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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第31話「再戦!譲れぬ願い」感想

光り輝くダイヤモンドになれ!

覚知山パパ、ハイスペックだけどおバカでズレてるところに「これはボウイの父親だな」という強烈な説得力がある

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  • 家族の想いを背負い戦う2人

 約3週間ぶりとなる今回のデュエマWIN本編は、佳境を迎えたデュエル・ウォーズ準決勝のトーナメント発表から始まりました。10話で一度戦ったボウイとカレンが準決勝での相手ということで劇中キャラ・視聴者共々驚きの展開となりましたが、それ以上に両者の戦う理由についてが語られたのが今回の注目ポイント。ボウイは父の会社が倒産、カレンは忍びの里の頭領が危篤と家族の危機がようやく判明し、デュエル・ウォーズでその問題を解決しようとする2人の感情が伝わってきました。特にボウイは一気に貧乏になったせいでまともな食事を取れていないので心配せずにはいられません。「リゾートを丸ごと入れたロケット「ロゾート」」やら「リゾートにリゾットが混入してロケットが爆発」やら倒産の経緯が意味不明な点には頭を抱えましたが……

 そんな中行方不明になっていたボウイのパパがトラック運転手になって会いに来る展開がこれまた鮮烈。ありとあらゆる仕事を身一つでこなしていくバイタリティ溢れるボウイパパにギョッとしますが、大財閥を受け継いだ社長ではなく1人の人間として生き生きと頑張っている姿は素直にカッコいいと思いましたね。汗水流して稼いだお金でボウイのためのカードを買って彼に渡すシーンから、息子への愛情も短いながらに伝わってきます。転んでもただでは起きないという点で2人が親子であるということ、何よりウィンとパパリンとはまた違った家族の絆を見せてくれたことに感動させられました。(あまりにもボウイパパが楽しそうだからわざわざ元の生活に戻すのもどうかと思うほどだったり)

 対するカレンは倒れた頭領のために里に帰るべきなのか、「夢を叶えるまで忍びの里も掟も忘れなさい」という約束を守るべきなのかで悩む様子が印象的でした。自分を快く送り出してくれた親代わりの人の危機で揺らいでしまう辺りにカレンのいじらしさを感じて悶えてしまいますね。それでもイッサに相談したり、ウィンの激励を受けたりしてデュエル・ウォーズ優勝を改めて決意したようでホッとしました。上のボウイと比べるとあっさりを描かれていましたが、優勝して頭領を治すという目標を見定めたという点ではこちらも負けていないと思われます。まさにサブタイ通り、家族に関する両者の負けられない理由と頑張りが込められた回だったと言えるでしょう。

 

 

  • 2人を見守る者たちと皇帝の微笑み

 このようにボウイとカレンのメイン回でしたが、彼らを支えてくれる面々も忘れてはいけない見どころとなっていました。デュエマさいこークラブの仲間たちは言わずもがな、まさかのリッパー教授がスポコン特訓をしてくれたボウイサイド。対してイッサによる実践的なデュエマの対戦を仕込まれていたように見えるカレンサイド、といった風に描かれていたのが特徴的。(カレンがカードゲームのアニメとして真っ当な特訓なのにボウイは何故こんなことに……)2人の頑張りに対し、身内がそれぞれ答えてくれている光景は見ていて何とも清々しかったです。そしてウィンはどちらも応援するというスタンスで、勝ち負けに関係なく2人の見守ってくれているのが素敵でしたね。

 中でも基本は見守るだけであるカイザのボウイへの態度が個人的なここすきポイント。ボウイが追い詰められた際に見たイマジナリーカイザはともかくとして、彼の成長に微笑む描写が差し込まれた時は思わずテンションが上がってしまいましたよえぇ。この微笑から「どんな逆境でも楽しむ、光り輝くダイヤモンドの精神」を獲得したボウイを認めてくれたであろうことが読み取れます。以前からボウイに対しては割と甘めな態度を取っていたカイザですが、(映像越しですが)彼にハッキリとした喜びの感情を見せたのは初めてだと思われます。それだけにこのようにカイザとボウイの関係を魅せてくれただけでも、個人的にはかなり嬉しかったです。良かったねボウイ……!!

 

 

  • 混沌の世界に明暗を分ける機械天使

ドラン・ゴル・ゲルス 光/闇文明 (5)
クリーチャー:メカ・エンジェル・コマンド
パワー4500
▪️革命チェンジ:メカ
▪️このクリーチャーが出た時、自分のシールドを1つブレイクしてもよい。その後、コスト3以下のメカを1枚、自分の手札から出してもよい。
▪️メガ・ラスト・バースト(このクリーチャーが離れて、手札、マナゾーン、または墓地に置かれた時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
豪龍(ごうりゅう)の記憶(きおく) 光文明 (5)
呪文:メカ・デル・テック
▪️自分の山札の上から1枚をシールド化する。次の自分のターンのはじめまで、そのシールドに「S・トリガー」を与える。

