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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第3話「再戦!プリンス・カイザ」感想

王者のリベンジここに在り

カイザの許可が必要だと勘違いしていたウガタン、実はポンコツ

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  • プリンス・カイザ、強者の風格

 デュエマさいこークラブ設立のためにカイザの許可が必要だと知り、ついでにカイザも部員にしようと企むウィンから始まった今回のデュエマWIN。序盤はウィンのいつもの気ままな行動力が炸裂したおかげで、カイザを探す道中で仲間たちが振り回される様子がおかしかったですね。様々なものに目移りするウィンをマズキたちがツッコむ構図は何とも新鮮でした。同時に生徒会室に突入してからD4のメンバーを無自覚に煽るシーンも実にウィンらしかったです。(特にボウイとかを煽りがちなファルゴの扱いがひどい)

 それはともかく部の設立をかけてウィンとカイザのデュエマが描かれたのですが、ライバルとしてのカイザの圧倒的な実力を見られたのが印象的でした。前回の敗北から学びつつ、冷静かつ着実にウィンを追い詰めていく姿はまさに強者としての風格が出ていたと思います。ウィンに負けたことを素直に認め、特訓・分析を重ねたうえでリベンジを果たしたという点にも好感が持てますね。(ウィンが光のトリガー呪文を入れていた構図も前作25話を彷彿とさせますし、似たようなシチュエーションでカイザが勝利したことでよりリベンジの印象が強くなっていました

 何より前作よりもカイザの雰囲気が厳かになっていたのが素晴らしかったです。前作で見せていた理不尽ぶりは鳴りを潜めており、その結果真面目で厳格な若者としてのカイザのキャラクターが全面に出ていたと言えます。カイザがそういった人物なのは以前から理解していましたが、少々露悪的な面ばかりが目立ってその辺りがわかりにくくなっていたのでこれは嬉しかったですね。個人的にずっと見たかった、「主人公のライバルにして絶対強者のプリンス・カイザ」をようやく拝めた気がします。この調子でカイザにはウィンに立ちふさがるライバルとしての活躍を期待したいです。

 

 

  • ピンチを楽しむ心さ

 今回もう1つ印象に残ったのがウィンのデュエマに対する姿勢。上述の通りカイザとのデュエマで苦戦を強いられ敗北してしまったものの、最後までワクワクしていたのが素敵でした。追い詰められながら逆転のカードを引けるか、それが通じるかどうかのギリギリの攻防を心から楽しむ様子からは、ウィンがそのスリルを思う存分満喫していることが伺えます。「絶望と希望の境界を綱渡りのように歩くこの感覚」という言葉こそ、ウィンが求めているデュエマの楽しみそのものなのでしょうね。

 そんな負けながらもデュエマを楽しみぬいたウィンですが、カイザの許可がなくとも部活は作れることを知ってからは一転していつもの調子に戻って一安心。カレンやエリザ先生が残りの部員と顧問を務めてくれるということでデュエマさいこークラブが無事設立されたことにもホッとしました。しかし前回のウガタの「カイザの許可が必要」発言は何だったのか……やはり持つべきはデュエマを通じて出来た友達や仲間たちだなぁ、なんてことを感じさせつつ、いよいよデュエマさいこークラブの活動(具体的な内容は未定)が本格始動するこちらもワクワクが止まりません。「まだその時ではない」と去るウガタの件を除いて……

 

 

  • 天上天下に並ぶものなし、覇道を進みし炎の竜皇

覇炎竜(はえんりゅう) ボルシャック・ライダー 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン
パワー9000
▪️スピードアタッカー
▪️W・ブレイカ
▪️自分のファイアー・バードすべてに「セイバー:ドラゴン」を与える。(自分のドラゴンが破壊される時、「セイバー:ドラゴン」を持つクリーチャーを1体、かわりに破壊してもよい)
▪️このクリーチャーの各ブレイクの前に、アーマード・メクレイド5する。(アーマード・メクレイド5:自分の山札の上から3枚を見る。その中から、コスト5以下のアーマードを1枚、コストを支払わずに使ってもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く)

 プリンス・カイザがウィン戦で繰り出した新切り札。彼の相棒でもある《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》が新たな力を携えて復活したオーバーレアのボルシャックです。見た目はカイザーの姿そのままに1話で登場した《強襲竜 ボルシャック・レイダー》の上に跨っているだけですが、巨大なドラゴンを駆るその姿はさながら「竜騎士」といったところ。カイザー時代の荒々しさと厳かな雰囲気がよりパワーアップしたような印象も受けますね。(一方で背景ストーリーでは「配下を従えて犠牲にしてでも勝利する」ことに拘っており、実質闇堕ち形態とも取れるのが不穏なんですよね……)

