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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第11話「決意!新たなるD4」感想

少女の苦難、過酷なる試練

これ曇らせられる光使い担当が入れ替わっただけじゃん!?

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  • D4として苦悩しながら……

 前回D4の座をかけた戦いで見事ボウイに勝利したことで、新たなD4となったカレン。今回のデュエマWINはD4として奮闘するカレンの様子に涙……せざるを得ない回でもありました。序盤こそ一日警察署長やらインタビューやらに励む様子が可愛らしくてほっこりしたのですが、徐々にD4という立場の恐ろしさを味わっていく過程に驚きっぱなしになりましたね。特にたとえ先生だろうと逆らえば取り巻きの黒幕に制裁される「VIP待遇」はギャグながら過激すぎて、思わず苦笑するほかなかったです。

 極めつけは新品のカードやデュエマ台のくだり。ちょっとした傷がついただけでもカードを交換し、台は1回デュエマしたらすぐに換える徹底ぶりには最早戦慄すら覚えます。学園の自治を任された責任の代わりにここまで好き勝手出来る権力を持ったD4という集団が、ここまで一般とは別の世界にいるかを思い知った気分です。(それはそれとしてカレンのカードを捨てるファルゴは許せん……)

 そんなギャップに苦しみながらも必死にしがみつくカレンのいじらしさは素敵だったものの、カイザから疑われている場面からデュエマ決着までの流れはこれまた辛かったです。業火のデュエル」なる持ち時間5分の特殊ルールこそホビーアニメらしい荒唐無稽さで楽しかったのですが、敗北したカレンが直後ファルゴにぶち込まれたシーンで胸が痛みました。突然の鞍替えで疑われるのは当然として、容赦のない新人いびりは見ていてザワザワさせられます。一方で痛めつけられたカレンの姿にはそそられるものがありますがボウイにとって過酷な展開が多かった前回とは打って変わって今度はカレンの番とばかりの内容、それでもなおウィンたちを守ろうとするカレンの様子に心中穏やかではいられなくなる回でしたね。

 

 

  • 轟き燃え上がる翼で勝利へ羽ばたけ!

雷炎翔鎧(らいえんしょうがい)バルピアレスク 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ファイアー・バード/アーマード・ワイバーン
パワー5000
▪️スピードアタッカー
▪️このクリーチャーは、バトル中破壊されない。
▪️このクリーチャーが攻撃する時、ファイアー・バードを1枚、自分の手札から出してもよい。
▪️このクリーチャーの攻撃の終わりに、自分のファイアー・バードを5つ破壊してもよい。そうしたら、このターンの後に自分のターンを追加する。

 カレンとの業火のデュエルにてプリンス・カイザが繰り出した新カード。アーマード・ファイアー・バード&アーマード・ワイバーンという、珍しい種族の組み合わせを持つアーマードクリーチャーです。名前と後述の能力からしてデュエマ史上初の追加ターン持ち&アーマード・ワイバーンの代表的クリーチャーである聖剣炎獣バーレスク》を意識しているカードだと思われます。バーレスクに似た見た目のワイバーンに鳥が騎乗している様子は、《覇炎竜 ボルシャック・ライダー》とは別ベクトルの可愛らしい「竜騎士」といった趣きですね。*1

 基本スペックはコスト5、パワー5000のスピードアタッカーであり、登場してから即打点になれます。加えてバトル中限定の破壊耐性で相手のブロッカーにブロックされたり殴り返されても生き残れるのは中々に優秀です。さらに攻撃時に手札からファイアー・バードを踏み倒せるアタックトリガーを持っており、打点をさらに増やすことが可能です。踏み倒せるファイアー・バードにコストや文明の制限などはないので、《翔竜提督ザークピッチ》や《ボルシャック・モルナルク》といった手札で腐らせがちな大型を出しておきたいところ。

 そしてこのカードの目玉とも言えるのが攻撃後に発動する追加ターン獲得能力。味方ファイアー・バードを5つを破壊する必要がありますが、元々並べやすい種族であるので達成そのものは結構容易であると思われます。このクリーチャー自身はもちろんのこと、アタックトリガーで踏み倒したファイアー・バードも含めれば事前に並べておくべき数は3体にまで抑えられます。(クリーチャー以外のファイアー・バードも破壊の対象に出来るが、現状はクリーチャーしか存在しないので注意)追加ターンを獲得してからは、さらなる追撃で相手を圧倒していきましょう。

