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ウルトラマントリガー 第17話「怒る饗宴」感想

“激情”を制するは誰だ

凄まじい詰め込みっぷりに目が離せない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 共に魔獣を討て

 前回のラストから始まった今回のトリガー。タツミ隊長の指示でガーゴルゴンのキーを使用して一時石化させたメツオロチに立ち向かうため、ケンゴたちが必死に戦う姿が見られました。メツオロチが石化している間に作戦の準備に取り掛かる様子など、個人的に好きなシーンが序盤から多かったですね。

 作戦が開始されてからのシーンは中々に緊張感に溢れていたのですが、何と言っても墜落したガッツファルコンにケンゴが乗り込むシーンでテンションが上がりました。乗り込んで操縦することが出来たことにも驚きでしたが、このタイミングで来たか!と思いましたね。『ゴジラ×メカゴジラ』などでも見られた展開ですが、遠隔操縦の機体に直接乗り込んで戦うシチュエーションはロマンに溢れています。最後にケンゴが脱出と同時にトリガーに変身するシーンも含め、非常に燃える内容でした。

 メツオロチに関してはガーゴルゴンキーで石化しても数時間で元に戻るなど、前回に引き続き強敵感は健在。エネルギーを蓄積している角が破壊されてからもそこそこ戦えていたのが印象的でしたね。カルミラが乱入したのもあって最後はグリッタートリガーの二刀流にあっさり敗れてしまいましたが、魔獣としての恐ろしさを十二分に見せつけてくれていたかと思います。

 

 

  • 終わらぬ憤怒の果て

 今回もう1つ取り上げるべきはイグニスの暴走。前回もヒュドラムへの怒りで暴れまくっていましたが、今回も全力で周囲に甚大な被害をもたらしてくれました。前半故郷での仲間たちの姿とそれを焼き払うヒュドラムの非道を思い出してから、街の被害を見てメツオロチを止めようとするシーンは唸りました。かつての仲間と今逃げ惑う人々を重ね合わせることで当時の激情を思い出している姿は中々に痛々しいです。(おかげで見ているこちらもヒュドラムへの怒りが湧いてきそうです)

 しかし前回に引き続き、怒りのままに暴れているままだったのが悲しかったですね。上述のガッツファルコンの件も元はといえば、彼がトリガーダークに変身して乱入したのが原因というのが何とも言えない気持ちにさせられます。そこに悲しい理由があっても、理性の無いまま暴れているだけでは何も救えないのが伝わってきました。

 

 同じように怒りのまま暴れまくるカルミラも凄まじかったです。トリガーではなくケンゴ本人を狙って現れてからの執拗な攻撃はいつにも増して怖かったです。何よりトリガーVSメツオロチVSトリガーダークVSカルミラの四つ巴の乱戦はとんでもないカオスの様相を呈していました。サークルアームズを手にしたトリガーダークとの必殺技合戦もトリガーたちそっちのけの激しいモノであり、怒りに身を任せた者同士の戦いが如何に恐ろしいかがよくわかりましたね。

 カルミラはダーゴンというストッパーがいてくれたから何とかなったものの(ダーゴンが「人間の強さ」をしっかり認識しているのが良き・・・・・・)、イグニスに関してはキーとスパークレンスをアキトに回収され幽閉されるというあんまりな結末に。ラストに発した「上手くいくと思ったんだけどなぁ・・・・・・」の言葉の切なさには胸が締め付けられそうです。憎しみに駆られた者の末路としては秀逸ですが、さすがにイグニスが可哀想になってきます。今後トリガーダークを使いこなすようになることも含め、どうにかして彼に挽回のチャンスが来ることを期待したいですね。

 

 

 というわけで17話の感想でした。毎回様々な要素が詰め込まれているトリガーですが、今回は特にギュウギュウになっていると思いました。そのせいか各要素があっさり気味で終わってしまったのが残念なポイントでしたね。メツオロチなどせっかくの大ボスっぷりだったのに、終盤のトリガーダークとカルミラの激戦の前座で終わってしまった印象は否めません。

 しかし1つの目的のために一致団結するGUTS-SELECTに対し、自分の感情のままに周囲をかき乱すイグニス&カルミラの構図が面白かったですね。“激情”を制する“理性”を以て行動したことで作戦を成功させた者たちと、それが出来ずに目的も果たせなかった者たちの対比は残酷ながらも的確です。「怒りに呑まれずよく考えて行動するべし」というメッセージが今回込められていたと個人的には思いました。

 

 

 さて次回は何とタツミ隊長にスポットが当たる模様。GUTS-SELECTアジアという支部で総司令官になるとのことでそのお祝いが行われるようですが、隊長がいなくなったらこの変人チームは誰がまとめるんだ・・・・・・!?という心配が真っ先に浮かんできてしまいました。1話ぶりにゴルバーが出てくるのも含め、ギャグ回ながら波乱の展開が待っていそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。