新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

ウルトラマントリガー 第6話「一時間の悪魔」感想

共に戦う仲間戦士

イグニスは印象がよく変わるなぁ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 強固な壁を潜り抜け

 トリガーが敵にボコボコにされるという衝撃的なシーンから始まった今回。強敵「サタンデロス」を相手に如何にして立ち向かうのかを中心に描かれました。アキト主導でナースデッセイ号を改造・調整したり、ヒマリがサタンデロスに近づくための操縦準備に取り掛かるなどGUTS SELECTのメンバーそれぞれが出来ることを果たそうと全力を尽くす様子が見られたのが良かったですね。

 ウルトラマンでも手こずる脅威を前にしても諦めずに戦う人間たち、というシチュエーションはウルトラシリーズではお約束なので、本作でもそれをきちんとやってくれたことを嬉しく思います。乱入してきたヒュドラムをトリガーが食い止めている間、サタンデロスをナースデッセイ号とガッツファルコンで迎え撃つ構図も素敵でしたし、防衛隊がキチンと活躍してくれたこともあり見ていて楽しかったです。

 

 そして何と言ってもイグニスの活躍が見られたのが最大のポイントですね。ここまでほぼケンゴたちに迷惑ばかりかけてきた彼ですが、サタンデロスの攻略法を教えて協力してくれたことに驚かされました。「サタンデロスの中にあるお宝が目当て」説や「ケンゴたちを油断させた後に何かを盗み出す」説などを予想していた中、特にそういったこともせず立ち去っていったことにも困惑を覚えます。

 しかし「他人の星を好き勝手荒らす奴が許せない」と言う発言、そしてサタンデロスをけしかけてきたのがヒュドラムだったこともあって彼の狙いがヒュドラムだとわかってからは強く納得しました。故郷の星をヒュドラムに滅ぼされた回想シーンも明かされ、彼のヒュドラムへの怒りが伝わってきます。また滅ぼされた故郷と現在の地球を重ね合わせているかのような描写があったことも印象深いです。故郷と同じような悲劇を繰り返したくないという想いと、それを止めようとするケンゴを純粋に応援してくれる彼のお人好しな部分が見られて興味深かったです。

 一方ラストシーンにて、ヒュドラムを倒すためにウルトラマンの力を欲しているかのような様子を見せたことが気になりました。ケンゴに対してフレンドリーに接し、彼からトリガーになった経緯を聞き出していましたし、彼がトレジャーハンターをしている本当の理由は「ヒュドラムを倒す力」を手に入れるための可能性が強くなりました。

 問題はイグニスがどうやってウルトラマンの力を手に入れるかですが、ケンゴからトリガーの力を奪うのは今回親睦を深めたこともあってありえなさそうなのです。ということは火星にいって巨人の石像を探すとかしそうですね。もしかしたらイグニスが本作2人目のウルトラマンになる可能性が出てきてワクワクしてきました。実際にそんな展開が待っているのかわかりませんが、ちょっとだけ期待して見たい所存です。

 

 

  • 歪められた正義を振りかざす殲滅兵器

 今回登場した「惑星破壊神 サタンデロス」は本作初のロボット怪獣。見てわかる通り『タイガ』に登場したギガデロスに強化改造を施した兵器のようです。ギガデロスのスマートなスタイルはそのままでカッコいいと思い一方、青色の意匠が入っている以外はほぼほぼギガデロスと同じ見た目なのであまり新鮮味がないのが少々残念ですね。

 

metared19.hatenablog.com

↑当時の感想に関してはこちらの記事を参照。

 

 しかしその戦闘能力はギガデロスに負けず劣らず強力。あちらが持っていた分裂能力がなくなった代わりに、『マックス』版ゼットンを彷彿とさせる強力なバリアで一切の攻撃を通さないという厄介な兵器に仕上がっているのが特徴的です。(ギガデロスが攻撃を吸収するのに対して、こちらは攻撃を防ぐというコンセプトなんですね)しかも攻撃力も高く、トリガー相手に3度も勝利しているという事実に衝撃を受けました。1日1時間しか動けないのも逆に恐怖を煽る要素になっていて面白いですね。「23時間は動かない毎回決まった時間に破壊活動を始める機械」というのは実際に想像してみると中々に恐ろしいです。キングジョーがから続くロボット怪獣の系譜に相応しい圧倒的な強敵と言えます。

 またサタンデロスをけしかけてきたのがヒュドラムであった事実にも思うところがありました。というのも元となったギガデロスがトレギアによって暴走させられたという経緯があるので、そこからさらにヒュドラムによって改造され攻撃するために使われたと思うと悲しみを覚えます。青い巨人との縁がつくづく壊滅的なギガデロス、そしてそれを回収して回っているイルトに同情の念を抱かずにはいられませんでしたよえぇ。

 

 

  • 怒れる連撃、悪魔を討つ

 そういうこともあってヒュドラムへの怒りがさらに高まってきた中、トリガーの反撃が今回のもう1つの見どころでした。ユナに直接攻撃を加える非道(発言からしてユザレを目覚めさせるのが目的?)を行ったヒュドラムに対しケンゴが明確に怒りの感情の見せてからの攻撃は印象的で、スカイタイプでの連続攻撃で相手に動く隙を与えない暴れっぷりにには見入りました。特にスカイアローで斬りつけつつサタンデロスの足を撃ち抜いて動きを止めるシーンは最高でしたね。それぞれの敵に適切な攻撃をしつつ仲間の援護もしてくれるナイスプレーに惚れ惚れします。

 その後もキレたヒュドラムをランバルト光弾で素早く倒してみせるなど、最後までスカイタイプの特徴であるスピーディーなバトルを魅せてくれました。ここまで戦い慣れしていないように見えてきたケンゴですが、徐々に闇の巨人相手にも真っ向から勝てるほどに成長してきていることを実感します。未熟な戦士が少しずつ強くなっていく様子は見ていて気持ちがいいので、次回からもどんどん頑張ってほしいです。

 

 

 というわけで派手なバトル多めでかなり楽しめた回でした。特にここまで印象が何度も変わってきたイグニスが初登場時の復讐鬼ポジションに戻ってきたのが嬉しかったですね。飄々としてながらもヒュドラムへの憎しみを募らせている“復讐のトリックスター”である彼が一気に魅力的になってきたように思えてきました。他にもヒュドラムのかつてのトリガーを知るセリフやケンゴが見た謎の光景、といったトリガーの過去についてもこれまた布石が示されたので、ここから先の種明かしもさらに気になってきますね。波に乗ってきたトリガーの今後が楽しみです。

 そして次回は何とウルトラマンゼット&ハルキが登場!待ちに待った前作のウルトラマンとの共演が早くも見られることにテンションが上がります。特に『Z』は劇場版などがなかったため、ほぼ半年ぶりに活躍が見られるということもあり非常に楽しみです。敵も前作名物のバロッサ星人である点も個人的に嬉しいところ。早くも次回が待ちきれなくなってきました。

 

 

 ではまた、次の機会に。