新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2022年春アニメ&特撮簡易感想 その11

 

 

 

 あの有名なピンク玉のマスコットこと星のカービィ』が本日4月27日に30周年を迎えたとのこと。上のツイートにはそれを記念したイラストが掲載されていますが、よだれを垂らしながら目を輝かせているカービィが実に愛らしいですね。(そして心底興味なさそうなデデデ大王の様子がじわじわくる)

 カービィと言えばゲームが苦手な人に向けて作られたというのは有名な話で、それがいつの間にか30年も続いていることに驚かされます。初めて遊んだアクションゲームが『鏡の大迷宮』だった身としては、あのゲームがどれほど優しめに、かつ楽しく作られていたのかが今になってはよくわかります。あそこから動かすゲームに慣れていって良かったと思いましたね。でもメガタイタンの攻略法はもうちょっとどうにかならなかったのかと今でも思う。

 それはともあれ、最新作の『ディスカバリー』まで今現在もカービィが続いていることを嬉しく思います。改めましてお祝いの言葉をば。30周年おめでとうカービィ!!

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

SPY×FAMILY

第3話「受験対策をせよ」

 ヨルとの形式上の結婚も終え、ようやく主役3人が揃ったことで本格的に物語が始まった3話。今回は意外にも彼ら偽装家族の休日のお出かけが描かれましたが、要所要所でそれぞれの正体が家族や周囲にバレそうになるシーンが挿入されたおかげで妙な緊張感に満ちていました。特にひったくりの件では、自分の素性を隠す気があるのか?とツッコみたくなるほどの大立ち回りを見せるロイドとヨルにヒヤヒヤさせられましたね。アーニャの方が自分の能力を上手く隠せているという・・・・・・

 それはそれとして、ぎこちないながらもロイドたちが家族としてやっていけている様子にはホッとさせられました。ズレているところがありながらも仲良く過ごしている3人を見ていると、こういった家族の形もアリだろう、と感じられます。上述のひったくりを捕まえた時の連携も何だかんだでテンションが上がりましたし、このまま順調にやっていけそうな気がしてきますね。

 

 

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(2期)

第4話「アイ Love Triangle」

 今回は愛と果林の2人にスポットが当たりました。前回のQU4RTZに続き、彼女たちが「DiverDiva(ダイバーディーヴァ)」を結成するまでが短くもわかりやすく描かれていたのが印象的でしたね。何と言っても「ライバルとして同じステージで競い合う関係」をユニットで昇華しているのが実に興味深かったです。

 また今回は愛の意外な一面が露出したのが大きなポイント。姉のような存在である「川本美里(かわもと・みさと)」に負担をかけていたことにショックを受けてアイドルを辞めそうになるなど、これまで見せてこなかった愛の心の脆さに胸が痛みました。愛にとってみんなと楽しむことが大前提であるからこそ、相手が楽しめない状況では元気でいられないのは当然なのかもしれません。

 だからこそ彼女に発破をかける形で引っ張った果林のフォローが光っていたとも言えます。誰もが楽しめるように相手を引っ張っていくくらいの気概を見せ、愛を奮い立たせる彼女のやり方には舌を巻いてしまいます。それ以上にお互いに相手のことを憧れのように捉えているのが印象的で、だからこそ上述の「競い合う」関係でいられたのだと感じられましたね。

 

 

ウルトラマン クロニクルD

第13話「大いなる陰謀」

 ウルトラギャラクシーファイトのまとめ第4回は、凄まじい絵面の連続でした。リブットの活躍から始まり、マックスとゼノン、グレートやパワードといった近年目立たなかったウルトラマンにもきっちりスポットを当てているのが素敵で何度も見惚れてしまいます。特にレジェンドの登場シーンは衝撃的で、ファンとしては本当に嬉しかったですね。

 またマルゥル家パートでは若かりしベリアルに驚いていたマルゥルたちが印象に残りました。凶悪な戦士としての一面を間近で見てきたペガが怪訝そうな声をあげていたのが興味深いです。そしてそのペガの問題に寄り添うマルゥルがまた素敵で、同じようにウルトラマンになれる人間を友としてきたからこそのアドバイスが光っていましたね。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第74話「大勇者の復活」

 前回まさかの登場を果たしたアバンでしたが、今回も様々な印象を残してくれました。まずは教え子たちとの会話パートが最初の見どころで、特にポップに語りかけるシーンにウルウルきてしまいました。ヒュンケルの方は厳しい言葉を向ける一方で、内心では喜んでいるのが丸わかりで微笑ましかったですね。生きていた件に関してはフローラの想いが役に立っており、アバンがここまでこれたのも彼が築いてきた関係のおかげということがわかります。

 そしてキルバーンとの心理戦では一転して知略家としてのカッコよさをこれでもかと見せてきました。キルの足止めをしつつ、彼の仕掛けた罠について情報を聞き出す手腕には舌を巻くばかりです。こうやって力を駆使せずとも敵を翻弄していく姿は実にアバンらしいです。今回はそんなアバンの魅力を全編に渡って凝縮したような内容だったと言えますね。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第4話「チュパカブラの罠」

 チュパ太郎の卑劣な作戦以上に、ユーディアスの純真&ポジティブ思考が鮮烈だった回。チュパ太郎が様々な罠を仕掛けてきてもどうにか潜り抜け、「永遠の友」と呼んで彼を信頼するユーディアスの姿は見ていて肩の力が抜けてしまいました。決して相手を疑わない性格は彼の美徳なのですが、この先チュパ太郎からひどい裏切りを受けてしまうのではないかと心配になってしまいます。

 また今回はサブタイから予想出来ていた通り、罠カードの紹介がメインでした。チュパ太郎のリアルトラップを受けながら彼のレクチャーをする様子はシュールの一言。「破壊されたモンスターが可哀想」「使われた相手が困る」といったユーディアスの考えに大きな変化を与えたという意味でも重要な内容だったと思います。

 そして遊飛が1話から言及している「アースダマー」を盗んだのがカッパだと判明したシーンは地味に驚きでした。あのカッパとどのようないざこざがあったのか、そもそもアースダマーとは何なのか、遊飛の謎についてはそろそろ明かされそうですね。

