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仮面ライダーリバイス 第36話「岐路に立つ人類、それぞれの決意」感想

忌むべき過去も私の一部

見てるかオルテカ・・・・・・お前の元上司と元同僚は立派になったぞ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 贖罪の試練。

 「国民のバイスタンプ押印の義務化」の決定を報じるニュースがいきなり流れ込んできた今回のリバイスまるでワクチン接種のような感覚で人々がスタンプを押されていくシュールな光景に早速吹き出してしまいました。一方で押印した人だけが移住出来る住宅地(序盤で描かれた都市開発計画の伏線、まさかの回収)にしあわせ湯の常連客が流れていく描写にゾッとしましたね。人々が疑惑と不安を抱える中、徐々に日常が悪魔に侵食されていく描写に恐怖を覚えずにはいられません。

 

 しかしながら本筋では玉置と花、2人の元デッドマンズ幹部の奮闘が前向きに描かれました。どちらもウィークエンドから課された加入試験をクリアするためにベイルに立ち向かったのですが、当人たちはそれ以上に誰かのために戦おうとしていたのが素敵でしたね。特に自分が引き起こしてしまった戦いを、自分自身で終わらせようとする花の気概に感銘を受けました。長いことギフに縛られていた彼女が、ようやく自身のやりたいことを見つけたかと思うとみているこちらも嬉しくなってしまいますね。玉置が変身すると見せかけて、花のほうが変身したサプライズも面白かったです。でも玉置の変身も見てみたかったな・・・・・・

 また真澄が花に送った「アギレラも君の一部」という言葉が素敵でしたね。彼女にとって忌むべき名前であるアギレラから逃げるのではなく、向き合って受け入れる道を提示してくれた真澄の手腕には驚くばかりです。この言葉を受けたからこそ、花が真の意味で罪を償う覚悟が出来たと言えます。自分たちを利用してきた敵の手先であるベイルに一矢報いる様子も実にスカッとします。(ここまで溜まったフラストレーションをいくらか発散させることが出来ましたね)さくらと花の戦いは33話で一旦決着しましたが、花個人の戦いはここから始まったことがわかる良回でした。

 

 

  • 忌み名を受け止めし刺突の女王

 

クイーンビー!

 

Subvert up!

 

Wow!

Just believe in myself!

 

仮面ライダー!!

Ah!

ア    

ギ  

  ラ

     !!

 

 夏木花が「ウィークエンドライバー」に「クイーンビーバイスタンプを押印して変身した仮面ライダー仮面ライダーアギレラ」。ジャンヌに続いて登場した本作2人目の女性ライダーです。前回の予告で玉置が変身するとばかり思っていただけに、彼女の変身には本当に驚きました。

 白と赤を基調としたその姿は実にスマート。同じ女性ライダーのジャンヌと同じように手足の装飾が少ない分、非常に軽やかなイメージを抱かせてくれます。(肩の装甲があるものの、基本的には軽装と言っていいでしょう)一方で頭部は独特な形状をしており、まるで蜂がお尻の羽を向けて飛んでいるかのような見た目をしています。単眼のようでいて、実はバイザーの下に2つの目が見えるのが興味深いです。

 戦闘ではクナイというライダーの武器としては珍しいチョイスが特徴的。劇中では2本のクナイを持ちながら、しなやかな動きでベイルを翻弄する様子が印象的でした。パワーではあまり力が及ばない分、スピードを活かした戦法を取るというのが実にグッドです。スキをついて手痛い一撃をお見舞いする様は、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」を体現していると言えるでしょう。桜との関係も含め、この先のジャンヌとのコンビが楽しみなライダーですね。

 

 

  • 残酷な現実に堕ちていく・・・・・・ 

 花たちの戦いに爽快感を得たものの、大二に関しては未だに辛い展開が続いていた点も忘れてはいけません。前回までの戦いで心身共に打ちのめされたものの、まだフェニックスで活動し続けている彼の姿は何とも痛々しいです。やることなすこと全て裏目に出て、赤石長官のいいようにされているのが実に可哀そうです。

 そのうえ今回は新たに現れた悪魔「ヘルギフテリアン」にボコボコにされる様子が描かれより哀れになっていきました。過去の悪魔と比べても知能が格段に上がっているヘルギフテリアンに「全ては無駄」と言われるものの立ち向かい、その結果敗北していく一連の流れはもう見ていられませんでした。そしてボロボロのままスタンプの押印をしに来た民間人を案内する大二の姿は、何もかも上手くいかない現実の無常さを端的に表していたと思います。

 しかし大二をここまで追い詰める赤石長官の狙いが気になります。一輝たちほかの兄弟には目もくれず、あくまで大二のみにターゲットを絞っている辺りに不穏な何かを感じますね。大二を絶望の底に突き落としたうえで、彼に何をさせようとしているのか。長官の動向と大二の今後に関しては、まだまだ目が離せません。

 

 

 さて次回は朱美さん(ギフデモス)を救出するための戦いが繰り広げられる模様。今回の戦闘シーンで一輝に「ギフを倒すにはギフの力が必要」という言葉を残した朱美さんが、長官側についた真の理由が明かされていく可能性が出てきてちょっとワクワクしてきます。ここで長官たちを出し抜き、朱美さんも助け出せれば万々歳ですね。

 しかしそう上手くいくはずもなく、一輝と大二の対立も同時に展開されていくようです。上述の通り色々と追い詰められていく大二のことはもちろん、一輝との口論に発展していくであろう様子に不安を覚えます。今までなんだかんだで仲良くなってきた兄弟が、ついに本格的に仲違いしてしまうのでしょうか。果たしてどうなる次回。

 

 

 ではまた、次の機会に。