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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第9話「苦悩!D4たる存在」感想

君の居場所はどちらにある?

ボウイが脅されているシーンが「NTR展開の導入みたいだな」とか思った人、先生怒らないから手を挙げなさい(挙手しながら)

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  • お坊ちゃまの買収作戦、そして努力と憧れ

 今回のデュエマWINはまさかのボウイ回。冒頭からD4の一員として教鞭を取ったりと頑張っている様子に癒されたのも束の間、ファルゴにウィンとの関係を迫られて脅される展開にドキドキさせられました。予告の時点では自分の意志でウィンと対立すると思っていたので、弱みを握られて渋々やる羽目になったというのは意外でしたね。同時にボウイのカイザへの憧れすらも利用するファルゴにまたもや憤りが沸いてきます。

 そうしてデュエマさいこークラブを潰すことになってしまったボウイですが、金にものを言わせた買収とお坊ちゃまキャラらしいやり方だったのでちょっとにっこり。DJスタイルでテンションを上げていたのはシュールでしたが、悪者になり切れない善良さには微笑ましさを覚えます。その後ウィンに勝ったらクラブの廃部、負けたら自分がクラブに入ることを条件にデュエマを挑むなど、彼の真っすぐさも大いに堪能出来ました。(またデュエマアニメ定番のプロレス要素が披露されていたのもここすきポイント)

 またボウイのカイザの憧れが再び強調されていたのも特徴的でした。前作の時点でカイザを目標としてデュエマを頑張ってきたことは明かされていましたが、今回はカイザから認められるまでの回想が流れたのでよりボウイの努力や喜びを感じ取ることが出来ましたね。プリンス・カイザという最高のデュエリストのようになりたい一心で努力したからこそ、彼にとってD4の立ち位置は誇りであることを改めて痛感します。例えD4最弱と言われようが突き進む、ボウイのそんなひた向きな姿に内心応援したくなる回でもありました。

 

 

  • D4かさいこークラブか、選択の時?

 しかし最終的にはウィンに追い詰められてファルゴの妨害で有耶無耶になるなど散々な結果に。(ファルゴが関わるとデュエマパートがまともに進まないことが多いな……)加えてカイザにも無様な戦いぶりを咎められて、D4の座が危うくなる展開には思わず息が詰まりました。ここにきてまたもやボウイにとって苦しい試練が訪れるとは思ってもみなかったです。前作11話と同じように、憧れの人の厳しい言葉を受け絶望に顔を歪ませるボウイの姿は心に来るものがあります。

 ただ今回の件は、今のボウイの立ち位置を考えると追い詰められて然るべきものだったのではないかとも思いました。D4という厳格な立場でありながらウィンたちデュエマさいこークラブにも肩入れすることが多く、その様子ははたから見ればどっちつかずのコウモリ野郎といったところ。ファルゴに弱みを握られて従ってしまったのも、ボウイ自身そのことに後ろめたさを持っているからなのかもしれません。前作ではウィンの友達グループに加わっても問題はなかったのかもしれませんが、学園という舞台でその身勝手さは許されるものではなかったのでしょう。(また余談ですが、「ボロ小屋の部室でも自分たちで作ったクラブを選ぶ」を貫くウィンとフラフラしているボウイでちょっとした対比になっているようにも思えます)

 今まではなぁなぁ済まされてきたことも、責任あるD4になった以上ははっきりさせなければいけなくなったのが今のボウイと言えます。これはボウイがD4とクラブどちらを選ぶのか、彼にとっての正念場なのかもしれません。僕個人はボウイにはデュエマさいこークラブとD4両方と取り持つ存在になってほしいと思っているのですが、どうやらそんな贅沢は言っていられない状況の模様。カイザが課した試練を前に、ボウイは如何なる決断をするのか、それは次回に期待したいと思います。

 

 

  • 深緑のボディで轟き走る爆走車龍

ウィリデ・ゴルギーニ 光文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ディネロ/スーパーカー・ドラゴン
パワー7500
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時または攻撃する時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶自分の山札の上から1枚目をシールド化する。
▶次の自分のターンのはじめまで、このクリーチャーは離れない。
▪️カードが自分のシールドゾーンから離れた時、このクリーチャーをアンタップする。