 基本スペックはコスト7のパワー9000、スピードアタッカーにW・ブレイカーとまぁ上々といったところ。このカードで特筆すべきはやはりメクレイドで、シールドブレイク前にアーマード・メクレイド5を発動させられます。コスト5以下という微妙に狭い範囲が気になるますが、このクリーチャー自身が2打点なのでブレイクを通せば確実に2体踏み倒すことが可能。実質10コスト分を出せると思えば決して悪いものではありません。ブレイク数を増やすのはもちろんのこと、《アニー・ルピア》の能力でアンタップしてやればさらなるメクレイドを狙えるでしょう。

 さらに味方ファイアー・バード全てにドラゴンへの「セイバー」能力を付与する能力も持っており、これのおかげである程度の耐性を持って攻撃を図ることが出来ます。ファイアー・バードはコストが低く出しやすいウィニーが多いので身代わりにするには打ってつけです。中でもpigでメクレイドを発動する《ボルシャック・爆・ルピア》とセイバー付与の組み合わせには目を見張るものがありますね。

 2つの能力はいずれも魅力的でアーマード全体と相性が良いのですが、両方を満たせるアーマード・ファイアー・バードはその中でも抜群の親和性を誇ります。上述の爆・ルピアはもちろんのこと、召喚コストを軽減してくれる《クック・轟・ブルッチ》や《アシスター・コッピ》などとも組み合わせみたいところ。変わったところでは闇を追加して、ドラゴンの墓地召喚を可能にしてくれる《ダーク・鎌・ルピア》を使うのも面白そうです。

 コストが決して低くないので早期に出すのは難しいものの、他のアーマードやドラゴンサポートを使えば不可能ではありません。何よりクレイドの圧倒的な展開力と攻撃能力の高さ、カイザーに続きヒロイックな見た目も相まって切り札として活用したい1枚に仕上がっていると言えますね。

 

 

  • 輝け!全てを照らす白き閃光よ!

極閃呪文(きょくせんじゅもん)「バリスパーク」 光文明 (5)
呪文
▪️S・トリガー・プラス(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。それが相手のターンで、そのターン中に自分のシールドが2つ以上ブレイクされていれば、この呪文にP能力を与える)
▪️相手のクリーチャーをすべてタップする。
▪️P−相手のエレメントを1つ選び、シールド化してもよい。そうしなければ、山札の上から1枚目をシールド化する。

 ウィンがカイザ戦に備えて防御札として用意したS・トリガー。1話で使用された《極印呪文「インフェギガ」》と同じ、S・トリガー・プラスを持った呪文サイクルです。いわゆる《スパーク》呪文の1種ですが、名前からして《バリアント・スパーク》を意識しているのでしょうか。(また余談ですが、このカードは約1か月前に「ブラックチャンネル」のデュエマコラボ動画で先に披露されたという経緯があったりします)

 基本的な効果は《スーパー・スパーク》とほぼ同じ全タップ。他のスパーク呪文と比べてコストが1軽いのもあって、トリガーだけでなく手打ちでも使用しやすいのが利点ですね。とはいえ《∞龍 ゲンムエンペラー》の効果無効の範囲に引っかかっているのでその点では使用に注意する必要がありますが。

 しかしS・トリガー・プラスとしての追加能力は強力。相手のエレメント*1のシールド送りと自身のシールド追加のいずれか2つを選べます。まず前者の除去としての性能は言わずもがな。コストなどの制限も存在しないため、能動的にシールドを回収する手段を持たないデッキ相手には無類の強さを発揮するでしょう。対する後者は前者と比べると地味ですが、相手の場に除去の対象がないといった場合に選ぶには悪くない無難な効果と言えますね。実質《DNA・スパーク》の上位互換としての働きが期待出来ます。

 他にも《啓示の精霊サンスクリッド》のようなスパークサポートも受けられますし、純粋に光の防御札として採用しやすい1枚。ほぼ確実に相手の攻撃を止めてくれる全タップ呪文の新しい1枚として、初心者を中心に使われていってほしいですね。

 

 

 さて次回はウガタメインの内容になる模様。以前から不審に思っていたウィンの謎を探るべく、彼をじっくり観察していくようですね。実際ウィンにはデュエマ中の変貌など視聴者的にも気になる要素があるので、それらの謎のヒントを思わず期待してしまいます。さらにこれまでデュエマに乗り気でなかったウガタもついにデュエマするようですが、よりにもよって《未来の法皇 ミラダンテSF》と《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》を使うっぽいのが……

 そしてウィンの新たな戦力として新種族「ノワールアビス」が参戦!アビスロイヤルとはまた異なる存在のようですが、一体どのような関係性なのでしょうか。またそのノワールアビスが如何にして登場し、ウィンの仲間になるのかにも注目したいところです。またウインナーにつられて仲間になるとかだったりして……

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:クリーチャーやタマシード、フィールドなど、バトルゾーンに表向きで出せるカード」のこと。呪文などのバトルゾーンに残らないカードや封印といった裏向きのオブジェクトは含まない