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2021年冬アニメ&特撮簡易感想 その11

 

 


TVアニメ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』PV第2弾/2021年4月放送開始/EDテーマ:「青い」ポルカドットスティングレイ

 

 ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』の新PVが先日公開されました。第1弾PVの謎の怪獣らしき巨大生物が闊歩するシーンを見た時の衝撃に続いてさらなる情報が明らかになる・・・・・・と思い早速見てみたのですが、予想外のものが待っていました。

 今回のPVを見た感想を一言で表すならば、「何か下町人情もののアニメみたいだ」といったところでしょうか。主人公であろうメガネの少女と青年を筆頭に、野暮ったいおっさんたちや胡散臭い男たちがわんさか出てくる映像は見ていて『こち亀』や『三丁目の夕日』で楽しんでいるかのような気分になってきます。EDテーマの爽やかな曲調がその雰囲気をより強くしているようにも思えますね。

 特に今回の映像の目玉であろう「ジェットジャガー」のその異様なフォルムには驚かされました。巨大な上半身に対して両腕と下半身の細さは何とも頼りなく脱力感があります。「小さな町工場で作られたロボット」という印象です。想像していたものと大きく異なっているどこか“ユルい”“ほんわか”した内容に正直動揺を隠せませんでした。

 

 とはいえこれはこれで面白そうと感じる内容でもありました。前半の登場人物たちの「普段は抜けているけどいざという時は頼りになりそう」な雰囲気は怪獣災害が描かれるであろう本編の貴重な清涼剤になりうる可能性を秘めています。そんな彼らが怪獣たちに立ち向かう展開は絵になりそうで楽しみです。

 他にも戦車が砲撃するシーンやラドンらしき翼竜が町を走り蹂躙するシーン、そして謎の伝承に触れているシーンなどいつものゴジラらしいテイストもしっかりと残っているのが素晴らしいです。中でも「破局」というワードが何度も飛び出してきた後に「古史羅(ゴジラ)」の文字が出てきた時はテンションが上がりまくりでした。

 そんなこんなで50秒弱の映像ながら様々な感情を抱かせてくれる新PVでした。ゴジラらしからぬ要素を取り込みながら「新しいこと」に挑戦しようとする意気込みが伝わってくる内容から既に楽しみになってきている自分がいます。放送の時が楽しみです。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第35話「指圧帝国の逆襲」

 まさかのカイゾー&セバスチャンの友情回に思わず涙がホロリ。いつものようにケンカするものの、ギャバンの蒸着解説のパロディを作戦に組み込みながら作戦を冷静に実行するドローンならではの活躍が見られました。普段はいがみ合っている一方で、与えられた役割を果たすために惜しみなく協力しあう両者の関係は見ていて「ケンカするほど仲がいい」と言う言葉が思い浮かびます。それだけに「あいつは後から必ず来る」と信頼を寄せるカイゾーに対して、デュエルに敗れ力尽きるセバスチャンのラストがとても悲しい・・・・・・

 しかし本作屈指のカオス回である21話に登場した宇宙子、ならぬ「フィンガー地下子」が今回敵として立ち塞がった時は目が点になりました。恐らく別人なんでしょうが宇宙子に負けない意☆味☆不☆明ぶりを発揮していたので見ていて混乱しまくりでした。指圧帝国って一体何なんだよ・・・・・・!?

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第17話「不死身の救世主」

 ヒュンケルとクロコダインがメチャクチャカッコいい!と大興奮してしまう回でした。魔王軍軍団長総出で潰しにかかってくるという大ピンチにかつての敵が味方となって駆け付けてくれる展開はベタながら燃えます。特にクロコダインの登場シーンは原作だとあっさりしていたという印象だったのですが、アニメは溜めに溜めた登場とBGMなどの演出も相まって非常に勇ましくなっていて感動しました。あのマグマの海からどうやって生き延びたのか気になるヒュンケルもまたヒーローらしい登場でカッコいいです。

 他にもポップがベギラマを撃ってハドラーに一矢報いるシーンも良かったですね。マァムのため、ハドラー相手に一歩も引かずに立ち向かうなど彼が強くなったことを実感してウルッときちゃいました。ベギラマが成功したのは前回のマトリフとの修行のおかげというのも良き。

 

 

ウルトラマンクロニクルZ ヒーローズオデッセイ

第4話「君の待つ明日へ」

 『ティガ』本編における「最終章三部作」をまとめた今回。まだ4話なのにいきなりティガの最終話をやってしまって大丈夫なんでしょうか?空を飛来するゾイガーの脅威、邪神ガタノゾーアの恐怖が短いながらも上手く伝わってくる内容でした。特に黒い雲と海に覆われた世界に堂々と現れるガタノゾーアの圧倒的なインパクは今なお色あせることはありません。ティガが為す術なく石にされた時の絶望感、そして光になった子どもたちによってティガ復活を遂げるシーンの盛り上がりもまた何度見ても感動します。(個人的にゼペリオン光線のポーズを微妙に間違えている子どもたちがちらほらいるのが微笑ましくて好きです)

 またクライマックスシーンにて、本放送の時はOPテーマが流れたのに対して今回はEDテーマである「Brave Love, TIGA」を流す演出になっていたのがちょっと意外でした。本来流れていた「TAKE ME HIGHER」と比べると少々盛り上がりに欠けるところはありますが、これはこれでアリと思うくらいには上手く噛み合っていたと思います。

 

 

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀

第10話(最終話)

