いま誓う友情
すれ違う感情
微笑ましい前半からの後半の落差がヤベーイ!!
- 怪しい南の使者と屋上の誓い
前回唐突に現れた謎の女性・玲花が飛羽真の元を訪ねてきたところからスタートした今回のセイバー。彼女はソードオブロゴスのもう1つの拠点である「サウザンベース」からやって来た使者とのことでした。(名前からして南極にあるのでしょうか?)倫太郎曰くそちらに所属している剣士もいるとのことですが、ノーザンベース側がメギドとの戦いで大変な今彼らは何をしているのか気になります。
そして玲花がノーザンベースに来た目的は賢人とのこと。彼のことを「この戦いにとって重要な存在」と呼んで「トライケルベロス」のワンダーライドブックを渡してきましたが、いまいち怪しさが拭えません。前述の指摘も含めあまりにも謎の要素が多いのでつい”もしかしてノーザンベースとサウザンベースの仲はそれほど良好ではないのかもしれない”と邪推してしまいます。その辺りはいずれあちら側の剣士たちが登場する際に判明するだろうとは思うので、それまで気長に待っていたいですね。
それはともかく今回は再び父のことで悩み苦しむ賢人の前に飛羽真、倫太郎、芽依の3人が駆けつけてからの展開が良かったです。第5話の時もそうでしたが、無理に賢人の苦悩について問いただしたりせず、あくまで彼の想いを尊重してくれる飛羽真のスタンスが見ていて気持ちいいです。その後聖剣を重ねて桃園の誓いならぬ「屋上の誓い」を交わすシーンは本作の味方側の仲間意識の高さをわかりやすく表していて結構お気に入りです。誓いに加われずしょんぼりした芽依も含めて微笑ましい前半でした。
- 地獄の門を守り抜く三つ首の猛獣
トライケルベロス!
『かつて冥界の入り口に、三つの頭を持つ恐ろしい番犬がいた・・・・・・』
黄雷抜刀!
ランプの魔神が真の力を発揮する!
ゴールデンアランジーナ!!
『黄雷三冊!
稲妻の剣が光り輝き、雷鳴が轟く!!』
賢人が玲花から渡された「トライケルベロス」のワンダーライドブックを使って変身したエスパーダの発展形態「ゴールデンアランジーナ」。ファンタスティックライオン、クリムゾンドラゴンに続くワンダーコンボで今回は黄色3色をまとめたカラーリングとなっています。他のワンダーコンボと同じように同色を上手いこと組み合わせており、今回はその中でも装飾の優雅さも相まって高級感溢れるデザインに仕上がっているのが素晴らしいです。
戦闘ではランプドアランジーナの電撃、ニードルヘッジホッグの針に加え、右腕から鎖らしきエネルギーを発射したのが印象的。これはトライケルベロス=番犬=鎖に繋がれた犬という連想からきているのでしょうか。ただでさえスピードに優れた形態のうえに相手を捕縛する手段まで手に入れた辺り非常に強力に思えます。強化フォームに相応しい技の多彩さと見た目の豪華さを持ったフォームと言えますね。
- 闇に堕ちた炎
その後の戦闘ではサポートが万全な大秦寺に加え、ついに実現した3大ワンダーコンボ揃い踏みからの主題歌をバックにしたバトルが見どころでしたね。普段聴いている分には落ち着いた曲調のためいまいち乗り切れない主題歌ですが、然るべきシチュエーションで流されると中々に盛り上がれる曲だとわかったのはちょっとした嬉しい収穫です。
とここまで盛り上がっていた中、撃破したカリバーの正体が先代炎の剣士こと「上條大地(かみじょう・だいち)」だと判明した時は個人的に別の意味で盛り上がりました。前回の感想で書き込んだ予想がドンピシャで当たったのでリアルタイムで視聴した時は内心ガッツポーズをとってしまいましたね。やはり予想なり考察なりが実際に的中した時は非常に嬉しいものです。一方でどういった経緯で裏切ったのか改めて気になってきました。賢人に放った「裏切ったのは紛れもなくお前の父親」という発言からしてどうもややこしい雰囲気を醸し出しています・・・・・・
しかしその意外な正体に意外愕然とした賢人の取り乱しようは見ていて辛かったですね。父だと思っていた相手が全くの別人だった、なら本物の父はどこにいるのか、といった感情に振り回されたであろう賢人が飛羽真たちに対する態度も険しくなっていく様子には驚かされました。飛羽真は飛羽真で記憶の中の少年が賢人であることを思い出すなど(結局あの子は賢人だったのね)、前半の仲の良さが嘘のように不穏な空気になってしまい困惑するばかりです。互いの想いに亀裂が入り始めた中、彼らの友情がどうなってしまうのかワクワクします不安になってきますね。
そして次回は飛羽真たちの関係の悪化もさることながら、メギド側が新たに作り出したライドブックによるカリバーの新フォーム登場と、主人公側に厳しい展開が続く模様。ここまで順調に進んでいたのに突然劣勢に追い込まれてきた辺り物語が急転したようで、一気に面白くなってきたと感じます。果たして年末にはどんな展開が待っているのか楽しみが増していくばかりです。
ではまた、次の機会に。