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ウルトラマンZ 第15話「戦士の使命」感想

虚無をも撃ち抜く

息子以外には気軽に力を貸してくれないベリアル陛下好きだよ

バンダイ ウルトラマンZ 幻界魔剣 DXベリアロク

バンダイ ウルトラマンZ 幻界魔剣 DXベリアロク

  • 発売日: 2020/10/03
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 虚空怪獣の脅威

 今回のZは久々の登場となるリクとペガの描写からスタート。前回ハルキたちがブルトンを倒したことにより発生した時空の穴からあの凶悪な存在「虚空怪獣 グリーザ」が出現することに。質量もエネルギーもゼロ、存在しない”無”という概念が無理矢理視覚化された存在であるグリーザは不気味そのもので、序盤からいきなり出てきて脈絡なく街を破壊していく辺りは意思などを持たない”無”そのものであることが伝わってきます。

 そんな凶悪な存在相手との戦いも印象的です。ハルキとリクのカッコいい同時変身から始まった戦闘はこちらの攻撃が一切効かず、逆にグリーザの攻撃は全て当たってしまうという理不尽っぷり。『X』の頃と比べると攻撃をすり抜けるような不気味な演出は減ったものの、肉弾戦でもジードを圧倒するなど強敵感が以前よりも増したように感じます。トライキング、ファイブキングに変身したジャグラーの加勢(この時のジャグラーがふざけた態度を一切取らない辺り事態の深刻さが窺い知れます)も空しく、ジードが取り込まれてしまうという結果になったのは中々ショッキングでした。ニュージェネのラスボス最強格に相応しい大暴れを前半からこれでもかと見せてもらいましたね。

 

 

  • メダル奪取作戦

 リクがグリーザに吸収されそうになる大ピンチに焦るハルキ(今更ですけどハルキってこういうピンチの時には何かと焦ってしまう場面が多いですね)。ゼットが対抗手段としてベリアルのメダルの力が必要と言ったことをきっかけにトゲトゲ星人ことジャグラーと協力してセレブロの本拠地に強襲することになった時は驚きました。事態が切迫しているとはいえ敵を脅してメダルを奪うという悪役みたいな手段に出たのはある意味でジャグラー主導だからこそでしょうか。セレブロも何だかんだでベリアルメダルを渡してくれる辺り気前がいいです。

 ただ心配なのはハルキの方ですね。ジャグラーの正体もセレブロの事情も知らない彼からしたら「宇宙人が怪しげな一般人を襲う行為に加担している」に等しいことを行っているので、劇中のわけがわからないまま話に付き合わされている感がすごいです。メダルを持っていたセレブロこそが怪獣を呼び出した原因だろうという疑惑を抱き始めたハルキが今後どのようにジャグラーたちと関わっていくのか見ものですね。

 

 

  • 闇を超えた光の力

 ジャグラーの協力もあって手に入れたベリアルメダル。それを以前から持っているゼロメダルとリクから貰ったジードメダルと合わせることでゼロはゼロビヨンドに、ベリアルはベリアルアトロシアスのメダルに変化するという現象が起こりました。(よく見るとジードのメダル含めてふちの色が赤から金色に変化しています)ゼット曰く「ライバル同士のメダルが共鳴してウルトラパワーアップした」とのことですが、このわけのわからなさは少し癖になります。

 そうして変化したメダル3枚を使おうとするもののベリアルのメダルのみ闇の力が強すぎて入れられない、という状況になった際は正直納得しかありませんでした。今までジード以外にはまともに使えなかったベリアルの力をゼットたちがすぐさま使うのも無理だという話。それでも2人で何とか力づくでメダルを入れた時は力技だなぁ、と思いつつも熱かったですね。というわけで改めて変身!

 

「ゼロ師匠!

 ジード先輩!

 ベリアル!」

 

ZERO BEYOND!

GEED!

BELIAL ATROCIOUS!

 

「押忍!」

 

「ご唱和ください、我の名を!

ウルトラマンゼット!!」

 

ウルトラマンゼーーット!!」

 

「シュアッ!」            

            「ヴアアッ!」

「ガァァッ!」            

 

 

ULTRAMAN Z!

DELTARISECLAW!!