 

 

 カービィのニュースに関してもう1つ。カービィの生みの親である桜井政博氏が意外な小話をTwitterで公開していました。カービィシリーズにおいて各ステージクリア時に見られる通称「リアダン」の制作秘話とのことですが、当時の氏の苦労が垣間見える話でちょっと顔が綻んでしまいます。(どういう内容かは各自で氏のTwitterにアクセスして調べていただけると助かります)ゲーム開発者側の意外な話は聞いているだけで面白いので、ちょっとした収穫を得られた気分です。

 

 

 ではまた、次の機会に。

2022年春アニメ簡易感想 その10

 

 

www.youtube.com

 

 MCUの映画最新作ソー:ラブ&サンダーの特報映像が先日解禁。MCUとして異例の4作目となるソーの物語ですが、映像ではまず明るそうな雰囲気が目に飛び込んできました。サノスとの戦いでソーは多くを失い自堕落になったことからどうなることかとヒヤヒヤさせられていたので、彼が予想よりも明るく過ごしていることがわかってホッとしましたね。あとダイエットにも成功したようで何より。

 本作ではどうやらソーの「自分探しの旅」がメインとなるようですが、彼にとってどのような結末が待っているのかが真っ先に気になってしまいます。今回は何と言ってもかつて登場したソーの元恋人・ジェーンが女性版ソーとして再登場してくるのがポイントで、彼女との再会がソーに何をもたらすのか非常に気になります。おかげでまだ大まかなストーリーは不明ですが、公開が楽しみになってきましたね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター

第107話「助けて、ワンパチのアニキ!」

 かなり久しぶりとなるワンパチの出番が描かれましたが、サクラギパークのポケモンたちをまとめる兄貴分となっていたのが地味に仰天ポイントでした。各ポケモンたちの問題を取り持ちつつ、解決出来るポケモンを連れてくる対応力には思わず惚れ惚れしてしまいます。他にも新入りのケロマツのために住み処を譲るベトベターが出てきたりと、人間の知らないところでも、ポケモンたちのコミュニティが自然が出来上がっていることがわかる興味深い内容でした。

 そして最大の見どころはベトベターの住み処作り&スイクンの再登場ですね。川を汚してしまったからといってベトベターを敬遠することなく、むしろ彼がみんなと共に過ごせる場を作ろうとするサトシたちの考えは実に素敵なことだと思います。終盤スイクンが出てきた点も、そうした人とポケモンたちの頑張りに応えてくれたように感じられるのがまたグッド。ワンパチたちで出来るところまで見届けて、最後の川の問題を伝説のポケモンの力で解決してくれるスイクンの心意気に感動を覚えます。

 

 

まちカドまぞく 2丁目

第3話「闇の魔女ふたたび! 湯けむりフロムヘル!」

 前半はネットリテラシーの大切さを学ぶ回。ネットのネの字も理解出来ていないせいで翻弄されるシャミ子と、彼女にネット上の恐ろしさを1から叩き込もうとする桃の奮闘がこれでもかと展開されていました。共感出来る要素が多くてどこかこそばゆい気持ちになりつつも、シャミ子が何とか桃のアカウントと繋がることが出来たシーンでちょっとした達成感を得られたのが素敵でしたね。(でもシャミ子とミカンに嫉妬してWi-Fi切るのはダメだぞ桃)

 そして後半は何とごせんぞことリリスの主役回。シャミ子の体を借りることで自由に動けることになったわけですが、リリスが入っている状態は普段のシャミ子がしないような表情を多く見せてくれたのが新鮮でした。それでいて暗闇が怖いなど可愛らしい弱点がある辺り、妙なところでシャミ子に似ていると感じましたね。そしてイライラしながらもしっかり付き合ってくれる桃にもほっこりさせられます。前半後半通して桃周辺の新たな交流が見られた回と言えますね。

 

 

かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-

第3話「柏木渚は誅したい」「四条眞妃は何とかしたい」「白銀御行は信じられたい」

 個人的なイチオシキャラである「四条眞妃(しじょう・マキ)」がついに登場。これまでもちょくちょく姿を見せてはいましたが、かぐやの親戚という設定を引っ提げて本格的にストーリーに絡んできた時は驚きましたね。周囲から漂う不憫さと強気を続けられない心の弱さが重なった結果生まれる彼女の「可哀想可愛い」の連鎖は見ていて癖になります。この後の会長と石上との悪友のような関係も魅力的なので、この先のマキちゃんの出番に期待がかかります。

 その他では柏木が彼氏のことを探ったり、生徒会で10円玉ゲームが繰り広げられたりと相変わらずの様子が展開されていました。個人的にはこの2つのエピソードは「疑惑」と「信頼」というキーワードで共通しており、どちらも相手に探りを入れつつ杞憂に終わるオチだったのが印象深いですね。難しいことや最悪のケースを考えて疲れてしまう中、実際は何てことはない信じられる話だった・・・・・・そんな当たり前を再確認させてくれるような内容だったと思います。

 

 

処刑少女の生きる道(バージンロード)

第4話「古都ガルム」

 思った以上にあっさり目的地についてちょっとびっくり。(正直あと2話くらいかけるかと思ってました)オーウェル大司教とも再会しそのまま儀式を執り行うのかと思いきや、ガルムで騒がれている事件解決に動くことになるなどまだまだ波乱が起きそうです。何より子どもっぽいところも見せてきたアカリとの珍道中はこれからも続きそうなので、しばらくは彼女に振り回されるメノウが見られそうなのが嬉しいですね。

 一方で前半描かれたメノウの過去は一貫して重かったです。感情が大きく欠落したメノウが過酷な特訓を受けているのもエグかったのですが、何より同期の仲間の犠牲になろうとする彼女のやり方に衝撃を受けました。一見すると優しさのように感じますが、個人的にはどこかメノウ自身の自傷行為のように思えてなりません。幼少の頃から自身を殺しつつあったメノウのことを思うと、上述のアカリとのやりとりはささやかな癒しの日々なのかもしれないと考えてしまいます。

