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2025年夏アニメ簡易感想 その6

 

 

 

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『運命の巻戻士』

テレビアニメ化決定

 

 というわけで月刊コロコロコミックで連載中のSF漫画『運命の巻戻士(うんめいのまきもどし)』のアニメ情報が先日発表されました。「作品アンケートで12カ月連続1位を獲得」といった伝説を作り、その人気の高さとアニメ化を望む声が多かった作品ですが、テレビ放送されることが報じられた時は思わず衝撃を受けましたね。僕自身毎月楽しみに読んでいる作品なので、クロノがテレビで動く姿を見られると思うだけでもテンションが高ぶってきます。何より多くの人たちが巻戻士の魅力に知ってもらい、原作漫画の方もチェックしてもらえる機会として歓迎したいところ。

 

www.corocoro.jp

↑少しでも巻戻士に興味が湧いてきた人は上のリンク先から読める原作漫画をチェックだ!!

 

 さて注目すべきは今回の発表が月刊コロコロのオリジナル漫画のアニメ化という点。週刊コロコロから現在2期が放送中の『ぷにるはかわいいスライム』に続いて、とうとう本家・月刊コロコロからも久々にアニメになる情報に驚かされます。というのも2014年の『怪盗ジョーカー』から実に12年ぶりなので、それを踏まえると“久々”という言葉の重みもわかってくるかと思います。

 コロコロ作品のアニメはほとんどがホビーやゲームのメディアミックスで、オリジナル作品は皆無に近い昨今。そんな状況でテレビアニメとして放送される事実だけでも快挙と言えるでしょう。他にも本作の発表の翌日には週刊コロコロで連載中の『炎の闘球女 ドッジ弾子』のアニメ化も解禁されており、コロコロ作品の波が確実に来ているのが伝わってきます。

 

 

 さらに本作のアニメ制作陣に関しても注目すべきポイントが多数存在します。まず制作会社が何とボンズフィルム(旧ボンズ)で、今もなお多くの人気原作を担当している古豪が創るだけでも驚きですね。そして監督を務めるのが松本理恵氏。『血界戦線』第1期を手掛けた組み合わせが巻戻士を作る、そんな情報にこのアニメ化が本気であることを感じ取った次第です。

 余談ですがこの組み合わせは約1年前に公開された「コロコロコミック555号記念PV*1と同じというちょっとした小ネタがあります。この動画でもクロノがメインを張っていますし、思えばこの時点からアニメ化の企画は進んでいたのかもしれませんね。さらに上のサムネにもなっている本日発売のコロコロ最新号も巻戻士がメインを張る異例の表紙デザインなどからも感じられる、並のアニメ化ではないことが伺える気合いの入りように舌を巻くばかりです。(下に続く

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※今週の『SAND LAND』はお休みのため感想はありません。

 

 

 

 

 

 

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと

第2話「一歩を踏み出す」

 コミュ障ぼっちに秘密の護衛任務を任せるのは正直不適格なのでは?という前回の時点で抱いていた疑問が早速そのまま描かれた点。護衛対象である第二王子にして会長「フェリクス・アーク・リディル」とあっという間に顔合わせしてしまい、彼の命を狙っている刺客として疑われる展開に笑いが止まらなかったです。ただでさえ人前でテンパってしまううえ、任務を隠そうとして余計に拗れる流れはモニカとこの任務の相性の悪さを見事に表わしていました。(ただ無詠唱魔術で会長を守ったシーンなどもあったので、彼女の能力そのものはなるほどこの任務に向いているのがわかります)

  他にも数学者と思われる父親との幸せな日々とそれが崩壊したと思われる、モニカの気になる過去回想に胸を締め付けられることに。数字や魔術に対する熱意に反して自分に自信が持てないのは、彼女のこうした過去が由来しているのだと何となく察せられます。それだけに一見無駄なことにも挑戦してきた父の言葉を思い出したモニカが、意を決してクラスメイトに声をかける瞬間には少々感動しましたね。(友達になってくれた「ラナ・コレット」ちゃんも健気で良きかな)任務も大事ですが、学園に入った以上彼女が取りこぼした青春を堪能していく様子にも目が離せないと実感する一幕でした。