 

 苦難の末変身したゼットの最強形態「デルタライズクロー」。ゼロビヨンドのような鋭角的なボディに金色のカラーリングが入ったデザインは一目見ただけで強化形態であることが理解出来るようになっており中々にカッコいいです。ある意味で王道の最終形態デザインです。

 戦闘では意外にも徒手空拳を主としたスタイルを披露して驚きました。ビュンビュン動き回るグリーザ相手に同じくビュンビュン動き回り高速のパンチやキックをお見舞いするシーンはドラゴンボール的で迫力満点です。電撃のエフェクトを纏って素手で圧倒する様はフィジカルが非常に強いウルトラマン3人を元にしているからでしょう。前半で手も足も出なかったグリーザに攻撃を当てまくる様子は爽快感に溢れています。

 そしてそんなデルタライズクローの武器となるのが「幻界魔剣 ベリアロク」。グリーザの中で生まれた「宇宙の穴を縫う針」の力にジードのベリアル因子が融合して生まれたとされるこの剣は何と言ってもベリアルの顔が付いているデザインが特徴的です。*1しかもこの剣そのものに意思があってベリアルそっくりの人格で喋りまくるのもインパクト抜群です。ベリアルのような尊大な口調でハルキに圧をかけまくりますが、気にしていない彼を気に入ったのか名前を呼んで快く協力してくれる辺り結構ノリのいい性格なのかもしれません。彼(?)とハルキ、そしてゼットの今後のやり取りが楽しみです。

 

 

 というわけでグリーザ襲来からの最強形態登場ととてつもなくてんこ盛りな内容の15話でした。ウルトラマンX』の頃から変わらないグリーザの脅威をこれでもかと表現し、なおかつそれに打ち勝つスカッとする展開に終始興奮しっぱなしでした。また今回のクライマックスに前期EDである「Connect the Truth」が流れる演出など、要所要所でXのオマージュと見られる要素があったのも個人的に高ポイントでした。*2ただあまりにも詰め込み過ぎだと感じたのでどうせなら前後編に分けてじっくりやってほしかったかな、と思う部分もあります。ともあれ今回も非常に楽しめる内容で大満足でしたね。

 

 そして次回は何とホロボロスが再登場。『R/B』にて圧倒的な強さを見せたものの、その生態など詳しいことは一切不明だったこの怪獣がここにきて掘り下げられるようで興奮します。さらに久しぶりのユカにスポットが当たるエピソードのようなのでその辺にも期待がかかりますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:心なしか『X』に出てきた「エクスラッガー」と似た形状であることに何かグリーザとの因縁めいたものを感じます。

*2:ウルトラマンXの最終回でもグリーザ戦でEDが流れる演出がされました。

仮面ライダーセイバー 第4話「本を開いた、それゆえに。」感想

その約束は違えない

ウルトラマンといい令和の特撮作品は筋肉ノルマでもあるのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • それぞれが出来ることを

 メギドを倒したのにワンダーワールドが戻らないという事態に戸惑う飛羽真たちのシーンから始まった今回のセイバー。序盤息子を思うが故に怒りをぶつけてくる尾上さんに対しそれでも「約束は守る」ことを宣言する飛羽真のちょっとしたカッコよさに気付きながら見ている中、今回の各キャラの役割分担に気付き少し感嘆を覚えました。

 まず飛羽真は前回倒したメギドの謎を解き明かすのために動物図鑑や伝承が記された本などを漁り、敵が「ハンザキサンショウ王」の伝承の復活を目論んでいることをつきとめるシーンに感心します。主人公自身が調べものをして敵の情報を集める珍しいシーンをやった点、そして彼が小説家で本好きだからこその突破口を示してくれた点は非常に面白いです。主人公の職業を活かした描写をしてくれるのは見ている側としても楽しく見られていいことだと感じます。

 また上記の通り怒り狂っていた尾上さんが賢人の説得を受けた後、そらのことを飛羽真たちに任せて自分は敵を足止めする選択をするシーンも良かったですね。他の戦士よりもベテランだからこその状況判断に加え、前回は自分1人で何とかしようとしていた彼が他人を信じることを選んだことに少し感動してしまいます。早い段階で和解を見せてくれたのもあって気持ちよく見ることが出来ました。

 他にも前回そらを勝手に連れ出す失態を見せてしまった芽依が自ら捕まった後に花火で位置を知らせるファインプレーを見せるなど、登場人物がそれぞれ「自分に出来ること」を理解したうえで行動しているのが良かったです。特にライダーだけでなく取り巻きの人物たちも活躍してくれるのは個人的に好ましい展開なのでこれからも積極的に見せてほしいですね。

