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ウルトラマントリガー 第14話「黄金の脅威」感想

運命の戦いと出会い

リブットの余裕と貫禄が凄まじい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 異次元より現れし刺客VS異次元より現れし戦士

 今回のトリガーは待ちに待った客演回。『ウルトラギャラクシーファイト』にて強敵として立ち塞がった「アブソリュートタルタロス」と新キャラ「アブソリュートディアボロ」、さらに「ウルトラマンリブット」までもが参戦する豪華なエピソードでした。カルミラたち闇の巨人は前々回受けた傷が原因で本調子が出ず傍観する羽目になるなど、まるで「劇場版ウルトラマントリガー」とも言うべき感覚で見れましたね。(本編の敵キャラとゲスト敵キャラが最初に争うのが実に映画っぽいです)

 肝心の本編はアブソリューティアンの2人がエタニティコアを狙ってこの次元の地球を狙ってきたというもの。最初は「奇機械怪獣 デアボリック」を尖兵として送り出し、トリガーの持つエタニティコアの力を知ってからディアボロ自身が動き出すという流れは実に悪役らしい堅実さでした。

 ディアボロ見た目通りの力自慢のようで、トリガーパワータイプ相手に真っ向から殴り合える辺りかなりの強さであることが伺えます。「コスモ幻獣拳」なる技を使ってきた時は思わず聞き直しましたが、実力も申し分ないのでタルタロスの仲間なだけあると感じましたね。

 

 対するリブットは後半のラスト数分になってようやく登場しましたが、その分印象的な活躍をしてくれました。トリガーが苦戦したディアボロと渡り合い、彼を退かせるだけの実力は見事の一言。シラット*1を駆使して相手の攻撃を受け流すような戦闘スタイルに惚れ惚れします。

 他にも後述の悩めるケンゴに対して人間の姿で優しく語りかけるシーンも良かったですね。ケンゴの問題を一目で見抜き、余裕を持って諭してくれる姿はこれまたカッコいいです。短いながら先輩ウルトラマンとしての貫禄を見せてくれたと思います。

 

 

  • 自分に出来ることを

 そんなリブットたちの印象が強かった本編ですが、同時にケンゴの苦悩もしっかりと描かれていたのもポイントでした。前々回の件でユザレに託された想いを背負い、ウルトラマンとして戦うことを改めて誓うケンゴは中々に勇ましかったです。

 しかしデアボリックとの戦いが始まってからは一変して、無茶ばかりするケンゴの痛々しい姿が目に焼き付きました。エタニティコアの力を使いこなそうとしてグリッタートリガーエタニティに変身するものの、使いこなせず満身創痍に陥っていくのでかなり不安になりながら見ましたね。「僕がやらないと」という気持ちばかりが先行しているのが目に見えてわかります。いつもスマイルスマイルと言っている本人が笑顔になれていない様子は見ていて辛いです。

 またそんなケンゴを「強いね」と評するユナにも驚きました。ユナはユナでユザレの末裔としての重責を抱えているので、自身の役割を果たそうとするケンゴが強く見えるのかもしれません。しかしながら自分の身を省みず傷つけてしまっている今のケンゴはどうしても強いとは思えません。1人で全てを為そうとしている彼に、リブットがどのような叱咤激励をしてくれるか気になるところです。

 

 一方激化する戦いに備えて、ナースデッセイ号の「真の力」を解放しようとしているアキトの様子も見られました。自分に出来ることをしっかりと果たそうとしている点はケンゴと同じですが、こちらはそれほど無茶をしていてないので安心して見れますね。イグニスと情報交換するなど、役割を果たす一歩を確実に踏み締めているのが伝わってきます。彼が解放しようとしているナースデッセイ号の力も含め、次回の彼の活躍が楽しみです。

 

 

  • 未来を信じて進むED

 本編以外の要素では、OPとEDに変化が現れたのも今回の特徴。OPの方は歌詞が2番目になったくらいの変化ですが(「引き金は僕だ 準備はいいか?」の下りがめっちゃ好き)、EDは新曲「明日見る者たち」に変わっていました。こちらの新EDは何とケンゴ&ユナ&アキトを演じる3人が歌っており、実質彼らのキャラソンと言えます。

 曲としてはまずバイオリンから始まるしっとりとした曲調が印象的。これまでの激しい曲の数々とは大きく異なり、どこか悲しげな雰囲気に心が呑まれそうになります。一方で歌詞は「手に手を取り信じあおう」「共に超えていこう」と仲間との絆を強調した内容になっているのがいいですね。これから先の過酷な運命を予感させながらも、負けずに立ち向かっていくケンゴたちを歌っていることが伝わってきます。彼らに待ち受ける戦いと共に聞いていきたい曲だと思いましたね。

 

 

 他にも書ききれなかった感想としては例によってハイクオリティの特撮と戦闘シーンがあげられます。特に今回は個人的に大好きな坂本監督のアクションということもあって全体的に満足度の高いシーンばかりでしたね。中でも前半の「グリッタートリガーがデアボリックを真っ二つに切り裂く瞬間」と後半の「学校の教室視点で描かれるリブットVSディアボロ」辺りはお気に入りの名シーンです。次回はさらに激しいバトルが繰り広げられると思うので、今から楽しみで仕方がありません。

 

 そんな次回はディアボロを倒すためにナースデッセイ号の真の力解放作戦が展開される模様。アキトだけでなく、隊長や他のメンバーの活躍も見られそうでワクワクしてきます。対するケンゴはリブットと何故かダンスするようです。何で今踊るの!?という疑問が浮かびっぱなしですが、如何にしてグリッタートリガーを使いこなせるかは興味があるのでこちらにも期待したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:東南アジアに伝わる伝統的な武術。インドネシア語では「プンチャック」とも呼ばれている。