後押しする者
喰い物にする者
突然話しかけてきた怪しい大人を警戒する!なんて教育的な番組なんだ!(なおその怪しい大人……)
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- 可愛いウマショーのハッピーハロウィン
今回のガヴはハロウィンの時期ということで仮装しているショウマたちのシーンからスタート。はぴぱれが子どもたちにお菓子を配る光景に微笑ましさを覚えた矢先、自分もお菓子を貰いに行くショウマに苦笑してしまいました。ウキウキでトリックオアトリート!すること自体は可愛いものの、困惑している大人たちの反応もあってシュールな絵面になっていましたね。それでお菓子を渡してくれる辺りみんないい人だなぁ……まだまだ社会常識を覚えきれていない、ショウマの幼さが残るシーンとしてはなるほど興味深いと言えますが。
それはともかく、ハロウィンに浮かれていたショウマがシータ&ジープの双子相手に凛々しく戦いを繰り広げるギャップが最初の見どころとなっていました。途中までハロウィンが1日だけだったことに落ち込んでいたのに、罠に嵌められながらも敢然と戦う時のカッコよさには結構惚れ惚れさせられます。立ち向かうべき相手であるストマック家の兄弟たちへの、切り替えの早さはまさに主人公といったところ。今回のショウマは本筋にはあまり関わっていなかったものの、その分見応えのあるバトルで活躍してくれていましたね。
そしてそのショウマにボロ負けした双子視点も面白いところ。入念に準備したものの、新フォームの登場で失敗する流れはこの手のニチアサ特撮では定番だったのでニヤリときました。敵サイドの視点だとちょっと気の毒に思えてくると同時に、最後のチャンスを貰ってもどうにもならなかった双子の今後がさらに気になってくるばかりです。(あと今回1番得をしたのは協力したように装いつつも、ショウマの新データを確保したニエルブなのではないか?とか思ったり)
- ヘビー&ペロペロ!攻撃を寄せ付けない頑強さ
キャンディ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
EATキャンディ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
EATキャンディ!
ガヴ! ガヴ! ガヴ! ガヴ!
\ヒャアァァ~!/
グルキャン!!
ペロペロ!
溶けずに長く味わえるグルグル模様のペロペロキャンディを食べたショウマが生み出した「グルキャンゴチゾウ」を赤ガヴに装填、ガヴガヴ食べることで変身する「グルキャンフォーム」。ついに登場したキャンディモチーフの派生フォームです。最大級の巨体を誇っており、全身を覆う重厚な装甲も相まって凄まじい存在感を放ってきます。(次回予告の映像を見る限り、ヴァレンの頭2つ分くらいはデカいですね)それでいてキャンディの包み紙をイメージした蝶結びなど、ポップな意匠が各所で見られるギャップ付きなのが面白いですね。
そしてグルキャンゴチゾウが重かったように、このフォームの体重もかなりのものになっている模様。カタログスペックによると860.2㎏という驚異的な重さで、歩くたびにコンクリートの地面が抉れて凹むレベルでした。総じてそのサイズと重量から、これまでのフォームの中でも武骨な印象が強く浮かんできます。
重量級故戦闘で素早くは動けなさそうですが、そちらは装甲による防御力でカバー。劇中では他のフォームではすぐに装甲が溶けるニエルブ謹製のレーザー砲を、真正面から受け止めてビクともしないほどの堅牢さを発揮していました。そして攻撃に関してはブルキャンバギーが変形した巨大武器「ブルキャンガトリング」を使用。飴玉の弾丸を次々と発射し、周囲を爆発させてハチの巣にする光景はド派手の一言です。(熱くなった銃口をフーフー冷ましたり、弾丸を生成したりとゴチゾウが頑張っているのも良き)生半可な攻撃をはね返しながら一か所に留まり、圧倒的な破壊力の乱射で迎え撃つ、まさに強固な要塞の如きフォームと言えるでしょう。
- ダンス少女の背中を押して
ショウマがお菓子で浮かれていた一方、絆斗はダンスに励む「高瀬きらり(たかせ・きらり)」ちゃんたちに声をかけて不審者扱いされていた……といったちょっと愉快な光景に笑いが止まりませんでした。話しかけてきてから即座に防犯ブザーを鳴らす、子どもたちの防犯意識の高さ判断が早い!に感心しつつ絆斗がちょっと可哀想になってくるのがおかしさに拍車をかけていましたね。上述のショウマと合わせて、今回は大人たちのシュールな光景がコミカルに描かれていたと感じます。
しかし途中から絆斗の面倒見のいい性格が発揮されていたのが素敵なポイント。赤信号を渡りそうになったきらりちゃんを助け、叱りつつも謝る辺りにまず彼の誠実さが見てとれますね。さらにアイドルを目指すきらりちゃんの悩みに対し、優しく向き合ってくれるシーンに好感が持てました。周囲との差に苦しんでいる子どもに「結局は自分がどうなりたい・どうしたいってことだと思う」と言って、彼女自身の声を引き出す方法には感激させられます。グラニュートのことを追いながらも、目の前の子どもにも真摯に付き合ってくれる……絆斗の心優しい一面には胸を打たれっぱなしになりましたねハイ。
きらりちゃんもお菓子を我慢していたりとストイックな姿が目に付いたので応援したくなりましたが、ラストが何とも不穏でしたね……ケーキ屋の店主に扮して手作りケーキを配っているグラニュート「ヤード」が突然後ろから現れる瞬間には思わずゾッとしました。ケーキ屋が建物ごとなくなっていたり、ケーキを食べている子どもの元に出てくる謎の能力も不気味さを加速させています。(名前からしてヤドカリがモチーフの怪人だから、建物を体に収納しているのでしょうかね?)きらりちゃんの安否を心配しながら、2週間待つ羽目になる終わり方にちょっとヤキモキせずにはいられなかったです。
ちなみに今回も例によってグラニュートたちのヒトプレス確保の手段が描かれましたが、わざわざお菓子を作って子どもに配るヤードの手口は敵ながらちょっと感心しましたね。スパイスに幸せが必要な以上、人間を何が何でも幸せにしようとする彼らの努力にはどこかいじらしいものを覚えます。(30分後の『ブンブンジャー』に出てきたハシリヤンのボスが生々しい詐欺の手口を見せてきた分、余計にこちらが愛らしく見えてくるんですよね)許せない外道ながらそれぞれ異なる方法で頑張っている、そんなグラニュートのバイトたちへの愛着が不思議と湧いてくるのがまた面白かったです。
さて次回は子どもたちを襲うヤードを追い、ショウマと絆斗が再び協力することに。今度は幼稚園をターゲットにした敵に対し、怒りをぶつける2人の激しい戦いが見られそうです。そしてヤードのトリックを如何にして見破るのかにも注目したいところ。
またストマック家の方でも何やら動きがある模様。様々な実験を続けるニエルブに詰め寄るグロッタのシーンからして、ニエルブが怪しまれているようですね。身内同士で腹の探り合いしてばかりの兄弟に苦笑いしつつ、ニエルブの企みが少しだけ明かされそうでこちらも地味に目が離せません。
(※来週は放送休止なので感想もお休みします。ご了承ください)
ではまた、次の機会に。