 

 

阿波連さんははかれない

第4話「ハマリすぎじゃね?」

 突然の教師の妄想にビビった前半。古文担当の「桃原(とおばる)」先生は見た目こそ厳しそうなものの、阿波連さんとライドウの絡みを見て尊さを覚えるギャップが凄まじかったです。「あはれ」と「をかし」の使い方それであってる?と疑問に思う一方で、彼女の尊さを感じるポイントにどこか共感を覚えましたね。

 それ以外にはいつも通り、主役2人のおかしな日常がメインで描かれていました。ラップやらハンドスピナーやらどこか懐かしいチョイス(原作でこの話をやった時はハンドスピナーが流行っていた頃なんだろうなぁ)、そして相変わらずどこかズレているライドウのコミュニケーションはやはり面白いです。

 一方で阿波連さんが近所の小学生に慕われていることが判明した後半は驚く点が多かったですね。子どもたちを叱りつつ、彼らを気にして突っかかっちゃう女子へのフォローも忘れない様子に感心させられました。変わらない日常を過ごしながらも、意外な一面を見せていく阿波連さんに目が離せません。

 

 

理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ(ハート)

第3話「理系が恋に落ちたのでライブに行ってみた。」

 今回は池田研の女子組それぞれの変化が見られた回でした。女子回でいまいち普通の女の子らしいことが出来ていないことにどこか安定感を覚えましたが、その後は男子絡みで波乱を呼びそうな展開が多くてドキドキさせられましたね。まずは倒れた棘田の容態が心配ですし、同時に奏に接触してきた男子のことも気になります。前者はいつも通り虎輔が何とかしてくれると信じつつ、ひとまずは後者の方に目を向けていきたいです。

 また雪村が家庭教師をするエピソードは例によって雪村の理系バカっぷりが炸裂して実に愉快でした。テンプレギャルの「神楽野春(かぐらの・はる)」が抱えている勉強嫌いに対し、タピオカを例にして教えていく手腕には舌を巻きました。何より厳しく接しているものの彼女を決して見捨てようとしない雪村の姿勢はとてもカッコよかったですね。この調子で勉強にのめり込んでいく春にも注目したいです。

 

 

 上のソーの映画でもう1つポイントと言えるのがやはりクイルたち「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の存在。『エンドゲーム』のラストで一緒に旅をすることになったことから出てくるのは予想出来ていましたが、実際に的中するとやはりテンションが上がります。彼らとソーのコミカルなやり取りが本作を彩ってくれることがほぼ判明し、ますます楽しみになってきました。初代と同じくらい身長が伸びたグルートにも驚きつつ、クイルたちのギャグに早くも胸を躍らせてしまいそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

デュエル・マスターズ キングMAX 第4話「アバクとハイドの因縁!今、明かされる王来学園の真実!」感想

そして鬼は目覚めた

朝からNTR展開は脳が破壊されるのでNG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • “あの日”に囚われし鬼

 今回のデュエマキングMAXはジョーたち主人公チームの出番は無く、代わりにアバク、ハイド、ヒミコの敵サイドにスポットが当たりましたが・・・・・・・・・・・・いやぁ、色々と凄まじかったですね。アバクたちのあまりにもしんどい過去が語られたことで、彼らの抱えている闇の深さの一端が明らかになったとも言えます。ほぼほぼ去年の漫画版と同じ展開で読者としては既に知っていたものの、やはり見ていてキツいものがありました。(しかもアニメはこれでも大分マイルドになっているんだよなぁ・・・・・・)

 今回のポイントは何と言ってもアバクの悲惨さに尽きます。家でも学園でも居場所がなかった彼にとって唯一の安らぎだったヒミコに裏切られ、一族を根絶やしにされるまでの流れは何度見ても衝撃的。ヒミコの家で彼女の手ほどきを受けるなど、彼の甘酸っぱい青春を先に見たおかげでその後の全てを失う展開に余計心が砕かれました。

 そして信頼を踏みにじられたからこそ、現在のアバクが力を以て相手を意のままにしようとするようになってしまったことが読み取れますね。自分は鬼であると開き直ってしまったことで、彼はもう後戻り出来なくなってしまったように思えます。誰も信じられなくなり、自分の欲望だけを信じて突き進む形で捻じ曲がってしまったアバクを見ていると胸が痛みます。

 同時にそんなアバクが王来学園を復活させようとする辺りに、彼の未練を感じました。虐げられて自分で破壊してしまったものの、あの学園はアバクにとって取り戻したい“日常”そのものなのでしょう。だからこそ同じように学園を復活させようとするハイドたちと手を組んでいるのかもしれません。かつての過去をもう一度手に入れようとする気持ちはわかるものの、ジョーたちを傷つけた件を思うと少々複雑な気持ちを抱いてしまいますね。そのように今回は学園に囚われたアバクに不安を覚えてしまうような回だったと言えます。

 

 

  • 記憶に隠されし謎?

 アバクの過去にばかり気を取られそうになりますが、今回は他にも気になる描写が存在します。それこそ前作『キング!』で語られたハイドの過去と今回の情報が大分異なっている点ですね。前作ではハイドがアバクらしき人物に敗北したことが描かれていましたが、今回は全くの逆、アバクがハイドに負けてしまったことが明らかになりました。この矛盾はどういうことなのでしょうか。

 他にも現代パートでヒミコがアバクに「ジェンドルに操られていた」と弁明していた点も引っかかります。この辺りの彼らの食い違いは何か意図的なものなのか、そういった疑問が浮かんできます。まぁ普通に設定無視の可能性はありますが。

 もし何かしらの理由があるとするならば、ジェンドルが何かをしていたのかもしれません。当時王来学園の学園長をしていた彼がハイドたちを意のままに操っていたのはほぼ確定として、もしかしたら彼らの記憶も操作していた可能性があります。だとすればこのアバクも含めた3人のうちの誰かが偽の記憶を植え付けられた、とも考えられますね。そこまでしてジェンドルは何をしようとしていたのかはまだわかりませんが、あくどいことを企んでいたのはほぼ間違いないでしょう。とりあえずはジェンドルの思惑を予想しつつ、その辺りの説明が来るのを今後も待っていたいと思います。

