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ウルトラマンZ 第21話「D4」感想

その危険な力の代償は

長官の自然な豹変シーンは流石プロだわぁ・・・・・・

ウルトラマンオーブ ウルトラ怪獣オーブ 04 ケルビム

ウルトラマンオーブ ウルトラ怪獣オーブ 04 ケルビム

  • 発売日: 2016/09/03
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 19話で倒されたバラバのシーンから始まった今回のZ。何と地球防衛軍が回収したバラバの角を元に周囲の空間ごと標的を消滅させる新兵器「D4」の開発にしたという序盤から衝撃的な情報が舞い込むことになりました。それをキングジョーに搭載しようということになり、当然のことながらSTORAGEの面々はそれに猛反対。(特にユカがD4の危険性を理解したうえで反対する様子が良かったですね)一方でクリヤマ長官の「現状はウルトラマンなしでは怪獣を倒せない」「ウルトラマンは不確定要素」といった言葉もまた理解出来ます。 ”ウルトラマンがいなくなったらどうやって怪獣から人々を守るのか”という問題をここにきて提示し、そのために過ぎた兵器を作り出してしまう辺り「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」は本作でも健在のテーマであることがよくわかりますね。

 そんな中突然長官の態度が一変し、D4を使用することを強行してきた後半は印象的でした。前半では上の決定に従っているものの、ハルキたちの意見も理解したうえで必死になだめようとし、胃を痛めていたのに人が変わったかのように高圧的な態度でハルキたちを抑え込もうとしてきた時は驚きました。(この辺りの演技の自然さは流石プロの俳優、といったところ)ヘビクラ隊長のおかげで最初はどうにかなったものの、最終的にD4を使用したことでヨウコ先輩が死にかけ、命令違反をきっかけにSTORAGE解散の宣言を受けるというショッキングな展開で終わってしまいました。

 この辺りの長官の豹変ぶりは階段での怪しい職員のシーンからして、間違いなくセレブロが関わっていそうです。ただジャグラーがこうなることを予期していたかどうかが個人的には気になりますね。ジャグラーは以前からセレブロを利用して何か目的を果たそうとし、彼が捕まりそうになった時も助けていましたが、その結果所属していた組織を失うことになったことに関してどう思っているのでしょうか。未だ謎の多い魔人の真意が明かされる瞬間が待たれます。

 

 

  • 巨獣の猛攻

 そして今回もう1つ印象的だったのが「宇宙凶険怪獣 ケルビム」ですね。ニュージェネレーション初出の怪獣を除く平成怪獣としては初の本作出演の怪獣です。今回は隕石のような見た目の卵が孵化する形で登場しましたが、その数が凄まじく多い。流星群の如く地球に降り注ぎ次々と孵化して物量で追い詰めていく恐ろしさを見せてきました。

 そのうえ地球で暴れまわった奴らよりも衝撃的だったのがそれらを宇宙から落としてきた親「マザーケルビム」の存在ですね。全長約300mという本作の怪獣の中でもトップクラスの巨体には度肝を抜かされました。一方で地球への攻撃を子供たちに任せ、自分は宇宙から孵化を促す慎重さもまた魅力的。デルタライズクローとの宇宙でのバトルは残念ながらあっさりと倒される形で終わってしまいましたが、その恐ろしさは十分に見せられたかと思います。それどころかメビウス』や『オーブ』で登場した個体は子供に過ぎず、やがてはマザーに成長するかもしれなかったのではないか?とまで考えてしまうほどにこの怪獣のインパクトは強かったですね。

 

 

 というわけで今回は主人公たちの拠点であるSTORAGEが無くなるラストが目に焼き付きました。これまでウルトラシリーズに登場した防衛隊が存続のピンチに遭う展開はいくつかありましたが、解散してしまうまで追い詰められる例はあまりなかったので結構意外でしたね。物語が終盤に向けて動き始めたように思えます。

 そして次回はSTORAGEなき後のハルキたちの動向が描かれるようですが、デートするハルキとヨウコ先輩、闇のピザ配達員と化した隊長、割と元気そうなユカと予告の時点で情報量が多くて混乱してしまいます。それ以上にまたまた登場バロッサ星人とセブンガーの復活にテンションが上がりました。特にセブンガー、お前の復活を待っていたんだよ!バロッサ星人と共にこの陰鬱な空気を吹き飛ばしてくれー!!といった気分にさせれくますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。