この事件、俺が30分もたせてやる!
マルゥルがひたすら可愛い
- マルゥルの赤色の脳細胞
今回のトリガーはちょっとした特別編。1クールの区切りごとに総集編が挟まれるニュージェネウルトラマンですが、本作も例に漏れず前回までの激動の本編から一休みすることになりました。その分GUTS-SELECT内でのドタバタが描かれるギャグエピソードに仕上がっていて見ていて楽しかったですね。
何と言ってもGUTS-SELECTのマスコットであるマルゥルにスポットが当たったことがポイント。冒頭から『古畑任三郎』のネタを炸裂させるなどネタ要素も多く(『仮面ライダーリバイス』に続いてまさか古畑ネタが連続するとは)、「デカ長」を名乗り事件を探るマルゥルの可愛さがこれでもかと押し出されていました。「見た目は子供でも頭脳は宇宙人!」とか「メトロン星人の名にかけて!」とか、息つく暇もなく危ないネタを連発するのが面白いですね。
中でも彼(彼女?)の自室で行われた「取り調べ」が印象的でした。メトロン星人のイメージとして多くの人が真っ先に思い浮かぶであろう「ちゃぶ台が置かれた畳の部屋」にて、刑事ドラマ的な取り調べを始める絵面は中々に斬新です。メトロン星人の象徴的ファンサービスをいれつつ、マルゥルのウキウキっぷりを端的に表現していて実に癒されましたね。(余談ですが、部屋に置かれていた雑多なものの中に『ネオス』の「ザム星人」の人形があったのが嬉しかったです)
そんなマルゥルが捜査した「タツミ隊長殺人事件」は結局のところ単なる勘違いで終わったのですが、冒頭マルゥルが古畑テイストで語った「思い込み」の話がここにきてマルゥル自身に返ってくる展開に唸りました。「思い込みは恐ろしい」と語っていたものの、実際のところ「“隊長が殺された”という思い込み」に囚われていたのはほかならぬマルゥルの方だった、というオチは中々に皮肉が効いています。
ともあれ息抜き回としては実にコミカルで愉快なものでした。マルゥルの可愛さの他にもGUTS-SELECTのメンバー全員が仲良くしている様子もじっくり見られましたし、ここまで影の薄かった彼らを楽しめたのは本当に良かったです。さらっとマルゥルのキャラソンまで流れた点も含め、面白おかしく見れましたね。
- 真実を受け止めて
今回は総集編らしくこれまでの要素がまとめられていたのも特徴的。トリガーの能力やGUTS-SELECTの戦力などもありましたが、何と言っても前回までの出来事をケンゴが語ってくれるのがポイントでした。全体的にわかりにくかった前回の要素を何となくですが説明しくれるだけでも嬉しいですし、ケンゴが「トリガーに芽生えた光から生まれた」存在であることをはっきりと明示してくれるのは視聴者としてもありがたいです。
またケンゴの母親の件にも触れてくれたのことにも驚きました。確かにケンゴが人間ではないのなら、彼を息子として育てていた母親は何者なのか?という疑問も出てくるので、それをしっかり話してくれたのが良かったです。ケンゴ母の真意は今のところ不明ですが、ケンゴへの愛情が本物であることを祈りたいです。
そしてそんなケンゴを受け入れてくれるアキトとユナにも胸打たれます。特にアキトは初期の頃からは考えられないくらいケンゴに信頼を寄せてくれるので見ているだけでほっこりします。自身の正体やユザレに託された想いを胸に進もうとするケンゴと、それを支えるアキトとユナの関係をこれからも見てみたくなる内容でしたね。
- 闇に染まるゴクジョー
全体的に明るくコミカルな内容でしたが、一方でイグニス関連はまたもや不穏な要素を放っていたのも忘れてはいけません。相変わらずナースデッセイ号に容易く忍び込む辺りはいつものイグニスらしいギャグ要素に溢れていましたが、アキトの部屋からスパークレンスのプロトタイプと怪獣のキー(見た感じ「ザイゴーグ」と「ホロボロス」でしょうか)を盗み出すラストに衝撃を受けました。スパークレンスは前回取り込んだトリガーダークに変身するために使うことが予想されますが、キーに関しては何に使うのかわからないのでちょっぴり不安になります。
またイグニスがいつもの調子で着々と闇に身を染めているように見えているのが目に焼き付きましたね。軽いノリのまま恐ろしいことを企てる第3勢力、というのは創作ではお馴染みですし個人的にも好きなのですが、それをイグニスがやろうとしているのは少しショックです。彼がケンゴたちと仲良くしている様子はもう見れないでしょうか。彼の行く末にドキドキしながら今後も見ていきたいです。
さて次回はついにウルトラマンリブット参戦!以前から告知されていたリブットの登場を心待ちにしていただけに次回早くも見られると思うとテンションが上がります。そのうえ来年配信される『ウルトラギャラクシーファイト』の新キャラ「アブソリュートディアボロ」が先行登場するというのですから驚きです。未だ詳細がわからないディアボロについて何か知れるワクワク感もありますが、何よりあちらの物語と如何にして繋がるのか、といった両作品のリンクにも期待がかかります。来週が非常に楽しみです!
ではまた、次の機会に。