引き金は僕だ
光と闇を超え、希望の輝きが今目覚める
- 闇を抱いて、光となる(某風来坊リスペクト)
凄まじい展開の連続だった前回に続き、今回のトリガーも衝撃の内容でした。まず何と言ってもトリガーとケンゴの正体。前回「トリガーを光の巨人に変えたケンゴは何者なのか」と疑問を提示しましたが、それに公式が「トリガーはケンゴ自身だった」という答えを出してきた時には度肝を抜かれました。(トリガーがケンゴに対して神妙な反応を示したのも、思えばもう1人の自分と出会ったことへの困惑からだったのかもしれません)ケンゴから分離した闇こそがトリガーダークであり、彼と一体化を果たしたのがウルトラマントリガーだったということでしょう。
このケンゴがトリガーを受け入れるシーンは中々に印象深いですね。闇そのものを否定して光にするのではなく、受け入れて光に変える描写は『ティガ』とはまた違った趣きが感じられます。ケンゴの「希望に光も闇も関係ない!」という言葉にちょっとウルッときます。光も闇も関係なく包み込みこんでいく・・・・・・「人は誰でも光になれる」からさらに発展した考えに深く感動しました。
他にもパワータイプとスカイタイプがそれぞれ別の場所に封印されていた点などがさらっと明かされたシーンも良かったです。トリガーが火星、カルミラたちはそれぞれ宇宙に放逐されていたのも彼の戦いの結果だとわかり嬉しくなりました。それ故にヒュドラムがイグニスの星を荒らしたのもその星の近くで復活したからなんだろうな~、といった妄想が捗ります。
ただその辺りを示した前半はトリガーが突然もう1人のケンゴになるわ、トリガーがマルチ、パワー、スカイの3人に分離するわと唐突な絵面が連続して発生したので初見は困惑しっぱなしでしたね。この視聴者おいてけぼりのスピード感は嫌いじゃありませんが、もう少し説明が欲しかったところです。
また結局のところケンゴは何者なのか?という疑問も新たに湧いてきます。彼がトリガーそのものであるのはわかりましたが、何故今まで普通の人間として暮らしていたのかは全くわかっていないので、やはり彼の存在が不気味に感じられます。インナースペースでのトリガーの光線を突然バリアを出して跳ね返すなど、ただの人間ではないことは確実なので、ここからどんな秘密が明かされるのでしょうか。
- 遥かな時を越え紡がれる、金碧輝煌の巨人
GLITTER TRIGGER ETERNITY!
BOOT UP! GLITTER ZEPERION!
「宇宙を照らす、超古代の光!!」
「ウルトラマントリガー!!」
GLITTER TRIGGER!!
ETERNITY!!!
ユザレの想いを受け継いだユナがエタニティコアの欠片から創り出したキーで変身したトリガーの新形態「グリッタートリガーエタニティ」。ついに登場したトリガーの最強形態です。ティガと同じように「グリッター」の名前を冠しているのはもちろんのこと、近年の最強形態としては珍しく名前に「ウルトラマン」がないのが特徴的です。*1
見た目に関してはまずカラーリングが目につきます。全身が直視できないほどに光り輝いていたティガとは異なり、銀色や赤みがかったオレンジも合わせることでだいぶ落ち着いた金色に仕上がっていて非常に見やすいです。それでいて顔まで金色になっている辺りがグリッターらしくていいですね。デザインに関しては思った以上にシンプルになっていますが、胸のカラータイマーが3つに増えているなど要所要所でこれまでになかったものを取り入れているのが面白いです。(個人的には頭部のトサカがライオンの鬣のように逆立っているのがカッコよくてお気に入り)
戦闘に関してはいきなり光線で闇の巨人4体を薙ぎ払う、トリガーダークの攻撃を跳ね返すなど技のどれもが大幅にパワーアップしていることに驚きました。専用武器である「グリッターブレード」を使った攻撃もスタイリッシュでカッコいいです。他にも3人に分身して攻撃するなど、最強形態に相応しい強力な技の数々に惚れ惚れします。
一方でこれらのパワーをケンゴが制御出来ていないというのが面白いと思いました。光線の反動で膝をつき、数回技を出しただけでカラータイマーが鳴り出すなど消耗が激しく使いこなせていないのは珍しく感じます。同時にグリッターの力の強大さを演出しつつ、かつこの形態ばかりが使われないようにするいいアイディアだとも感じられますね。こうしておくと「いざという時の切り札」としてのイメージがより強くなってくれるでしょう。今しばらくは力に振り回されているケンゴですが、終盤は使いこなして大活躍するだろうという期待も込めて、この最強形態の今後を楽しみにしていたいです。
- 笑顔を信じる者、復讐の闇に呑まれる者
ケンゴ以外にも現代に残ったメンバーそれぞれの熱い一面が見られたのも今回の見どころの1つ。中でも個人的にお気に入りなのがアキトの覚悟ですね。街を破壊するトリガーダークを見て彼を撃とうとするなど、彼の暴走を止めようとする姿勢に感動しました。ケンゴが笑顔を奪うような真似をしていることが許せないことがよくわかります。
説得のシーンでもケンゴの「みんなを笑顔にしたい」考えに賛同してくれていたことを明かすなど、アキトのエモい姿がこれでもかと見られて興奮しました。ここまで声を荒げられるのも、ケンゴに反発しながらも心を通わせてきたアキトだからこそと言えます。序盤はケンゴとアキトの関係をじっくり描いてきただけに、この一連の流れが心に強く響きましたね。
一方でかなりショッキングだったのがラストのイグニス。グリッタートリガーエタニティが何とか倒したトリガーダークの闇をその身に吸収するシーンには驚かされます。6話でヒュドラムを倒すためにウルトラマンの力を欲していた描写がありましたが、それがこんな形で回収されるとは思ってもみませんでした。
彼がトリガーダークになるのか!というワクワクもありますが、復讐のためとはいえ闇の力を手にしてしまったイグニスに悲哀を覚えずにはいられません。少なくともこれまで見せていてギャグ描写はもう見られないかもしれないと思うと胸が痛みます。そのギャグ要素が失われたことを暗に示しているかのように、闇を吸収したイグニスの笑顔が邪悪なものになっていたのも悲しかったです。
ケンゴを信じてどこまでも「笑顔」のために戦ったアキト、復讐を果たすために「笑顔」を捨てたイグニスと対照的な道を辿っている両者。この先それぞれがどのような結末を迎えるのか気になる限りです。
さて物語前半の山場を乗り越えてからの次回は何とマルゥルの主役回!姿を消したタツミ隊長の行方を捜すため、「名探偵マルゥル」として活躍するようです。予告映像を見る限り初代メトロン星人リスペクトのちゃぶ台シーンなど、ファンがニヤリと出来そうな要素も多めにありそうなのが嬉しいですね。ここまで目立ったシーンがあまりなかったマルゥルの活躍を是非期待したいです。
ではまた、次の機会に。