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2023年冬&春アニメ&特撮簡易感想 その1

 

 

 4月になり新年度に入ってから早数日。同時に春のアニメも少しずつ放送が開始されてきました。また今季もどの作品を見てどの作品の感想を書くのか考える瞬間が訪れたということで今現在頭を悩ませているところではありますが、何だかんだで新アニメの数々をチェックしていくのは楽しいですね。

 そして今回から簡易感想も2023年春のアニメ期間に突入。今回の感想では前季の残った作品も含めつつ完全な新規アニメは『ちびゴジラの逆襲』のみとなっていますが、お目当ての作品が始まると同時に増やしていく予定です。というわけで、2023年春アニメ感想もよろしくお願いします。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

スパイ教室

第12話(最終話)「File 《愛娘》のグレーテ」

 またもや時間を遡り、不可能任務達成後の休暇中にまで戻った最終回。灯のメンバーで美味しいパイのお店を守る!というどっかで見たような日常が描かれていたのでちょっと微笑ましかったです。お店のレシピを買い取ろうとする悪徳商人相手にリリィたちの特技がそれぞれ炸裂していく様子は少々気の毒に感じたものの、彼女たちの個性で悪人を成敗していくのは素直にスカッとしましたね。

 またグレーテ主導の作戦ということもあって、彼女の掘り下げがまたもや見られたのも大きな特徴。中でもクラウスが残したパイのレシピを解読するシーンはグレーテだからこそ出来た芸当で感心させられます。同時に1人で抱え込みがちだったグレーテにリリィたちが支えてあげる展開が印象に残りました。いじわるながら鋭い指摘をしていくモニカなど、互いのミスをフォローし合える関係が築かれているのは実に素敵だったと思います。
 しかしCパート、現在の時間軸に戻ってからもう1組のチームと連絡が取れなくなったラストには衝撃を受けました。その直後のモニカのティアに向けた「裏切るのか?」発言もかなりショッキングです。続きが気になるところで終わってしまったので2期を期待したいのですが……あるんですよね!?あると言ってください!(来週発表があるらしいのでそれが2期だと期待しておきましょう)

 

総評

 ラノベ原作のアニメ化として放送された美少女×スパイ作品でラノベらしいセリフ回しのケレン味も魅力的でしたが、それ以上に注目すべきは騙しの演出。いわゆるアクションや諜報活動といったものがメインではなく、本作はスパイの「欺く」要素に力を入れていました。本筋では隠された8人目など何かしらのギミックが仕込まれており、終盤それが回収されてイメージがひっくり返っていくのが売りだったと言えます。視聴者を騙す叙述的な要素もあるので、この大胆な大どんでん返しに乗れるかどうかが本作の大きな評価に繋がると思いました。

 そんなトリックありきの作風なので最初は登場キャラの印象が薄かったものの、中盤からそれぞれを掘り下げた日常回を挿入してくれたのはありがたいポイントでした。おかげで後半の《愛娘》編はメインのグレーテ共々スポットが当たった少女たちの活躍や感情の機微を大いに楽しむことが出来ましたね。個人的には実質メイン回が2つあったジビアが印象的で、過酷な境遇とスパイになった動機、そこから来る面倒見の良さに深く感銘を受けました。リリィとのコントのようなやり取りも多めで見ていて楽しかったです。

 

 

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

第37話「メイド・イン・ヘブン その②」

 あまりにもあっけなさすぎた最期。加速を続けるプッチ神父相手に立ち向かうものの、徐倫たちが死亡する展開には思わず絶句してしまいましたね。仲間が次々と倒れていって最後には徐倫が……という構図には原作既読済みの身でもショックを受けてしまいます。エンポリオを逃がすためにプッチに向き合う徐倫の「来いッ!プッチ神父」のシーンは作画の勢いもあってボロボロと涙腺にきましたよえぇ。(その他にも承太郎が目先の勝利よりも娘を守るシーンや、徐倫の許しによってアナスイの想いが報われるシーンもほろりときましたね)

 しかし要所要所でジョジョシリーズ特有の“託す”描写が見られたのが今回の重要なポイント。劇中でも徐倫が言っていましたが、アナスイが身を挺して仲間を守り、承太郎たちが徐倫を守ったからこそエンポリオだけは生き残ることが出来たことがわかります。去っていく者が意志を託し、先に進むものが受け取っていく……そうやって勇気と精神を受け継がれていくことこそが本作の「人間賛歌」であることを改めて実感しました。

 また本編とは関係ない場所で岸辺露伴の名前が出てきたのも印象的。サラッとラスボスの能力を上回って漫画を描いていることに微笑ましくなるものの(でもあのまま加速し続けていたのなら原稿も朽ちてチリになってそう)、過去の部のキャラたちもこの現象に巻き込まれていると思うと少々ゾッとする話でもありました。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第1話「A word to the wise is enough.(一を聞いて十を知る)」

 12年前に好評を博したヒーローアニメ『TIGER & BUNNY』。その2期となる本作のテレビ放送がついに開始されました。ネトフリでの独占配信を聞いてからずっと待ち焦がれていたので本当に嬉しいです。反面NHK放送ということでヒーロースーツにあるスポンサーロゴは消された状態というのは残念なところ……現実に存在する企業やブランドの名前が入っているのが魅力の1つだったので、遺憾の意を抱いてしまいますね。

