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ウルトラマントリガー 第22話「ラストゲーム」感想

ゴクジョーな絆をここに

イグニスが無事で本当に良かった・・・・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 闇の中で勝ち取った絆

 前回のラストで視聴者に衝撃を与えたイグニス。今回はそんな彼の物語の大きな決着が描かれました。ヒュドラムへの復讐とはまた別に、故郷のリシュリア星の復活を考えていた彼がユナを使ってエタニティコアに辿り着くことを狙っていたことがわかり、そのうえで地球とユナを守ろうとするケンゴたちに「賭け」を持ち出す様子には見入りました。ケンゴたちのことは放っておいてもいいのに敢えて彼らにチャンスを与える辺り、イグニスも彼らに対して情が移っているのがわかりますね。(わざわざメッセージを残す点など妙に律儀に感じます)

 そのひと悶着の中でもケンゴやユナがイグニスを信じようとするのが良かったですね。アキトに関しても最初はイグニスに怒りを抱いていたものの、「大切な者を失った」点でイグニスへの想いを寄せるようになったことに胸が熱くなります。前回まではイグニスがアキトたちに歩み寄ってきましたが、今度はアキトたちがイグニスに歩み寄れるようになったわけです。

 彼らのその想いに応えてか、ヒュドラムとの戦いでも何だかんだでイグニスがケンゴたちを「仲間」と呼んでくれたのも嬉しかったところ。誘拐の件も最終的にイグニスがキチンと謝罪したことで、無事和解してくれて安心しました。

 

 戦闘シーンでは後述のメカムサシンの刀を持ったトリガーダークの殺陣も見事でしたが(時々入るスロー演出がここすきポイント)、印象に残ったのはやはりトリガーダークが光を纏ったことですね。ケンゴたちの想いがそのままイグニスの力になったというシチュエーションに、ここまでのイグニス関連の積み重ねの集大成を感じます。

 何より感動したのがトリガーダークのまま光を力に変えたこと。体の外皮が剥がれて光のトリガーになりそうでならなかったことは残念でしたが、闇が光を纏ったままで戦うという構図は12話の時に感じ取った「闇を否定せずに受け入れる」考えがそのまま反映されているように感じます。闇を光に変えるのではなく、闇そのものと光を合わせる在り方は、イグニスが復讐を超えた仲間との絆を手にしたことを確信しましたね。

 何はともあれ、宿敵ヒュドラムとの戦いにも決着をつけたイグニスが無事だったことにホッとします。ケンゴたちとそのまま協力出来るわけではないようですが、これからのイグニスがどうなっていくのか見守っていきたいと思います。

 

 

  • 外敵切り裂く傾奇者(かぶきもの)

 今回登場した怪獣「ラクリ武者 メカムサシン」は久しぶりの登場であるロボット系の怪獣。イグニスが送り込んだ(らしい)刺客ですが、武者というより歌舞伎役者のような出で立ちが異様に目に焼き付きます。というか大仰な喋り方といい、終始シリアスだった今回の空気感にはあまり似つかわしくないコミカルさがあるキャラクターとなっています。

 しかもやたら強かったのがこれまた驚きです。グリッタートリガーを相手に立ちまわって追い詰めていくだけでもとんでもないことなのに、ナースデッセイ号の砲撃も防いだ時は開いた口が塞がりませんでした。トリガーたちのコンビネーションで倒されたとはいえ、ロボット怪獣の例に漏れず、かなりの強敵としての印象を残していったと思います。イグニスはこんな強いロボットをどこで手に入れてきたのでしょうか・・・・・・?というかこいつをヒュドラムにけしかければ良かったのでは?と思わなくもない。

 

 

  • 裏切り者の末路・壊れた関係

 イグニスがケンゴたちとの信頼を勝ち取ったのとは対照的に、ヒュドラムの方はカルミラたちを罠に嵌めたのが今回のもう1つのポイントでした。相変わらずバラバラだった闇の巨人勢ですが、ここにきてその関係が裏切りによって壊れていく様子が読み取れます。ヒュドラムもついに本性を表したようですね。

 しかしヒュドラムの計画の結果は上述の通り失敗。仲間との絆で力を得たイグニスに敗北したうえ、カルミラに吸収されてしまうという何とも哀れな結末を迎えた時には驚きました。ヒュドラムが軽視していた「信頼」がイグニス戦での彼の敗因になっただけでなく、それを軽んじたが故に切り捨てた仲間に消されるというのは何とも皮肉めいています。今まで他人を喰い物にしていた彼が喰われて死ぬ最期も因果応報といったところです。

 それにしても、今回の件で闇の巨人の仲間関係は完全に瓦解したと見て間違いなさそうです。カルミラがヒュドラムを手にかけた今、残るダーゴンに危機が迫っているように思えます。仲間との信頼を唯一知り得たダーゴンがこのままカルミラに消されるのは非常に心苦しいので、彼の無事を祈ってしまいますね。

 

 

 とか思っていたら次回は案の定ダーゴン回。予告映像やケンゴのセリフからして、ダーゴンがカルミラに無理矢理暴走させられるようでハラハラさせられます。ユナに対する想いもありますし、ダーゴンがどのような結末を迎えるのかとても気になります。来年の放送が待ちきれないです。

 

 

 ではまた、次の機会に。