 ボウイがウィン戦で披露した新スーパーカー・ドラゴン。名前からも察せられる通り、《ドラン・ゴルギーニ》と《ルベル・ゴルギーニ》に次ぐ新たなゴルギーニです。背景ストーリーではドランとルベルの兄とのことです。(ゴルギーニ兄弟って何人いるのだろうか?)イタリア語で「緑」を意味する「ウィリデ(viride)」の名前の通り濃い緑色のカラーリングが特徴的で、また他のゴルギーニのような早そうなフォルムではない、W4Dを思わせる角ばったフォルムが目を引きます。側面のミサイルや前面の刃といった武装も装備しており、弟たちと比べるとかなり厳つい印象を受けますね。

 そんな攻撃的な見た目に反して、カードとしての性能は防御方面に寄っています。まずコスト5でパワー7500のブロッカー&W・ブレイカーと基礎スペックが中々に高く優秀です。コストが微妙に高いのが気になりますが、《ヘブンズ・ゲート》や《ドラゴンズ・サイン》で手札から踏み倒すのはもちろんのこと、最近押し出されているメカ・メクレイド5にも対応しているので見た目以上に出しやすいです。他にもドラゴンとメカ両方を持っているということで革命チェンジ、そしてニンジャ・チェンジのチェンジ元にもなれるのが嬉しいところ。

 さらに登場時と攻撃時にシールド追加か自身の耐性付与のどちらかを発動する選択式(モード)を持っており、状況に応じて選べるようにもなっています。ウィニーの物量で圧倒してくる相手にはシールドを増やしておき、高パワーのファッティの攻撃に対しては決して離れない強固な体制で生き残るなど、相手によって対応出来るのはかなり魅力的です。

 加えてシールドゾーンからカードが離れた際にアンタップする能力も持っており、これにより何度も攻撃をブロックすることが可能。選択式能力とはどれとも相性がよく、中でもシールド追加でアンタップ回数を増やすことで最低でも3回分の攻撃を防げます。たった1体でも敵に合わせて柔軟に防御出来る優れたブロッカーであり、警戒能力持ちのルベルなどと組み合わせることでさらなる防御も狙えます。

 このように防御的な能力に優れたクリーチャーですが、シールドが離れた際のアンタップを利用することで攻撃に転じることも可能。海王龍聖ラスト・アヴァタール》を場に並べておいたり、《竜装 ムシャ・レジェンド》をこのクリーチャーにクロスした状態で攻撃すればシールドを増やしては割ってアンタップする無限アタックが成立します。ロマン寄りの戦法ですが、決まればかなりの爽快感が得られそうです。ただ基本は防御を得意とするカードなので、そちらの方を活かしたデッキ構築にしておきたいですね。

 

 

 というわけで9話の感想でした。まさか今作でもボウイの曇らせ展開が待っているのは少々予想外でした。前作の時点でボウイ自身は吹っ切れてはいたものの、やはりD4とウィンの味方という二足の草鞋は履くわけにはいかなかったということでしょうか。というかボウイが曇っているシーンなどの作画が結構良かった(また作画スタッフが暴走したのだろうか……)ですし、ボ虐を見たい製作スタッフの陰謀かも……とついくだらない妄想をしてしまいます。まぁあの子のぐぬぬ顔や泣き顔には確かにそそられるものもありますがねグヘヘヘヘ……

 また今回はカイザのボウイへの態度の柔らかさが多く見られたのも注目ポイント。冒頭シーンでのボウイとのデュエマでは「良いデュエマだった」とまず賞賛していましたし、ラストシーンで彼に試練を課す様子からも厳しさの中に優しさが感じられました。(そもそもD4から即追い出すのではなく、チャンスを与えてくれる辺り大分優しい)理不尽な印象もあるカイザですが、ボウイには一貫して目にかけてくれているのがどこか微笑ましいですね。個人的にもこの2人の師弟のような関係は結構好きなので、今後もカイザとボウイの組み合わせを推しだしてほしいところです。

 

 

 さて次回はボウイのD4の座をかけた試練が開始。カイザが課した試練の内容は何なのかと思っていたら、次のD4候補であるカレンとのデュエマをするというものでびっくり。まさかのヒロイン対決!?カイザがここにきてまたもやカレンに仕事を依頼したのも意外ですが、それ以上にカレンがD4の候補に選ばれていることに仰天してしまいます。それほどまでにカレンの実力が高く評価されているということでしょうか。

 そしてボウイの方も負けじとカレンに挑む模様。予告映像では彼が裸一貫で桶を漕いでいたり成金ファッションに扮したりと例によってトンチキな絵面が広がっていますが、本人なりに必死であることは何となく伝わってきます。ともかく次期D4になるのかボウイとカレンのどちらなのか、次回は見逃せないことになりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。