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デュエル・マスターズ キングMAX 第4話「アバクとハイドの因縁!今、明かされる王来学園の真実!」感想

そして鬼は目覚めた

朝からNTR展開は脳が破壊されるのでNG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • “あの日”に囚われし鬼

 今回のデュエマキングMAXはジョーたち主人公チームの出番は無く、代わりにアバク、ハイド、ヒミコの敵サイドにスポットが当たりましたが・・・・・・・・・・・・いやぁ、色々と凄まじかったですね。アバクたちのあまりにもしんどい過去が語られたことで、彼らの抱えている闇の深さの一端が明らかになったとも言えます。ほぼほぼ去年の漫画版と同じ展開で読者としては既に知っていたものの、やはり見ていてキツいものがありました。(しかもアニメはこれでも大分マイルドになっているんだよなぁ・・・・・・)

 今回のポイントは何と言ってもアバクの悲惨さに尽きます。家でも学園でも居場所がなかった彼にとって唯一の安らぎだったヒミコに裏切られ、一族を根絶やしにされるまでの流れは何度見ても衝撃的。ヒミコの家で彼女の手ほどきを受けるなど、彼の甘酸っぱい青春を先に見たおかげでその後の全てを失う展開に余計心が砕かれました。

 そして信頼を踏みにじられたからこそ、現在のアバクが力を以て相手を意のままにしようとするようになってしまったことが読み取れますね。自分は鬼であると開き直ってしまったことで、彼はもう後戻り出来なくなってしまったように思えます。誰も信じられなくなり、自分の欲望だけを信じて突き進む形で捻じ曲がってしまったアバクを見ていると胸が痛みます。

 同時にそんなアバクが王来学園を復活させようとする辺りに、彼の未練を感じました。虐げられて自分で破壊してしまったものの、あの学園はアバクにとって取り戻したい“日常”そのものなのでしょう。だからこそ同じように学園を復活させようとするハイドたちと手を組んでいるのかもしれません。かつての過去をもう一度手に入れようとする気持ちはわかるものの、ジョーたちを傷つけた件を思うと少々複雑な気持ちを抱いてしまいますね。そのように今回は学園に囚われたアバクに不安を覚えてしまうような回だったと言えます。

 

 

  • 記憶に隠されし謎?

 アバクの過去にばかり気を取られそうになりますが、今回は他にも気になる描写が存在します。それこそ前作『キング!』で語られたハイドの過去と今回の情報が大分異なっている点ですね。前作ではハイドがアバクらしき人物に敗北したことが描かれていましたが、今回は全くの逆、アバクがハイドに負けてしまったことが明らかになりました。この矛盾はどういうことなのでしょうか。

 他にも現代パートでヒミコがアバクに「ジェンドルに操られていた」と弁明していた点も引っかかります。この辺りの彼らの食い違いは何か意図的なものなのか、そういった疑問が浮かんできます。まぁ普通に設定無視の可能性はありますが。

 もし何かしらの理由があるとするならば、ジェンドルが何かをしていたのかもしれません。当時王来学園の学園長をしていた彼がハイドたちを意のままに操っていたのはほぼ確定として、もしかしたら彼らの記憶も操作していた可能性があります。だとすればこのアバクも含めた3人のうちの誰かが偽の記憶を植え付けられた、とも考えられますね。そこまでしてジェンドルは何をしようとしていたのかはまだわかりませんが、あくどいことを企んでいたのはほぼ間違いないでしょう。とりあえずはジェンドルの思惑を予想しつつ、その辺りの説明が来るのを今後も待っていたいと思います。

 

 

  • 古の神々が遺した、創聖の無情兵器

神(カミ)ナル機(キ)カイ「亜堕無」(アダム) 水文明 (4)
スター進化クリーチャー:アダムユニット/デモニオ/鬼レクスターズ
パワー5000
▪️スター進化:レクスターズまたは水のクリーチャー1体の上に置く。
▪️ブロッカー
▪️このクリーチャーが召喚によって出た時、数字を1つ言う。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストを持つ呪文を唱えられず、同じコストを持つ相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
▪️このクリーチャーの攻撃の終わりに、このクリーチャーを手札に戻してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分のアンタップしているタマシード1枚の上に置いてもよい。

 ハイドが今回使用した新カード。初の水単色のデモニオであると同時に、固有種族「アダムユニット」を持つ謎のスター進化クリーチャーです。その姿はさながら戦艦を擬人化したようなもので、無機質なボディに複数の砲門が並んでいる様子は名前の通りの機械生命体を思わせます。その中に鬼の角や面が混じっているのがまた異質で興味深いですね。

 2話で登場した《EVENOMIKOTO》との関連性を考えるに、スター進化クリーチャーとしての元ネタは恐らく「神化編(エボリューション・サーガ)」にて重要なポジションを務めたゴッド《蒼世神 ADAM》かと思われます。こちらもEVENOMIKOTOと同様、元ネタとはかけ離れた見た目をしていますが、鬼の歴史におけるADAMがこのような姿だったのでしょうか。(余談ですが後述の能力はどちらかというと《S級宇宙 アダムスキー》に近いです)

 進化クリーチャーとしてコスト4、パワー5000のブロッカーとイマイチ物足りなく見えますが、その分能力がいずれも強力。まず召喚時限定で発動するコスト指定の呪文封じ&相手クリーチャーの行動制限が特徴的で、かの《奇天烈 シャッフ》とほぼ同じcipとなっています。コストが偏っているデッキほど刺さる能力で、【ガチロボ】といった相手にはこれでもかというほどの効力を発揮してくれます。