 

 

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない

第2話「空気の味は何の味?」

 突然空気が読めるようになった卯月の変化に劇中の咲太同様訝しんだものの、双葉の解説によってまた新たな見方が出てきた今回。そもそも空気が読めるようになったのは思春期症候群なのか?という問いと、ある意味では周囲が全員思春期症候群に陥っているかもしれない、という話には思わず膝を打ちましたね。制服などの縛りから解放されて自由になった結果、基準がわからず周囲に合わせることに必死になる大学生あるあるはまさに今回の出来事を表わしていると言えます。そんな大学生編に入ったからこそのエピソードに唸らされるばかりです。

 そして肝心の卯月の方は、これまで見せてこなかった表情を多くさらけ出していたのが印象的。普段とは異なる様子から、同時に彼女の感情も読み取れました。周りの何気ない一言に震える姿は、彼女がこれまでどんな目で見られどんな言葉を投げかけられたのを間接的に物語っていたと言えます。それ故卯月は空気を読めるようになったのではなく、空気を読まなければいけなくなったと表現すべきなのでしょう。(咲太の前ではいつもの卯月らしかったのは幸いと捉えるべきか……)その苦しみを背負いながらのどかたちと一緒に武道館に行くことを目指している、そんな彼女の今を元に戻すべきかどうか判断に迷いますね

 

 

ぷにるはかわいいスライム(2期)

第14話「異世界で幼馴染のスライムと旅した件。バレンタインもあるよ!」

 これが転生したらスライムだった件ですか?という冗談は置いておいて、すごい唐突に異世界ファンタジーが始まった絵面に吹き出してしまいました。基本的な登場人物が異世界で何かしらの役職で出演しているなど、一目でコタローの夢だとわかる塩梅なので結構見やすかったですね。(キュティちゃんが囚われの姫役なのが実にコタローらしい)それでいて夢の中で悠々自適な勝ち組人生を送っていても、隣にぷにるがいないことを寂しがるコタローがいじらしくてニヤリときます

 一転して後半のバレンタイン回では、男子&ぷにるたちのチョコに対する意地とプライドの情けなさに思わず涙することに。女子からのチョコを求めすぎないアピールをしているくせに、いざ周りがチョコを貰ったら焦り出す様子が何とも滑稽でした。ぷにるに関しても「かわいいぼくはチョコを貰って当然」という自己肯定感の高さが、周りのノリと噛み合わずに滑っていたのがおかしかったです。

 またこのバレンタインでぷにるの価値観が少しだけ描かれたのが注目ポイント。男子と女子を衣装違いとしか思っていないのは性別を持たないスライムだから当然として、バレンタインの起源たる「愛」がピンとこなかったシーンにドキッとしましたね。可愛いと思ってもらえることと人間にとっての愛は別物という、ぷにるがホビーたる切ない所以を垣間見た気分です。

 

 

 運命の巻戻士アニメ化記念として、現在いくつかの企画が進行している話にも触れておきたいところ。発表から3日間限定の原作漫画全話無料公開は終わってしまいましたが、他にも魅力的な企画が多く巻戻士を全力でアピールしていく気概が伺えます。

 中でもキャラ人気投票の開催はファンとしては見逃せませんね。主人公のクロノはもちろんのこと、シライやアカバ、レモンなど濃いキャラクターが非常に多い本作。個人的にはショッキングなエピソードを提供したチャイヌ辺りに投票したいと思っています

 

 

 それはそれとして巻戻士はキラーピエロやキバクなど、ネット上の一部のファンがやたらネタにしているキャラも多いのも特徴的。以前コラボした『葬送のフリーレン』も含めネタキャラばかりが話題になるのは如何なモノかと思いつつ、何だかんだで投票ではどのような影響を与えるかを楽しみにしていますねしかしポッと出クソ強ピエロと嫌がらせの忍耐が凄まじい爆弾魔と別作品のエルフが人気な光景の異様さが面白かったり……

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:リンク先の動画(https://www.youtube.com/watch?v=_-nLBLtidZ4)を参照。