 いよいよ最終回。今回はやはりトライストリウムの活躍が印象に残る内容でした。最初ヒロユキなしの3人でトライストリウムになったことに複雑な気分を抱きましたが、タイガトライブレードを振るい戦う姿はやはりカッコいいです。恐魔人ゼット相手にゼットとの絶妙なコンビネーションで立ち向かい(トドメをゼットに任せたのも先輩らしい振る舞いで思わずにっこり)さらに新技「レインボーストリウムバースト」でゼットン軍団を一掃するなど素晴らしい活躍ぶりに感激が止まりません。

 しかしその後のゼロすらも退けるタルタロスの強さには愕然としました。薄々わかってはいましたが平行宇宙から敵をいくらでも連れてこれるのが厄介すぎます。さらに「光の国を乗っ取り、第2の母星として「ザ・キングダム」を築く」という目的も判明してユリアンがさらわれるというまさかのオチにも驚きを隠せません。

 そしてゲネガーグの襲来によって本作が『Z』本編の前日譚だとはっきりわかったのは収穫でしたね。(1話だとゼットが勝手にゼロについて来た印象だったのですが、実際は勝手にゲネガーグを追ったゼットをゼロが引きとめに行ったのがちょっと意外でした)本作は今回で最終話でしたが、次回はしっかりと製作されるようなので安心。ラストシーンにて囚われの身となったユリアンが出会った「光に縛られた巨人」の正体は一体・・・・・・?目の形状からしてセブンタイプのウルトラマンっぽいのですが。次回作の情報が早く見たいです。

 

 

総評

 『ウルトラギャラクシーファイト』の第2弾として製作された本作。ニュージェネレーションウルトラマンを中心としていた前作に対して数多くのウルトラマンが登場し活躍するオールスター作品に仕上がっていました。特にマックスやネオス、果ては80にグレート&パワード、ジョーニアスと近年フィーチャーされないままだった不遇のウルトラマンたちに活躍の場を設けたのはファンとしてとても嬉しかったです。コスモスとジャスティスが合体したレジェンド、さらにはアンドロメロスまで出てきた時はテンションが爆上がりしましたね。またベリアルやトレギアたち闇に堕ちたウルトラマンたちの過去の掘り下げをしつつ、単なる過去編ではない展開に驚かされる一方でした。

 アクションは前作と同じように迫力満点の一言。目まぐるしく動き回るウルトラマン立ちの活躍は見ていて飽きません。そんなウルトラマンたちがチームを組んで共に戦う様子が新鮮です。また各ウルトラマンの活躍シーンにそれぞれの主題歌を流す演出がファンサービスに溢れており、バトルをより盛り上げてくれました。それだけに留まらずゼロの新形態やタイガの新技といった新要素までも盛り込んでくれる終盤の怒涛の展開は特に素晴らしかったです。

 一方で登場ウルトラマン全てを満遍なく活躍させようとした結果、個々の印象が薄れてしまっていたのは少々残念でしたね。(前作はニュージェネウルトラマンのキャラクターがそれぞれ濃かったのもあって余計そう感じます)どちらかというと「ファンのためのアクション集」としての側面に寄せていたという印象です。

 ともあれ毎回驚きに満ちており、非常に楽しめた本作でした。次回作も楽しみです。

 

 

はたらく細胞!!

第4話「ピロリ菌」「抗原変異」

 今回から一般細胞と乳酸菌を主役としたエピソードがスタート。(そういえばこの作品に度々出てくる一般細胞って体においてどんな役割を担っているのだろうか気になる)平凡な若者が小さなもののために奮闘する内容はありふれていますが、自分には何も出来ないと弱音を吐きながらも頑張る一般細胞の姿に心打たれました。可愛らしい乳酸菌たちとの触れ合いがまた素晴らしい癒しになってくれましたね。あとプリン体がまんまプリンで噴いた。

 また細胞たちの“性”ともいうべきものに踏み込んだ回でもありました。いつもの白血球が乳酸菌たちに理解を示してくれる一方で、好中球全体では最近の良し悪しを共有することが出来ずに基本攻撃してしまう習性が明らかになったのが納得するものの意外でした。細胞の擬人化作品であり彼ら個人個人に意思があるように描かれていますが、所詮は細胞。「細胞はそれぞれに課せられた役割や性質から逃れることは出来ない」ことがよくわかります。

 

 

はたらく細胞BLACK

第6話「腎臓、尿路結石、涙」

 前回のラストで出てきた赤い尿の原因が「尿路結石」だと判明した今回。劇中でも語られたように壮絶な痛みを伴うようで「痛みの王様(キング・オブ・ペイン)」とも呼ばれている恐ろしい症状は聞いているだけでゾッとします。結石破砕術で除去されてもそこから細菌が侵入してくる可能性があるのがまた恐ろしいです。また今回も投薬によって難を逃れた辺り、この体もいよいよやばいという危機感が募ってきます。

 血液をろ過してくれる「糸球体」周りのエピソードもまた悲惨です。特に「糸球体の数は生まれた時に決まり以降は数が増えることはない(=減っていく一方)」という情報には衝撃を受けました。涙を流したい時もあると訴える少女と、厳しく叱咤しながらも働かなければならないことを伝える老婆の関係性もあたたかみはあれど救われません。本家4話と同じように「彼らは自分の役割から逃れることの出来ない細胞」であることを嫌でも実感させられました。

 

 

 そういえばゴジラSPの公式HPを覗いてみると「抗えない未来(ゴジラ)を、覆せ。」というキャッチコピーが目に留まります。

 

godzilla-sp.jp

 

 この言葉が何を意味するのか気になりますが、HPに書かれたストーリーと前述のPVを見てみる限り「これから生まれてくるであろうゴジラの“誕生”を喰い止める」のが本作の物語の主軸になりそうと思えてきました。果たして本作のゴジラはどのようなことになるのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。