 

 

  • 古の神々が遺した、創聖の無情兵器

神(カミ)ナル機(キ)カイ「亜堕無」(アダム) 水文明 (4)
スター進化クリーチャー:アダムユニット/デモニオ/鬼レクスターズ
パワー5000
▪️スター進化:レクスターズまたは水のクリーチャー1体の上に置く。
▪️ブロッカー
▪️このクリーチャーが召喚によって出た時、数字を1つ言う。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストを持つ呪文を唱えられず、同じコストを持つ相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
▪️このクリーチャーの攻撃の終わりに、このクリーチャーを手札に戻してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分のアンタップしているタマシード1枚の上に置いてもよい。

 ハイドが今回使用した新カード。初の水単色のデモニオであると同時に、固有種族「アダムユニット」を持つ謎のスター進化クリーチャーです。その姿はさながら戦艦を擬人化したようなもので、無機質なボディに複数の砲門が並んでいる様子は名前の通りの機械生命体を思わせます。その中に鬼の角や面が混じっているのがまた異質で興味深いですね。

 2話で登場した《EVENOMIKOTO》との関連性を考えるに、スター進化クリーチャーとしての元ネタは恐らく「神化編(エボリューション・サーガ)」にて重要なポジションを務めたゴッド《蒼世神 ADAM》かと思われます。こちらもEVENOMIKOTOと同様、元ネタとはかけ離れた見た目をしていますが、鬼の歴史におけるADAMがこのような姿だったのでしょうか。(余談ですが後述の能力はどちらかというと《S級宇宙 アダムスキー》に近いです)

 進化クリーチャーとしてコスト4、パワー5000のブロッカーとイマイチ物足りなく見えますが、その分能力がいずれも強力。まず召喚時限定で発動するコスト指定の呪文封じ&相手クリーチャーの行動制限が特徴的で、かの《奇天烈 シャッフ》とほぼ同じcipとなっています。コストが偏っているデッキほど刺さる能力で、【ガチロボ】といった相手にはこれでもかというほどの効力を発揮してくれます。

 そしてもう1つの能力が場のタマシードを重ねて行う連続攻撃。アンタップしているタマシードの数だけ攻撃出来るので、事前に並べたタマシードの数によっては一気にシールドを削ることが可能です。しかもこの能力の強みは一旦手札に戻る過程を経る点で、一度場から離れてしまえばG・ストライクなどで攻撃をロックされても無効化することが出来ます。上述の呪文ロック・ブロック不可と合わせれば、相手の反撃を気にすることなく攻撃し続けられるというわけです。

 さらに全ての攻撃を終えた後に手札に戻し、殴り返しを防ぐテクニックも見逃せません。こうしておけば次のターンに再び召喚してロックを決められるので一石二鳥です。ただし一方で本体の基礎スペックの低さもあって、このカード1枚で勝負を決するほどのパワーは持ち合わせてはいない点には注意が必要です。逆にスペックを過信せず、他カードとの組み合わせも十分に考えてうえで使用すれば、間違いなく大活躍してくれるでしょう。

 

 

  • 混沌を纏いし、三つ目の邪鬼が牙を剥く

邪王来混沌三眼鬼(カオス・ヴィ・ナ・シューラ) 火文明 (5)
スター進化クリーチャー:デモニオ/鬼レクスターズ
パワー7000+
▪️スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。
▪️W・ブレイカ
▪️バトル中、このクリーチャーのパワーを+4000する。
▪️クリーチャーは、可能なら攻撃する。
▪️クリーチャーが攻撃する時、それがこのターン最初の攻撃なら、自分の山札の下から2枚を表向きにする。その中から、コスト5以下の進化クリーチャーを最大1体とコスト5以下のタマシードを最大1枚出す。その後、残りを墓地に置く。

 アバクが繰り出した新たな切り札────もとい、鬼札。彼が常に持っている槍の正体にして「十王篇」の鬼札王国における重要クリーチャー《一王二命三眼槍》がスター進化の力を得たキングマスターカードです。背景ストーリーにおいては超獣王来列伝の鬼の歴史版「邪鬼王来烈伝」としての力を覚醒させた一王二命三眼槍が鬼に変化したものである模様。

 槍にそのまま目と牙がついたような見た目だった一王二命三眼槍の頃とは大きく変化し、龍か蛇を彷彿とさせる姿と化しています。より生物らしいシルエットになったからか、禍々しさが以前よりも上がっている気がしますね。体の周囲に纏わりつく紫色のモヤ(曰くこのモヤは「混沌」が形を成したものだとか)がこれまた不穏な雰囲気を放っています。

 カードとしてまず目につくのが全クリーチャーに強制攻撃能力を付与する能力ですね。これは敵味方問わず全てのクリーチャーが《凶戦士ブレイズ・クロー》と化すようなもので、攻撃出来ない能力がない限りは必ず攻撃しなければならなくなります。自分はともかく相手にまで攻撃させるのは一見デメリットのように思えますが、シールドをわざとブレイクさせてアドバンテージを得ると考えるとそう悪いものではありません。

 他にも《ドンドン打つべしナウ》などでクリーチャーに攻撃を向けさせて、《龍神ヘヴィ》よろしく相手のクリーチャーを自分のクリーチャーに攻撃させて全滅に追い込む運用法も考えられます。このクリーチャー自身バトル時にはパワーが11000になるので、パワーの低いウィニーを並べるようなデッキはひとたまりもないでしょう。

 そしてもう1つ特筆すべき能力がデッキボトムを参照した踏み倒し。こちらも敵味方問わないもので、毎ターン最初の攻撃に発動してコスト5以下の進化クリーチャーとタマシードをそれぞれ展開出来ます。両方出せれば打点を増やせてさらに攻め込むことが可能でしょう。劇中で出された《ロマネス仙鬼の封》のような破壊効果を持つカードなどは相手の攻撃を封じる防御手段としても使えるのでオススメです。(出せなかったカードは墓地に置かれるので、後々墓地から回収するなり場に出すなりするといいかもしれません