 

 

  • 厄災の魔人

 そして今回新キャラとして登場したのが謎のメギド「デザスト」。北欧神話の獣「フェンリル」に甲虫の一種「ハンミョウ」、そしてグリム童話「歌う骨」と神獣・生物・物語の3つの属性を全て兼ね備えている幹部怪人です。どくろのような顔に黒い鎧を纏ったようなボディとその見た目だけで他のメギドとは一線を画す存在であることが伺えるうえ、戦闘においてもバスターと互角に渡り合う辺り相当に強いことがわかります。

 それでいて「相変わらずこんなもので遊んでいるのか」というセリフで大人の特オタ視聴者にダメージを与えたり、必殺技の「カラミティ・ストライク」をボソッと呟きながら放つなどネタ要素も多いのが魅力的です。特にカラミティ・ストライクのシーンは中二病の波動を若干感じるので見ていて微笑ましいとつい思ってしまいますね。好戦的な性格もあって今後もちょっかいかけまくるんだろうな、とか思いつつ次の活躍を期待したいです。

 

 

  • チクチクと逆立つ野生の千本針

 

ニードルヘッジホッグ!

『この弱肉強食の大自然で、幾千もの針を纏い生き抜く獣がいる・・・・・・』

 

烈火抜刀!

二冊の本を重ねし時、聖なる剣に力が宿る!

ワンダーライダー!!

 

『ドラゴン!ヘッジホッグ

2つの属性を備えし刃が、研ぎ澄まされる!!

 

 賢人→尾上さん経由で飛羽真に渡った「ニードルヘッジホッグ」のワンダーライドブックを使って変身したセイバーの派生形態「ドラゴンヘッジホッグ」。ジャッ君やピーターが体の右側に変化をもたらしたのに対し、こちらは体の中央にかけて黄色い意匠が追加されているのが特徴的です。*1

 戦闘ではヘッジホッグ(ハリネズミ)らしく針を使っていますが、剣戟を受けた敵の内側から針のエネルギーが出てくる描写が地味にエグいです。単純に針を飛ばす絵面を想像していただけにかなりびっくりです。

 しかしそれらを使っても再生能力で復活し続ける「サンショウウオメギド」を前に、ブレイズのピーターファンタジスタも使ってさらに変身!するシーンはテンションが上がりましたね。

 

烈火抜刀!

三冊の本が重なりし時、聖なる剣に力がみなぎる!

ワンダーライダー!!

 

『ドラゴン!ヘッジホッグピーターファン!

3属性の力を宿した強靭な剣が、ここに降臨!!

 

 ライドブック三冊の力をまとめた更なる発展形態「ドラゴンヘッジホッグピーター」。左からドラゴン、ヘッジホッグ、ピーターファンの意匠が刻まれており如何にも強化形態らしい装飾過多っぷりが実にカッコいいです。赤黄青と3色も使われているもののゴチャゴチャしていないカラフルな配色に仕上がっている点もいいですね。

 戦闘では3つの要素をいいとこ取りしたような戦法が見られましたが、それ以上に印象に残ったのがこの形態での必殺技。カッコいい斬撃やキックなどが来るかと思いきや筋骨隆々な「戦う妖精さん」なるものを召喚した時は度肝を抜かされました。しかもブレイブドラゴンの炎を身に纏いながら敵にラリアットをお見舞いし、その後腕から生えた無数の針で仕留める絵面の圧倒的なインパクの凄まじさには終始圧倒されっぱなしでした。強化形態の初必殺技にまさかの筋肉ネタをぶち込むセンスに戸惑うものの、戦う妖精さんを演じた才木玲佳(さいき・れいか)さん*2

の見事な筋肉美のおかげで結構楽しめました。劇中でもこの技をきっかけにそら君が本に興味を持つようになってとりあえず一件落着と言ったところですね。でもそら君はこの先ツッコミどころの多い本ばっかり読むことになりそうだ・・・・・・

 

 

