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ウルトラマントリガー 第18話「スマイル作戦第一号」感想

幸福と狂気の幻想

何なの・・・・・・この回は・・・・・・(恐怖)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 正体不明の幻覚の恐怖

 頭の中に大量の疑問符が浮かんでしまった今回のトリガー。冒頭GUTS-SELECTアジアの設立とそこの総司令官にタツミ隊長が任命されるという喜ばしいニュースから始まり、隊長の昇進を祝うサプライズパーティーが開催されることになった次第ですが、全てが幻想というとんでもないオチに衝撃を受けました。隊長だけに限らず他のGUTS-SELECT隊員やイグニス、果てはカルミラやダーゴンまでもが自分の望む幻覚を見ていたと思われる展開には唖然となりましたね。

 ただの幻覚オチではなく、そこかしこに何かしらの伏線のようなものを貼っていたのが今回の怖いところ。ケンゴがパーティーをやる提案をしてきた際のアキトが妙に乗り気だったことから始まり、みんな徐々にテンションがおかしくなっていく様子が目に見えてわかります。キャラ崩壊と見せかけて実は何者かによって精神を操作されていたとも取れる描写がチラホラ存在しており、オチを理解してから見返してみるとより一層恐怖を覚えます。

 各キャラが幻覚を見ているシーンではキラキラとしたエフェクトと効果音が入るのも奇妙に感じますが、それ以上に恐ろしいのが今回この幻覚を見せてきた犯人について判明しなかったこと。一応ラストに張本人らしき男が映っており、次回の布石を残していきましたが、彼の目的が全く読めないおかげで不気味な印象ばかりが残ります。みんなテンションがおかしくなってしまったギャグに見せかけた、正体不明のホラー展開を見せつけてきた今回のエピソードに震えあがってしまいましたね。

 

 

  • 異次元からの強襲者

 今回登場した怪獣は「超古代闇怪獣 ゴルバーⅡ」。1話で登場したゴルバーの同種のようです。あちらと区別するために字幕では名前に“Ⅱ”が入っていましたが、同種別個体の怪獣に番号をつける方式は『コスモス』に登場したカオスエリガルⅡ以来だったりします。この方式は『ガイア』でよく見られたこともあり、個人的には懐かしさに喜びを覚えましたね。

 そんなゴルバーⅡですが、1話のゴルバーよりも強力になっているのが印象的でした。単純にトリガーを圧倒するほど膂力が上がっているほか、電撃などあちらにはなかった能力まで披露してトリガーとナースデッセイ号を追い詰めていく様子は凄まじかったです。グリッタートリガーが登場してからはほぼ瞬殺されてしまったものの、その大暴れっぷりには惚れ惚れしましたね。

 またこのゴルバーⅡを送り込んだのが何者なのか現状わかっていないのもポイント。カルミラたちがそれぞれ仲間の差し金だと勘違いして話が食い違うやり取りを見せてきましたが(『リバイス』のデッドマンズも似たようなやり取りをしてたな・・・・・・)結局誰の仕業なのかはっきりしないまま終わったことには驚かされました。上述の犯人の不明瞭さがただでさえ恐ろしいだけに、ゴルバーⅡの存在は今回の不気味さをより加速させていったと言えます。

 

 

 ここまで書いた通り全体的にホラーチックなエピソードでしたが、コミカルなシーンもいくつか見られたのが良かったですね。それぞれの理想を叶えようとしていたGUTS-SELECTのメンバーが、ゴルバーⅡによって夢を(物理的に)粉砕されるシーンには爆笑してしまいました。(中でも入居出来ると思った木造建築が粉々になって絶叫するマルゥルがここすきポイント)他にも捕らえられている身なのに平然と基地内を出入りするイグニスなど、前回の荒れっぷりは何だったのかと思ってしまうくらいのユルい場面にも癒されました。イグニスはあれから(表面上は)立ち直れたようでホッとします。

 

 しかし次回はまさかのキリエロイド出現!!インパクトに全て持っていかれてしまいました。ラストに登場した謎の男の正体がキリエル人(びと)であることはほぼ確定として、彼の目的が気になるところです。どうやら今回幻覚を見せてきた「人々の精神に作用する宇宙線」と関係があるようですが、彼の仕業ではないとも見えるのが何とも不思議です。一体キリエル人は何をやろうとしているのでしょうか。

 またその宇宙線によって今度はカルミラたちが同士討ちを始めるなど、今回のカオスが続いていく様子にも注目してしまいます。極めつけは伝説の光から「何か」が降臨するとのことですが、降臨するのは果たして・・・・・・・・・・・・!?

 

 

 ではまた、次の機会に。