 また「山札の下」を参照する能力が独特で、これにより《ドンドン吸い込むナウ》といった多くのサーチカードが持つ「選ばなかったカードを山札の下に置く」効果を逆手に取って、踏み倒すカードを仕込むことが可能になります。特に《ストリエ雷鬼の巻》や《終来王鬼 ジャオウガ》辺りは、仕込む札になりつつ踏み倒すことも可能という抜群の相性のを発揮してくれます。狙ったカードを狙ったタイミングで出せれば、爽快なこと間違いなしです。

 まとめるとテクニカルな運用が求められる1枚と言ったところ。能力がどれもピーキーで下手に使うと自分をピンチに追い込みかねない面がありますが、出すタイミングを考えて上手いこと立ち回れば相手を翻弄出来ることでしょう。使いどころが難しい分、リターンも大きいので是非使いこなしてみたいです。

 

 

 そして次回はまさかのウサギ団が再登場!?OPに映っていた時点で予想はしていましたが、やはり驚きを隠せません。しかも大豪邸に住む大金持ちになっていることにまた仰天してしまいます。貧乏な姿ばかりが目立っていた彼らに一体何があったのでしょうか。何はともあれ、およそ2年ぶりとなるウサギ団の出番には期待せざるを得ませんね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(1期) 感想

夢と夢 繋いでいこう

「みんなの夢を叶える」物語に偽りなし

虹色Passions!

虹色Passions!

  • 発売日: 2020/10/21
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2020年の秋(10月~12月)に放映され、その後も何度か再放送を実施。そして現在2期が放送されているアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』。再放送で初めて視聴したメタレドはそのストーリーと映像に早くも魅了されました。(下記の記事に当時のハマりっぷりが書かれています。ちょっと恥ずかしい)

 

metared19.hatenablog.com

 

 虹ヶ咲はラブライブシリーズの中では「外伝」としての位置づけが強く、過去のシリーズとは大きく異なっています。しかし本作はその異質さを逆手に取って他にはない作品を形成していたと思います。

 そんな虹ヶ咲を見て僕がどの辺りにハマったのかを自分なりにまとめ、今回記事にして書き上げた次第です。あまりにも今更な話題ながら、よろしくお願いします。

 

 

  • それぞれの“調和”を求めて

 本作最大の特徴は何と言ってもオムニバス方式。1話ごとに各キャラクターをピックアップした内容を展開した基本1話完結型なのですが、本作はその完成度が高いの一言に尽きます。主役となる少女たちの悩みや迷い、そこから解決に至るまでの道筋をじっくり丁寧に描いていく内容を1話1話にまとめているのでとても見やすいです。クライマックスのライブシーンも劇中で上がったフラストレーションを物語の結論として昇華してくれる面白い演出となっています。総じて1話完結の作品としてよく出来ていると言えるでしょう。

 

 そして1話1話で描かれるストーリーが「それぞれの好きからくる不和」に焦点を当てているのも本作の特徴の1つ。登場人物それぞれが持つ「好き」をきっかけにして始まる他者とのすれ違いや葛藤、そしてその問題を如何にして克服していくのかが1話丸々使って描かれていきます。そしてその克服を「自分の好きを広げ、相手の好きも認めていく」という形で見せるのがこの作品の見事な点と言えます。

  わかりやすい例としては2話と3話があげられますね。各話の主人公である中須かすみと優木せつなが「互いの好きのために相手の好きを侵害してしまった」ことに悩み、それぞれが解決を目指していく様子が描かれていました。物語の大筋自体はベタですが、自分と他人の考えをそれぞれ肯定しつつ共存させていく内容は見事の一言です。

 

 彼女らがそれぞれソロアイドルとして活動している点も印象的ですね。過去作がグループで行動していたのに対し、各キャラの趣味嗜好に即したアイドル像をそれぞれ描いていたのは本作ならでは。同好会のメンバーが自身の好きを表現することに躊躇しない点も面白いところです。

 何より素晴らしいのが劇中で語られたように「仲間だけどライバル」「ライバルだけど仲間」という方向性。自分のスタイルを貫きつつ、仲間たちの手助けをしていく様子が中盤から大きく描かれていきます。上述の自分と他人の好きの共存の在り方に通じており、互いに磨き合う関係性であれど、決していがみ合うものではないというのが素敵なポイント。むしろ協力して高め合う姿勢は見ていて非常に心地がいいです。

 

 歴代のラブライブシリーズは個性の強いキャラたちが互いの在り方を尊重しあい、その結果生まれた集団での“調和”を見せてきました。しかし本作では「個」を重視し、ソロとして活動していく中で相手の個と共存していく形で“調和”を描いています。まさに多様性を重視してきた現代ならではの在り方であり、実に興味深いです。(かといって他のラブライブ作品を否定してはおらず、それもまた在り方の1つとして捉えられるのがまた素晴らしいです)まさに外伝に相応しい、別口からのアプローチを徹底した作品と言えますね。

 

 

 上述の特徴の他にも、本作のもう1つの特徴として忘れてはいけないのが「高咲侑(たかさき・ゆう)」の存在。作品の主人公ポジションに位置するものの彼女はアイドルではなく、むしろアイドルたちを応援するという独特な立場には当初驚きました。アイドルたちの歌う姿に感動する存在というのはシリーズではあまりにも異質で、それはどちらかというと視聴者の役目ではないのか?と最初は思ったものです。

 後々になって調べてみたところ虹ヶ咲の原作であるスマートフォン向けゲームにおいて、プレイヤーのアバターキャラのポジションをアニメで登場させたのが侑であることがわかりました。つまり上述で抱いた考えの通り、侑は視聴者側の存在だったわけです。*1

 

 実際序盤から中盤までの侑は各エピソードの主役たちに寄り添い、彼女たちの悩みの解決のヒントを与えていく様子が多く見られました。3話のせつなの時を除けば大きく目立った活躍もなく、裏方としての役割が多かったように思えます。

