絶望からの再起
ゲジスキーの嫌がらせが遠回しな自殺にしか見えない件
- ジョーの失意、ジョラゴンの決意
前々回の戦いで大親友であるキラを失ったジョーですが、アバンではいつも通り元気な姿で過ごしていました。しかしそれほど好きではないカレーパンを美味しそうに頬張る様子などから無理をしているのは明らかです。さらにあれほど楽しんでやっていたデュエマをやめたと言った時には軽い衝撃を受けました。それほどまでにキラ消滅のショックと零龍への恐怖が大きかったのがわかります。ただ落ち込み続けている中、母がゲジスキーに捕まったことを知るや否や飛び出し、ゲジスキーが持ちかけてきた真のデュエルにも応じる辺り、根っからの闘志は失われていないのかもしれません。また思わずジョラゴンにひどい事を言ってしまったことを後になって後悔し、心の中で謝る優しさも健在なのは見てて安心しますね。ジョーは本当に良い子だなぁ・・・・・・
一方そんなジョーを目の当たりにしたジョラゴンが彼のためにキャップの元を訪れるのもまた素晴らしいです。水文明の力を注入してドラゴンの本能を呼び覚ますという、わかるようでわからない理屈でパワーアップを図るジョラゴンですが、その行動の根には「自分が弱いからジョーを追い詰めてしまった」という自責の念がありました。自分に投げかけられた暴言など微塵も気にせず、むしろ自分を責めながらジョーのためにも強くなろうとする様子はジョラゴンなりの優しさや覚悟が感じられます。初期はわんぱくな面が強かったジョラゴンがジョニーに託されたジョーカーズのリーダー、そしてジョーの相棒としての責務を果たそうとする姿には思わず涙が出てきてしまいますね。
- 卑劣なるゲジスキーの無謀な作戦
そんなジョーとジョラゴンの前に今回立ちふさがったのが今期はボルツにちょっかい出した結果吹っ飛ばされたくらいしか目立ったことをしてない気がするゲジスキー。ギャップやギニョールにパシリ同然の扱いを受け、その鬱憤を晴らすためにジョーを追い詰めようとする辺りが実に小悪党といった感じです。
そうして取った行動がなんとジョーの母親のるるを人質に取ってジョーをおびき出すという、『VS』シリーズを見たことがある人なら間違いなく「おいばかやめろ!死にたいのか!」と言いたくなる内容でした。元とはいえあの最強病弱ヒロインを捕まえようとするのもそうですが、ジョーの父や叔父が知ったらとんでもないことになるだろうな、とつい思ってしまいます。しかしあっさり捕まっていた辺り、流石のでこちゃんもシリアス補正には勝てなかったと言うべきでしょうか。(でもギョウの毒にあっさりやられていたこともありましたし、意外とそういった類の搦め手には弱いのかもしれません)そのうえ当初謎の仮面のデュエリストとしてるるをジョーにけしかけるのもどこか無謀なように思えてなりません。とはいえ実の母子に命を懸けた戦いを強要させるという行為自体は外道以外の何物でもありません。このデュエルの後、ゲジスキーにはそれなりの報いを受けてほしいところですね。
- 命を奏でる終わりのメロディ
天命龍装(てんめいりゅうそう) ホーリーエンド 光文明 (7)
クリーチャー:ドラゴンギルド/メタリカ
パワー9500
▪ブロッカー
▪W・ブレイカー
▪このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーをすべてタップする。その後カードを1枚引く。
ナウ・オア・ネバー 水文明 (5)
呪文
▪S・トリガー
▪コスト7以下の進化ではないクリーチャーを1体手札からバトルゾーンに出してもよい。その後、そのクリーチャーを手札に戻す。
ゲジスキーに操られた仮面のデュエリスト(るる)が使った多色ツインパクト。名前からして元ネタは≪真・天命王 ネバーエンド≫でしょうか。(でもネバーエンドのドラゴンギルドは≪龍装の悟り 天命≫が既にいたような・・・・・・)
能力は登場時に相手クリーチャーを全タップ&1ドローという、≪マスター・スパーク≫内臓のもので、守り以外にも相手のブロッカーを封殺してから一気に攻めることにも使えます。何よりも”コスト7”の”光”の”ブロッカー”にして”ドラゴン”という恵まれたステータスのため、≪ヘブンズ・ゲート≫はもちろんのこと、≪ドラゴンズ・サイン≫や≪インフェルノ・サイン≫、≪零王の円卓≫といった数多くの踏み倒し手段を利用できるのはかなり優秀です。
呪文面はコスト7以下のクリーチャーを出してから戻すという、ありそうで今までなかった珍しい効果をしています。cip持ちのクリーチャーを出して使い回すだけでなく、場から離れた時に発動するタイプのpig持ちのクリーチャーにも利用することが出来るのは中々面白いです。色々なカードとの組み合わせが考えられますが、特に≪龍素記号Sr スペルサイクリカ≫と≪ボルバルザーク・エクス≫といったループコンボなどに使われる強力カードを使った日にはとんでもないループが出来上がりそうです(個人的にループは苦手なのでそんな予感がするだけです)。もちろんクリーチャー面のホーリーエンドにも使用出来る点も含めて、極めて優良なカードと言えます。
今回の終盤、ジョラゴンがキャップの協力のおかげでドラゴンの本能を呼び覚まし、「ジョギラゴン」という新たな姿へと進化しましたが、母の洗脳が解けていない以上ジョーの苦難はまだまだ続くことでしょう。この手のホビーアニメにおいて「主人公があれほど好きだった○○をやめる」という展開はひとつの挫折と同時に主人公が再起し、大きく成長するために必要なフラグなので、それを知っている身としてはジョーが次回どのようにして今の状況から脱するのか期待が高まってきています。キラのため、母のため、そして自分たちのためにもジョーにはここでカッコよく決めてほしいところですね。よりドラゴンらしい姿になったジョギラゴンの活躍にも期待しています。
ではまた、次の機会に。