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2023年春アニメ&特撮簡易感想 その5

 

 

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 映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』公式サイト (asmik-ace.co.jp) 

 

 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフシリーズである『岸辺露伴は動かない』。中でも実写ドラマはNHKで3度に渡って展開され好評なシリーズとして今や有名な「漫画原作の実写作品屈指の名作」となっています。

 そんな実写露伴の新作である岸辺露伴 ルーヴルへ行くの公開もいよいよ約1か月というところまで来ました。原作漫画に合わせて実際にルーヴル美術館でのロケを行い撮影されたとのことで、この時点で気合の入りようが伺えます。上の動画でも感じ取れるルーヴルの圧倒的な存在感、そしてホラー感マシマシの「この世で最も黒い絵の話」など、ゾクゾクさせてくれる要素満載です。

 中でも青年時代の露伴が登場するのが個人的には気になるポイント。なにわ男子の長尾謙杜さんが演じる若かりし頃の露伴が妙に“らしくて”惹かれてしまいます。公開までもう少しかかりますが、是非見ておきたい映画だと思いますね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

Dr.STONE(3期)

第2話「欲しい=正義」

 人類石化の前から龍水の執事兼シェフを務めてきた「フランソワ」が復活。中性的な佇まいだけでも十分に濃いキャラですが、復活して即座に状況を理解して龍水の元に向かう適応力の高さ、そして美味しくて長持ちするシュトーレンを作り出す実力の高さですぐに存在感を示してみてたのが流石でした。パン作りの依頼に「何カ月保存するのか」と具体的な質問をする辺りから執事としての有能ぶりが感じられますね。そして七海財閥復興に千空を欲するなど、主に負けず劣らず貪欲な面を持っているのがまた魅力的です。

 そして司帝国の時から活動していた元記者「北東西南(ほくとうざい・みなみ)」を説得するためにカメラを作るくだりも印象的。短いながらも南のカメラへの思い入れが感じられましたし(大量生産してたシーンで余韻がぶち壊れましたが)、何より前回から描かれていた「“欲する”ことの尊さ」を端的に表現していました。欲しいという感情が科学を発展させてきたという、欲望を肯定していくスタイルは見ていて非常に気持ちが良いです。ラストには千空がアインシュタインの舌だしポーズで撮影されるシーンで、その欲望から科学文明が少しずつ取り戻されていくことを実感しましたね。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第3話「Suspicion will raise bogies.(疑いは悪霊を呼び寄せる)」

今回は「カリーナ・ライル/ブルーローズ」と「ライアン・ゴールドスミス/ゴールデンライアン」のコンビをメインにしたエピソードでしたが、あまりにもナイーブなライアンに変な笑いが出てしまいました。カリーナが自分とのコンビを解消して虎徹と組もうとしている……と勝手に話を大きくしていく面倒くささは予想以上でしたね。巻き込まれたバーナビーも最初こそ否定していたものの、段々と動揺が大きくなっていくのがまた笑いを誘いました。

 しかしライアンの仲間に裏切られた過去を知ってからは彼に同情してしまいました。劇場版後にシュテルンビルトに戻ってきたのもここのヒーローたちは信頼出来る、と思ってのことだと知った今ではその過敏なまでの繊細さにも納得がいきます。虎徹への「俺の相棒ばっか取りやがって」という発言からはバーナビーとの件も引きずっていることが伺えますし、ライアンが派手な外見とは裏腹にどれだけウジウジなのかがこれでもかと伝わってきましたね。

 他にはカリーナが手紙の女の子のために虎徹と共に会いに行こうとするくだりにはちょっとほっこり。1期の頃と比べても彼女のヒーローとしての姿勢がしっかりしてきていることが感じられます。手紙の主がブルーローズのストーカー(1期の楽屋泥棒まさかの再登場でびっくり)だったことには肩透かしを喰らいましたが、ライアンの不安を「私は裏切らない」の言葉でしっかりと拭い去ってくれるカリーナの成長ぶりに感動させられました。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第3話「極彩色の乙女 ちびモスラ