 というわけで今回は尾上さんとの関係修復に新フォームお披露目がされましたが、個人的に気になったのが「15年前」というキーワード。前回から触れられている謎であり、今回までエピソードで賢人、尾上さん、デザスト、そしてカリバーと敵味方問わず多くの人物が関わっているのがわかりました。その中で注目しているのが飛羽真が当時の記憶を失っている点。先代の炎の剣士と謎の少女と共に15年前の事件の中心にいたらしいのが非常に興味が湧きます。賢人が隠している何かといい、15年前に一体何があったのか、今後が実に楽しみです。

 

 

 そして次回はそんな賢人にスポットが当たる模様。今回のラストにてカリバーとの対面した時など彼と因縁浅からぬ関係らしい・・・・・・どころか何と親子の関係であるとのこと。裏切り者の父を持つ彼がどのような苦悩を抱えているのかも含めて非常に気になりますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:ジャッ君、ピーターの前者がベルトのソードライバーの右側に装填する「物語」のブックであるのに対し、ヘッジホッグは中央部分に装填する「生物」のブックだからこその違いと言えます。

*2:2014年から活動している「筋肉アイドル」。プロレスラーとしてもデビューを果たしている。アニオタ的にはアニメ『うちのメイドがウザすぎる!』や『ダンベル何キロ持てる?』の曲のMVに出演したことで有名。

2020年夏アニメ簡易感想 その13

 

JOTOマンホール蓋450 (ロックなし) JM-450C-2
 

 

 

 ”マンホール女優”とかいうパワーワードに吹いた。

 『仮面ライダージオウ』にて良くも悪くも視聴者にとって忘れられないキャラを見事演じ切って見せた釈由美子(しゃく・ゆみこ)さん。そのマンホール伝説がこうして再び話題に上がったことに驚きと笑いを隠せません。鳥取県ポケモンデザインのマンホールをあの時と同じように持っている釈さんを見て「絶対に意識しているだろ」と思ってしまいます。

 しかしマンホールに書かれた2匹のサンドと釈さんの組み合わせは自体はとても可愛らしくていい絵面だと思います。また何だかんだで釈さんもジオウに出た時のことを大事な思い出にしてくれているのだと思うとファンとして嬉しくなりますね。ジオウのことを抜きにしてもこれからも応援していきたいです。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

Re:ゼロから始める異世界生活

第37話「魔女たちの茶会」

 エキドナは何かを企んでいるであろうことは彼女の初登場時からずっと考えてはいましたが、まさかここまでヤバいのは想定外でした。スバルに契約を持ちかける際の長ゼリフは大半が意味不明でしたがようは「この魔女は自分の知的好奇心とそれが満たされることしか頭にない」ということはわかります。坂本真綾さんの名演(あの長ゼリフを見事言い切ったのは流石)もあって狂気度満載でしたね。グルグル視点が回るシーンは笑ってしまいましたが。

 個人的にはそれ以上にベアトリスとの契約の真実にエキドナの畜生ぶりを感じました。彼女が待ち続けていた「あの人」がそもそも存在しないこと、彼女が誰をあの人に仕立て上げるかを目的としていたことにかつてない怒りを覚えます。スバルがそのことに怒る意味を理解していない辺りエキドナは本当に人の心がわからない怪物なのだということがわかります。

 他にも第2の試練にはビビりましたね。自分が死んだ後の世界を見せられるというのはスバルの精神的にもかなり堪えるでしょう。しかし大抵の死亡シーンで悲しんでいる人が出てくる辺り彼の人徳を感じます。

 

 

デカダンス

第12話(最終話)「decadence」

 前回カッコよく「起動だ!」と言ったのに全く起動出来ていない開幕シーンに思わずズッコケてしまった最終回冒頭。しかし全体として熱く勢いに満ちていて最後まで興奮しながら見ていました。タンカーだけでなくプレイヤーであるギアたちも総動員してのミッションはサイボーグがゲームとしてプレイし続けてきたことを逆手に取った戦法でスカッとしますし、ナツメの頑張りにも胸打たれます。何よりドリルになったデカダンスキャノンをOPを流しながら発射するシーンは最高に熱い!これが見たかった」を全部詰め込んだ見事な戦闘シーンでした。

 そしてデカダンスは今後どうなるのかという問題もまさかのタンカーとの共存という形で解決したのも良かったですね。人間たちの食糧問題を解決する農作や娯楽をまとめてゲームとしてサイボーグたちに手伝わせるのは彼らの関係を考えるとちょうどいい落としどころだと思います。ラストのシーンもナツメとカブラギが再会を果たしたかのようにぼかしたのもあって最後まで良い余韻に浸れました。終盤どうなってしまうのかハラハラドキドキでしたが、無事ハッピーエンドになって安心です。

