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ウルトラマンタイガ 第19話「雷撃を跳ね返せ!」感想

君は1人じゃない

コミカルな怪獣ほど強かったりする不思議なウルトラ世界

ウルトラマンタイガ ウルトラ怪獣シリーズ 113 ゴロサンダー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 1人でなくともみんなとなら

 前回のラスト、ホマレ先輩を背後から撃った卑劣な霧崎に対してかつてないほどの怒りを露わにするヒロユキでしたが、まさか「ヒロユキ、E.G.I.S.辞めるってよ」という展開になるのは予想外でした。(しかし辞表まで出しておいてE.G.I.S.の制服を着たまま出ていくのはどうなんだ?)霧崎のことを知っていると思われる宇宙人に片っ端から接触し、半ば強引に霧崎の居場所を吐かせようとする様子はこれまでの物腰穏やかなヒロユキと同じとは思えないほどの鬼気迫るもので、それほどまでに彼が怒りに囚われているのだということが伝わってきます。しかし一方でホマレ先輩が攻撃されたのは自分のせいだと責め続けたり、自分たちのせいでヒロユキを巻き込んでしまったと謝罪するタイガたちに対して「僕たちは一心同体だ」と投げやりながらもフォローしたりと根っからの優しさが失われていなかったのでその点は安心できました。

 そしてカナちゃん社長がそんなヒロユキを連れ戻すために自ら出向き、叱咤激励していく様子は非常にカッコよかったです。今のヒロユキと同じように自分1人で問題を抱えたままでいた頃があった社長だからこそ、自分を許せないヒロユキの気持ちにまっすぐ答えることが出来たのにも納得いきますし、「何もしなきゃ誰も救えない」「君は1人じゃない」といった言葉にかつての無念やヒロユキたちへの感謝の気持ちが込められているのがよく理解出来ます。16話でヒロユキがタイガに仲間たちの存在を教えたように、今度は社長がヒロユキにも仲間たちがいることを教えてくれる構図は以前16話の感想で書いた「助け合いのリレー」に通じるものがあってとても感動しました。

 

 

  • 雷撃獣神 ゴロサンダー

 さて今回登場した怪獣のゴロサンダーはタレ目とアヒル口が特徴的な顔に加えて、でっぷりとしたお腹が目を引くかなりコミカルな見た目の怪獣です。今回担当した辻本監督が「タロウっぽい怪獣を意識した」とyoutubeの予告動画で言っていましたが、なるほどドロボンモチロンといったタロウを代表するお笑い怪獣たちに通じるものがあります。その上普通に喋ったり社長をヘソの中に閉じ込めたり四股を踏んだりと仕草の数々までもが面白いです。

 そんなお笑い要素を前面に押し出したような見た目に反して、「姿を見た者には必ず死が訪れるという厄災の神」「戦うことが生きがいの獣神」といった仰々しい二つ名で恐れられているらしく、タイガたちが心底警戒した様子で解説していくギャップにちょっと驚きました。そしてその二つ名に恥じない強さで真っ向からタイタスを圧倒していく場面でさらに驚きました。タイガがトライストリウムになってからもほとんど互角に渡り合い、終始まさに獣神といった強さを見せつけられた感じです。『ウルトラマン』シリーズには見た目が愉快な怪獣に限ってやたら強いという謎のジンクスが存在しますが(個人的にこの手の怪獣で一番印象が強いのは『メビウス』に出たコダイゴンシアザーですね)、今回もその例に違わなかったようです。

 

 

  • まさかのピリカの謎?

 ヒロユキたちがゴロサンダーを倒し、社長を救いだした中、E.G.I.S.の基地で待機していたピリカに霧崎の魔の手が迫っていました。またお前か!ホマレ先輩に続いてピリカにまでその魔手を伸ばそうとしましたが、彼女の瞳から謎の隕石を見た瞬間何かに気づいて手を出すのをやめたことのは意外な展開でした。何よりこれまで物語の中核には深く関わってこなかったピリカがここにきて重大な秘密を抱えていることが発覚したことが驚きです。そういえば以前ナイトファングが発した音波を何故か聞き取った描写がありましたが、もしかしたらそれもまた彼女の秘密に関係があるのでしょうか?

 それはともかく、今回の件はピリカ視点からしてみると、突然不法侵入してきた謎のイケメン不審者が突然壁ドンしてきたかと思えば自分の目を見て何故かハイテンションになってその後唐突に眠らされる夢を見たという意味不明な状況でかなり笑えますね。(彼女からしたらホラー以外のなにものでもないでしょうが)

 

 

 そして次回は宇宙人の正体がわかる装置というとんでもない発明品を巡ってヴィラン・ギルドと戦う模様。超獣アリブンタやかつてメタレドの旧ブログにも現れたことのある宇宙の帝王まで登場するようなので中々テンションが上がります。そしてそれ以上に予告映像で普通にピンピンしているホマレ先輩にちょっと笑ってしまいます。

 

 

 ではまた、次の機会に。