 そしてもう1つの能力が場のタマシードを重ねて行う連続攻撃。アンタップしているタマシードの数だけ攻撃出来るので、事前に並べたタマシードの数によっては一気にシールドを削ることが可能です。しかもこの能力の強みは一旦手札に戻る過程を経る点で、一度場から離れてしまえばG・ストライクなどで攻撃をロックされても無効化することが出来ます。上述の呪文ロック・ブロック不可と合わせれば、相手の反撃を気にすることなく攻撃し続けられるというわけです。

 さらに全ての攻撃を終えた後に手札に戻し、殴り返しを防ぐテクニックも見逃せません。こうしておけば次のターンに再び召喚してロックを決められるので一石二鳥です。ただし一方で本体の基礎スペックの低さもあって、このカード1枚で勝負を決するほどのパワーは持ち合わせてはいない点には注意が必要です。逆にスペックを過信せず、他カードとの組み合わせも十分に考えてうえで使用すれば、間違いなく大活躍してくれるでしょう。

 

 

  • 混沌を纏いし、三つ目の邪鬼が牙を剥く

邪王来混沌三眼鬼(カオス・ヴィ・ナ・シューラ) 火文明 (5)
スター進化クリーチャー:デモニオ/鬼レクスターズ
パワー7000+
▪️スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。
▪️W・ブレイカ
▪️バトル中、このクリーチャーのパワーを+4000する。
▪️クリーチャーは、可能なら攻撃する。
▪️クリーチャーが攻撃する時、それがこのターン最初の攻撃なら、自分の山札の下から2枚を表向きにする。その中から、コスト5以下の進化クリーチャーを最大1体とコスト5以下のタマシードを最大1枚出す。その後、残りを墓地に置く。

 アバクが繰り出した新たな切り札────もとい、鬼札。彼が常に持っている槍の正体にして「十王篇」の鬼札王国における重要クリーチャー《一王二命三眼槍》がスター進化の力を得たキングマスターカードです。背景ストーリーにおいては超獣王来列伝の鬼の歴史版「邪鬼王来烈伝」としての力を覚醒させた一王二命三眼槍が鬼に変化したものである模様。

 槍にそのまま目と牙がついたような見た目だった一王二命三眼槍の頃とは大きく変化し、龍か蛇を彷彿とさせる姿と化しています。より生物らしいシルエットになったからか、禍々しさが以前よりも上がっている気がしますね。体の周囲に纏わりつく紫色のモヤ(曰くこのモヤは「混沌」が形を成したものだとか)がこれまた不穏な雰囲気を放っています。

 カードとしてまず目につくのが全クリーチャーに強制攻撃能力を付与する能力ですね。これは敵味方問わず全てのクリーチャーが《凶戦士ブレイズ・クロー》と化すようなもので、攻撃出来ない能力がない限りは必ず攻撃しなければならなくなります。自分はともかく相手にまで攻撃させるのは一見デメリットのように思えますが、シールドをわざとブレイクさせてアドバンテージを得ると考えるとそう悪いものではありません。

 他にも《ドンドン打つべしナウ》などでクリーチャーに攻撃を向けさせて、《龍神ヘヴィ》よろしく相手のクリーチャーを自分のクリーチャーに攻撃させて全滅に追い込む運用法も考えられます。このクリーチャー自身バトル時にはパワーが11000になるので、パワーの低いウィニーを並べるようなデッキはひとたまりもないでしょう。

 そしてもう1つ特筆すべき能力がデッキボトムを参照した踏み倒し。こちらも敵味方問わないもので、毎ターン最初の攻撃に発動してコスト5以下の進化クリーチャーとタマシードをそれぞれ展開出来ます。両方出せれば打点を増やせてさらに攻め込むことが可能でしょう。劇中で出された《ロマネス仙鬼の封》のような破壊効果を持つカードなどは相手の攻撃を封じる防御手段としても使えるのでオススメです。(出せなかったカードは墓地に置かれるので、後々墓地から回収するなり場に出すなりするといいかもしれません

 また「山札の下」を参照する能力が独特で、これにより《ドンドン吸い込むナウ》といった多くのサーチカードが持つ「選ばなかったカードを山札の下に置く」効果を逆手に取って、踏み倒すカードを仕込むことが可能になります。特に《ストリエ雷鬼の巻》や《終来王鬼 ジャオウガ》辺りは、仕込む札になりつつ踏み倒すことも可能という抜群の相性のを発揮してくれます。狙ったカードを狙ったタイミングで出せれば、爽快なこと間違いなしです。

 まとめるとテクニカルな運用が求められる1枚と言ったところ。能力がどれもピーキーで下手に使うと自分をピンチに追い込みかねない面がありますが、出すタイミングを考えて上手いこと立ち回れば相手を翻弄出来ることでしょう。使いどころが難しい分、リターンも大きいので是非使いこなしてみたいです。

 

 

 そして次回はまさかのウサギ団が再登場!?OPに映っていた時点で予想はしていましたが、やはり驚きを隠せません。しかも大豪邸に住む大金持ちになっていることにまた仰天してしまいます。貧乏な姿ばかりが目立っていた彼らに一体何があったのでしょうか。何はともあれ、およそ2年ぶりとなるウサギ団の出番には期待せざるを得ませんね。

 

 

 ではまた、次の機会に。