 しかしメインキャラたちの主役回を終えてからは事情が変わってきます。侑が同好会のメンバーに触発され、自身の夢を語り出す展開には衝撃を受けました。幼馴染の歩夢とのひと悶着もあったものの、それらを乗り越えて音楽の道に進み始める様子は、彼女がこれまでとは全く異なる存在になっていることが伺えます。

 とはいえ今まで視聴者と同じようにアイドルを応援していく立場だった侑が、彼女たちの好きを目の当たりにすることで自分の夢を見つけ出していく流れはかなり感動的でした。何よりこれまで視聴者のアバターとしての側面が強かった侑が、1人のキャラクターとしての個性を獲得していったと思うと、それまでの過程を含めて感慨深くなってきます

 

 侑がその答えに至るまでに上述で書いた好きの在り方を経験しているのがまた素敵ですね。劇中で侑が語ったようなアイドルとファンが互いの夢を支え合っていく関係性を、彼女自身で体現してみせるのも見事です。本作はオムニバスであると同時に、「侑が視聴者の手を離れ、「高咲侑」という1人の少女として確立していくまでの物語」であったのだと思います。

 

 

 では以下、各キャラクターについての所感です。

 

 

高咲侑

 本作における主人公ポジション。彼女については上でほとんど語ってしまっていますが、それ以外では「相手の個性を受け入れてくれる」という印象を抱きました。それぞれの好きの形を尊重し、それを叶えるためにどこまでも引っ張ってくれるような力強さが各所で感じられます。(3話での「ラブライブに出られなくてもいい」発言にはかなりビビりましたが)アイドルの在り方を第一に考えてくれる、ファンの鑑のような存在でしたね。

 だからこそ仲間を応援するだけでなく、自分自身の夢を叶えようとした時は感動を覚えます。ファンとして終わらず、1人のキャラクターとしてようやく侑が動き出したように感じました。13話(最終話)の同好会全員の歌を恩返しとして受け取る描写や、その後転科試験を受けるラストシーンまで、目の離せない主人公だったと思います。

 

 

上原歩

 悩める花の乙女。彼女に関しては侑の幼馴染兼もう1人主人公ポジションとして、当初は印象が薄いと感じていました。主役エピソードである1話も早々に終わってしまい、目立った活躍がないまま終わってしまうのかと思いきや・・・・・・10話以降の暴走に仰天したのは今もなお記憶に新しいです。侑に対する依存や束縛はこれまでの幼馴染枠の中でも特に衝撃的です。

 しかし12話で彼女自身現状に戸惑っていることがわかってからはこれまた見る目が大きく変わりました。侑だけが世界の全てであった歩夢にとって、それ以外の人々を受け入れていくことへの恐怖心を抱いてしまうというのはわかりやすい悩みと言えます。そしてその恐怖を乗り越えて、侑だけでなく自身を慕うファンの子たちにも目を向けて世界を広げていく成長ぶりにこれまたウルッときましたね。

 

 

中須かすみ

 欲張りな女王様。初代から続くネタキャラの系譜として、見ていて結構楽しいキャラでした。行動力は誰よりもあって主張が激しいので、侑に次いでみんなを引っ張っていく力を持っていたと思います。序盤の物語の大部分は彼女が動かしていたと言っても過言ではありません。一方でせつなとの諍いで自分の非を認め、反省していく姿勢も良かったです。

 そして彼女に関しては8話の活躍が最も印象深いです。後述のしずくの悩みに「しずくを好きな自分」を見せて、彼女に大きなきっかけを与えていく姿には思わず感激しました。他の誰よりもちやほやされたい願望を持っていると同時に、ちやほやしてくれる人たちにも笑顔でいてほしい・・・・・・そんな優しいワガママこそかすみの本質だと思いましたね。

 

 

優木せつ菜

 燃え上がるヒロイン。個人的な推しその1)本作の始まりにして本名とは別の名前(芸名)で活動しているスクールアイドルという初めてのポジションとして注目のキャラですね。そして上述の「好き」の在り方を象徴している存在、というのが彼女に対する個人的なイメージです。自分の好きを相手に押しつけてしまったことに悩み、その答えを見つけ出していく流れは鮮烈でした。

 その後も自分の好きを主張しつつ、相手の好きに目を向けていく様子には惚れ惚れしました。特に12話の歩夢との会話は凄まじかったですね。相手の悩みの原因に自分が関わっているとは露ほども知らず、そのまま迷いを打ち払ってくれるコミュ力の高さには舌を巻くばかり。ある意味で侑とはまた別の、ヒーローのような存在だったのかもしれません。

 

 

宮下愛

 明朗快活元気女子。「オタクに優しいギャル」を擬人化したような子だなぁ、という第一印象をまず初めに抱き、その後実際めちゃくちゃ明るく優しい性格だと判明してからはあっという間に気に入りました。どんなことにも偏見を抱かず、ありのままを受け止めてくれる人間の大きさには感服してしまいます。それでいてダジャレ好きというのも面白いところ。

 何と言っても愛は「誰かと繋がる」ことに関して、他の同好会メンバーとは大きく異なっているのが最大の特徴。他キャラが起こしてしまう他者との不和というものがほとんど存在せず、ソロアイドルの在り方に疑問を抱いく流れは彼女ならではです。みんなと楽しみを共有していくことを何よりも重視する中、ソロとしての壁を乗り越えていくのは愛のアイデンティティと言えるかもしれません。あいだけに

 

 

エマ・ヴェルデ

 心優しい天真爛漫娘。これまでシリーズで登場していたハーフやクォーターとは異なる、初の純外国人としてちょっとした驚きを与えてくれたキャラです。そばかすなど垢抜けない特徴もありつつ、みんなを優しく抱きしめてくれるお母さんのような温かさを持っているのが魅力的でしたね。それでいて食いしん坊というのがまたチャームポイントになっています。

 そんなエマですが、愛とはまた別のベクトルで他キャラと大きく異なっています。というのも彼女自身の悩みというものがほとんど見られず、どこまでも他人のことを気にしているキャラクターだったためですね。最初から完成した精神面を持っているからこそ、誰かの手助けに尽力する姿は中々に興味深いです。それでいて自分のやりたいこともはっきりしているので、侑と同じようでこれまた異なる、母性の塊のような様子は見ていてほっこりさせられます。

