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ウルトラマントリガー 第15話「オペレーションドラゴン」感想

人間として

ウルトラマンとして

後輩を助けつつダンスの宣伝も忘れないリブットの強かさよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 自分を見つめ直すとき

 リブットの客演回の後編である今回。ケンゴが抱えていた「光の巨人としての使命」の解決が今回のキモでした。背負った責務の重さに押し潰されそうになっていた彼を「青年リブット」如何にして救うのかと思っていたら、いきなり組み手を始めるわかと思いきやダンスをするわといった奇天烈な特訓ばかりで仰天しました。「手荒な特訓になる」と事前に言っていたのですが、改めて見ると唐突感が強いです。まぁジープやら崖やら使うあの親子よりはまともな特訓をしているのですが・・・・・・

 しかし背負い過ぎているケンゴに「心を無にする」と教えるのは良かったですね。ケンゴが考えすぎていることを即座に見抜き、彼の雑念を晴らそうとするやり方は実に適切と言えます。ケンゴだけでなくユナもダンスに誘い、彼女の心もスッキリさせる辺りかなりのやり手です。(イグニスの内心も見透かしているような発言がまたびっくり)しかもこのダンス、今回の特殊EDで採用された時は笑ってしまいました。こういった遊び心本当に好きです。

 

 そしてこの特訓を通してケンゴが「人間としての自分」を再び見つけた時は驚きました。彼の問題は仲間との絆に気付いていくことで解決するとばかり思っていたので、この展開には意表を突かれましたね。しかしながら、上述の使命にばかり囚われていた彼を救う答えが「ウルトラマンである前に人間のマナカ・ケンゴである」というのは実にしっくりきます。ウルトラマンとして戦うことも大切だけど、それ以前に人間として育った自分もいることを忘れてはならない・・・・・・といったメッセージが感じ取れてちょっと感動してしまいます。(「母さんが育ててくれた」というセリフもまた良き)ダンスを踊り切って笑顔を取り戻す流れも素晴らしいです。

 そうして自分を見つめ直したケンゴが今度こそグリッタートリガーエタニティで戦い抜く戦闘シーンも見事でした。エタニティコアの力を使いこなしていることが一目でわかる活躍ぶりが見ていて気持ちがいいです。特にド派手な光線技を連発し、ディアボロを圧倒する序盤は見応えがありましたね。先輩としての風格触れるリブットとの出会いを経て、ケンゴが本当の力を手にする面白い回だったと言えます。

 

 

  • 起動する鋼鉄の機械龍

 また今回はアキトたちGUTS-SELECTのメンバーがナースデッセイ号の「真の力」を解放するための作戦「オペレーションドラゴン」のために奮闘している様子も見どころでした。理論上不可能だった変形を可能にするため、ディアボロのエネルギーを利用する作戦にケンゴとユナを除くメンバーが総動員する姿に燃えました。

 アキトとマルゥルの会話で明かされた「宇宙竜 ナース」をベースにしている話や、「奇獣 ガンQ」のキーを使ってエネルギーを吸い出すなど、怪獣の力を有効活用しているシーンの数々が個人的には好きですね。怪獣の力をしっかりと技術に落とし込んでいる要素は最近のシリーズではお馴染みで、かつワクワクする内容なので、本作もそれをしっかりとやってくれるのが素敵だと思いました。

 また闇の巨人たちが一時的に協力してくれたシーンが意外でした。前回アブソリューティアンに舐められっぱなしだった彼女らがこうして一矢報いてくれるのは面白いですね。(前回の感想で劇場版みたいだと書きましたが、本編の敵キャラと共闘する展開がこれまた映画っぽいですね)カルミラの人間態まで披露されましたし、中々のサプライズだったと思います。

 

 そうしてエネルギーを吸収したことで変形可能となったのが「ナースデッセイ号 バトルモード」。元の戦艦形態から「渦巻変形」することでドラゴン型になった姿に目を見張ります。元となったナースらしい長大なボディが非常にクールですね。戦闘では全身からビームを一斉放射するシーンが印象的で、ディアボロを怯ませつつトリガーたちの戦いに参加する姿に胸が高まります。これからこのバトルモードでドンドン活躍してほしいですね。

 

 

  • 大いなる世界を救う、銀河を駆ける巨人

 

ULTRAMAN RIBUT!

