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ウルトラマントリガー 第25話(最終話)「笑顔を信じるものたちへ ~PULL THE TRIGGER~」感想

今 撃ち抜け光

そして、新たな未来に向けて引き金を引く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 全ての力で救え世界を

 ついに始まりましたトリガー最終回。第2形態と化したメガロゾーアの圧倒的な力に負けず、必死に喰らいつく2大トリガーが早速活躍する幕開けとなりました。初っ端からメガロゾーアによって破壊された街が映し出されていたのもあって、トリガーたちを追い詰めるメガロゾーアが中々に恐ろしかったですね。そのうえエタニティコアの暴走による地球崩壊の危機まで迫っているので、いつになく緊迫感に溢れていました。

 そんな状況を如何に打開するのか気になっていたところ、「トリガーの光と闇を合体させつつ、ナースデッセイ号で増幅させて暴走を中和する」という作戦が行われたのが興味深かったですね。22話でのイグニスなどの伏線もありましたし、何よりここまで光と闇それぞれを受け入れる作風を見せてきた今回だからこその納得のいく流れだと言えます。

 また今回の戦いが終わった直後、ケンゴがカルミラに手を差し伸べる展開にも驚かされました。ここまでの話の流れからしてそうなるだろうとは薄々予想してはいましたが、思っていたよりも直球で描き切った、という印象です。上述の光と闇の話といい、「闇を一概に悪いモノとして扱わない」本作の在り方が改めて強く示されていたかと思います。何より、ずっと気がかりだったカルミラの最期にある程度の救いが与えられてホッとしましたね。

 

 

  • 光と闇と笑顔を結びつける、真実探求の巨人

 

TRIGGER TRUTH!

BOOT UP! TRUE ZEPERION!

 

ウルトラマン・・・・・・トリガー!!」

 

TRIGGER TRUTH!!!

 

 イグニスが所有していたトリガーダークの力を受け取って誕生したキーで変身したトリガーの真形態「トリガートゥルース」。まさかまさかの最終回限定形態です。グリッターが光そのものなら、トゥルースはまさに“光と闇が両方そなわり最強に見える”いったところでしょうか。(トゥルース(真実)という名前からして、これがトリガーの真の姿なのかもしれませんね)

 その姿はマルチタイプをベースに黒いラインがところどころに加わったようなもの。頭部や目の周囲にも黒い意匠が見られて若干力強さを感じさせるものの、邪悪そうには見えなくなっていますね。先輩のニュージェネウルトラマン以降黒の意匠が増えてきたからか、結構すんなり受け入れられました。

 また不思議なことに赤と紫の配置がティガそのものに近くなっていることもポイント。闇の力を受け入れたことでよりティガに近くなっているのでしょうか。この辺りの疑問は結構尽きません。

 

 戦闘では意外にもメガロゾーアに一度追い詰めれられたことにちょっとズッコケてしまったものの(まぁ暴走を止めることが第一のようですし)、以降は見事に立ち向かってくれたのが良かったです。何より子どもたちの声援を力に変えるという、まんまティガ最終回のオマージュをやってのけてくれたのでテンションが上がりました。ミツクニ会長があの最終決戦をきちんと思い出してくれたのも嬉しかったですね。

 それでいてナースデッセイ号の支援、つまりはGUTS-SELECTのみんなの助けを受けて勝利したのも素敵なところ。トゥルースは最強とは言い難いものの、仲間と力を合わせて困難に立ち向かうための形態だった、と見終わった際には感じました。

 

 

  • いつか笑顔で帰る日まで

 熱い戦闘パートの後に待っていたのはまさかの結末。メガロゾーアを倒し安心したのも束の間、止まらないエタニティコアの暴走を止めるためにケンゴがコアと一体化する展開には衝撃を受けました。しかもラスト数分でみんなの元に戻ってくるかと思いきや、最後まで一体化したままというオチにも驚かされます。劇場版で戻ってきていることが確定しているとはいえ、思い切ったビターエンドで来たなと思いましたね。

 あまりにも衝撃的な結末に呆気に取られたものの、アキトやルルイエによって救われたところもありました。自らを犠牲にしようとするケンゴがみんなにスマイルをお願いする中、アキトが「誰が笑顔で見送ってやるか!」と反発するシーンにはウルッときました。ここまでケンゴの笑顔を信じてきたアキトだからこそ、“ケンゴのいない世界では笑顔になれない”と物申してくれたことがよくわかります。またケンゴが帰ってきてほしいとはっきり口にしてくれる辺りに彼の願いが込められており、余計に感動させられます。

 そして満を持して咲いたルルイエについては正直このタイミングで!?と驚きました。てっきり最終決戦の鍵となるとばかり思っていましたが、ケンゴを見送るために咲いたことには最初困惑してしまいました。しかし超古代におけるルルイエの言葉の意味は「希望」なので、ここで咲いたのは「ケンゴが戻ってくるという“希望”が残されている」ということを暗に示しているのではとも考えられます。登場から長いこと疑われ続けてきたルルイエですが、最後の最後でいい見せ場を披露したのではないでしょうか。

 

 

 というわけでトリガー最終回の感想でした。様々なことがありましたが、今回のウルトラマンも無事完走出来ました。「令和のティガ」ということでどれだけティガ要素を出してくるかと思いきや、それに縛られないトリガー独自の味が出ていたかと思われます。

 主人公のケンゴをはじめとして、アキトやイグニス、闇の巨人たちなど魅力的なキャラクターも多く登場し、終わってみれば彼らの物語に夢中になっていました。テレビシリーズは一旦完結し次は劇場版が控えているものの、むこう2か月はケンゴたちと別れるのが寂しく感じるくらいです。今年度も最後まで楽しんで見れて良かったです。

 

 さて総評に関してですが、こちらは例によって後日別の記事で投稿したいと思います。作品の評価点や不満点、各キャラクターの所感などをまとめて書き上げるつもりです。次の総評も一緒に読んでもらい、僕なりの本作への想いを感じ取っていただければ幸いです。

 

 

 ではまた、次の機会に。