 

 

総評

 1話の世界観に惹かれ、2話のどんでん返しで一気に引き込まれた作品。退廃した2つの世界を舞台に「”生きる”とは何か」「自分は何をしたいのか」といったテーマを突き詰めておりどこか考えさせられる内容でした。全体的に主役格であるカツラギとナツメに話の焦点を絞っておりかつ各キャラの描写もしっかりしていたので人物の心情などが読み取りやすく非常に見やすい印象です。物語の大筋自体もスピーディーな展開を次々と投入して飽きさせないようになっており、最後まで楽しんでみることが出来ました。

 戦闘シーンは空中でのバトルが主体なもののやはり魅力の大部分は要塞であるデカダンスですね。巨大な要塞が戦闘用に変形していくシーンはロボット好きなら興奮しないわけがありませんし、それでいて必殺技がパンチという意表の突き方も悪くありません。最終回などはそのデカダンスの魅力を存分に見せてくれたと思います。

 2話以上の衝撃がなかった点、世界観の説明不足、そしてパイプは一体何だったのかと気になってしまう要素も多々ありましたが、最終回の勢いとエモさが個人的には上でした。全体的に満足のいくオリジナルアニメでしたね。

 

 

ゾイドワイルド ZERO

第47話「古の皇帝龍最終進化!」

 ゼログライジスとの最終決戦前のやり取りが多く見られた前半。メルビルとフィオナの姉妹愛にエモさを感じたり、バズとアイセルに恋愛フラグが立っているっぽいことにドキドキしたりとそれぞれの交流を通じてこの戦いの最中に抱いている心情を明かしていく様子が良かったです。同時に物語が終盤に差し掛かっていることを実感してどこか寂しく思ってしまいますね。

 特にレオがイレクトラもまたゾイドを愛しているであろうこと、ゾイドたちは自分たちだけが生き残ることに満足しているのかという疑問について触れてくれたシーンが印象的でした。「ゾイドと人間がどのように共存していくのか」という問いに対してどのような答えを出してくれるのか期待したいです。(またレオがライガーに話しかけるシーンも良かったのですが、ライガーが返事をしなかったのは少し残念)

 そして後半は何と言ってもジェノスピノ&オメガレックスの2大破壊龍の進撃が最高でした。リュック隊長たちを追い詰めるゼロファントス軍団を軽々薙ぎ払っていくシーンは爽快でしたし、何よりギレルとディアスの抜群のコンビネーションが見れただけで感無量です。ジェノサイドクラッシャーで剣山を破壊してからの荷電粒子砲はテンションが上がる・・・・・・!それでも倒せないゼログライジスとの決戦は次回に持ち越しのようなのでそれも楽しみです。(余談ですが次回予告が完全に『三大怪獣 地球最大の決戦*1のパロディで笑ってしまいました)

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第17話「セツリの庭のネコ」

 前回登場した西園寺ネイルが送り込んできた刺客とのデュエルが始まりましたが、相手をしたルークの意外な一面が見られた回でした。今まで何も考えずに突っ込むタイプかと思っていましたが自分がデュエルの王になれなかったらとか遊我が王の座を譲ってくれなかったらとか悩み始めたので驚きましたね。最終的にいつもの自信満々な様子に戻って勝利しましたが、案外精神的に脆いところがあったのは面白いですね。

 また今回の敵側のネイルは3歳でハッキングを覚えるという超天才児でしたが、まぁカードゲームではよくあることなのであまり気にはなりません。それよりもラッシュデュエルを消そうとしていた彼にオーティスが現れたことが気になりましたね。わざと遊我と戦わせようとけしかけているように見えたのもあって彼につい疑いの目を向けてしまいます。(遊我に敵を用意して成長させようとしているのかも?)