 組み合わせるカードとしてはまず相性のいいファイアー・バードを用意しておきたいです。例えば《カモン・ピッピー》からファイアー・バードのサイキック・クリーチャーを2体出して頭数を揃えたり、《ボルシャック・爆・ルピア》で自壊後の再展開も狙っていきたいところ。中でも【連鳥】のメインである《キャプテン・ドラッケン》は自壊コスト用のファイアーバードを揃えるのに最適な1枚です。アーマード関連のデッキもいいですが、基本は連鳥でドラッケンに続くフィニッシャーとして採用してみたいですね。まとめると火文明としては久しぶりの追加ターン持ちとして期待がかかるカードと言えます。

 

 

 過酷なカレンの境遇に同情を寄せる中、ボウイの方は逆にデュエマさいこークラブに身を置いた模様。実質立場が入れ替わったような構図ですが、それにしてもボウイの堕落っぷりには目を剥きましたね。太った体はまだ辛うじて愛らしいものの、漫画とポテチという典型的なだらけまくり空間を形成していたことにはこれまた苦笑いしてしまいます。というか前回あれだけ様々な困難を乗り越えて成長したというのに、D4でなくなっただけでここまで落ちぶれるのか……と個人的に少しショックを受けてしまいましたね。

 とはいえそんなボウイとウィンたちのやり取りは微笑ましかったです。待遇に文句を言いマズキたちと衝突しながらも、何だかんだで仲良くやっている様子は見ていてほっこりさせられます。新しいカードを購入するくだりは特に子どもたちのじゃれあいっぽいので、カレンのパートとは対照的に見ていて癒されます。何よりボウイがこの時間を「悪くない」と思ってくれていることに思わず感激しましたね。D4として張りつめていた日々を送っていた少年が、何でもない緩い日常を過ごして顔を緩めていくだけでグッときます。この調子で少しずつですが、ボウイには楽しい時間を過ごしていってほしい限りです。それはそれとして痩せろ

 

 

 というわけでカレンのお辛い展開が印象的だった回でした。ボウイへの曇らせが終わったと思ったら今度はカレンの曇らせが始まるという、結局そういう役回りが映っただけだったことにちょっと絶句してしまいましたね。これはD4の下っ端という立場故の展開なのか、はたまた光文明使いのキャラ特有の扱いなのか……真実はわかりませんが、いずれにしてもカレンにとっての試練はまだまだ続きそうで怖いです。

 

 また今回は上述でも触れた「D4は古いカードをすぐ新品カードと交換する」ことに衝撃を受けました。今回のボウイも序盤は同じようにちょっと傷がついただけのカードを変えようとしていましたし、彼らにとってはこれが当然だということに慄いてしまいます。金持ちグループならではの発想ながら、少しの傷ですぐ新品と交換しようとする考えには常人とは全く異なる価値観を感じさせますね。
 そういった価値観を持っているのもあって、前作13話で物議を醸した「カイザがパパリンのデッキを燃やした事件」に補完がされたことがこれまたショッキング。カイザには「カードはすぐに新しいものに変えればいい」というD4特有の考えがしみついていると考えると、あのようなカードを大切に扱わない描写にも説明がついてしまうんですよね。ここにきてあのシーンに変な説得力が生まれたことに、個人的には複雑な感情を抱かずにはいられなかったです。

 

 

 さて次回はウィンたちのデュエマさいこークラブに「部費が足りない」という危機が発生。その問題を打開するため文化祭で1番になることを目指すようです。部費の確保もデュエマで決めるなど、マイハマ学園のデュエマ至上主義っぷりが改めて伺えます。

 1番になったクラブに部費が出るというデュエマでウィンが戦うのは鎧亜戦隊ディス・ピエロ》みたいな風貌のデュエリストですが……予告からして曲芸部所属でしょうか?(ちなみに使うデッキは【アウトレイジ】っぽい)部活存続をかけた文化祭デュエマ、果たして勝負の行方や如何に。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:またアーマード・ワイバーンのSRとしてはデュエル・マスターズ第1弾に収録された《クリムゾン・ワイバーン》以来2枚目、21年ぶりだったりする。