 

 

天王寺璃奈

 ハイパーゲーミングガール。個人的な推しその2無表情キャラでこれまた驚かされたキャラです。しかし感情がないわけではなく、むしろ感情豊かなキャラクターはギャップ満載で実に可愛らしいです。主役回ラストから使うようになったボードの登場も衝撃的で、他にもゲーマーで機械に強いなど、インパクト抜群の個性を多く引っ提げてきていました。

 一方でその無表情をコンプレックスに感じている点も特徴的。内向的で友達を作れず、1人で出来る遊びばかりしていたという話も妙に生々しいです。自分のことを誰よりも嫌いになりつつある様子は見ていて辛かったですね。しかしそれ故にコンプレックスを個性として受け入れ、自分の出来ることに力を注いでいく過程が輝いていたと言えます。ステージに立って踊る中、自分さえも気付かない内に出来ていた「一瞬の笑顔」もあって、大きな共感と感動を呼んでくれたと思います。

 

 

近江彼方

 頑張りやな眠り姫。のんびりしていてちょっとだらしがないと思いきや、勉強も家事もバイトもアイドルも全て全力で頑張る姿で印象を大きく変えてくれたキャラでした。しかも妹の遥に尽くす様子まで見せてくれるので、世話焼きなお姉ちゃんとしてのイメージが感じられましたね。意外と真面目で気遣いも出来る性格からも意外なギャップがあります。

 そんなお姉ちゃんの主役回は妹との不和が最大の特徴。自分のせいで姉に無理をさせていると思っている遥の誤解を解くため、悩みながらも奔走する様子は思わず応援したくなりました。遥にとって負い目になってしまったアイドル活動を誇りに思い、自分の活動も認めさせていく流れには思わず感嘆してしまいます。姉妹やみんなの好きを諦めない貪欲さも彼方の魅力と言えますね。

 

 

桜坂しずく

 自信を手にした大女優。かすみの同級生として当初は彼女の濃さに押されていたイメージがあるキャラ。歩夢とはまた別の意味で印象の薄かったのですが、主役回にそれが彼女の悩みに繋がっていることが判明してからはかなり驚かされました。波風を立てずに上手に他人と付き合おうとする当たり障りのない性格が、彼女の「演技」であるという話の流れにはまんまと騙されましたね。

 そしてその演技こそが彼女の抱えている悩みの根源というのが面白いです。みんなに望まれているキャラを演じてきたしずくにとって、本当の自分をさらけ出すことに恐怖を覚えるというのも理解出来ます。それ故最終的に演じてきた自分も受け入れ、ありのままを見せるようになる流れは実に素晴らしかったです。(余談ですが、本作のライブシーンの中ではしずくの歌と踊りが個人的に1番好きですね。演劇の芝居がかった演出が最高です)

 

 

朝香果林

 クールなロマンチストウーマン。当初はせつなの正体を見抜いたりするなどキレ者としての印象が強かったのですが、その後徐々に明らかになっていくポンコツ属性にびっくりさせられました。エマに色々助けてもらっている様子には笑いつつも大いに癒されましたね。それでいて他のキャラが言いにくいことをズバッと言ってくれる、同好会に発破をかけてくれるポジションであったのもグッド。

 果林はエマの主役回である5話の主役でもあり、9話と合わせて主役回が2話ある特殊な立ち位置が特徴でした。そしてその両方で周囲のイメージとのギャップに悩む様子が見られたのが印象的です。本来の自分をさらけ出すことを躊躇してしまうのは上のしずくと同じですが、彼女に関してはみんなが抱く自分であろうとする責任感からきているのが興味深いです。そのためありのままを見せても大丈夫、と安心出来る同好会のメンバーと通じ合っていくのが素晴らしかったですね。

 

 

 というわけで虹ヶ咲アニメの感想でした。かなり今更になっての感想ですが、何とか書き上げることが出来ました。他のシリーズとは別物であるからこその魅力を最大限引き出している本作に感動し、その想いを綴りましたが、それを少しでも感じ取ってくれたら幸いです。

 そして虹ヶ咲といえば現在2期が放送中。嵐珠たち新キャラの登場やユニットの結成など新要素を投入しつつも、1期と変わらない作風を貫いてくれているので相変わらず非常に面白いです。特に上で書いたような侑の在り方について、この先を大きく描いてくれていることに期待がかかります。果たして2期ではどのような結末を迎えるのかも楽しみにしつつ、今回はここで筆を置きたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:名前の「ゆう」読みもYou(あなた)=視聴者自身という意味合いの由来があるとかないとか。

2022年春アニメ簡易感想 その9

 

 

www.youtube.com

 

 新弾パックの発売が明日に控えているデュエマ、その公式大会が新シーズンに突入することが先日発表。新しい始まりを予感させる要素も多い大会情報でしたが、個人的にはその告知として公開された上の画像に注目しました。

 一言で表すならば「激アツな公式MAD」。勝太編の人気アニメ『VS』の主題歌である「こんちきしょうめ」をバックにこれまでのアニメのバトルシーンをまとめたような内容に思わずときめいてしまいました。そしてVSがもう8年前のアニメだという事実に震える・・・・・・例によってハイクオリティなクリーチャーのCGを中心にした構成になっているので非常に見応えがあります。勝太編だからか主にドギラゴンのバトルシーンで構成されているのも素敵なポイントですね。こんちきしょうめの泥臭い熱さをここにきて再確認出来ました。

 他にも懐かしのデュエマンが動画に出演している点も良いですね。ここ最近はめっきり出番が減っていただけに生存確認の如く登場してくれたのが嬉しかったです。久々にその強烈な見た目で、楽しそうに踊っているのを見ているとつい顔が綻んでしまいます。(《ラウド “NYZ” ノイジー》がいるのも面白いです)大会とは全く関係のないことですが、こうしたところで楽しむのも乙なものですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ブラック★★ロックシューター DAWN FALL