BOOT UP!GALAXIUM!

 

「命を救う、銀河の光!」

 

ウルトラマンリブット!!」

 

ULTAMAN RIBUT!!

 

 青年リブットがユナから借りたスパークレンスに加え、キーを自身の物に変化させることで変身した「ウルトラマンリブット」。前回も登場しましたが、今回は何と変身シーンに加え、実写作品で初となるぐんぐんカットまで披露してくれました。*1スパークレンスを逆手持ちしながらポーズを取るなど、得意の動きを意識しているような変身シークエンスが特徴的です。

 そうして変身した姿は顔立ちや全体像が非常にシンプル初代ウルトラマンの系列を思わせるデザインですが、耳の形状とボディの模様がかなり複雑で彼らとは違うウルトラマンであることが一発でわかります。何より最大の特徴として左腕に「リブットブロッカー」という結晶が埋め込まれており、戦闘ではこちらを「ブロッカーエフェクト」といったバリア技などに使用します。

 戦闘スタイルは前回も書いた通り、シラットを駆使した戦いを基本としている模様。演舞のような動きで相手の攻撃をかわし、確実な攻撃を連続して与えるスピーディーな戦いぶりがカッコいいです。今回は基本的にディアボロをかく乱しつつトリガーの援護に回っていましたが、トリガーとナースデッセイ号の一斉攻撃にはしっかり参加してたりと決めるところはきっちり決める辺りに痺れました。『ウルトラギャラクシーファイト』での奮闘を知っている分、今回の余裕ある戦いぶりに感動しますね。

 

 

  • 未来を絶つ憎悪を燃やす、漆黒暗夜の巨人

 といった感じで今回はリブットとの共闘やナースデッセイ号のバトルモードお披露目と盛り沢山でした。単純に客演としても面白かっただけでなく、熱い要素が多めで見ていて非常に楽しかったです。

 また今回倒されたディアボロがタルタロスによってあっという間に復活したシーンも目に焼き付きました。ここまでやって倒してもコアである「アブソリュートハート」さえあれば何度でも蘇るという設定に慄きます。彼らとの決着は今度の『ウルトラギャラクシーファイト』に期待せよ!ということですね。そして・・・・・・

 

TRIGGER DARK!

BOOT UP!DARK ZEPERION!

 

「未来を染める、漆黒の闇・・・・・・!」

 

「トリガーダーク・・・・・・!!」

 

TRIGGER DARK!!

 

 ラストは何とイグニスが「トリガーダーク」に変身したということもあって衝撃を受けました。12話の時点でそうなるとは予想していたものの、ここまでいつも通りのコミカルな姿を見せてきたイグニスが突然変身したことに驚きを隠せません。しかしこれまでの飄々とした態度で変身するための布石(スパークレンスの奪取やリブットの発言など)を経てきた分、かなり丁寧な描写だと言えますね。

 ともあれとうとう念願のウルトラマンの力を手に入れたイグニスが、本格的に復讐を始めると思うと胸が辛いです。せめてケンゴたちの前ではかつての愉快な姿も見せていってほしいのですが、果たしてどうなっていくのでしょうか・・・・・・?

 

 

 そんな次回は明らかに暴走しているトリガーダークにイグニスを嘲笑うかのようなヒュドラム、そして謎の魔獣「メツオーガ」とこれまた盛りだくさんの展開になる模様。個人的にはこのメツオーガが『タイガ』に出てきたウーラーに見えて仕方がないのですが、あちらとの関係性が気になるところ。これを機にウーラーのソフビを出して♡イグニスの復讐が上手くいってしまうのか不安になってきますね・・・・・・

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:ちなみにぐんぐんカットそのものは初出演作であるCGアニメ『ウピンとイピン』でも披露している。