 「ちびモスラ」と「小美人」たちの女子会から始まった今回。早速炸裂した小美人たちのギャル風キャラにギョッとさせられました。人前では小美人らしい妖精感を醸し出す喋り方をしていましたが、ちびモスラと一緒の時の軽いノリのギャップもあってもうまともには見れなかったですね。(しかもはたから見るとバレバレなのが余計にシュール)ちびメカゴジラ相手に辛辣な態度を取ってからの手のひら返しにもクスっとさせられます。

 対するちびモスラは引っ込み思案な性格もあって非常に可愛らしかったのですが、泣くと毒鱗粉を撒く習性を発揮した時は唖然。機械のちびメカゴジラすら巻き込む威力は中々にとんでもないです。こちらも奥手故のキャラクターとのギャップが凄まじいと感じましたね。口から毒を吐く前者と羽から毒を撒く後者、ただ愛らしいだけでは終わらないそれぞれのインパクトを十分に味わった気分です。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第54話「ユウナの決意」

 ユウナが予想以上に遊我のヒロインすぎる……前回アイツがカードにされた事実に憤慨しフェイザーに逆襲しようとしていたユウナでしたが、マナブとのデュエルで追い詰められるなど序盤は彼女の覚悟と実力の無さが印象に残りました。ラッシュデュエルを普及させたアイツへの好意を抱きながらも、面倒ごとを全て押し付けてしまったことへの負い目が少なからずあったのかもしれませんね。各属性の自分と脳内会議するシーンは唐突すぎて唖然としましたが、ユウナという少女の繊細さが表れていたと思います。

 そこから自分と向き合い、アイツを引っ叩きたい一心で復活してからの反撃はかなり勇ましかったです。フュージョンモンスターのセレブローズ・ファビュラス・マジシャンとデスワンドの組み合わせは、ユウナ自身がアイツやロヴィアンとの関わりで得たものを活かしているように感じられましたね。結局負けてカードにされたのは辛かったものの、ユウナ自身は毅然とあり続けたおかげでそこまで悲劇的ではなかったですね。

 あとはマナブとニャンデスターについてですが、冒頭からあまりにも雑な演技をしてくるので偽物か何かかと疑ってしまいましたよえぇ。カード化の謎を解くためにMIKに身を置いている事情はわかったものの、それを伝えるためのバカな演技としては中々にシュールです。しかし遊歩を除いて気付いてもらえず、穏便に済ませるつもりが敗北したユウナをカードにされるなど途中から不憫だったのでマナブたちには頑張ってほしいところです。

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第12話「彼方へ続く絆」

 

「輝け……フラッシュ!!」

「デッカーッ!!」

 

ULTRAMAN DECKER!!

FLASH TYPE!!

 

 カナタ/デッカーの振り返り後編。ゼットやエックスといった様々なウルトラマンと共闘してきた先輩たちに倣い、カナタ自身の経験が語られていました。何と言ってもケンゴ/トリガーとの関係性が見事で、前作主人公と現行主人公の理想的な関係性が築かれていたことを改めて感じ取ることが出来ましたね。そしてウルトラマンダイナとのサプライズ客演も最高で、客演のバリエーションは少ないながらどれも面白かったことがよくわかります。

 また未来から来た本来のデッカー、デッカー・アスミや後半からのヴィラン・アガムスとの関係に重きを置いた説明が良かったです。カナタにとってこの2人は自分の夢の先を決定づける印象的な相手だったでしょうし、彼らとの出会いがあったからこそ今の自分がいることを実感している様子が何とも素敵です。(最終章を観た後なのもあって、カナタの背中が大きくなっていることを実感させてくれますね)最終章で手にしたデッカーのカードを自分でリードするラストも含め、アスミ・カナタという青年の物語に感極まってしまう回でした。

 

 

 岸辺露伴のドラマといえば以前2022年のドラマの感想を書いた時、「いつもは3本立てなのに今年だけ2本立て」ということに不満を覚えていましたが、そのリソースを映画を撮影するために使っていたというのなら話は別。映画化発表を最初に聞いた際、むしろ余計に楽しみになってくるという調子のいいオタクのような反応をしてしまいましたね。

 

 

 ではまた、次の機会に。