 そして今回のゲストの「猫山シュレディンガー」がブルーアイズとレッドアイズのネコモンスターを出してきた時はびっくりしましたね。可愛いし面白いファンサービスでしたが、オッドアイズまで出したんだしどうせならギャラクシーアイズも見せてほしかったな・・・・・・

 

 

ポケットモンスター

第39話「サトシ対サイトウ!攻略たこがため

 思った以上に早く見られたサイトウとのリベンジマッチが描かれましたが、どうせならピカチュウではなく前回負けたカモネギを出してリベンジしてほしかったところ。(まぁ相手もルチャブルを出してはきませんでしたが)しかしオトスパスのたこがため破りとして相手の動きに逆らうのでなく敢えて合わせて好きを窺う戦法には感心しました。簡単に逆転するのではなく引き分けという形で終わったのも好印象です。

 サイトウに関してはバトルの後に美味しそうにスイーツを食べるシーンに意表を突かれました。34話の感想で「求道者を思わせるストイックさ」と彼女のことを評しましたが、サトシの名前を覚えていないなど上記の要素をそのままにこういった可愛い一面も同時に見せてきたことにやられましたね。良いギャップ萌えです。またタンバジムのシジマの再登場にも驚かされました。回想シーン含めてちょっとしたファンサービスが嬉しかったです。

 

 

 さて今月も明後日にはいよいよ終わりを迎え、夏アニメもそろそろ全て終了という中、次の秋アニメは何を見ようかと未だに悩み続けている真っ最中だったりします。何より見たいアニメが多すぎるうえそれらの感想を全てブログに書きあげるのは大変そうだな・・・・・・とつい考えてしまいます。贅沢な悩みと思いつつもこれから見るアニメを吟味していきたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:1964年に公開された怪獣映画で、ゴジラシリーズ5作目。高い人気を誇る敵怪獣「キングギドラ」が初めて登場した映画として有名。

デュエル・マスターズ キング 第22話「戦場のオシオキング現る!その名は復讐のコウキぃ!」感想

復讐するは我にあり?

今回の展開は予想外だった・・・・・・でもこれはこれでアリだな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 信頼と裏切りのパジェント

 今回のデュエマキングはデュエマの特訓中だったジョーとキラの前に現れた新キャラ「コウキ」を軸にしたエピソード。元軍人という異色の経歴を持つ彼はかつて部下に裏切られたという過去から人を信じることに臆病になっている人物・・・・・・・・・・・・かと思いきや優しくしてくれた人にすぐに惚れてはそれが自分だけに向けられたものでないとわかるや否や勝手に裏切れたと思いこむ少々ヤバい性格のキャラでした。厄介ストーカーみたいだ・・・・・・それだけにそんなコウキの面倒くさい性格に対してキラが「裏切りと言う地獄に落ちてもそれでも仲間を信じたい、それがこいつの正義なんだよ」と彼のフォローをするシーンは中々に印象的です。特にキラが他人の正義(考え)に理解を寄せるようになったことに感動を覚えます。

 そんな心温まるエピソードになるかと思ったのも束の間、小林エマ(お前どこにでもいるな!)の一件でキラに対しても裏切られたと思うようになったコウキが謎の槍に貫かれたことにより、性格が豹変する展開に驚きました。裏切った相手に復讐を望むまでに攻撃的になったうえ、かつての仲間の写真が入ったロケットを握りつぶすシーンは中々にショッキングです。キラとのデュエマにおいてはオシオキムーンを駆使することでダイレクトアタックを除いて1度も攻撃せずに相手シールドを全ブレイクするプレイングでかつてない強敵感を出していました。自分からシールドを割っておいてオシオキとはこれ如何に。前半のやり取りから仲良くなれるのではないかと期待していたキラとコウキの関係がこんな形になってしまうのは正直予想外でした。今後の2人がどうなっていくのか非常に気になりますね。

 

 

  • 鬱屈した堕天使は、罪科に塗れた交響曲を奏でる

月と破壊と魔王(サタン)と天使(エンジェル) 光/闇文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド/月光王国
パワー11500
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から2枚を裏向きのまま、それぞれ新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
▪️自分のターンの終わりに、このクリーチャーは自分のシールドを1つブレイクする。
▪️<オシオキムーン>カードが自分のシールドゾーンを離れた時、このクリーチャーは相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

 コウキが繰り出してきたキングマスターカード。種族はエンジェル・コマンド&デーモン・コマンドの2大コマンドに加え、今回初登場となる「月光王国(げっこうおうこく)」の3つ。カード名の「」のみ特殊がフォントが使われているのが特徴的です。全身が砲塔のようなパーツで構成されており(個人的にはパイプオルガンのようにも見えます)、無骨さと無機質なデザインからは初期のエンジェル・コマンドを思わせる不気味さとカッコよさを感じます。

