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仮面ライダーリバイス 第32話「失った居場所、女王のプライド」感想

いのち短し 決闘せよ乙女

百合(さくら×アギレラ)に挟まる男(一輝)は許さない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 彼女たちの「やりたいこと」

 今回のリバイスついにきたさくらとアギレラのエピソード。デッドマンズが崩壊して以降、何か繰り広げられてきた2人の戦いにようやく決着の時が訪れたきたと言うべきでしょうか。

 そうして見てみると、いつものようにアギレラが勝負を挑んできて、さくらがそれを受ける流れが冒頭から炸裂してちょっと笑ってしまいました。今までもそうでしたが、この2人だけ不良のケンカのようにシームレスに戦いに移行するのが面白いですね。

 

 それはともかく、今回は少女たちの「何をやりたいのかわからない」を描いているように感じました。自分が望んでいることを認識することが出来ず、どうしていいのかもわからずただただがむしゃらに行動してしまう、彼女たちの不安定さが垣間見えたように思えます。

 まずアギレラについてですが、「さくらに倒されようとしている」ことを望んでいることが劇中でも言及されていました。ただアギレラ自身はそのことに気付いておらず、自分でもわからないままさくらに勝負を挑んでいるように見られます。(何と言いますか、本人は本気でさくらを倒そうとしているつもりなのかもしれません)

 彼女がここまでさくらに固執する理由はやはり「強い」からでしょう。ここにおける強いとは「迷わない」ことで、自分の意志に正直になって行動するさくらにアギレラは惹かれているのかもしれません。物心ついた時からデッドマンズの姫として生きていたせいで、それ以外の生き方がわからないからこそ、他の考えに囚われずに生きているさくらが魅力的に映っているかが伺えます。それ故かさくら以外にはとことん冷めていますし、彼女が後述の理由で弱くなっていることに不満を覚えているのも当然と言えますね。

 そして肝心のさくらの方は意外や意外、アギレラを倒すかどうかで迷っていたのが印象的でした。アギレラの態度から「彼女を救いたい」という想いと、玉置の言葉を受けて「彼女の願いを叶えてあげたい」という想いがせめぎ合っている様子が見て取れましたね。その苦悩に反映されてか、自身やラブコフに不調が起きているのも興味深いです。「迷い」という言葉とは無縁かと思っていたさくらにもこのような一面があったことに、不覚ながらちょっと彼女の心の成長を感じますね。

 あとは終盤のラブコフの行動が面白かったですね。自分の無力故に立ち尽くしていたさくらに突進した時は驚かされました。言うまでもなくさくらに「これでいいのか!?」と訴えたのでしょうが、ラブコフがここまで自己主張を見せたのはかなり意外です。しかしさくらの弱い面を形にしたラブコフだからこそ、彼女の迷いに喝を入れたと思うと中々にエモいです。

 

 ともあれこれらの問題を如何にして解決するのか気になるところ。今回手助けしてくれた一輝の活躍も途中で止められてしまいましたし、さくら自身が如何にしてアギレラと決着を付けるのか目が離せません。アギレラを強く慕う玉置の件もありますし、彼女にはどうにかして生き延びてほしいとも思いますが、果たして・・・・・・

 

 

 このように今回はさくらとアギレラがメインでした。いつも以上に1本筋の内容でしたが、その分2人の感情がより良く感じられたので彼女たちが好きな身としては見ていて楽しかったですね。

 他にはやはり赤石長官の描写も印象的。フェニックス隊員たちが回収したバイスタンプを集め何かを企んでいることが明らかでしたが、未だに大二たちが彼と本格的に敵対出来ずにいる状況に少々モヤモヤしてしまいました。それどころか朱美さんが長官の手にかかったかのようなシーンもあって愕然としてしまいます。これ以上長官に好き勝手されるのも見ていてフラストレーションが溜まるので、そろそろどうにかしてスカッとする展開を期待したいです。

 

 

 さて次回は先程も書いた通りさくらとアギレラの戦いについに終止符が打たれる模様。強化フォームの代わりに新しい武器を披露するジャンヌの姿が映っており、さくらの本気度がこの時点で伺えます。そしてアギレラがどのような結末を迎えるのか、今からドキドキが止まりません。

 そしてもう1つ驚きの情報がベイルの完全復活。元太父さんの手を離れ、本格的に悪魔として立ち塞がりそうですね。バイスを赤黒くしたようなデザインがとてもカッコよくて、敵キャラとしても期待出来ます。恐らくさくらとアギレラの戦いの横で一輝たち相手に勝負を挑むと思われますが、そちらも非常に楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。