 しかし本編の面白さは期待通り。鏑木・T・虎徹(かぶらぎ・T・こてつ)/ワイルドタイガー」と「バーナビー・ブルックスJr.」の主人公コンビも相変わらずで、些細なことで喧嘩したと思ったら事件解決では一致団結するお約束に流れには安心感を覚えました。何より表向きは口をきかない状態のままで犯人逮捕のためのコンビネーションを魅せてくれたのがグッド。言葉を交わすとも相棒のことを理解しあっている辺り、この2人も成長していることが読み取れます。

 そんないつものタイバニを見せてくれた一方で、生意気な新ヒーローの登場やバディシステム導入といった新要素も気になるところ。特に虎徹とバーナビーに倣って他のヒーローも手を組むという展開がどのような化学反応をもたらすのか、実に楽しみです。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第1話「怪獣島のちびゴジラ

 ゴジラを可愛らしくデフォルメしたキャラクター「ちびゴジラ」を主役としたアニメシリーズがついにスタート!小さな怪獣たちが仲良く暮らす様子を描くミニアニメーションということで大いに癒されに来たのですが、開幕ちびゴジラの可愛い見た目に反したナチュナル畜生っぷりに爆笑することになりました。

 まず気絶している「ちびメカゴジラ」相手に放射熱戦を吹きかけるシーンだけでも面白いのに、謎のボケを連続してかますわ相手の申し出にはとにかく無関心だわとちびゴジラがマイペースすぎて笑いが止まりません。対するちびメカゴジラのツッコミもキレキレで、時々いつもの松岡禎丞さんのノリになっている気がするのが何とも愉快でした。

 あとは多くの人が知る怪獣王ゴジラがちびゴジラのお父さんとして登場したことにはびっくりしましたね。(他の怪獣たちも元ネタが親なのでしょうか)他にも放射熱戦の温度が16万度だったり50万度だったりと、作品によって熱戦の設定が異なるネタをさらりと披露したのも意外。幼児向けの作品ながら、ゴジラオタクの知識を試そうとしているのかもしれないことに不思議とワクワクさせられます。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第52話「帰ってきたユウディアス!」

 4月の新シーズンということでゴーラッシュも新章突入!

 …………とは言っても、戦争を終わらせたユウディアスが帰還した地球の現状は中々に重苦しいものでした。竜宮兄妹なる奴らに掌握されたMIKによって、宇宙人とその関係者がみんな地下に追いやられた事実には少々唖然とさせられます。ラッシュデュエルによる相互理解・非暴力で宇宙戦争終結した矢先、今度は地球で暴力による宇宙人迫害が蔓延しているのは何とも無情ですね。

 2年経ったということで遊歩たちメインキャラたちが成長している姿を見れたのは嬉しかったのですが、遊飛がやさぐれてしまったのはまた地味にショック。上述のこともあって遊飛がああなるのも無理はないとはわかるものの、あの明るかった少年がラッシュデュエルを「子どもの遊び」と吐き捨てるようになってしまったことに悲しみを覚えます。

 そしてアイツはどうやら諸悪の根源である「竜宮フェイザー(りゅうぐう・フェイザー)」とデュエルをしていたようですが、明らかにアイツの負けフラグなのでこれまた不穏。(今回出てきたシルエットはマキシマム召喚ですかね?)相変わらず底抜けのポジティブぶりを見せる全肯定ユウディアスが数少ない癒しとなっている中、どこまでかつての明るい空気を取り戻していくのか見ものですね。

 

 

ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ

第10話「紡がれた可能性」

 

──ウルトラマンエックスとユナイトします──

 

エックス ユナイテッド!!

 

 前回に続いてエックスの戦いを振り返る内容でしたが、今回はゼロ以外の客演をまとめたものとなっていました。ギンガやビクトリーといったニュージェネの先輩はもちろんのこと、あのウルトラマンマックスとの共演もあったなど今考えても見応えのある共演が目白押しだったと思います。劇場版で共に戦ったウルトラマンティガ、そして彼らの力を得たベータスパークアーマーの活躍をガッツリ見られたのも嬉しかったです。ただその一方であの神回であるネクサス客演回について全く触れられなかったのはすごい不満なのですが……!

 そんな他のウルトラマンだけでなく、本編の頼もしい仲間たちにも目を向けてくれたのが今回の素敵なポイント。大地が所属するXioはニュージェネの防衛隊の中でも個人的なイチオシなので、わかりやすく紹介してくれたことに思わず内心ガッツポーズをとってしまいました。そして何といってもサイバーゴモラをしっかり紹介してくれたのが最高でしたね。大地とエックスのかけがえのない友人にして相棒を見て、また動いてくれるところを眺めたくなったほどです。

 

 

 余談ですが、今回紹介した中で個人的に注目しているのは地味に『ちびゴジラの逆襲』だったりします。本作は放送時間が土曜の朝7時なうえ、YouTubeの配信も静かなのでマイナー気味になりそうですが、ゴジラ好きとしてはこうした入り込みやすい作品から多くの人にゴジラを知ってもらえればなぁ、と考えています。

 そしてゆくゆくは他のゴジラ作品も手に取ってドンドン沼に沈めていき……とまではいかずとも、普段怪獣映画などを見ない人にもゴジラの興味を知ってもらいたいですね。当記事を読んでくれている皆様も、この感想を読んで本作を見ていただけたら幸いです。

 

 

 ではまた、次の機会に。