 コスト7でパワー11500のブロッカー、W・ブレイカーとスペックに加え、cipでシールドを2枚追加する能力を持っています。単体で複数のシールドを貼れるクリーチャーはそう多くはないため防御に適しているように見えますが、自分のターンが終わる度に自分のシールドを1枚ブレイクしなければならない強制能力も持っているため防御ではあまり使えません。こちらの能力は最後の固有能力と組み合わせるためのものですね。

 月光王国の固有能力「オシオキムーン」。自分のシールドゾーンからカードが離れる瞬間起動する能力で、十王篇初出のキーワード能力の中でも発動条件が圧倒的に緩いです。ビートダウンを使う相手に自分のシールドをブレイクするのを躊躇わせる心理的戦略に使えるだけでなく、他のカードと組み合わせて自分からシールドを離して発動させるのもアリとかなり柔軟な使い方が可能。「カードが自分のシールドゾーンを離れた時」とあるのでシールドの上に置く裁きの紋章などとも組み合わせられます。裁きの紋章を擁するメタリカはギャラクシールドを持つチーム銀河や≪煌龍 サッヴァーク≫などシールドの扱いに長けており相性は抜群でしょう。*1カードによって発動する能力は異なりますがその使いやすさから極めて強力な能力と言えます。

 そしてこのカードのオシオキムーンは相手のシールドブレイク。つまり1:1交換を仕掛けてくるもので上記の強制能力との組み合わせで毎ターン確実に相手のシールドを削ることが出来ます。もちろん自分のシールドが複数離れればその枚数分相手のシールドもブレイク出来るので≪ヴァリアブル・ポーカー≫などを使えば相手のシールドを一気に吹き飛ばすことも可能です。「シールドをさらに1つブレイクする」とあるようなブレイク追加能力も適用されるのでこれらと組み合わせて1:2交換を仕掛けるのもいいでしょう。

 難点はこのカード自身の微妙な重さと能力の起動スピードの遅さ。前者は≪ヘブンズ・ゲート≫でいくらかカバー出来るものの、後者は高速化している現在の環境の中においては流石に厳しいでしょう。幸い種族がどれも優秀なため上記のカードの他にも様々なデッキとの組み合わせるべきですね。特に【闇エンジェル・コマンド】と【光デーモン・コマンド】は種族が一致するうえそれぞれシールドを能動的に離して戦うデッキのため大きな活躍が見込めます。(さらに光デーモン・コマンドは≪クリスティ・ゲート≫を擁するので特にオススメです)単体ではパッと見地味に感じるものの、他のカードとのコンボで一気に化けると思います。

 

 

 というわけで22話は前半のギャグに反して後半若干シリアス気味な展開に意表を突かれた回でした。前々回、前回と新キャラがジョーたちと仲良くなる展開が続いていたためコウキとも良い関係を築けることを期待していましたが、これはこれで面白い展開でいいですね。これまで楽しい雰囲気を放っていた物語が一気に引き締まってきたように感じますし、何よりコウキを狂わせた張本人であろうアバクが本格的に悪役らしいことをしてきたことに物語が一気に動いてきたことを予感させてくれます。ももちゃんをさらった一件も含めてジョーたちと敵対する理由がどんどん揃ってきたアバクが次に何を仕掛けてくるのか、今後の展開から目が離せません。

 

 それともう1つ、今回を以て現在流れているはやぶささん&WAWAWAさん両名のOPとEDは聞き納め。ジョー編が始まったころから何度も歌ってくれているのでまた新シリーズになったら新曲で会えるだろうとは思うものの、何だかんだで寂しいです。デュエマキング前半を彩っていただきありがとうございました!そして新OP&EDを歌う水樹奈々さん&佐々木李子さん、次回からよろしくお願いします!

 

 そして次回はついにジョーとゼーロJr.が対面!アバクも注目しているJr.の真意は前作の因縁か?それとも別の何かか?次回その一端が明かされるのではないかと思うとワクワクしてきます。調子の悪いボルツを励ますというイベントもあるようなのでその辺りも含めて楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:奇しくも今回敵対することになったキラのカード群と相性がいいことに皮肉めいたものを感じます。

ウルトラマンZ 第14話「四次元狂想曲」感想

迷いを解くのはその言葉

またもや次回予告に全てを持っていかれたぜ・・・・・・!

