるのも仕方がないことでしょう。
といった感じで絆斗の母さんの悲惨な末路だけでも聞いててグッタリするのに、デンデおじさんが明かしたストマック社のルーツにも意表を突かれることに。元はおじさんとその兄、つまりショウマの祖父である「ゾンブ・ストマック」の2人で築いた普通のお菓子会社だった話でまず仰天しましたね。それもゾンブが持ってきた材料で生まれた闇菓子によって全てが変わり、中毒性の高い闇菓子で支配を目指すようになった流れにどこか悍ましい感覚を覚えます。始まりこそ平凡なお菓子を作る場所だったろうに、些細なきっかけと欲望から今の悪辣なストマック社が生まれたことがわかりました。何よりゾンブが如何にして人間を材料にする発想に至ったのか、こちらの謎も気になりますね……
- 辛木田絆斗の孤独
とまぁ上述の母親の件が明らかになった結果、絆斗が再びショウマの元を離れてしまう展開には思わず顔を覆ってしまいました。母の死について、ショウマへの複雑な感情が生まれてしまったことには頷かざるを得なかったです。頭ではわかっている点も、それでも感情では納得のいかない点も実に絆斗らしい判断だと言えます。しかし前回ショウマとわかり合えた矢先に、またもや別行動をする羽目になったことはどうしても苦々しく思ってしまいますね。
さらに単独行動するようになった絆斗が酢賀が怪しい新型ゴチゾウをプレゼントしてきたり、友人の「拳谷加太郎(けんたに・かたろう)」が電話で呼び出したりと不穏なフラグが次々と摘み上がっていくのでもう嫌な予感しかしません。前者は明らかに暴走フォームのきらいがありますし、後者はカタローが焼肉屋の主人(服にタコが描かれている辺りタコのグラニュートなんだろうなぁ)にそそのかされているのはほぼ確定。様々な状況が絆斗を過酷な道へと歩ませようとしているようで、既に胸がザワザワさせられます。
ショウマとの関係も一旦絶たれて、しばらくは孤独に戦うことになりそうな絆斗。丁寧に丁寧に孤立無援の状況が作られている展開に、何ともため息が出てしまいます。激情家ながら思慮深いところもあるものの、ショウマとは別口で抱え込みがちな性格なのが十分にわかっているだけに余計に心配になってきますね。母や師匠といった頼れる人物がいない今、これから絆斗はどこまで悲惨な目にあっていくのでしょうか。
- 大切なのは繋がること?
闇菓子に関する事実や絆斗の離脱と苦しい展開が多い今回のガヴですが、それだけにショウマが幸果に自分の正体を説明したくだりには一転して癒されました。予想通りショウマの正体を知っても驚くことなく、すんなり受け入れて寄り添ってくれるので感動せずにはいられなかったですね。それでいてストマック家のやり口に憤りを覚え、全力でショウマの力になろうとする姿で余計に胸が熱くなります。(また「人の家族にごめんだけど」と一言断っておく辺りもここすきポイント)包み隠さず話すことが出来て、なおかつ心の支えとなる人物の大切が見に沁みるくだりでした。
ただそれ以外まだまだ問題が燻ぶっているのが現状。特にショウマとラキアとの関係は、ここにきて微妙なところにあると改めて実感させられました。デンデおじさんと合わせてしまったばかりにラキアの怒りがマックスになっていそうですし、(実際予告でおじさんに武器を向けているという)人間を救うかどうかで口論になったりと微妙にぎこちなかったですね。ラキアは味方として頼れるのは間違いないものの、目的の違いからどうしても話が合わない時があるのはある意味で絆斗とも通じる問題です。面倒見がいいラキアがどこまで人間側に歩み寄ってくれるか、それが今後の課題になりそうです。
今回地味に印象的だったのが本作に登場するマッドサイエンティストたちの描写で、ニエルブを除く2人のヤバさが改めて表面化してきました。絆斗を実験体にする気満々の酢賀はいつも通りとして、問題はデンデおじさん。闇菓子開発に加担していたのに、全体的に他人事のような口ぶりだったのでドン引きしましたね。上述の経緯から知らず知らずのうちに巻き込まれていたのはわかりましたが、それにしたって悪気がなさすぎます。闇菓子の開発をやめたのもショウマを改造したのも「面白いかどうか」を基準にしている辺り、このおじさんもいずれどうにかしなければいけないのが伝わってきました。
あとは新たに登場したダークショウマの情報について。案の定彼らは複数体存在しているようで、倒しても倒しても投入されていく事実に辟易してしまいます。(それはそれとして、今回のダークショウマは子どもじみた狂気を覗かせている様子が敵キャラとして結構好みです)さらには前回のビターガヴよりも今回のビターガヴが強いらしく、ガヴとヴラムの2人がかりでも苦戦するレベルだったのは衝撃的でしたね。彼の言う「ご主人様」が酢賀であるとして、この厄介な連中を用意している彼にも憤りを覚えた次第です。
さて次回は2体目のビターガヴ戦にて苦戦するショウマが新たな力を獲得。ゴチゾウが出てこない不調に悩まされる中で、幸果が持ってきてくれたアイスクリームが復活のカギになるようです。撮影時期はともかく劇中の時期はまだ冬なのに屋外でアイスってどうなんだろう……ケーキングに続いて、幸果の想いが新フォームの登場に繋がるっぽいのが胸熱ですね。
一方絆斗は襲い掛かってきたグラニュートに対し、酢賀から渡された新ゴチゾウを使用する模様。如何にもヤバいブツなのはわかりきっているので、こちらは一転して不安しかありません。ショウマに頼らずとも戦えることを目指す絆斗ですが、果たして彼の体は持つのかドキドキしながら見ることになりそうです。
ではまた、次の機会に。
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