3話「Master Sniper

 ストレングスに続いてエンプレスを狙う強化人間「デッドマスター」が登場。エンプレスに怒りを見せていたストレングスとは対照的に、彼女に対して歪んだ愛をぶつけてくるヤンデレっぷりが特徴的でした。その一方でエンプレスを狙う敵から守ってくれる「私以外に殺されるのは許さない」という方向性も見せており、全体的にわかりやすいキャラだったと思います。

 肝心のエンプレス一行に関してはかなり救えないラストが印象に残りました。助けようとした少女たちを敵の罠で死なせてしまう瞬間と、泣きながら謝るエンプレスの姿は見ていて胸が痛みましたね。唯一残った少女の腕を握りしめたままの絵面は、本作の世界のどうしようもない絶望感を端的に表現していました。

 あとは敵側の「教育機関」のシーンが興味深かったです。上述の少女たちを殺した罠はもちろんのこと、「人間を正しい方向に導く」とのたまいながら人々を傷つける悪辣さはAIの域を軽く超えているように思えます。人間たちを下に見る傲慢さといい、敵が悪い意味での人間臭さを感じさせるのが面白いですね。

 

 

境界戦機

第15話「再会」

 主人公の変わりように愕然。前回の登場時点でどこか憂いを見せていたアモウでしたが、とうとう敵に手をかけるようになったことには衝撃を受けました。人々を守るために手を汚したことよりも、彼がそれを躊躇なく行えたことにばかり気を取られてしまいます。冷めた態度やガシンたちへのよそよさしさもあって、8か月の間に何があったのか気になるばかりです。

 アモウの変貌の謎とは対照的に、ミスズの口から今回明らかになった情報も見逃せません。ゴーストの存在にジェルマンが関与していることは何となく予想出来ていましたが、ガイが無造作に置かれていたことの謎なども判明した時は驚きました。本作の始まりに大きく関わっているジェルマン、そしてミスズの存在がますます怪しく思えた一方で、大方の疑問が解消されたのもあってちょっとスッキリしましたね。

 

 

ヒーラー・ガール

第3話「お掃除、ラン・ラン・ラン」

 運動会のシーン全般が面白すぎる・・・・・・仮免試験を無事終えたかなたちのミュージカル的口調が抜けていない様子からして既におかしかったのですが、弟子の獲得したレイをドンドンつけていく師匠たちやぬるぬる作画で走り去る響など、全体的にシュールな要素満載で終始笑い転げてしまいました。しかし試験で燃え尽きた彼女たちが気分転換(そしてソニアとの交流)としてしっかり楽しめていたのもあり、何だかんだでほっこりしましたね。

 他の見どころはやはり試験前のやり取りでしょうか。勉強合宿での和気藹々とした雰囲気はもちろんのこと、お参りにいくシーンでの3人の仲の良さは見ていて癒されますね。(試験前だというのにここまでピリピリしていないのも珍しい)他にも響が神事の舞を「人々の想いが形をなしたもの」として捉えるシーンが印象的で、本作のヒーリングが持つ「想いが癒しとなる」面を表しているように思いましたね。

 

 

パリピ孔明

第3話「孔明、進むべき道を知る

前回に続いてまたもや孔明の策が大活躍。しかも前回以上にダーティな手段で相手側から観客を奪っていく流れには感心しました。相手の事情も調べつつ、弱っているところを攻めるやり口はまさに軍師と言ったところです。英子に自信をつけさせる作戦も見事成功していましたし、絶好調な孔明に舌を巻くほかありません。

 他にも孔明の過去、そして現代におけるスタンスが判明したのも今回のポイントでした。前世の冷酷な表情にギャップを覚えたものの、戦乱の時代において張りつめて生きてきたであろうことが読み取れます。だからこそ祭りを存分に楽しみ、競い合った相手にもしっかりフォローを入れていたのでしょうね。負ければ死、という物騒な世の中では果たせなかった無念を、全力で取り戻そうとする孔明のいじらしさに惚れ惚れする回でした。

 

 

古見さんは、コミュ症です。(2期)

第15話「気持ちです。」「妄想です。2」「お昼のお誘いです。」「石焼き芋です。」

 ただでさえ察する能力に長けていた只野のすごさを、今回また確認出来ました。冒頭の「古見さんが何を考えているのか当てるゲーム」での驚異の正答率は序の口、片居の心情も読み取って的確に彼の望みを叶えてあげる姿を見ていると思わず感嘆の声が上がってしまいます。彼女たちコミュ障の救世主とも言えるムーブには驚くほかありません。

 それでいて終盤の古見さんとのやり取りは初々しくてこれまた良き。古見さんに対して抱いている感情に振り回されつつ、彼女とこれからも一緒にいる約束をするシーンではニヤニヤが止まらなかったです。古見さんの方も意識しだしているようですし、この2人の関係がどのように発展していくのか見ものですね。

 あとはやはり男子たちの妄想の続きが見られたのも注目ポイント。古見さんの時代劇イメージに爆笑しつつ、共感性羞恥が止まらない凄まじいパートでした。(個人的には尾鶏さんの破壊力がヤバかった・・・・・・)

 

 

 さてデュエマといえばメタレドの方では先日発売されたスタートデッキ2種を改造しなたり、同時期にスタートした『デュエマで遊ぼう!2022』をプレイしながら楽しんでいます。ちなみにデュエあそではキラ戦を無事突破したので、先日近くの対象店舗で《モモキング-MAX》を交換してきました。

 一方でデュエあそのアバクとジョーの強さに少々ビビってしまいました。まだプレイヤーが使えない未発売カードをバンバン使用してきてこちらを蹂躙していっていることに恐怖を覚えます。ジョーのスロットンの心絵》→《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》2連打→《MAX・ザ・ジョニー》の流れとか何度見たことか・・・・・・せめてこっちにもそのカードを使わせてくれ!と思ってしまいましたね。しかし新パックでこれらのカードをゲット出来ることですし、せっかくなので上のジョーのプレイングを真似しようかなと考えています。明日の発売が楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。