バンダイ ウルトラマンZ ウルトラ怪獣シリーズ 130 四次元怪獣ブルトン
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 四次元ワールドの罠

 キングジョー ストレイジカスタムが主力として実装されたことに伴い、セブンガーの退役が決定したというちょっと衝撃的なニュースから始まった今回のZ。(でもあの可愛いセブンガーが博物館で展示されると考えるとちょっと羨ましい)グルジオライデン撃破記念でパーティーが開催されていましたが、未だ晴れぬハルキの心情と視聴者側の視点からするとあんまり喜べないのが実情。楽しそうにしている劇中のキャラクターとの(恐らく意図的であろう)ズレを感じてしまいます。

 そんな中およそ4話ぶりの登場となったセレブロにより召喚された「四次元怪獣 ブルトン」の出現によって事態は一変。STORAGE本部が丸ごと四次元空間にされたことで建物内にいるハルキたちは時間も空間もめちゃくちゃな状況に置かれて中々に愉快なことになっていました。同じ場所を何度も進んでしまうヨウコ先輩は序の口で、マグロ丼を食べている時間に何度も戻されるハルキなどはタイムループ作品を見ているような錯覚に陥ります。(個人的にトイレに飛ばされて実際に用を足すヘビクラ隊長が一番じわじわきましたね)本人たちは至って真面目なんですがどうしても笑ってしまいます。

 さらにブルトンは戦闘でもその奇怪さを見せつけてきたのが面白かったです。ふじつぼのような姿から何もしてこないかと思いきや転がり攻撃とテレポートで俊敏に動き回る様子は意外でしたし、穴から出した触角のようなもの*1で変幻自在の攻撃をしてきた時は興奮しました。自分の能力を最大限活かした強力な怪獣であることを改めて認識させられますね。

 

 

  • その手が届く限り

 そんなブルトンの能力の特徴として新たに判明したのが「ブルトンが発生させる四次元空間は人間の深層心理と深く結びついている」点。当事者が「行きたい」と深く思っている場所に飛ばすという意外な特徴が判明したわけですが、その際にハルキが父親が生きている過去に飛んだ時は驚きました。こんな昔まで飛ばせるとかブルトンの能力の規模が広すぎる・・・・・・

 そうして奇しくも父親と再会を果たしたハルキが「誰かを守ろうとして別の誰かを傷つける」ことに対する悩みをぶつけ、父親の「自分の正義を、守ると決めた人を全力で守る」「そのせいで傷つけてしまったり、守ることが出来なかった人のことは絶対に忘れない」という言葉に答えを見出す展開には感動しました。守る中で傷つけてしまう事実に目を背けず、それでも自分の範囲で出来ることをなそうとする父の言葉に彼の器の大きさを感じます。何よりも父親の死のトラウマから始まったハルキの苦悩を打ち払う最後のピースが他ならぬ父親の言葉、という綺麗な流れには感嘆する他ありません。この件でようやくハルキも吹っ切れたようですし良かった良かった!ただ前回ゼットが「一緒に考える」と言ったわりに解決にゼットが関わっていないのはちょっと残念ですかね。

 

 

 というわけで前回の予告からギャグ回を予想していた14話がまさかのハルキの迷いへの解決編としても描かれました。ギャグもやりつつ本筋もしっかり進める辺りにこの番組のポテンシャルの高さを思い知りましたね。

 また今回からEDが新しくなったのも注目ポイントですね。新ED「Promise for the future」はウルトラマンゼットを演じる畠中祐(はたなか・たすく)さんが歌う実質的な「ゼットのキャラソン」であり、OPと同じような王道のヒーローソング的歌詞が特徴的。畠中さんの声もとても良くて早くも個人的なお気に入りになりました。

 

 そして次回はあの虚空怪獣 グリーザがまさかの参戦!!今回のラストで聞こえた嘲笑うかのような鳴き声からしてもしや!?と思わせてからの次回予告ではっきりと出してきたのでテンションが上がりまくって止まりません。『X』で猛威を振るい、トレギアですら手を出すのをやめたほどのニュージェネ最凶格のラスボスをまた見られるかと思うと・・・・・・!!久しぶりのジード登場にゼットの最強フォーム登場なども含めて次回が待ちきれません!!

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:何か調理器具に見える」※メタレド母談