 ボウイが新戦力として投入した新たなメカ・クリーチャー。新種族「メカ・エンジェル・コマンド」を引っ提げてきたカードです。まさかのコマンド付きのメカ種族という意外性にまず驚かされますね。(光と闇両方の文明を得て天使になるというのも意味深かつオシャレです)その姿はさながらボウイの切り札である《ドラン・ゴルギーニ》のロボット版といったところで、あのゴテゴテしいフォルムが立ち上がり二足歩行の機神になったかのようなデザインには不思議とワクワクさせられます。ドラゴンではなくなったものの、往年のロボットアニメにライバル枠として出てきても違和感がなさそうです。

 カードとしては多色ツインパクトなっており、クリーチャー面は光闇のコスト5、パワー4500のコマンド。メカ指定の革命チェンジを持っており、場合によっては3ターン目からいきなり出せるのは魅力的です。さらに登場時に自分のシールドをブレイクした後、コスト3以下のメカを踏み倒せるcipで暴発戦術と展開を同時に行えるのも見逃せません。(シールドブレイクは任意なので、場合によっては選ばなくてもいいのが便利)踏み倒し先のメカにはさらなる展開を狙える《アストマープル-T3》に踏み倒しメタの《星姫械 マリハダル》、軽量除去になる《悪魔右機 フリル》など粒揃いで選択肢が多いのが嬉しいところです。

 さらにメガ・ラスト・バーストで呪文面を唱えることも可能。呪文の方は2コスト重くなった《星龍の記憶で、先にシールドを追加してからS・トリガーを付与する順番となっています。シールド追加のおかげで0枚の状況からでも最低1枚は暴発が狙えるため、積極的に狙っていきたいところではありますね。その後はシールドを能動的にブレイク出来る手段との組み合わせ、主にもう1枚のドラン・ゴル・ゲルスに革命チェンジすることで行うことになるでしょう。

 一応暴発戦術からの展開など1枚で完結しているカードなのですが、ブレイクの枚数が少ないなど爆発力に関してはいささか首をかしげるところではあります。どちらかというと他のカードとのサポートを活かすのが良いかもしれませんね。幸いエンジェル・コマンドということもあって《ギャラクシー・チャージャー》の対象に入っていますし、それらとの組み合わせ次第で如何ようにも変化する可能性は秘めているように感じます。

 

 

  • ショッギョ・ムッジョ!堕天する刃の心

堕(フォールン)カオスマントラ 闇文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ステラ/シノビ
パワー6000
▪️ニンジャ・チェンジ3(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、この攻撃中に自分が「ニンジャ」能力を使っていなければ、手札にあるこのクリーチャーと、自分のコスト3以上でメカまたはシノビのクリーチャー1体を入れ替えてもよい)
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーはすべて、可能であれば攻撃する。
▪️自分のクリーチャーすべてに「スレイヤー」を与える。

 ボウイとの試合に備えてカレンが用意した新たなシノビ。彼女の切り札《聖カオスマントラ》が闇文明になった姿です。(いわゆる闇落ち形態なのでしょうか)光から闇に変化したことで全体的に黒と紫の配色になっているのが特徴的で、聖なる混沌 クノイチマントラ》から見られていた不気味な印象がより濃厚になったように感じます。中でもシークレットレアバージョンのイラストではこれまで無表情を貫いていた能面のような顔が不敵な笑みを見せている点に衝撃を受けますね。

 基礎スペックはコスト5のパワー6000、W・ブレイカーと上々。マントラの系列としてニンジャ・チェンジ3を持っており、コスト3以上のメカorシノビと入れ替えることで早期に出せる強みは変わっておりません。変化といえるのが登場時に相手クリーチャーに攻撃を強制させる《強制突撃》系統のcipで、相手のテンポを崩したりブロッカーによる返り討ちを狙うことが出来ます。ニンジャ・チェンジやニンジャ・ストライクが相手の攻撃に反応して使うことから、敢えて攻撃をさせることで発動しやすくなる補完が出来るのが魅力的と言えるでしょう。

 加えて味方全体にスレイヤーを付与する能力も持っており、相打ち覚悟バトルに滅法強い点も見逃せません。上の攻撃強制能力と合わせれば低パワーのブロッカーでもクリーチャーを削っていけますし、何より殴り返しにも強く出られます。マナゾーンに置くことでこのカードの存在を見せるだけでも、相手に殴り返しを躊躇させられるので心理戦に持ってこいです。

 以上のように相手クリーチャーの数を減らしたりトリッキーな動きが出来るカードなのですが、このカード単体では旨味が少ないという点には注意しなければいけません。ブロッカーなどの防御手段が揃っていない段階で攻撃を強制させた場合は悲惨ですし、加えてスレイヤー付与も単体では効力が薄い、普通に使うならば聖カオスマントラで十分という状況にも陥りかねないです。手札と盤面を十分に準備したうえで、かつ使いどころを見極めることで初めてその威力を発揮することを理解しておくべきでしょう。

 

 

 そして次回はボウイVSカレンの後半戦。互いの願いをかけた全力の対決の行方は如何に?今回の描写からボウイ側が若干優勢になったものの、どちらが勝つかは未だに読めないのでまだまだハラハラドキドキさせられますね。そして注目すべきは次回予告に映ったボウイの新カード。恐らくは今回ボウイパパが渡してくれたカードなのでしょうが、どのような切り札なのかはイマイチ読めないので結構楽しみにだったりします。対するカレンも秘策があるようですし、次回もまた見逃せないことになるでしょう。

 

 

 ではまた、次の機会に。